『EDENS ZERO』の世界を内包した『EDENS ZERO Pocket Galaxy』先行プレイ。ハクスラ要素やオリジナル衣装も魅力
- 文
- 原常樹
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コナミデジタルエンタテインメントから2月24日に配信予定のiOS/Android用モバイルゲーム『EDENS ZERO Pocket Galaxy(エデンズゼロ ポケットギャラクシー)』のプレイレポートをお届けする。
同作は、真島ヒロさんによる人気アニメ『EDENS ZERO(エデンズゼロ)』を原作にした見下ろし型アクションRPG。『EDENS ZERO』の世界を体感できるタイトルになっている。
原作の『EDENS ZERO』は、主人公・シキが広大な宇宙を駆けるスペースファンタジー。次々と立ちはだかる困難を乗り越えていく冒険譚は、老若男女問わずに胸の奥をくすぐられるであろう魅力にあふれている。
これまで『RAVE』や『FAIRY TAIL』など名作長編ファンタジーを手掛けてきた真島さんの真骨頂といった作品だ。
登場人物の軽快なやりとりや、個性の強いサブキャラクターに笑わされる一方で、古典のサイバーパンク『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』にも通ずるような“機械と人間との心の交流や対立”というシリアスなテーマが根幹にあるのもポイントだ。筆者は第1話の時点でガッシリと心を掴まれてしまった。
3Dグラフィックによる世界観の再現
『EDENS ZERO Pocket Galaxy』のジャンルは、見下ろし型のアクションRPGとなるが、その随所には原作の魅力をゲームでも内包しようという開発チームのこだわりが見て取れた。
物語は惑星グランベルで暮らす主人公・シキが、冒険者ギルド“流星の灯火”に所属する少女・レベッカとネコのハッピーに出会う場面からスタートする。
まず特筆すべきはそのグラフィック。真島さんの作品のキャラクターは表情が豊かなところも特徴的だが、そのコロコロ変わる感じを3Dでも見事に再現している。
また、世界観の再現も美しい。グランベルのロボットのボディは経年劣化による煤けた雰囲気をこれでもかというほど感じさせてくれるし、宇宙に初めて出た時のシキの瞳へのキラキラとした星の映り込みはこちらまでグッときてしまう。
開発スタッフの方によると、最初は普通のアニメシェーディングで描写していたところ、真島さんから「もうちょっと質感を出せないか」という提案があったことで、模索の末にこのようなタッチになったのだとか。
こうして念入りに描きこまれた世界を舞台に、メインストーリーでは原作のストーリーを追体験できる。少し簡略化されている部分はあるが、骨子を押さえてストーリーが描かれているので、原作を見ていないユーザーでも世界に没入できるはず。さらにメインストーリーではフルボイスというのもファンにはうれしいポイントだ。
世界観が美しく再現されているからこそ、マップの散策も楽しい。ちなみにキャラクターの移動は、バーチャルパッドをホールドすることで行う。バーチャルパッドは画面の左側をタップするだけで自動的に出てきてくれるのがうれしい。
メインストーリーは原作に沿った形となっているが、キャラクターごとのストーリーや、定期的に開催されるイベントストーリーはゲームオリジナルとなっている。ここだけのストーリーというのもファンにとっては見過ごせない。
ハック&スラッシュの醍醐味が詰まったアクションバトル
本作のバトルは見下ろし型の視点でおこなわれる“ハック&スラッシュ(ハクスラ)”という、多くの敵を倒して何度もプレイするタイプ。
キャラクターは同時に3体まで編成可能で、今回の先行プレイではシキ、レベッカ、ホムラの3体の編成で戦うことができた。キャラクターは画面の右側のアイコンをタップすることで切り替え可能で、操作していないキャラクターはNPCとしてオートで戦ってくれる。また、それとは別にアンドロイドのEMピーノがNPCとして同行し、さまざまなサポートしてくれるようだ。
それぞれのキャラクターには、発動時にEPを消費するエーテルスキル、EPは消費しないがリキャストに待機時間(クールタイム)が必要となるリキャストスキル、さらには一定数の敵を撃破することで時間制限付きでステータスを大幅に強化できるオーバードライブが用意されている。そして、防御面では敵の攻撃を回避する行動も用意されている。
いずれのアクションも基本的にボタンをタップするだけで出せるので、操作は直感的に行えて、ノンストレス! さらにオート機能が搭載されているので、端末を触る余裕がないというユーザーや、アクション抜きの“RPG”として楽しみたいというユーザーでも気軽に遊べるだろう。
なお、開発スタッフの方によると、リリース時点では最大7体のキャラクターがプレイアブルになる予定だとか。うれしいことにこれらのキャラクターはストーリーを進めるだけで自動加入するという。一方で、それとは違った戦い方ができるキャラクターごとの“スタイル”をショップで購入できる仕組みを考えているとのことだ。
他にもアクションバトルに関しては、空中/地上を切り替えて戦うことができたり、攻撃の属性(格闘/斬撃/実弾/エーテル)が細かく設定されていたり……と、ここでは語り尽くせないほどに奥が深い。メインストーリー以外に、アクションをひたすら楽しめる“夢幻回廊”や、オート機能を使ったPvPコンテンツ“闘技場”などモードも多彩。
先行プレイで試しに高難易度の“夢幻回廊”に挑んだところ、押し寄せる敵になすすべなくやられてしまったので、やはりRPGらしくキャラクターの強化も重要になるのだろう。キャラクターの強化は“エデンズゼロ”艦内のエーテル能力を引き出す“お風呂”でおこなえるので、気合いをたっぷり入れて臨みたいところ。
真島さんオリジナルデザインも含めた100種類以上の衣装
本作はキャラクターの衣装着せ替え機能も充実! カッコいい衣装にカワイらしい衣装、ちょっとセクシーな衣装まで、なんと100種類以上のコスチュームが用意されているという。
原作のある作品をゲームに扱う場合、レギュレーションが厳しいことが多い。そんな中でここまでできたのは、真島さんの寛容さがあってこそだとか。むしろ「むしろ、どんどんやってほしい!」と乗り気だったとのこと。リリース時点では真島さんオリジナルデザインの衣装も8種類ほどが実装される予定。
尖った魅力を兼ね備えつつ、それを広大な作品の世界で内包した『EDENS ZERO Pocket Galaxy』。原作ファンはもちろん、“見下ろし型アクションRPG”、“ハクスラ”といったキーワードにピンと来た方はぜひとも一度触ってみてほしい。
©真島ヒロ/講談社・NTV
©Konami Digital Entertainment
※画面は開発中のものです
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