『ボーダーランズ3』FL4K(フラック)レビュー。ペットたちの使い心地は?

電撃オンライン
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『ボーダーランズ3』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。

 9月13日にPS4/Xbox One/PCで発売予定のRPGシューター『ボーダーランズ3』。そのメディア向け体験会でプレイした感想や、制作陣のコメントをお届けします。

 本作は、パンチの効いたキャラクターやブラックユーモア満載のセリフの応酬、ランダム生成される装備品によるトレジャーハント要素など、独自の個性が多くのファンを獲得してきた『ボーダーランズ』シリーズの最新作です。

 数々の要素がパワーアップしているだけでなく、これまでの舞台であった惑星パンドラを飛び出し、広大な宇宙へと冒険の舞台を広げていくなど、新要素も多い本作は、世界中で注目を集めている作品のひとつと言えるでしょう。

 そして8月に行われたメディア向け体験会では、本作の事前プレイと開発者へのインタビューを行うことができました。インタビューに応じてくれたのは、シニアプロデューサーを務めるアンソニー・ニコルソン氏と、アートディレクターを務めるスコット・ケスター氏。多くの情報が公開されつつある本作ですが、改めて開発者という立場の方から、本作の特徴についてお聞きしました。

 また、本記事の後半では、今回初めて試遊可能となったキャラクター“FL4K(フラック)”の操作感に関するインプレッションも掲載していますので、そちらもお見逃しなく!

  • ▲アンソニー・ニコルソンさん(左)、スコット・ケスターさん(右)。

ファンが求めた要素をさらに強化! 誰もが夢中になるRPGシューターとして自信アリ!!

――『ボーダーランズ』シリーズはとても人気の高いシリーズですが、最新作である『3』では、過去作からどのような点が進化していますか?

アンソニー・ニコルソンさん:我々は、ファンが好きな部分をシリーズを通して分析しています。その中で、評価を得てきたものを幅広く強化し、深みを持たせるということを意識しました。特に今回は、銃や敵、ヴォルト・ハンターのカスタマイズオプションの拡充などに力を入れています。

スコット・ケスターさん:開発エンジンが“Unreal Engine3”から“Unreal Engine4”に変わったのも大きな変更点です。ただ1つバージョンが上がっただけだろうと思われるかもしれませんが、『ボーダーランズ2』のときには“Unreal Engine3”をものすごくカスタマイズして使っていたんですよ。なので、今回バージョンアップするにあたって、やらなければならないことがとても多かったんです。結局、ガンシステムや敵など、ほぼすべての物を作り直すことになってしまいました。

――プレイヤーキャラクターについて、何か注目してもらいたい点などはありますか?

アンソニーさん:カスタマイズの多用さを強調したいですね。どのキャラクターを選ぶにせよ、「こんなことをしたい!」というユーザーの気持ちを実現できるように作りこんでありますから。

スコットさん:前作に登場するキャラクターたちのアクション・スキルをすべて合わせたものよりも、今回の1人のキャラクターのアクション・スキルのほうが多彩です。その深みをぜひ味わってください。4人のキャラクターの個性の立ち方というのも、過去作より特徴づけが強調されていますし。例えばゼインは、グレネードの替わりに2つめのアクション・スキルをつけることができます。キャラクターによってカスタマイズの方向性も変わりますよ。

――本作には過去作からも多くのキャラクターが登場します。その中には日本未発売の『Tales from the Borderlands』のキャララクターも登場するようですが、どんな立ち位置のキャラクターなのか教えてください。

スコットさん:1人はヴォーンというキャラクターで、バンデッドのリーダーです。もう1人はリースというアトラス社の人物で、パンドラから次の惑星に行く際にミッションの協力者として登場します。あまりバックグラウドを知らなくても楽しんでもらえるように作っていますので、ご安心ください。

――今回、新しく兵器メーカーが増えているとのことですが、新たなメーカーの武器の特徴を教えてください。

アンソニーさん:増えているのは2社ですね。1つ目のアトラス社は、初代にも登場した兵器メーカーですが、トラッキング(追尾)式の銃弾を撃つ最新鋭の銃が特徴です。手首や肩にマウントするタイプの銃で、たくさんのロケットを発射するようなワイルドな武器に仕上がっています。もう1つのCoV(Children of Vault)は継続的に弾を撃ち続けて、オーバーヒートするまで止まらないようなものです。

――CoVの話が出ましたが、今回のメインの敵となる組織ですよね。その指導者であるカリプソ・ツインズとは、どんな悪役なのでしょうか?

