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もはや劇場版レベル。アニメ『テイルズ オブ ルミナリア』は幼馴染との衝突、大迫力バトル、飯テロありと見どころ満載!

カワチ
公開日時

 『テイルズ オブ』シリーズの新作アプリ『テイルズ オブ ルミナリア』。そのスペシャルアニメ『テイルズ オブ ルミナリア The Fateful Crossroad』が1月21日から配信中です。ここでは、後編までを先行視聴したライターによる、本作品のレビューをお届けします。

 なお、冒頭約10分の映像は『テイルズ オブ』シリーズのYouTube公式チャンネルで公開中です。

連邦と帝国が直接衝突。目が離せない展開の連続!

 ゲームの『テイルズ オブ ルミナリア』は、歴史をエピソードのひとつとして切り出す形となっています。そのため、21人の主人公たちのエピソードを通して、だんだんと物語の全貌が分かる仕組みです。

 プレイヤーは源獣信仰を基盤とした国々によるユール連邦と、独自技術によって飛躍的な発展を遂げたジルドラ帝国、どちらにも所属しない冒険者など、三つの立場に分かれた主人公たちの視点で、物語を進めていくことになります。

 キャラクターによって最初にプレイすることになる年代は違うものの、ゲームで配信中のエピソードはまだ序盤の旅立ちの理由や戦う理由が明かされる物が多い印象です。

 アニメ『テイルズ オブ ルミナリア The Fateful Crossroad』に関してはいいとこ取りとなっており、ユール連邦の主人公たちとジルドラ帝国の主人公たちが直接ぶつかり合う内容になっています。ゲームで確認できる作中年表で言うと、創神歴999年の第三次リュンヌ攻防戦になります。

 やはりポイントはユーゴでしょうか。彼は、幼馴染のレオやセリアと共にイーディス騎士学校へ入学してブレイズの一員となったものの、アウグストとの出会いなどを経て、ジルドラ帝国に亡命することになります。

 これは『テイルズ オブ ルミナリア』の物語全体としても、とても大きな出来事だと思われますが、アニメではそんなレオとユーゴが相対して一騎打ちで戦うシーンがあり、声優陣の迫力の芝居も相まってドラマを盛り上げます。祖国も仲間も裏切ってまで帝国へ入った、ユーゴの“正義”とは何なのでしょうか?

 物語は、レオとセリア、教官のリゼットがかつて帝国領だった街、リュンヌを訪れるというところからスタート。一見粗暴に見えなくもないレオですが、祖母から教わった「気高く生きる」という言葉を胸に秘め、その言葉を実践しながら生きている優しい青年であることが分かります。そんなレオを優しく見守るセリアも、戦闘シーンでは弓を使って大活躍。アニメでは大事な役目として立ち回るのでお楽しみに。

 また、教官のリゼットはレオとセリアの背筋が伸びるぐらい怖い人物ですが、露頭に迷う親子を助けるレオをさり気なくフォローするなど、それぞれの人物の魅力もしっかり描かれます。派手に動くアクションシーン、お互いの正義をぶつけ合うドラマが魅力ですが、それ以外の細かい部分も魅力であり、メリハリの効いた内容になっています。

 また、冒頭ではレオがシリーズおなじみのマーボーカレーを食べるシーンがありますが、作画が凝っていてめちゃくちゃ美味しそうでした(笑)。ほかの食事も美味しそうで、見ているとお腹が空いてきます……。

 YouTubeで公開されている部分以降は、制御キーとなるアイテムを使ってピラーからのマナの供給を止め、周辺に緑を戻そうとするユール連邦と、その制御キーを奪いに来たジルドラ帝国との戦いが描かれることになります。

 帝国からやってきたのは、ユーゴと白狼将と呼ばれる女性騎士・アレクサンドラ。ユーゴは前述の通り、もともとはレオとセリアの幼馴染ですが、どのように相対するかはぜひ注目してみたいところです。

 アレクサンドラはリゼットと戦うことになりますが、このふたりのバトルがとにかくスタイリッシュでアツい! 白狼将であるアレクサンドラが強いことはゲームで彼女を操作していても伝わってきましたが、驚いたのはリゼット教官!

 厳しい教官だし、なんとなく実力者なのかなとは思っていましたが……めちゃくちゃ強い!! ゲーム版をプレイしていなくても、格好よく戦う彼女の姿に惚れ惚れすること間違いなし。剣で戦うアレクサンドラにリゼットは2丁拳銃で応酬しますが、動きもスタイリッシュで見応えがあります。

 まずアニメを観て、それからゲームで実際に彼女たちを動かすのも楽しいのではないかと思います。

後編はさらに盛り上がる内容に!

 後編も盛り上がる展開になっており、詳しい内容はぜひアニメをチェックしてもらいたいのですが、注目のキャラクターは帝国の宰相であるアウグストと、ブレイズの筆頭であるリュシアンでしょうか。

 アウグストは威圧感がたっぷりで迫力がありますし、リュシアンは飄々としながらも高い実力を持つ人物で格好いいです。リュシアンとリゼットの会話では、リュシアンのペースに翻弄されるリゼットなども観ることができて新鮮です。

 リュシアンとアレクサンドラ、リゼットと黒狼将であるバスチアンが相対するバトルなど、後編も激しいアクションシーンがあり、こちらも必見。一方で、レオとセリアや、ユーゴとアレクサンドラが静かに語り合うシーンも。悩みを打ち明けたり、決意を新たにしたりと、キャラクターの内面もしっかり描かれています。

 というわけで大満足の『テイルズ オブ ルミナリア The Fateful Crossroad』。ゲームの販促用アニメかと思って油断して観始めると、そのクオリティに本当にビックリすると思います。まるで劇場アニメを観たかのような満足感を得られたので、まだゲームをプレイしていないよという人も、このアニメから入ってみてもらいたいです! 起承転結もしっかりしており、ひとつの作品として満足できるものになっています。

 一方で帝国側のキャラクターなどはアニメでは悪として描かれる部分も大きいですが、ゲームで彼ら側の視点でプレイすることで意外な魅力に気付くことができると思います。

 また、『テイルズ オブ ルミナリア』は21人のキャラクターが存在し、アニメには登場しなかった人物もみんな個性豊かです。アニメに登場したキャラクターたちとの絡みも含めてゲーム版だけで楽しめる要素が満載なので、ぜひアニメで作品が気になったらゲームもプレイしてみてください!

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
キャラクターデザイン/佐伯俊

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