『英雄伝説 空の軌跡SC』16周年ストーリーまとめ:忘れられない旅の果て、少女は少年を見つける【ファルコム40周年特集】
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2021年3月9日に日本ファルコムは創立40周年を迎えました。これを記念して、電撃オンラインでは日本ファルコムに関する企画記事を展開していきます。
そして、本日3月9日、2006年(平成18年)に発売された『英雄伝説 空の軌跡SC』が16周年を迎えたことを記念して、ゲームプレイバック記事をお届けします。
英雄伝説 空の軌跡SC
・発売日:2006年3月9日
・機種:Windows98/2000/Me/XP
・メディア:DVD
・ジャンル:RPG
・価格:¥8,400(5%税込)
[備考]
・PSPでも発売された
・「SC」はSecond Chapterの略称
『英雄伝説 空の軌跡SC』とは?
『英雄伝説 空の軌跡SC』は、前作『空の軌跡FC』の続編となる第2章とも言える作品です。圧倒的なゲームボリュームを誇り、エステルとヨシュアの関係や結社との戦いなど、前作で残された謎が明らかになっていくストーリーが好評です。この『SC』で『軌跡』シリーズの人気は不動のものとなったと言っても過言ではないはずです。
●動画:英雄伝説 空の軌跡SC 店頭用デモムービー(限定ver)
なお、2007年9月にリリースされたPSP版は、史上初のUMD2枚組で発売されており、そのボリュームの大きさがうかがえます。
こちらでは、『日本ファルコム30周年公式記念本 Falcom Chronicle』(発行:KADOKAWA)に掲載されていた、ストーリープレイバック部分を再掲載します。
突如姿を消したヨシュアを探す旅の中で、リベール王国をめぐる巨大な陰謀に巻き込まれていくエステル。彼女は無事に、ヨシュアを取り戻すことができるのでしょうか……? その旅路を辿りましょう。
『英雄伝説 空の軌跡SC』システムチェック
・チェインクラフト
複数の仲間と連携して行動を行う必殺技。あとに攻撃するキャラクターほど攻撃力が上昇して、消費するCPも増加する。
・パーティ編成
パーティを組む仲間を自由に選択可能。組み合わせにより、イベント時の会話の内容が変化する。
・新型オーブメント
セット可能なクオーツ数が前作から1つ増えて計7つに。強化すれば最大EPが増加する。
『英雄伝説 空の軌跡SC』ゲームプレイバック
プロローグ
リベール王国を襲ったクーデターを阻止して、晴れて正遊撃士となったエステルとヨシュア。エステルは、旅のなかで自分を支え続けてくれたヨシュアに、今までにない感情を抱くようになった。
だがヨシュアはエステルに自分の過去、そして彼女に対する想いを告げて姿を消す。残されたのは、ヨシュアが大切にしていたハーモニカだけ。
大切な人を捜すためのエステルの旅は、やがて王国全体を揺るがす大事件へとつながっていくのだった。
01 姿を消した少年
グランセル城の客室で目を覚ましたエステル。昨夜、空中庭園でヨシュアに別れを告げられたことを思い出す。すぐに部屋を飛び出して、ヨシュアと別れた場所へ向かうと、そこにはエステルの父カシウスの姿があった。そして父から、ヨシュアが隠していた正体と失踪の事実を告げられてしまう。
02 神父との出会い
ヨシュアを捜す決意を固めたエステルは、ロレント行きの定期船に乗る。そこで出会ったのは、七耀教会の巡回神父ケビン。神父らしく相談役を買って出る彼の前で、ヨシュアとの別れを思い出して涙ぐむエステル。突然のことに焦るケビンだったが、エステルが泣きやむまで静かに胸を貸すのだった。
03 乙女の決意
定期船で知り合ったケビンと、なりゆきでブライト家まで同行することになったエステル。ケビンはヨシュア失踪の事実を受け入れたエステルを励まし、再び彼女が立ち上がるきっかけを作った。そして、エステルは父カシウスに、みんなで暮らすためにも絶対にヨシュアを連れ戻すことを約束する。
04 迫る謎の襲撃者
ヨシュアと別れてから2カ月後。エステルと先輩遊撃士のアネラスは、峡谷地帯にあるル=ロックル訓練場で修行を重ねていた。ある夜、銃撃音で目を覚ましたエステルは、アネラスとともに1階へ急行する。そこに現れた謎の猟兵を倒したものの、女猟兵による催涙ガスを受け、2人は深い眠りにつく。
05 行方を追う少女達
エステルとアネラスが目を覚ました場所は、サントクロワの森の中。自分達が置かれた状況を確認するためにあたりを散策していると、女猟兵が現れる。撃破後は訓練場へ戻り、今までの調査結果をまとめると、敵の拠点は軍事施設を模した訓練施設グリムゼル小要塞であるという結論に至った。
06 猟兵達の正体とは
小要塞の奥では、槍使いの猟兵と対立。激闘の末に膝をつかせて、勝利したかに見えた。しかし、奥の扉から増援と思われる中背の猟兵と女猟兵が現れる。実は彼らの正体は先輩遊撃士のクルツ、カルナ、グラッツだった。今回の事件はすべて芝居であり、エステル達の最終訓練を兼ねたものだったのだ。
07 カプア一家とヨシュア
エステル達が強化訓練の全課程を終了した頃、エレボニア帝国のとある村では空賊のカプア一家と、エステルのもとを去った黒髪の少年ヨシュアの姿があった。彼らは互いの目的を達成するため、一時的に手を組んでいた。村での用事をすませたヨシュアは、彼らとともにリベールへと進路をとる。
08 パートナーの選択
最終訓練を終えて、王都グランセルに到着したエステル達は、遊撃士協会グランセル支部でシェラザードやアガットと合流する。結社の身喰らう蛇の調査のため、エステルとアネラスは、同じく遊撃士協会に所属するシェラザードとアガットのどちらか一方のパートナーとして同行することになる。
09 白い亡霊を追え!
