『刀剣乱舞無双』アクションレビュー。爽快感あふれる必殺技やバディ攻撃の感触は?

原常樹
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 DMM GAMESが2月17日に発売するNintendo Switch/PC(DMM GAME PLAYER版)用アクションゲーム『刀剣乱舞無双』のプレイインプレッションをお届け。今回は刀剣男士たちのアクションにクローズアップして紹介します。

 なお本記事は、ゲームの進行に合わせて記者の個人的感想を含めた解説記事となっています。ゲーム未プレイでストーリーなどをゲームで楽しみたい方は、ネタバレを含む可能性がありますのでご注意ください。

 『刀剣乱舞無双』は、刀剣育成シミュレーションゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』と大人気アクションゲーム『無双』シリーズのコラボ作品。『刀剣乱舞-ONLINE-』でおなじみの刀剣男士たちが、“主なき本丸”――戦国乱世を舞台に躍動するアクションゲームで、五部隊十五振りに加え、謎の人物“面影”がプレイアブルキャラクターとして登場します。

 本作の操作方法は、1つのボタンを連打することで華麗なアクションを自動で繰り出す“簡単モード”と、従来の『無双』シリーズに近い操作感の“通常モード”の2種類が用意されています。

 前者はアクションゲームが苦手でストーリーを純粋に楽しみたい方にオススメ。逆に後者は刀剣男士を思うがままに操作したいという方に向いています。今回の記事では“通常モード”をベースに紹介していきます。

基本のアクションは通常攻撃+強攻撃

 まず、刀剣男士のアクションの基礎は、通常攻撃と強攻撃によって構築されています。

 通常攻撃は、読んで字のごとく基本となる攻撃で、ボタンを連打することで連続して出せるコンビネーション攻撃です。強攻撃は通常攻撃よりも強力ですが、連続で攻撃することはできません。

 ただし通常攻撃からは、どのタイミングでも強攻撃につなげることができます。通常攻撃を繰り出した回数によって派生する強攻撃が変化するのも特徴ですね。

 例として挙げるなら……通常攻撃(1回)からは強攻撃“前方範囲”が、通常攻撃(2回)からは強攻撃“直線”を繰り出せます。過去に『無双』シリーズを触ったことがあるというユーザーにとってはおなじみのシステムといえるでしょう。

 ただ、本作は通常攻撃を経由せずとも、強攻撃を本丸にある"強化"から"強攻撃変更"で設定(最大4種類)しておくことで、そのまま繰り出すこともできます。

 広範囲を攻撃できる強攻撃をワンボタンで放つこともできるのでこれを活用しない手はありません。まず“操作したい刀剣男士の強攻撃の性能を把握”することが彼らのポテンシャルを引き出す秘訣とも言えそうです。

 ちなみに本丸の“強化”では、素材を消費することで各刀剣男士を強化させることができます。また、新しい強攻撃の習得も可能です。解放できる能力は階層によって異なっており、最新の階層の能力をすべて解放することで、次の段階が解放できるようになっています。

  • ▲強攻撃は便利な反面、モーションが基本的に大きいためにスキだらけとなります。こちらの攻撃にのけぞりづらい強敵が相手だと、逆にカウンターを受けてしまうことも……。

 攻撃を敵に当てたり、逆に敵の攻撃を受けたりすることでゲージがたまると使用可能になるのが必殺技です。華美な演出とともに広範囲に強力な攻撃を繰り出すので、いざというときにこれほど頼りになる存在はありません。

 ちなみに刀剣男士が負傷状態(一部の攻撃を受けるか、一定以上のダメージが蓄積することで衣装が破損した状態)のときは必殺技ゲージがたまりやすくなります。

バディを使ったアクションがおもしろい!

 出陣する刀剣男士とは別にその補佐をする一振り(バディ)と連携するアクションも豊富!

 二振りが同時に攻撃をしてくれる協力技の“バディ連撃”のほかに、戦闘を重ねてバディとの絆を深めることで、サポート技の“バディ反撃”や“バディ追撃”なども発動するようになります。

 自身のアクションとバディとの協力技・サポート技を織り交ぜることによって、多数の敵を相手取っても間断なく攻撃を繰り出せるわけです。

 また、“双刀連携ゲージ”が最大時に発動できるアクション“双刀連携”は、ゲージが徐々に減少する代わりに無敵状態になり、アクションも変化します。

 さらにゲージが0になるか、もしくは任意のタイミングで必殺技ボタンを押すと、強力な攻撃“双刀必殺”も発動! これがまたスタイリッシュなんですよ……!

