食わず嫌いじゃもったいない絶品ローグライク『HADES』! 家族を扱うストーリーも秀逸【海外ゲーム名作案内】

柏又
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 海外ゲーム大好きな担当ライターが実際にプレイして気に入ったタイトルを紹介する“海外ゲーム名作案内”コーナー。今回は、Supergiant Gamesより好評発売中のPS5/PS4/Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/Windowsソフト『HADES』をとり上げます。

 本作は、ギリシャ神話を題材にしたアクションゲームです。プレイヤーは冥界の王子ザグレウスを操作し、亡者が行く手を阻む冥界からの脱出を試みます。主人公がやられると道中で得たパワーアップをすべて失い、スタート地点からやり直しとなるローグライクなシステムとなっています。

 今回は、数多くの賞とともに世界中から賞賛を浴びるにふさわしい、名作ローグライクアクションの魅力をPS5版をもとに紹介していきます。

アクションはシンプルながら“功徳”の組み合わせが奥深い

 本作の主人公は、通常と特殊、魔弾の3タイプの攻撃と、回避を兼ねるダッシュを駆使して戦います。敵の攻撃をギリギリで避けるといった、タイトなアクションを要求されることはほとんどなく、“避けて当てる”オンリーのシンプルな操作となっています。

 しかし主人公の戦い方は、スタート前に選んだ武器と、道中で出会うオリュンポスの神々から授かる“功徳”と呼ばれるパワーアップによって大きく変化していきます。3タイプある攻撃のどれを強化するのか、そして強化を生かすにはどういった立ち回りをすればいいのか、プレイヤーの判断とテクニックが問われるのです。

 本作はローグライクアクションなので、マップ構成はもちろん道中で出会う神々や得られる功徳もランダムで変化します。道中で授かったパワーアップを臨機応変に使いこなしていくため、繰り返しても飽きないリプレイ性はかなり高いです。途中でやられてスタート地点に戻されても、もう一度武器を選んで再出発したくなるだけの魅力がありますね。

 キャラクターの操作性は軽快で遊んでいて気持ちがよく、テンポのいいスピード感のあるバトルは、しっかりと作り込まれている感じです。

プレイを繰り返すたびに強くなるプレイヤーに優しい難易度設定

 確かにローグライクアクションは繰り返し遊べるリプレイ性が魅力ですが、「何度も途中でやられて最初からやり直すのが苦手」という人がいるかもしれません。そういう人でも繰り返し遊べばクリアしやすくなっていくように作られているのが『HADES』のいいところです。

 ゲームで主人公がやられると、道中で授かった功徳をはじめとするパワーアップをすべて失います。しかし失われるもの以外に、プレイヤーがやられても持ち替えれる戦利品が数多く存在します。

 スタート地点である“ハデスの館”では、戦利品を使って主人公の能力を恒久的に強化できる他、戦闘フィールドである冥界をプレイヤーの有利になるよう改築可能です。最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し挑戦することで向上するプレイヤーの技量に加えて、戦いを楽にしてくれる強化要素が豊富に用意されているのはうれしいところですね。

家族がテーマの普遍的かつ魅力のある物語も見逃せない!

 本作が題材にしているギリシャ神話は、強大な力を持つ神々なのにどこか俗っぽいエピソードが多いところが特徴です。本作ではその魅力的なキャラクター性を生かした物語が展開します。

 本作では、主人公のザグレウスが父ハデスに反抗して冥界から地上を目指すところから始まりますが、ゲームを繰り返しプレイしていくことでなぜ彼が地上を目指すのか、その目的が明らかとなります。

 物語は、主人公が地上に到達し、再度冥界へ戻ったあとも進行。そこで描かれるのは、仕事熱心で厳格な父親とそれに反抗する息子の物語です。現代のドラマでもよく描かれる普遍的なテーマですが、それゆえに分かりやすく興味深い内容に仕上がっていると筆者は感じました。

 冥界から地上へ強行突破する主人公の試みが、こじれてしまった家族関係を崩して再び構築していく展開に合っているような感じがしますね。

 ローグライクアクションと聞くと、アクションについ目が行ってしまいがちですが、『HADES』は物語やキャラクターも非常に魅力的です。物語の先を見たいという欲求がプレイを繰り返す原動力にもなっていると思います。

ゲーマーならプレイするべきマストバイの1本

 本作が日本語化されたのは発売から結構時間が過ぎたあとで、海外で本作が数々の賞を受賞したころは“おもしろそうだけど手を出しにくい”タイトルだったと思います。筆者は、本作が話題になっていた時期からちょっと経過したちょうど2022年の年明けに本作をプレイしたのですが、やはりあれだけの賞を獲っただけのことはある出来栄えだと感じました。

 ローグライクアクションというと“ゲーム好きが遊ぶ難易度高めのジャンル”という印象があるかもしれませんが、本作は繰り返しプレイすることで主人公が強くなる要素が大きく、頑張ればなんとかクリアできる、絶妙な難易度設定になっていると思います。

 また、繰り返しプレイすることで進行する物語も魅力的で、どんどん先が見たくなる内容になっているのも意外でした。キャラクターも神話の設定があるなかでプレイヤーに愛される描写がなされているところもいいです。

 ゲーム好きなら一度はプレイするべき名作と言っても過言ではないと思います。海外ゲームやローグライクアクションへの先入観を捨てて、ぜひチャレンジしてほしいですね。

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