グランセルをあとにしたエステル達は、定期船リンデ号でルーアンへ向かう。遊撃士協会ルーアン支部を訪れると、ここ1~2週間で姿を現すようになった、謎の白い影についての調査を依頼される。そして、目撃者達に詳しい話を聞きに行くことに。その途中、マノリア村ではケビンと再会を果たす。
10 争いを止める歌
各地で得た情報をギルドでまとめるエステル達。その際、次期市長候補のノーマンとポルトス両名の支持者が言い争いを始めたという情報が入る。橋でにらみ合う両陣営が実力行使に出ようとしたとき、突然オリビエが登場。その場で1曲歌い上げ、一触即発の現場から両陣営の熱を奪うのだった。
11 白い影のゆくえ
再びギルドで情報をまとめていると、オリビエの指摘によって、ある1つの事実が浮き彫りになる。なんと目撃者達が証言した白い影の去った方向を追うと、ジェニス王立学園の近辺に集中していたのだ。調査中の事件のカギをつかんだエステル達は、さっそくジェニス王立学園へと向かうことにする。
12 クローゼの告白
ジェニス王立学園では、生誕祭以来となるクローゼとの再会が待っていた。生徒会に所属するジルとハンスも交えて、エステルは学園内の調査を開始する。その途中、エステルとクローゼは、思い出が詰まったステージ上で、ヨシュアへの想いや次期女王としての悩みなど、お互いのことを仲よく語り合う。
13 学園を騒がす幽霊騒動
目撃者の証言から、校舎の裏手にある旧校舎が怪しいとの結論に至る。また、調査に携わるエステル自身も、生徒会室にいたときに実際に白い影が旧校舎のほうへ飛び去るのを目撃してしまう。幽霊騒動の真相を究明するために、エステル達は夜の闇に沈む王立学園旧校舎へ向かうのだった。
14 犯人は怪盗紳士
旧校舎にやってきたエステルは謎のカードの指示に従い、3つの謎を解く。倉庫室にたどり着くと、謎の地下遺跡への通路を発見。その奥には、これまで目撃されていた白い影の正体、身喰らう蛇の執行者であるブルブランが待ち構えていた。一連の事件は、彼が新型ゴスペルを使って引き起こしていたのだ。
15 美とは?
甲冑の人馬兵を破壊して、幽霊騒ぎの犯人ブルブランを追い詰めるエステル達。しかし、影縫いの効果で動きを封じられてしまう。そして、ブルブランはなぜかクローゼに対して、愛と美を語り始める。だが、オリビエに異論を唱えられ、いつしか2人による「美」に関する熱い議論が始まるのだった。
16 幽霊騒動の解決
カメラのフラッシュを利用して、影縫いから脱出したエステル達。再びブルブランを追い詰めるも、逃げられてしまう。犯人こそ逃したものの、こうしてルーアン各地を騒がした幽霊事件は幕を閉じた。そして翌朝、クローゼとオリビエを協力員として、エステルはツァイス地方へ旅立っていった。
17 地震の真相は
定期船がツァイスに到着した直後、地響きとともに地面が揺れ始める。被害状況を確かめるため、エステル達はツァイスの遊撃士協会へと急行。受付にいたキリカから先の地震による被害はないと伝えられる。そして3日前にヴォルフ砦で発生した、不可解な地震の真相の調査の依頼を受ける。
18 ラッセル博士とティータの再会
ラッセル工房では、ラッセル博士やティータと再会を果たす。その後、ラッセル博士は地震調査に役立つ「いい物」をわたすと言い残し、ティータとともに中央工房へ向かった。どうやら準備に時間がかかるらしく、その間にエステル達は、ヴォルフ砦の調査やそのほかのギルドの依頼を進めることにする。
19 各地で多発する地震
キリカからの依頼にあったヴォルフ砦での調査では、地震の前日にサングラスをかけた怪しい男の目撃証言が得られた。その後、エステル達がツァイスに戻ろうとしたとき、セントハイム門に局地的な地震が起きたとの情報が入る。すぐに現地へ向かうと、そこは地震の影響で物が散乱していた。
20 サングラスの男
セントハイム門での情報収集の結果、謎の地震は回数を増すごとに強くなっており、ここでも地震前日にサングラスの男が現れていたという証言を得られる。目撃証言から推測すると、どうやらその男は怪盗に続く第2の執行者である可能性が高い。この事実を報告するべく、一同はギルドへ戻る。
21 博士の発明品
ツァイス支部に戻ると、中央工房に行っていたラッセル博士から「いい物」をわたされる。それは七耀脈測定器といい、七耀脈の流れを感知・測定して、地震の予測や正体を調べる装置だった。エステル達は、その機械をラッセル博士の指定する3つの場所に設置して、地震を測定することになる。
22 震源地はエルモ村
装置を設置して測定した結果、何者かが七耀脈を操って地震を起こしており、その原因がエルモ村にあることがわかる。現場のエルモ村へと足を運んでみると、村で利用している温泉の湯が煮えたぎるという異常事態が発生していた。その原因を究明すべく、エステル達は源泉がある洞窟へと向かう。
23 温泉洞窟での対峙