アンソニーさん:すごい自己中心的で、高圧的なキャラクターです。自分の欲しいものはすべて手に入れ、そのためならばどんな手段もいとわないようなキャラクターになっています。初の二人組の悪役で、それぞれにパーソナリティを持たせているのが特徴ですね。悪役を作るときは、本当に心の底から嫌いになるようなものを作るのか、ここはちょっと憎めないというラブ&ヘイト的な味を持たせるのか意識するのですが、今回はかなり迷いました。この2人のギャップも楽しめると思いますよ。

――カリプソ・ツインズのトロイはとても大きなメカニカルアームを装備していたのが印象的でした。彼らをデザインするうえで、どんなところに気を使いましたか?

スコットさん:インスピレーションの源はいくつかあって、パンクロックのようなクールな見た目や、キャプテン・ハーロックのような、悪のカリスマのような容姿を参考にしています。トロイは戦闘のなかで腕を失くしてしまい、その代替としての機械の腕を装備するのはクールでファッショナブルなアイディアだと思ったんです。カリプソ・ツインズは、髪の色を黒と白にするなど、対比が際立つようにデザインしています。悪人で物凄いエゴイストな人物ですが、同時に自分たちをカッコイイと思っている、そんな自己愛を持っているような雰囲気を感じてもらえればいいなと思います。

――クラップトラップは日本でも人気のあるキャラクターですが、本作では“将軍”とも名乗っていますよね。彼はどのように物語に絡んでくるのでしょうか?

アンソニーさん:自分では“将軍”だと思い込んでいるようですね(笑)。

スコットさん:あくまでも自称ですけどね(笑)。自分では偉い立場で、ものすごいことをやっていると思っています。どの集団にも、みんなとちょっとトーンが違うというか、ズレた人っていると思うのですが、そんな位置づけです。みんなが真剣になりすぎているときに、どこかちょっとコミカルに、違う切り口をもって進言したりとかね。

――協力プレイに関して、本作では参加プレイヤー間でレベル差があっても、同じようなゲームバランスを提供できるようにしてあるとのことですが、ホストプレイヤーを軸として、参加するプレイヤーの強さを調整する形になるのでしょうか?

アンソニーさん:内部ではいろいろな計算が走っているのですが、簡単に説明するのであれば仰るとおり、ホスト側をベースに他のプレイヤーを合わせる形式と思って頂いて大丈夫です。極端にいえば、レベル50とレベル1の人がいっしょにプレイしていても違和感がないくらいの調整が行われるようになっています。レベル1のプレイヤーがレベル50のホストに参加した際、ダメージが全然与えられないわけではなく、同じようにダメージを与えられるといった調整ですね。

――ドロップ品が共有される“クラシックモード”において、例えばレベル50とレベル1の人がいっしょにプレイしていた場合、ドロップ品の強さはどの程度のものになるのでしょうか?

スコットさん:“クラシックモード”では、敵のレベルに合わせた戦利品がドロップされます。これを利用すれば、もちろんレベル1で参加して、より高レベルの武器を手に入れることはできますが、そもそも装備に必要なレベルに達していなければ使うことはできません。一方で新しい協力プレイ――(協力プレイをする際はこちらがデフォルトの設定になっています)――をプレイする際は、例えばレベル20のボスを倒しても、自分がレベル50であればそれに見合う性能になるなど、自分のレベルに応じて調整されるようになります。そのため、こちらのモードのほうが遊びやすくなっています。

――協力プレイでは、ミッションを受けるのはホストプレイヤーになるのでしょうか?

アンソニーさん:そうです。ホストプレイヤーが軸になり、そのミッションに加わっていくという形になります。ホストのミッションをみんなで手伝おうという形ですね。

――最後に日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

スコットさん:RPGという意味でも、FPSという意味でも、我々がずっと作ってきたものの特性を生かし、今まで人気を集めてきた点を追求して、そこをさらに強化することに集中してきました。銃や戦利品、敵、そして惑星パンドラを飛び出すことによる新たな環境をぜひ楽しんでください。シリーズファンは絶対に夢中になると断言できます! もし未体験であれば、“今こそ”この世界に飛び込むべきです。RPGシューターとして、完璧だと言い切るにはまだ開発の余地はあるかもしれませんが、そう言いたいくらいの出来栄えです。

アンソニーさん:ゲーム中はいろいろ画面栄えするシーンがあるので、それも楽しんで頂きたいですね。また本作は完全に日本語吹き替えになっているので、そういった声優さんがたの演技や、キャプションなどローカライズ部分にも注目してください!

