ハクスラ型アクションRPG『Pagan Online』レビュー。スラヴ神話をもとにしたストーリーが濃厚で魅力的

sexy隊長
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 Wargaming.netが8月27日にSteamとWargaming.netストアにて配信している、PC向けハックアンドスラッシュ型アクションPRG『Pagan Online』。そのレビューをお届けします。

 本作は、カジュアル風アドベンチャーゲームで知られているセルビアの開発会社“Mad Head Games”とWargamingのパブリッシングチームがタッグを組んで配信する、ダークで神秘的な世界での戦いを描いたハックアンドスラッシュ型アクションRPGです。ユーザーインターフェースや字幕は日本語に対応しているので、ゲームやストーリーを堪能できます。

 今回は、本作の世界観やアクションの魅力などを掲載します。

スラヴ神話をもとにした重厚なストーリー

 本作のストーリーはイチから作られた創作ではなく、9世紀ごろまでにスラヴ民族に伝えられていた“スラヴ神話”をモチーフにして作られたものになっています。

 加えて各々のキャラクターにもバックストーリーが存在し、ハックアンドスラッシュゲームでは珍しく大きなストーリーだけではなく、細かい部分まで練られているストーリーとなっているため、全体的に厚みがあり海外ドラマを見ているようなおもしろさを味わえます。


 メインとなるストーリーは全8章構成で、すべてのストーリーを終わらすだけで数十時間かかるボリュームのため、キャラクターを育てながらじっくりストーリーを進められます。

個性豊かな10種類の職業と10人のキャラクター

 10人のキャラクターから1人を選ぶところからゲームが始まります。

 それぞれ職業が割り当てられていて、キャラクター=職業になります。キャラクターエディット機能はないので、キャラの見た目で選ぶか、それとも職業のスキルで選ぶかと悩んでしまいました。

 筆者は小一時間悩んだ結果、見た目が好みのキャラクターを選択しました!

 今回筆者が使用している“ヘクター”。アーリーアクセス版にはおらず正式配信版から追加されたキャラクター。

 エディット機能はありませんが、キャラクターの見た目はスキン機能が実装されているのでスキンで変更することが可能です。本作は武器などの装備品を変更してもキャラクターの見た目は変更されないという、ハックアンドスラッシュゲームには珍しいシステムになっています。

 そのため、「この装備強いけど……見た目がなぁ……」といった悩みなく、好きな見た目のままプレイできるおもしろさが本作にはあります。筆者は強さよりも見た目重視でプレイしたい派なので、このシステムは大変ありがたいです。

▲スキンを変更すると謎めいたスチームパンクのキャラから、マッドハッターのような貴族の見た目に変わります。

 以下で『Pagan Online』で使用できるキャラクターを一部紹介します。

アーニャ


 鞭使いの遠距離が得意な魔法使い、自らのHPを代償に呪文を詠唱し敵のライフを吸収したりダメージを与えたりというちょっと変わったキャラクター。

キンジウィッチ


 両手斧を使い敵の集団を粉砕、切り裂くことができる近接型。自らの能力を憤怒で強化したりと多彩の能力を使いこなすバランス重視のキャラクター。
 

ダミール


 研ぎ澄まされたブーメランを駆使する遠距離が得意としながら、生涯をともにしてきた友人である熊のヴァヴワンに命令して戦う遠距離のブーメランと近距離のヴァヴワンを使いこなすキャラクター。

 自身のHPを代償に魔法を詠唱する魔法使いがいたり、熊を使う遠距離と近距離のキャラクターがいたり、他にもヘクターと同じように正式配信版から追加された氷の戦士エルデンがいたりと、個性豊かなキャラクターが登場します。

 最初は1人しか選択できませんが、ゲームを進めていくうちに追加でキャラクターを開放できます。

スキルでキャラクターが個性的に

 本作のスキルシステムは、キャラクターのレベルが上がれば新しいスキルを覚えて、さらに新しいスキルをとるシステムではありません。各スキルに対してポイントを振り分けて好きなスキルだけ強化したり、ポイントを使ってスキルツリーで好きなスキルを枝分かれ的に進化させたりが可能です。

 通常ならキャラクターに対して強いスキル、弱いスキルと言われますが、本作のスキルシステムはポイントの振り分け方やツリーの伸ばし方でキャラクターの性能がガラッと変わるので、一概に強いスキル、弱いスキルと言えないのです。

 キャラクターの個性をスキルで構築していけるのも本作の魅力ですね。

スキルのコンボを決めやすい爽快アクション!