温泉がわき出る洞窟の奥の地面には、ゴスペルをはめた巨大な杭型の装置が打ち込まれていた。そして、その手前にはサングラスの男、身喰らう蛇の執行者であるヴァルターが満を持して待ち構える。ヴァルターの実力は計り知れず、エステル達は不意に打ち込まれた一撃で、身動きがとれなくなってしまう。
24 ジンの助太刀
危機に陥るエステル達。そこにA級遊撃士ジンが現れ、彼女達の窮地を救う。ヴァルターはジンと同門の幼なじみらしく、会話をかわしたあとに、ゴスペルを回収して去っていった。その後、エステル達は遊撃士協会のツァイス支部へと報告に戻り、地震事件は一時的な解決を迎えるのだった。
25 カシウスとユリア
アルセイユの整備のため、レイストン要塞を訪れたグスタフ整備長達。そこでは遊撃士のカシウスとユリアが手合わせしており、目まぐるしく攻守を入れ替えながら切り結んでいる。そんなやりとりが行われているレイストン要塞の対岸で、元軍人カノーネが腰を落とした状態で要塞周囲を見つめていた。
26 ヴァルターの過去
王都へ向かう定期便のなかで、エステルは物思いにふけるジンから、ヴァルターの話を聞く。ジンの兄弟子にあたるヴァルターは、かつて殺人拳を追求して、師匠のリュウガを殺したという過去を持っていた。ヴァルターを捜し続けていたジンは、彼自身に確かめたいことがあると静かに語る。
27 いたずら好きな仔猫
遊撃士協会グランセル支部に到着後、エルベ離宮から保護者の見つからない迷子の少女がいるとの連絡が入る。さっそく現場に向かったエステル達は、かくれんぼ中の少女を見つけることに。建物内をくまなく探すと、カウンターの下にかわいらしい少女を発見する。彼女は自分をレンと名乗った。
28 不戦条約の妨害
両親から置き去りにされたレンを連れてギルドへ戻ると、カウンター前にシード中佐が待機していた。エステル達は、彼からある脅迫文に関する調査を依頼される。その内容とは、リベール、エレボニア、カルバードの3カ国の間で締結されようとしていた不戦条約の中止を求めるものだった。
29 各所での聞き込み調査
脅迫状が送られたのは、飛行船公社やグランセル大聖堂など全部で9カ所。そのうちエルベ離宮とレイストン要塞を除く7カ所でエステルは聞き込み捜査を行うことに。グランセル城ではアリシア女王と謁見して、脅迫状の件や不戦条約の提唱の理由、ついでにレンの両親についてもたずねる。
30 仲間との情報整理
ヒルダ夫人やナイアルなどから情報を集め、エステル達はいったんギルドへ戻る。犯人はいまだにつかめていなかったが、犯人と結社には関係性がないようだった。また、迷子のレンの両親はここ半年ほど定期船を利用した履歴がなく、どうやってリベールに到着したのかわからないという状況だった。
31 ボース地方の出来事
夜のラヴェンヌ廃坑。元情報部の残党を尾行するアネラス達は、敵のアジトらしき場所へたどり着いた。特務兵からの急襲を退けると、身喰らう蛇の執行者カンパネルラが登場。無意味に特務兵の命を奪ってしまった。だが、実は特務兵達の正体は、自律的に行動する命なき導力人形であった。
32 レンとのおにごっこ
これまでの調査結果を報告書にまとめて、シード中佐にわたすエステル達。その際、ボース地方で情報部の残党が現れたという連絡が入る。すぐにエルベ離宮からギルドへ戻るが、レンの姿を見失ってしまう。レンの残したヒントをもとに、エステル達はグランセル中の施設を回るはめになってしまう。
33 レンの預かり物
空港でレンを見つけたエステルは、1通の手紙を受け取る。その差出人は、エステルが捜すヨシュアと思われる人物だった。エステルは、手紙に書かれた待ち合わせ場所であるグリューネ門のアーネンベルクに単身で向かう。しかし、そこにはヨシュアではなく、巡回神父ケビンの姿があった。
34 突然の襲撃
ケビンもまた、エステル同様に手紙で呼び出されていた。不思議に思う2人の前に、突然空中から人形兵器が出現し、戦闘となる。なんとか敵を撃退したあと、騒動に気づいた門の兵士と会話すると、エルベ離宮が襲撃されたとの知らせを受ける。エステルはケビンとともに、急いでギルドへと戻ることに。
35 さらわれた少女と公爵
王都の正門で、デュナン公爵の行方を追う執事フィリップと合流する。そのままギルドへ戻ると、そこには外傷がなく、何者かに眠らされた仲間達の姿があった。そしてテーブルの上には、「娘と公爵は預かった。返して欲しくば“お茶会”に参加せよ」と書かれた、脅迫まがいの手紙が置かれていた。
36 カノーネとの再会
一連の事件は情報部の残党が起こし、背後には身喰らう蛇がいることが判明する。エステル達が「お茶会」の場所に悩んでいると、上空からジークが登場。ジークの案内する波止場へ向かうと、軍用犬や特務兵と遭遇する。さらに、その外れには「再決起作戦」を企むカノーネ元大尉が待ち構えていた。
37 オルグイユの侵攻
リシャール解放を企むカノーネは、導力戦車オルグイユを持ち出して、女王拘束のためにグランセル城を目指す。そのとき、2基の榴弾砲と、ユリア率いる王室親衛隊が登場して、カノーネの計画を阻止しようとする。しかし、オルグイユから放射される波動により、ユリア達の導力器は停止してしまう。
