『エレックス2』レビュー。ジェットパックの移動が楽しすぎて、世界を救うより探索したい!【電撃インディー#198】
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、広大な世界を自由に冒険できる期待のオープンワールドRPG『ELEX II(エレックス2)』のPS4版を紹介します。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
しっかり作り込まれたオープンワールドRPG
本作は、文明崩壊後のSFファンタジー世界である惑星マガランを舞台に、広大な世界を自由に探索し、5つの勢力が絡み合う複雑な物語を展開していくオープンワールドRPGです。
舞台となるのは、かつて高度なテクノロジーがあったと思われる荒廃した惑星。魔法が発達しながらも、近代的な建物や車両の残骸もそこかしこに残され、恐竜のような獰猛な生物やロボット、サイボーグなどが共存する、自然とテクノロジーが高度に融合した世界観となっています。
基本はオーソドックスながらゲーム性は抜群!
広大な世界で探索とバトルを繰り返しながら、装備を充実させたり、素材を集めてアイテムをクラフトしたり、多彩なクエストをこなしたりと、基本的なゲームの流れは一般的なオープンワールドRPGと同様です。
基本に忠実な作りとなっているので、こうしたオープンワールドゲームのプレイ経験があれば、まったく抵抗なく世界観に入り込むことができるはず。
探索、バトル、成長、クラフトと、やり込み要素満載で見どころも多いですが、個人的には世界の探索と、複雑に展開するストーリーがとくにツボにハマりました。ここでは、そうした点を中心に紹介していこうと思います。
ちなみに、本作の主人公は、前作で戦争を終結させた英雄ジャックス。新たな危機に対し再び立ち上がることになるのですが、前作との繋がりは気にしなくても大丈夫。
実際、自分は前作未経験で遊んでいましたが、回想などで物語的な補完はしてくれるので、とくに困ることはありませんでした。
ジェットパックとテレポーターで快適探索!
探索が好きで、オープンワールドゲームでは世界の探索ばかりしてしまう自分ですが、このゲームはその探索がとにかく楽しい!!
イマジネーションをくすぐられる異世界の光景は冒険心を刺激してくれますし、実際世界を歩き回っていると、隠された道や怪しげな洞窟があったり、ミュージシャンがライブをしていたりと、結構な密度で興味をそそられるものを発見できます。
それに、世界にはテレポーターと呼ばれる装置が点在し、一度起動さえすれば、どんな場所からでもファストトラベル可能なので、ついついクエストを放置して遠出をしてしまうのです。
また、探索については、腰につけたジェットで自由に飛び回ることができる“ジェットパック”の存在も大きいですね。
ちょっとした山や崖は飛び越せますし、高所からの落下も着地寸前にジェットを吹かすだけで安全に着地できます。噴射時間には制限がありますし、当然落下するとダメージを負いますが、うまく使いこなせば移動が快適になります。
ちなみに最初は垂直へのジャンプのみでやや使いにくいですが、ジェットパックを強化するアビリティもあり、どんどん便利になっていきます。個人的には戦闘的な能力より、こうした効率的なアビリティを優先させるタイプだったりします。
さらに、持ち運ぶアイテムに重量がないのも嬉しいポイント。序盤はとりあえず何でも取っておいてあとで整理していました。アイテム集めが大好きな自分には有難い仕様です。
後戻りできない物語の選択
広大な世界の自由な探索も魅力ですが、その世界で展開する物語もかなり壮大です。オープンワールドRPGの定石通り、さまざまな人から受けるクエストを繰り返すことでメインストーリーが展開するのですが、世界には5つの勢力が存在しており、それぞれの物語が複雑に絡み合ってくるため、クエストの広がり方が半端ないのです。
まさに波状的にクエストが発生していくので、今どういう状況で、何をすべきかを把握するのが大変でした。もちろん何からやってもいいし、なんならやらなくてもいいのですが、こうも自由度が高いと、戸惑う場合もあるかもです。
そして、そんなクエストや会話のなかで、さまざまな選択肢が発生するのですが、これがなかなか難しいところを突いてきます。
基本的には、友好的な態度、中立的な態度、反抗的な態度から選択する場合が多いのですが、こっちを立てればあっちが立たずと、個性派揃いでクセあり過ぎな登場人物たちとの人間関係に、複雑な影響を与えることになるのです。
最初は人間関係をどう築いていくかで悩みましたが、思うがままに選択し、結果はすべて受け入れようと考えたら楽になりました。
どっちみち選択による変化をすべて試すことは難しいので、あまり深く考えず、自由に突き進んでいくことをおススメします。
ちなみにNPCと会話しようとして、操作ミスで横にあったその人のアイテムを盗んでしまい、攻撃されるといったこともありました。この手のゲームにありがちなミスですが、これもすべて運命だったと受け入れることにしました。
じっくり長~く遊べます!
オープンワールドRPGとしては超本格派で、とにかく長く、じっくり遊べる作品です。成長もレベルを上げて能力を上げるほか、さまざまなスキルを習得して能力を強化できますし、武器や防具、薬や料理のクラフトなど、やり込み要素も本当に多いです。
昨今のオープンワールドRPGで可能なことはほぼ網羅されていて、まさにそつのない作りといえます。チュートリアル的な要素が少ないので初心者には厳しいかもですが、このジャンルのゲームが好きなら、間違いなくハマれる鉄板ゲームだと思います。
最後に余談ですが、個人的にちょっとツボったのが、アイテム入手時の“受信”とか、死亡した時の“終了”とか、あるいは、メモ類のアイテムカテゴリ名が“書かれている”と、翻訳のワードセンスが少しズレているところ。
慣れてくるとじわじわと味が出てくるようになり、だんだんクセになってきます。この辺は人によるとは思いますが、個人的には結構好きです(笑)。
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