 攻撃は2種類の通常攻撃と4種類のスキル攻撃の全6種類になります。

 スキルスロットの数は増やすことができないので攻撃はこの全6種類の組み合わせで戦うことになるのですが、この数が絶妙。多すぎるとバトル中に悩みが生じてテンポが悪くなったり、少なすぎるとバトルが単調になってしまったり……。そんなバランスが求められるハックアンドスラッシュゲームですが、本作はこの6種類という数はちょうどいいです!

 6種類だと、どこのキーに何のスキルが入っているのかを覚えやすいです。スキル攻撃を連続で当てるコンボ技はハックアンドスラッシュゲームは肝となるのですが、多すぎると覚えにくかったりキーの押し間違いをしたりとミスが出てしまいストレスになります。

 しかし6種類だとミスなくスキルを発動できると感じました。加えて、キーのどこに何のスキルを入れるのかは任意で指定できるので、スキルのコンボがより出しやすく、爽快感を得られます!

ハクスラ型ゲームなのにW/A/S/Dキーでの移動!?

 本作は、戦士はもちろん占い師から暗殺者までさまざまな職業のキャラクター、キャラクターごとに成長させられるスキル、敵などを倒して大量のアイテムや装備を手に入るといったスタンダードなハックアンドスラッシュゲームになっています。

 ですが、ひとつ違うところ……それは、W/A/S/Dキーで移動してマウスエイム+クリックで攻撃&スキルを発動が基本動作になっているというところです! ハックアンドスラッシュゲームは、マウスクリックで移動と攻撃を行い、キーボードでスキルを発動というのが一般的ですが、ガラッと変えてきたと感じました。

 なお“W/A/S/Dキーで移動”と“マウスクリック移動”は、設定で切り替えできるのでハックアンドスラッシュゲームに慣れ親しんでいる人は“マウスクリック移動”、FPSゲームなどプレイしていたけどハックアンドスラッシュゲームをプレイしたことないプレイヤーは“W/A/S/Dキーで移動”でプレイと、各々にあった操作方法が選べます。

 両方ともプレイしてみましたが、敵が密集している場面だと“W/A/S/Dキーで移動”の方が移動のしやすさ、エイムの合わせ方が楽だと感じました!

 “W/A/S/Dキーで移動”システムなのでゲームパッドなどのコントローラにも対応しているのも大きな特徴です。「キーボード操作が苦手でPCのゲームを全然やったことがない」というプレイヤーもぜひコントローラでプレイしてみてください。なお、筆者もコントローラでプレイしたのですが、コントローラ使用時の通常攻撃が機能しないという不具合がありガッツリプレイできなかったのが残念でした。

  • ▲PC(Steam)対応のコントローラなら何も設定しなくてもケーブルを刺した瞬間から使用可能でした。

タイトルの通り常時Onlineに接続

 ゲームを開始すると“パンテオン”というロビーに相当する場所から始まります。ここでキャラクターの装備やスキルなどのクラフトや変更などをできるだけではなく、つねに他のプレイヤーとチャットなどのコミュニケーションを行えることに驚きました。

 本作は“セッション”ベースでのプレイ方式になっており、“パンテオン”にある“バトルゲート”でストーリーのクエストやミッションなど選択し、ソロやマルチで始める流れになります。簡単にいうとMMORPGのようなシステムです。

▲ストーリー以外に、レアアイテムや新しいキャラクター、スキンの開放に必要なアイテムが手に入るミッションなどもあります。

色彩のコントラスト豊かなグラフィックとトゥーンアニメーション

 ダークで神秘的な世界観のゲームは、暗くてどんよりとしたイメージがあります。本作のグラフィックは、全体的にダークさがありつつも敵のカラーやエフェクト、キャラクターの衣装や装備などに鮮やかな色が使われています。そのためダークな雰囲気は残しつつ、ハイコントラストな色彩が要所要所に使われていて、高画質のグラフィックだけでなく美しさも感じられるグラフィックになっています。


 ゲーム中に挿入されるムービーは、プレイ画面のテイストとはガラッと変わりトゥーン調のアニメーションになっており、カワイさを感じさせるテイストですが重厚なストーリーと相まって不思議と怖さが押し寄せてきますので、ぜひ見てもらいたいです。


ハックアンドスラッシュ好きにも未体験の方にも楽しめる作品!

 “W/A/S/Dキーで移動”システムである他、個性的なキャラクターやスキルシステム、ハックアンドスラッシュのベースを抑えつつ新しいシステムに挑戦している本作品。アクションだけではなく“スラヴ神話”をモチーフに描かれた濃厚なストーリーをハックアンドスラッシュの世界で堪能できるのは魅力だと思います。

 ハックアンドスラッシュ好きはもちろん、アクションRPG好きまでにもプレイしてもらいたい作品です。

※公式サイトは現在日本語に未対応ですが、ゲーム内は日本語でのプレイが可能です。
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