38 ついえるカノーネの野望
ケビンはオルグイユのゴスペルに古代遺物「封じの宝杖」を叩きつけ、導力停止現象を阻止する。その後、エステル達はカノーネを追い詰めてデュナン公爵を解放する。だがそこにレンの姿はなかった。オルグイユを失ったカノーネにレンの行方を問いただしていたとき、巨大な鎌を持つ少女レンが姿を現す。
39 お茶会の終焉
一連の事件「お茶会」の黒幕は、身喰らう蛇の執行者であるレンだった。彼女は両親を装っていた自動人形を破壊して、巨大な人形兵器であるパテル=マテルに乗って空へと飛び去った。こうして「お茶会」事件は終わりを迎え、エステル達は次なる事件の対応のために、ボース地方へ向かうのだった。
40 山猫号奪還作戦
霧降り峡谷にある軍の基地。かつてカプア空賊団が根城にしていた場所に、ヨシュアとカプア三兄妹の姿があった。彼らは空賊艇の山猫号を奪還するために基地に潜入し、兵士達を倒していく。エレボニア帝国の駐在武官ミュラーに苦戦しながらも山猫号の奪還に成功して、その場から脱出した。
41 悩めるエステル
山猫号が脱出する様子を、リベール通信の新米カメラマンであるドロシーは激写していた。その写真をわたされたエステルは、定期船の中でヨシュアの身を心配しつつも、ジョゼットと仲よく映っていることに怒りを覚えていた。そして定期船がロレントに到着したとき、謎の濃霧があたりを包む。
42 昏睡事件の発生
エステル達はロレントに降り立ち、霧の発生範囲の調査を始める。単なる自然現象かと思われたが、ロレント市外では霧の発生後に、一部の住人達が昏睡状態に陥っていた。一刻の猶予もないと判断したエステル達は、ロレントで聞き込み調査を行い、「黒衣の女性」と「鈴の音」という証言に着目する。
43 パーゼル農園の異変
新たに霧に包まれたパーゼル農園へ向かう。現場に到着すると突然鈴の音が鳴り響き、霧の魔獣が襲来する。足止めを受けたエステル達は農園の住人達の身を案ずるも、すでに全員眠らされていた。間に合わなかったと落ち込むエステルに対して、先輩遊撃士であるシェラザードは叱咤する。
44 霧のミストヴァルト
ケビンと再会して、一同は鈴の音が聞こえるミストヴァルトの森へ。道中で深い霧に包み込まれるが、なんとか森の中央にある大樹に到着。その幹には稼働中のゴスペルが埋め込まれており、周りから霧が湧き出ていた。やがてエステル達の前に、その装置を守るように霧の魔獣が襲いかかる。
45 幸せの幻影
突然、エステルの前に閉じた目のようなものが現れる。その目が見開いた瞬間、周囲の空間が溶け落ちた。気がつくとエステルはブライト家におり、父カシウスと亡き母レナと一緒にいた。そこには、今では絶対に手が届かない家族3人での幸せな日々、すべてが満ち足りた温かい時間が存在していた。
46 夢からの帰還
エステルは幻術のなかでヨシュアのハーモニカを吹き、夢の終わりを見つける。目を覚ますと、昏睡事件の犯人である身喰らう蛇の執行者であるルシオラが現れる。かつてシェラザードの姉貴分だったルシオラは、シェラザードと多少の会話を行いながらゴスペルを引き抜いて、その姿を消した。
47 定期船の中で
ルシオラがゴスペルを持ち去ったため、ロレントを包んでいた霧が晴れて、眠っていた人々は目を覚ます。一連の事件が解決して、エステル達は当初の予定であるボース地方へ旅立つ。定期船の中ではシェラザードから、彼女の過去や、かつて同じハーヴェイ一座だったルシオラとの思い出話を聞く。
48 レオンハルトと古竜の襲撃
ボース地方では魔獣が凶暴化して、住民がパニックに陥っているという異変が発生していた。エステル達が魔獣を退治して、遊撃士協会ボース支部へ戻ると、巨大な地響きとともに地面が大きく揺れる。外には巨大な古竜と、ロランス少尉こと執行者であるレオンハルト(レーヴェ)が姿を現す。
49 ラヴェンヌ村の悲劇
古竜とレーヴェは北西へ去る。エステル達は荒らされた町での人命救助を優先する。ギルドへ戻ると古竜がラヴェンヌ村を襲撃したとの連絡が入ったため、現場へと急行する。襲撃を受けた村人の話によると、古竜は村の建物や果樹園を焼き払ったあと、北の方へと飛び去っていったという。
50 目いっぱいの勇気
廃坑の露天掘りの空間。古竜レグナートが鎮座する前でレーヴェとアガットが対峙する。しかし両者の力の差は歴然で、アガットはレーヴェに一撃も与えられぬまま沈む。そのとき、ティータはアガットを守るように、レーヴェの前に立つ。彼女は死の恐怖に震えながら両手を広げ、「どかない」と宣言する。
51 一時的な退却
ティータの勇気とモルガン将軍率いる警備艇部隊の登場により、レーヴェは古竜に乗って去り、アガットは一命をとりとめた。古竜の強さを目の当たりしてきたモルガン将軍は、エステル達に身喰らう蛇の拠点捜索の任務につくようにすすめる。しかし、アガットはその申し出を受け入れなかった。