3種類のペットを使い分けるビーストマスター、FL4K(フラック)の使い心地を紹介!

 今回の試遊では、ビーストマスターのFL4Kをプレイすることができました。FL4Kはビーストマスターという二つ名の通り、獣を使役してともに戦えるのが特徴。3種類のペットのうちいずれかを呼び出すことができます。

 ポイントは、このペットはアクション・スキルとは別に選択できること。アクション・スキルはほかのキャラクター同様、別途に3種類用意されており、ペット3種×アクション・スキル3種という、合計9パターンの組み合わせを楽しむことができるのです。

FL4Kのアクション・スキル

フェイド・アウェイ

 “フェイド・アウェイ”は使用するとクローキング(不可視)状態になって移動することができます。クローキング中も攻撃は行うことができますが、3回攻撃するとクローキングが解かれてしまいます。ただし、クローキング中の攻撃は確定でクリティカル・ヒットするため、瞬間火力を高めることができそうです。また、クローキング中は移動速度とライフ回復速度が上昇するため、緊急回避手段としても便利そうでした。

ガンマ・バースト

 指定した地点に次元の裂け目を作り出す“ガンマ・バースト”。裂け目からは、強化されたペットがテレポートして出現します。一気にペットを敵陣へと送り込めるため、ペットによるダメージを中心としたビルドと相性がいいでしょう。なお、ペットが戦闘不能になっていたとしても使用可能です。ただしこの場合は、ペットの体力が低下した状態で出現してしまうのと、アクション・スキルのクールダウン時間が延長してしまうというデメリットも。

ラック・アタック

 シリーズファンにはおなじみ、ラックと呼ばれるコウモリのような鳥のような生き物を放つアクション・スキル。単純に敵に向かって飛ばすダメージ源として使用できます。こちらはペットとは別枠なのですが、知能の差なのでしょうか……?

3種類のペット

ガード・スキャッグ

 初代『ボーダーランズ』のオープニングムービーにも登場していた、犬のような生物・スキャッグの“ミスター・チュー”。出ている間はFL4Kの攻撃力が上昇するという特性を持ち、サポーターとしての役割を果たします。スキャッグ自身も、噛みつきや酸吐きなどで攻撃を行います。

スパイダーアント・センチュリオン

 四脚のクモを彷彿とさせるスパイダーアントの“ブルードレス”を使役します。スパイダーアントが出ている間はFL4Kのライフが常に回復するという特性があるのが強力。敵に突っ込んで注意を引き付ける、いわゆるタンク的な行動を取るペットです。

ジャバー・サイドキック

 ピストルを装備したサルのようなペット“ミートシーフ”。手にした武器を利用した遠距離攻撃を得意としています。出現中はFL4Kの移動速度が上昇する特性を持ちます。なお、強化していくと持っている銃の種類が変わっていきます。

 試遊では短い時間でしたが、ペットとアクション・スキルの豊富な組み合わせという、FL4Kならではの魅力を堪能できました。なにより、スキルを強化するとペットの能力だけでなく、見た目も変化するのが個人的なお気に入りポイント! FL4Kでプレイしたら、間違いなくペットの成長が楽しみになるはず! ぜひ皆さんも製品版でペットの愛らしさに触れてみてください!

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ボーダーランズ3

  • メーカー: 2K(Take-Two Interactive Japan)
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: FPS
  • 発売日: 2019年9月13日
  • 希望小売価格: 7,400円+税

ボーダーランズ3 デラックス・エディション

  • メーカー: 2K(Take-Two Interactive Japan)
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: FPS
  • 発売日: 2019年9月13日
  • 希望小売価格: 9,500円+税

ボーダーランズ3 超デラックス・エディション

  • メーカー: 2K(Take-Two Interactive Japan)
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: FPS
  • 発売日: 2019年9月13日
  • 希望小売価格: 12,800円+税

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