難解パズルに親子がコントローラーを奪い合い!? 『リン、パズルに描かれた少女の物語』で冬休みを満喫【電撃インディー#160】
- 文
- 飯島範久
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、冬休みに子どもたちと一緒に頭の体操をするいいゲームを見つけたので紹介します。
そのタイトルは、CFKより12月23日に発売されたNintendo Switch用ダウンロードソフト『リン、パズルに描かれた少女の物語』(価格:880円)です。
本作は、少女リンを小部屋に乗せて動かし、勾玉のようなものが描かれた場所へ移動させるパズルゲームです。
ただ、妖怪がいたり御札を取らないと扉が開かなかったりと、さまざまな仕掛けもあって、なかなか一筋縄では行きません。今回は、筆者の子どもたち(小学5年生と3年生)と一緒に、この難題に挑んでみました。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
子どもは理解力の高さでパズルを攻略!
ゲームは全体的に、水墨画で描かれた世界観の中でプレイします。設定としては、天然痘を操る疫神が村を襲い、ゲームの主人公である少女リンの弟が病気に。
その呪いを解くには狐玉の光を浴びる必要があることを知ったリンは、山を登り九尾狐(きゅうびこ)が住む家へと向かいます。
そこにあった一冊の本を開くと、その中に吸い込まれ、九尾狐の意外な過去を知りつつ、迷路のようなパズルを解いて抜け出し、狐玉を見つけ出すというお話。
このお話がメインゲームとなる“リンの話”で、他にも栗鼠(リス)が主人公となるサブストーリー的な“別の話”や追加のステージとなる“おまけ”も用意されており、100以上のステージが楽しめます。
“リンの話”をスタートさせると、まずはプロローグからスタートすると、外国語の語りがありつつ、紙芝居的なイベントシーンが始まります。
いきなり外国語の語りが始まったことで、少し子どもたちと戸惑っていましたが、字幕が表示されるので、ストーリーは把握できそう! ただ、小学生には難しい漢字を使っているので、親がわかりやすく説明してあげる必要があるかもしれません。
肝となるのがチャプター1から始まるパズルです。チャプターは全部で9つあり、1つのチャプターには9ステージが用意されています。1つ1つクリアしていかないと先へは進めません。
ステージには、小部屋と呼ぶコの字型の枠がいくつかあり、その中にリンや勾玉のようなものが入っています。
最初は、Aボタンを押しながら方向キーで小部屋を動かす方法を教えてくれますが、どうするのかという目的がわかりません。
筆者は「ん? どうすればいいんだ?」となりましたが、子どもたちは「リンを勾玉のところまで連れていけばいいのでは」と、すぐに理解していました。さすがデジタル世代。画面の情報から瞬時に理解する能力がスバらしい!
あとは、実際に動かしてみると、どのように動くのかがわかります。小部屋をくっつけるとリンが移動するので、小部屋をうまく動かして勾玉のある小部屋まで移動させていけばクリアになります。
小学生でも何度もプレイすれば解ける
最初の方は簡単ですが、進んでいくと小部屋に妖怪が現れます。リンのいる小部屋にくっつけてしまうと食われてしまいます。食われないように避けつつ、小部屋をうまく移動しなければなりません。
動きがわかれば、攻略も簡単……と、思いきや、これが意外と難しく、まるで詰将棋でもやっているかのように先を読まないとクリアできません。
また、クリアすると狐玉がもらえるのですが、動かす手数によってその個数が決まっていて、最大は3つになります。そのため、最短手数でクリアすることが望ましいのです。
子どもたちも「わかった!」などと叫びながら、コントローラーを取り合ってパズルを解いていきます。小学3年生でも手数を気にしなければ十分解け、狐玉3つを目指して何度も挑戦していました。
最短手数で解くヒントも用意されていて、数手目の状態が2つ見られるようになっています。どうしても解けない場合はこのヒントを頼りに考えるといいでしょう。
チャプターが進んでいくと、壁が移動したり、お札や魂のようなものが登場したりするなど、より複雑化していきます。
妖怪もたくさんいることもありなかなか前へ進めなくなります。狐玉3つもらえる手数が絶妙なステージもあり、あと一手なのにという場面もしばしば。解けるまでずっとやり続けてしまいました。
“おまけ”は、追加ステージのようなもので、空間に雲が出現し、移動できる小部屋が限られています。
また、狐玉の所有数によってプレイできるステージが制限されるので、まずは“リンの話”を最後までクリアしてからプレイするといいでしょう。
もう1つの“別の話”は、リンが“栗鼠(リス)”になったパズルで手数制限もなく動かしまくってクリアを目指すもの。やり直しの必要がないので、気兼ねなくプレイできるでしょう。
子どもたちの思考力をアップさせ、親もなまった脳に刺激を!
久しぶりに、このようなパズルゲームをプレイしましたが、子どもたちとわいわいプレイできるのがいいですね!
それでいて、脳の活性化にもつながりますし、思考力をアップさせるにはいいゲームではないでしょうか。
今回は子どもたちとみんなでプレイするため、基本的にテレビに映していましたが、注意点としては、本体でプレイしたときタッチでの操作に対応していないこと。
子どもたちはついつい画面をタッチしていたので、リスタートやメニューに戻る場面などはタッチ操作に対応してほしいかなと感じました。もし今後アップデートがあり、対応してくれたらうれしいです!
とはいえ、ステージ数もかなり多いので、この冬休み中は十分楽しめそう。お手ごろ価格だし、「ゲームばかりして」と気にする親にとっても、このような頭を使うゲームをプレイさせることで、子どもも親もWin Winでしょう。
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