52 重剣の過去
エステルは、モルガン将軍からアガットの過去を聞く。かつてラヴェンヌ村で、帝国軍の焼夷弾により死亡した少女がいた。その少女は、アガットの妹であるミーシャ。彼女を失った怒りと哀しみから、アガットは強さを求めるようになり、不良グループのリーダーとして君臨していた時期があった。
53 古竜捕獲作戦
古竜の行方を追うため、エステル達は軍の用意した巡洋艦アルセイユに搭乗する。モルガンが仕切る竜捕獲作戦は、アルセイユに加えて警備飛行艇12隻を投入する大規模なものとなった。飛行艇による緻密な戦略により、古竜に麻酔弾を撃ち込む。そしてついに、ヴァレリア湖での拘束に成功する。
54 逃走する古竜
やっとのことで拘束した眠る古竜の額に、妙な盛り上がりを発見するドロシー。次の瞬間、その部分が割れてゴスペルが露出。すると古竜は目を覚まし、炎のブレスを周囲に吐いて飛び立ってしまう。すぐに巡洋艦アルセイユで追跡するが、あまりの速さに追いつけず、霧降り峡谷付近で見失ってしまう。
55 古竜との再戦
ラッセル博士が開発したゴスペル破壊用の重剣を携え、古竜レグナートが逃げ込んだ霧降り峡谷の北西部に向けて出発するエステル達。岩山の最上層にたどり着くと、古竜が無防備に眠っていた。その隙にアガットは額のゴスペルを狙って渾身の一撃を放つが、ゴスペルの破壊までには至らなかった。
56 重剣の一撃
アガットの一撃で目を覚ました古竜と戦うが、無限の生命力を持つ竜を倒すことはできない。もう一度ゴスペルに攻撃するため、アガットは仲間が作った敵の隙を見逃さず、崖の上から重剣を振り下ろす。その重い一撃で、見事、その額にあるゴスペルは破壊され、古竜レグナートは正気を取り戻すのだった。
57 解放された古竜
ゴスペルから解放された古竜レグナートは、念話と呼ばれる方法でエステル達と会話を行う。これまで心ならずも行ってきた破壊の償いとして、金耀石の結晶をアガットにわたすと、身喰らう蛇の使徒「教授」の目的である「輝く環」について語る。そして上空を向き、力強く飛び去っていった。
58 死者の眠る場所
亡き妹ミーシャを弔うために、ラヴェンヌ村の墓地に向かうアガットとティータ。そこにはモルガン将軍の姿もあり、今回の騒動で軍と遊撃士が互いに協力しあい、ときには対立する関係であるべきだと理解する。そこに執行者レーヴェが現れて緊張が走るが、彼はただ墓碑に花を捧げて、姿を消した。
59 約束
月夜のリベール上空では、ヨシュアとカプア三兄妹を乗せた山猫号が航行している。ヨシュアは高速巡航を行っている紅い結社艇に忍び込むため、カプア三兄妹と緻密な作戦を立てていた。そして、作戦決行のとき。ジョゼットに必ず生きて帰ると約束して、ヨシュアは結社艇に乗り移ることに成功する。
60 戦士達の休憩
ルグランの好意により、エステル達はヴァレリア湖畔の宿の川蝉亭で休息をとることに。道中で出会ったケビンを含めて、戦士達は情報交換を行ったあと、水遊びや釣りなどを楽しみ、束の間の安らぎを得る。そしてその夜、エステルは宿の外れにある桟橋で、ヨシュアのハーモニカを奏でるのだった。
61 封じられた記憶
桟橋に近づいてきたボートの上には、結社の拠点を追っていたはずのクルツが倒れている。すぐに川蝉亭へ運ぶと、クルツは力なく語り始める。だが、結社の拠点突入後の記憶は教授によって封じられていた。そこでケビンは暗示の解除を行い、クルツの中にある記憶の楔を抜きとるのだった。
62 敵拠点への突入
記憶を取り戻したクルツの証言によって、身喰らう蛇の拠点はヴァレリア湖北西の湖岸にある研究施設であることが判明する。そして月夜の晩、エステル達は結社の拠点へと突入。施設内部で操られた遊撃士のグラッツ、カルナ、アネラスと戦い、クルツ同様に暗示の解除を施していくのだった。
63 連れ去られた少女
ヨシュアと瓜ふたつの自動人形との戦いで疲労困ぱいのエステル達。そこに教授ことワイスマンらが現れ、透明な強化ガラス壁がエステル達の行く手を隔てる。次の瞬間、ガスが噴出して、一行は意識を失う。エステルはレーヴェに抱きかかえられ、教授とともに結社艇へと連れ去られてしまうのだった。
64 悪夢からの目覚め
結社の飛行戦艦グロリアスの一室で、エステルは目を覚ます。そこにはレンの姿があり、艦内の聖堂と呼ばれる場所で教授が待っていると告げられる。そしてエステルは、かつてアルバ教授と呼んでいた人物、身喰らう蛇の使徒ワイスマンと対峙して、輝く環やヨシュアのことについてたずねる。
65 明かされる元凶
ヨシュアの過去や正体を知ったエステルは激高して、元凶であるワイスマンを襲うも、レーヴェに阻まれる。その後、ワイスマンから身喰らう蛇へのスカウトを受け、答えを出すまで一時的に監禁部屋へ送られる。結社に入ればヨシュアと再会できるかもと考えていると、扉が開いてレーヴェが現れた。
66 ヨシュアの過去
