社畜が上司を倒して下剋上!? 問題作『カンパニーマン』はぶっ飛んだ設定が魅力の良質2Dアクション【電撃インディー#191】
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、2Dアクションゲーム『カンパニーマン 社畜の下剋上』のレビュー記事をお届けします。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
狙うは下剋上! 社畜は成り上がるために…上司を倒す!?
本作の主人公であるジムは、どこにでもいる、しがない新人サラリーマン。
そんな彼が入社したグッドウォーター社は、社員の扱いが明らかにおかしいブラック会社。
入社間もない状況で上司に目をつけられ、顧客サービス部へと左遷されます。
そして顧客サービス部から脱出するため、ジムの戦いが始まります。
部署異動の願いを叶える方法はただひとつ。上司を倒して下剋上するのみ!
いや、何かがおかしい(笑)。
ツッコミどころ満載の展開ですが、テンポのよさとウィットに富んだセリフの勢いで、違和感を覚える間もなくストーリーを楽しめます。
退屈すぎるうえに冷房の効きすぎで凍結してしまいっている人事部や、書類の山に埋もれた人事部など、各部署の風刺が利いた描写が細やかで、見ているだけでおもしろい!
各部署はステージ制になっており、基本的に各部署のボスを倒すごとに次の部署へと異動できます。
顧客サービス部から人事部、経理部から研究開発部へ! 最終的にはCEOを目指すことになります。
主人公の家庭に悲しい過去があったり、会社の重要人物が主人公の母の再婚相手らしかったりと、気になる展開も。
とにかくストーリーもステージもテンポがよく、どんどん進めたくなる魅力にあふれています。
システムは昔ながらの2Dアクション! 難易度のバランスが絶妙
ゲームシステムはオーソドックスな2Dアクションとなっており、操作は複雑ではないのですぐに馴染めるかと思います。
キーボードを振り回す通常攻撃、さらにゲームを進めると遠距離攻撃のスキルも習得できます。
各種スキルには気力が必要となるものの、気力の回復速度が早いので気軽に使ってしまってもいいバランスです。
離れた敵に攻撃的なメールを放つ“Eメール爆撃”や、目の前の敵に強力な範囲攻撃を放つ“全員に返信”など、スキルの設定も非常にユニークでサラリーマンあるあるネタが満載です。
ステージにはユニークなギミックも満載。謎解き要素はそれほど複雑ではなく、どちらかというとトライ&エラーで地道に進んでいく感じ!
難易度が絶妙で、失敗したときのくやしさはあれど、理不尽さは感じないバランスで、何度も挑戦したくなります。ちなみに難易度設定も可能なので、アクションゲーム初心者でも安心。
ステージを進むごとに難易度が上がっていくだけに、道中のコーヒーブレイク(チェックポイント)が本当にありがたい!
忙しくなるほどコーヒーブレイクが遠く感じるのも、社畜ライフの再現度が高いですよね……。
敵のバリエーションもステージごとに豊富。
上司の目がないときに遊びまわる人事部や、社内では大きい顔をする税理士など、設定もユニークでそれが攻撃パターンにも反映されている点がいいですね。
ドット絵で描かれたグラフィックも美しく、じっくり動きを観察するのも楽しいです。
ボス戦でもそれぞれギミックがあり、攻略法を考えるのは歯応えがあります。
難易度はそれなりに高いですが、リトライが簡単なのでテンポよく遊べるのがうれしいポイントです。
同僚や上司を倒して入手したコインは、コーヒーショップで成長アイテムの購入に使えます。
名前は不穏ですが、多分主人公にとっては頼もしい味方です。
成長要素は複雑ではなく、それを習得しても役立ちますが、序盤ではとりあえず体力を強化していくのがよさそうですね。
ウィットに富んだ社会風刺と豊富なギミック、絶妙な難易度のアクションと、一発ネタのようでいて、実はあらゆる要素が高いレベルでまとまった本作。
オーソドックスな2Dアクションを楽しみたい人や、一風変わった雰囲気の世界観を楽しみたい人にオススメできる、良質アクションゲームです。
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