  • ▲バディ連撃などを使用することでたまりやすくなるのが画面左の“双刀連携ゲージ”。

 多彩な攻撃を持つ刀剣男士ですが、一方で攻撃を受ける側に回った際には“回避”が有効です。発動時に無敵状態になるのはもちろん、スキも小さく連発することも可能な優れもの。本作では強敵が攻撃してくる際に“赤い枠”で攻撃範囲が予告されるので、確認次第回避を連打してささっと範囲外に退避してしまうこともできます。

 ちなみに、回避後にはそのままダッシュ(通常の移動よりも速く動けるアクション)に移行できるので、戦闘時のみならずマップの移動にも便利! ぜひとも覚えておきましょう。

 本作に登場するプレイアブルキャラクターはあわせて十六体。どの刀剣男士も魅力的なアクションを備えていますが、今回はその一部を紹介していきたいと思います。

スタンダードな山姥切国広とトリッキーな山姥切長義

 まず物語の第一章“伯仲の章”で活躍するのが山姥切国広と山姥切長義の二振りです。山姥切国広は写しであることにコンプレックスを感じている打刀ですが、その実力は折り紙付き。

 とくに強攻撃は質実剛健なものが揃っており、素早く二回攻撃する“打ち上げ”を始め、右側→左側→中央の順番に大きく移動しながら斬りつける“前方範囲”などはあらゆる場面で重宝します。

 中でも使いやすいのが連続攻撃を繰り出しながら突進する“直線”。左スティックで進行方向を調整できるので、敵との距離があっても気軽に使っていけます。

 また、飛び上がりながら斬りつける“強撃”もコンパクトながらも強烈な一撃を見舞う技で、強敵がスキを見せたときに軽く一撃差し込むのに向いています。

 序盤に習得可能な強攻撃の中で一番派手なのが“連撃”ですが、こちらは流れるように繰り出す八連撃のコンビネーション。ほかの強攻撃に比べるとモーションが大きめなので、ここぞという場面でスタイリッシュに決める際にオススメです。

 スタンダードな山姥切国広に比べると、山姥切長義には独特の軌道を描く強攻撃が多くあると感じます。

 二連撃の“打ち上げ”など山姥切国広と近い性質を持つものがあるかと思いきや、“前方範囲”は左側→右側→中央と繰り出す三連撃。まるで山姥切国広の“前方範囲”と対になるような動きを見せるので、それぞれ違う部分もあるなと感じました。もちろん、性能的にもこちらも使いやすくてほっこり。

 一方で“直線”は斬撃を繰り出しながら突進したあと、反転して元いた位置に戻ってくるというトリッキーな強攻撃。モーションの大きい切り上げ攻撃からジャンプして追撃を決める“強撃”、そして回転斬りを連発して敵を打ち上げたあとに一拍置いてから優雅な袈裟斬りを決める“連撃”などスタイリッシュな強攻撃も少なくありません。

 使っていて楽しいのですが、敵を打ち上げるタイプの攻撃がクリーンヒットしないと思わぬスキを作ることも多いので、場面に応じた強攻撃の使い分けが肝要になりそうです。うまく決まれば“映えるアクション”ができることは間違いありません。

強攻撃“前方範囲”が爽快な鯰尾藤四郎

 どの刀剣男士もユニークなアクションを兼ね備えていますが、筆者が個人的に気に入ったのは鯰尾藤四郎。もともとは小薙刀として作られたところを脇差として磨上げ(使用者に合わせて短く仕立て直すこと)られた名刀です。

 脇差というと打刀や太刀に比べてリーチが短く、多勢相手に不利ではないかと不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それをすべて解決するのが強攻撃“前方範囲”。ブレイクダンスのウィンドミルの要領で回転しながら辺りを薙ぎ払います。

 暴風のような広範囲の攻撃は本家薙刀のリーチにも決して引けを取りません。それ以外にも扱いやすい突進攻撃の“直線”や、敵のスキに差し込みやすい“連撃”など、キラリと光るアクションが揃っており、育成が進んでいない段階でも強さを実感できます。

 ちなみに筆者個人的には、負傷時の姿があまりにも艶やかでビックリしました。負傷した状態での必殺技がこれまた手を止めて見入ってしまうような優雅さなんですよ……。

優美なのに軽快でトリッキーな鶴丸国永

 優美といえば、この一振りも負けていません。──そう、鶴丸国永です。もともとの刀も反りが強く優美で多くの持ち主を魅了してきました。

 彼は優美な振る舞いとは裏腹に軽妙で酔狂なところがある刀剣男士で、それは通常攻撃にも表れています。スタンダードなはずの通常攻撃の3段目に飛びかかる動作が入るため、最初に触ったときに筆者も“クセが強い!”と感じました。

 ところが強攻撃を見てみると、“直線”はモーションが小さく、“連撃”もコンパクトかつ手数の多い攻撃となっており、こちらを主体にするとかなり扱いやすい印象に変わりました。

 そして何より斬撃と同時に舞う羽のエフェクトが美しい! 中でも瞬時に天高く飛び上がって斬りつける“強撃”は、斜めに画面を一分する羽をまとった斬撃の軌道がこれまた芸術的で……雑魚相手でも連発したくなります。

 幸い、本作には戦場の画面を簡単に撮影できる“フォトモード”が搭載されているので、被写体としても彼をオススメしたいところです。

 ちなみに編集さんに指摘されて筆者もハッとなりましたが、鶴丸国永と鯰尾藤四郎の声を担当しているのはどちらも声優・斉藤壮馬さんですよね。刀剣男士は演者さんたちの熱演も魅力ですし、音声は本丸“回想”の“音声鑑賞”からでもじっくり鑑賞できるので、こちらもぜひチェックしてみてください!

 今回ご紹介したようにそれぞれの個性的なモーションを見比べるだけでも楽しいのが『刀剣乱舞無双』。強さを求めるだけでなく、刀剣男士の個性が光るお気に入りのアクションを探してみるのも粋かもしれません。

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