レーヴェはヨシュアと自分の過去を語り始める。ヨシュア達は帝国との国境近くにあったハーメル村の出身で、ヨシュアの姉カリンはレーヴェの幼なじみだった。だが、突然現れた黒装束の一団に村人は虐殺される。この一件により帝国は王国に宣戦布告をするが、実はすべてが帝国軍の自演だった。
67 ハーメルの悲劇とヨシュア
終戦間際、ハーメル襲撃事件の沈黙を条件に、帝国は王国へ停戦を申し出た。女王も襲撃事件を知りながら、自国の平和のためにハーメルの人々を黙殺して、停戦を受ける。この一件がヨシュアの心が壊れた原因であることをエステルは知る。吹っ切れたエステルは、グロリアスからの脱出を図る。
68 夢見た再会
見張りをあざむき、部屋から脱出するエステル。甲板では強化猟兵と元ダルモア市長秘書のギルバートとの戦いとなり、そのタフさにジリジリと追い詰められるが、強化猟兵に扮したヨシュアがエステルの危機を救う。安心したのも束の間、レーヴェが現れて、エステルとヨシュアに金色の剣を向ける。
69 グロリアス脱出
あらかじめ導力機関への細工を施していたヨシュアの策により、レーヴェとの戦闘を回避する2人。そして、船倉の格納庫ではカンパネルラの妨害を受けつつも結社艇を奪い、グロリアスからの脱出に成功する。敵の追っ手に苦しめられるが、近くで待機していた山猫号の助けによって振り切るのだった。
70 エステルとヨシュアの絆
夕焼けに染まるメーヴェ海道。波打ち際に不時着した結社艇の中から、エステルとヨシュアが現れる。別れを告げるヨシュアをエステルは背中から抱きしめ、2人で守り合いながら一緒に歩いていこうと優しく伝えた。ヨシュアは涙を流し、もう二度と彼女から逃げずに一緒に歩いていくことを誓う。
71 ヨシュアの帰還
グランセル城の謁見の間で、ヨシュアはアリシア女王とモルガン将軍にこれまでのてん末を伝える。そして女王から過去の行為の不問という超法規的措置を受ける。その後、エステルとヨシュアのもとに仲間達が現れ、思い思いの言葉をかける。カシウスはヨシュアを殴ったあと、優しく抱きしめるのだった。
72 四輪の塔の異変
王都を除いた5大都市への襲撃、四輪の塔の異変など、各地で事件が勃発し始める。エステル達はカシウスの依頼により、四輪の塔の異変の調査と解決のため、アルセイユを利用して現場へ向かうことに。だが、このタイミングでオリビエは帝国に帰還することになり、エステル達へ別れを告げる。
73 翡翠の塔へ
仮面の男の目撃情報を受けて、エステル達は翡翠の塔へ向かう。現場の上空に到着すると、リフトを利用して塔の入口に降り立つ。すぐに塔内部に突入するが、空間転移により異空間の回廊に飛ばされてしまう。そして回廊の終着点である塔の屋上では、執行者のブルブランが待ち構えていた。
74 ブルブランとの対決
激闘の末、ブルブランと強襲用高機動人形バランシングクラウンを倒す一行。ブルブランが本気を出そうとしたそのとき、結社製のゴスペルの最終型ゴスペルβの発光が止まり、上空の結界が割れる。その後、ブルブランは姿を消してしまう。塔が元どおりになったことで、一行はアルセイユに帰還する。
75 紅蓮の塔へ
次なる目的地である紅蓮の塔へ向かうエステル達。翡翠の塔と同じように異空間の回廊から、塔の屋上へと到達する。その奥には執行者のヴァルターが待ち構えていた。ヴァルターはジンとの対決を望み、闘気をまとわせた両者は激しく激突する。だが、突然現れたキリカによって、決着は一時保留となる。
76 紺碧の塔へ
一同は執行者ルシオラの待つ紺碧の塔へ。シェラザードはルシオラに対して、戦いに勝利した暁には結社に協力する理由を明かすことを約束させる。そしてルシオラを倒すと、彼女はかつて所属していた一座の座長を殺したことを告げる。ショックを受けるシェラザードをよそに、ルシオラは姿を消す。
77 琥珀の塔へ
最後となる琥珀の塔の屋上で待ち受けていたのは、執行者のレン。エステルの必死の説得もむなしく、レンはゴルディアス級戦略人形パテル=マテルを呼び出して、一行に絶望を与える。だが、ゴスペルβの光が消えて結界が割れると、目的を果たし終えたのか、レンとパテル=マテルは飛び去った。
78 輝く環ことオーリオール
ラッセル博士の解析から、四輪の塔は「輝く環」ことオーリオールを異次元につなぎ止めておくための物だと判明する。直後、アルセイユのディスプレイが勝手に動き出して、ワイスマンの顔を映し出す。そして、浮遊都市が出現して各地の導力がすべて停止するという、王国最大の危機を迎える。
79 通信手段を回復せよ
輝く環の出現により、リベールは通信、交通、国防などの国家機能が完全に麻痺してしまう。だが、ラッセル博士の発明品「零力場発生器」により、一定範囲内の導力停止現象を阻止できるようになった。エステル達は全16個ある装置を各地の重要拠点に設置することで、通信手段の回復を図る。
80 襲撃される王都
各地を回る途中で、マルガ鉱山の魔獣襲撃やギルバートらによる王立学園占拠などの事件を解決していく。そしてエルモ温泉のポンプを修理したあと、エステル達は上空に結社艇を確認する。それらは王都に向かい、町に降りた執行者達は立ちふさがる軍士官を倒しながら、グランセル城を目指していく。
81 立ち向かう者達
行く手を阻むグランセル城門を一撃で破壊するヴァルター。執行者達は王城玄関広間へ乗り込んでくる。デュナン公爵は勇気を振り絞って、アリシア女王とクローゼをかくまい、執行者達の前に立つ。その行為に感動を覚えた執事フィリップもまた、元王室親衛隊大隊長として執行者達に立ち向かう。
82 集う戦士達
グランセル城へ到着したエステル達は、すぐにアリシア女王とクローゼがいる女王宮へ向かう。だが、彼女達はすでに執行者によって捕らわれていた。絶対的な戦力差に打つ手なしと思われたそのとき、シード中佐とリシャール元大佐が登場。さらに市街では、カノーネ率いる特務兵が猟兵団を掃討していた。
83 次期女王となる決断
意外な助っ人に機を逃した執行者達は退散。結社による王都侵略作戦を辛くも食い止める。エステル達は混乱する市民のフォローにまわり、ほかの仲間との合流を果たす。そして王都に束の間の平和が訪れる。その後、クローゼは略式ながら立太女の儀をすませ、リベール王国の次期女王となるのだった。
84 一触即発の国交
王国を襲う次なる試練、それはエレボニア帝国の侵略だった。蒸気機関を使用した戦車で王国に近づく帝国に対して、次期女王となったクローゼが交渉に向かう。その頃、現場のハーケン門では、導力停止現象が隣国にまでおよんでいる事実について、モルガン将軍とゼクス中将による討論が行われていた。
85 姫と皇子
ハーケン門に到着したクローゼは、モルガン将軍にかわって交渉役を務める。また、帝国側もゼクス中将にかわり、皇帝の一子であるオリヴァルト皇子が交渉役となった。皇子の正体、それはエステル達と行動をともにしていたオリビエその人。そして彼は、輝く環が王国軍の新兵器ではないかと指摘する。
86 王国の白き翼
2人の討論が続くなか、オリヴァルトは輝く環を対処できる方法を示せば、一時的に撤退すると約束する。そこにアルセイユが着陸して、カシウスがさっそうと登場。そして、導力停止現象のなかでも飛行できるアルセイユこそ王国が提示できる事件解決の可能性だと進言し、オリヴァルトを納得させる。
87 王国の希望
今回の一件は、すべてオリビエとカシウスが描いたシナリオどおりだった。零力場発生器を取り付けたアルセイユが、すべてのカギだったのだ。しかし、帝国の侵攻は迫っており、一刻も早い輝く環への対処が必要となる。エステル達はリベール王国の未来を担い、アルセイユで輝く環へと向かう。
88 波乱の幕開け
敵の高速艇やグロリアスを振り切り、アルセイユは浮遊都市の上空へたどり着いた。だが、突如現れたレーヴェが乗る人形兵器ドラギオンの攻撃を受けて、アルセイユは浮遊都市へと墜落。幸い死傷者はなく、エステル達は古代ゼムリア文明が作り出した浮遊都市のリベル=アーク内を探索するのだった。
89 カプア一家の救出
リベル=アーク内の住居区画クレイドルでは、輝く環の出現時の導力停止現象に巻き込まれて墜落した山猫号とジョゼットを解放する。その後、工業区画ファクトリアではグロリアスを発見。教授や執行者がいない好機を利用して戦艦に乗り込んで、牢に捕らわれたドルンとキールの解放に成功する。
90 紳士を討つ絆
艦内にいたギルバートを言葉の刃で倒して、一行は執行者達が待ち受ける中枢塔アクシスピラーに到着。第二層では執行者ブルブランが登場。彼はエステルらが逆境のなかで輝く「希望」に美を見出して、それを見るために立ちはだかるという。エステル達は彼を、絆が生み出す希望の強さで打ち破る。
91 潰える狼の拳
第三層で出会ったのは執行者ヴァルター。ジンは過去の真実を知るため、活人の拳を振るう。激闘の末にヴァルターを降すと、彼は嫉妬と恨みの念により師匠を殺め、流派を捨てたと語る。だがそれは誤りだとジンが真実を語り、最後には全身全霊を込めた活人拳でヴァルターを完全に撃破する。
92 幻惑の終焉
第四層で待つ執行者ルシオラは、シェラザードに座長殺しの真実を語る。一座運営のために借金を背負った座長が、一座を知人に預けようとしたこと、座長に恋心を抱くも拒まれ、彼が自分から離れるのを恐れたことを告白。最後に彼女は、シェラザードをいつも心配していたと告げ、塔から身を投じた。
93 天使に捧げる愛
第五層にて、執行者のレンと対峙したエステル達は、攻撃を与え続けてパテル=マテルの動きを封じることに成功する。戦闘後、エステルはレンを叱るように頬を叩き、強く優しく抱きしめる。混乱しながらも、嫌じゃないとつぶやいたレンは、逃げるようにパテル=マテルで飛び去っていくのだった。
94 剣帝を超えし漆黒の牙
執行者レーヴェが待つ最上階。兄とも呼べる存在のレーヴェに対し、ヨシュアは最後に一騎打ちを挑む。戦いのなかで、輝く環の力で、人に自分の弱さを気づかせることが目的だと語るレーヴェ。それに対してヨシュアは、人は人の間にある限り無力な存在じゃないと言い放ち、レーヴェの剣をはじき飛ばす。
95 すべての元凶の襲来
結社から抜ける頃合かもしれないと言うレーヴェに対して、ヨシュアは抱きつき、喜びを感じていた。だが、喜ぶのも束の間。突然ワイスマンが現れ、杖の力でレーヴェを気絶させてしまう。さらにヨシュアに暗示をかけると、彼とともに輝く環の本体がある根源区画へと消えてしまうのだった。
96 根源区画での対峙
道をさえぎるドラギオンを倒して、エステル達は大型エレベーターで地下深くに降り立つ。エステルは最後の戦いを前に、仲間達に力を貸してほしいと強く願う。そして根源区画テメリオスの奥の間で、すべての元凶である白面のワイスマン教授と、聖痕による絶対暗示の力で操られたヨシュアと対峙する。
97 数千年前の真実
数千年前、女神から輝く環を授かった古代人は、ゴスペルを通じてどんな願いも「環」によってかなう楽園リベル=アークを作った。しかし人はその奇跡に依存して、やがて堕落する。それに危機を覚えたリベール王家の人々は封印区画とデバイスタワーを建造し、浮遊都市ごと異次元に封印したという。
98 そして福音計画へ
オーブメントという技術を手に入れ、豊かな生活を享受する現代の人々も、かつての古代人と同じ道を歩むのではないか。それを防ぐために輝く環を復活させ、人を何事にも揺るがない人間へ進化させる。ワイスマンは、これが福音計画の最終目的であり、身喰らう蛇の盟主より授かった使命だと語る。
99 魔眼の驚異
ワイスマンの力説に対し、エステルは助け合う喜びを知らないかわいそうな人だと哀れむ。口をつむいだワイスマンは魔眼の呪縛を発動させ、エステル達の動きを封じる。そして、ヨシュアにエステルを殺させようとしたとき、ヨシュアの姿が霞のように消え、ワイスマンに鋭い斬撃を浴びせる。
100 聖痕からの解放
ヨシュアの聖痕は、自身の自己暗示とケビンの術の力により砕け散った。その結果、ヨシュアはようやく真の自由を手に入れたのだった。不測の事態にワイスマンは、輝く環との融合を決意する。そしてアンヘルワイスマンという存在に変化すると、絶対障壁を発生させてすべての攻撃を無効化する。
101 白面の終止符
突如、上空からレーヴェを乗せたドラギオンが参戦する。レーヴェは致命傷を負いながらも、盟主から授かった魔剣でアンヘルワイスマンの絶対障壁を破壊する。そして、エステル達は絆という名の力を合わせて、ワイスマンの野望を打ち破るのだった。しかし、同時にレーヴェとの別れも訪れてしまう。
102 楽園からの脱出
輝く環の消失により、リベル=アークは崩壊し始める。すぐに脱出を図るがエステルとヨシュアは逃げ遅れ、アルセイユへ戻れなくなってしまう。死を覚悟した2人は強く抱き合い、そのまま空中に投げ出された。そのとき、カシウスの乗った古竜レグナートが現れて、2人を救出するのだった。
ENDING
すべての事件が解決して、エレボニア帝国のハーメル村に訪れたエステルとヨシュア。ヨシュアは、村の奥にある姉カリンの墓碑の前に、リベル=アークで回収したレーヴェの剣を置く。また、エステルは墓碑に歩み寄り、ヨシュアの恋人としてカリンに「これからもよろしくお願いします」と花束を捧げた。
結社時代の償いのため、大陸各地を回ることに決めたヨシュア。エステルは彼に付き合い、今後各地で起こるであろう異変に対応すると語る。2人の歩く道がどこへ通じているかはわからない。しかし、2人は自分達のペースで一歩一歩、歩いていく。大切な絆を感じながら、彼らの新しい旅が始まった。
TOPICS
リベール王国各地の釣り場を求めて
前作では釣り場が少なかったが、本作では数が大幅に増え、リベール王国各地に点在している。また、釣り場や釣り竿によって釣れる魚の種類が変化し、釣り上げた魚に応じてセピスやアイテムなどのボーナスが入手できる。
投げ出すプレイヤーが続出!? 最強の剣帝レーヴェ
PC版『空の軌跡SC』発売から数カ月後に、公式ホームページで公開された「サポートプログラム」。このプログラムは「剣帝最強伝説」として親しまれているもので、中枢塔屋上でのレーヴェ戦のバランス調整がなされ、レーヴェが強化されている。
特に凶悪(ほめ言葉)なのが、新技として追加された「分け身」。本体よりも性能は劣るが、レーヴェの分身が作り出されるという、やっかいな技だった。
Sクラフト対策としてHPを温存するのは基本
選択したキャラクターで撃破後のセリフが変更
PSP版ではラストダンジョンでミュラーとユリアが参戦
PSP版のみ、中枢塔内部の探索時に、ミュラー少佐と一部のイベントでしか仲間にならなかったユリア大尉がプレイヤーキャラクターとして参戦することになる。ミュラーには、新たに戦闘ボイス(CVは磯辺弘)も追加された。
※掲載しているパッケージはWindows98/2000/Me/XP版。掲載している画面写真はPSP版。
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