サイケデリックな銀河を旅するアドベンチャー『The Artful Escape』。ギター操作が爽快【海外ゲーム名作案内】

柏又
公開日時

 海外ゲーム大好きな担当ライターが実際にプレイして気に入ったタイトルを紹介する“海外ゲーム名作案内”コーナー。今回は、Annapurna Interactiveより好評発売中のPS5/PS4/Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/Windowsソフト『The Artful Escape』をとり上げます。

 本作は、伝説のフォークミュージシャンを叔父にもつ青年FRANCISが、銀河を股にかけたライブパフォーマンスの旅にでるアクションアドベンチャー。プレイヤーは、ギターをかき鳴らしながら見たこともないようなカラフルなエリアを駆け抜けます。

 今回は、簡単な操作でド派手なパフォーマンスが楽しめる本作の魅力をPS5版をもとに紹介していきます。

ゲームの舞台となる惑星のサイケデリックな色合いがすごい!

 主人公が訪れるのは、人間の想像を超えたかのような造形と色合いの惑星の数々。地球とはまったくことなる生物や植物が育つ奇想天外な世界がプレイヤーをまっています。色合いはサイケデリックですが、見ていて美しいと思える幻想的な光景がたまらなくいい感じです。

 また、主人公がギターを弾きながらフィールドを駆けると、ギターの音色に対して声援を送るように背景がダイナミックに変化していきます。プレイヤーが駆け抜けるだけで巻き起こるオーバーな演出が遊んでいて非常に気持ちいいのです。

 さらに、ストーリーが進むとプレイヤーは主人公の芸名や衣装をカスタマイズしてステージに臨むことができます。衣装の種類はかなり豊富で、思い切った衣装を着せて遊べるのもなかなか楽しかったりします。

操作も難易度も簡単!ストレスフリーでパフォーマンスに集中できる!

 ゲーム自体は、横視点のジャンプアクション。敵キャラは存在せず、足場を飛び越えながらひたすらゴールを目指すのが基本システムです。穴に落ちてしまっても、少し手前からすぐに再開でき、難易度もかなり低いです。

 本作のキモとなるのは、□ボタン押しっぱなしでかき鳴らされるギターです。実際のところ、ギターは弾いても弾かなくても物語は進むのですが、ゲーム内のBGMに合わせるように演奏されるののと、先に書いたように演奏に合わせて背景が躍動するかのごとく反応するので、なるべく演奏状態を維持したくなる気分にさせてくれますね。

 ジャンプ中にギターをかき鳴らして空中浮遊したり、ギターを構えて膝でスライディングするといった、ギタリストのパフォーマンス風のアクションも用意されているので、それっぽくパフォーマンスすることもできます。

 また、フィールドの要所にはその惑星の住民とセッション(合奏)するシーンもあります。ここでは、いわゆる音楽ゲームのように相手の演奏のあとについてギターを弾いていきます。

 ただし、音を出す順番さえ合っていれば問題なく、相手の演奏が終わるのを待つ必要もないので、ここもそこまで難しくありませんし、適当なタイミングでボタンを押していてもなんとなくそれっぽくなるのが不思議なところです。

 本作のアクション自体は単純ですが、操作から返ってくる音楽と演出のフィードバックが非常に大きく、プレイヤーを遊んでいて気持ちよくさせてくれる魅力があります。

自身を見失いつつある主人公が新しい自分を見つけ出す物語が素晴らしい!

 主人公FRANCISは、初のライブを前にライブ会場を備えた宇宙船COSMIC LUNGのキャプテンLIGHTMANのスカウトを受け、彼のバンドの前座として銀河を舞台にパフォーマンスを見せることに。

 これまで偉大なフォークミュージシャンとして知られる叔父の影で、自身を見失っていた主人公は、ライブのなかで新たな自分を見いだしていきます。

 本作最大の魅力は、主人公FRANCISが奇妙な冒険を通じて新たな自分に目覚める物語だと思います。アクションゲームとしての本作は引き立て役で、このストーリーをプレイヤーが主人公となって感じるための装置として機能しているのだと思います。

 ユニークなキャラクターたちがおりなす物語は非常に魅力的で、見ていて幸せな気分にさせてくれますね。筆者はとくに、主人公FRANCISとLIGHTMANの師弟や先輩後輩のような関係がとてもいい感じで話の先が気になってしまう感じでした。

世界観が気になるなら買って損なし!ゲーム初心者でも安心して最後まで遊べる

 ここまで紹介してきた『The Artful Escape』。エンディングまでのプレイ時間は割と短めで、リプレイ要素もほとんどないため、コストパフォーマンスを重視する人には難しいかもしれません。しかし、プレイしている間の満足感は非常に高く、筆者としては買って損はしなかったと思っています。

 トレイラーのサイケデリックな世界観が気になるならストライクな内容ですし、難易度がかなり低めなのでゲーム初心者はアクションが苦手な人でもかなりの割合がエンディングまで進めるのでオススメしたいですね。

 ゲーム性の高い内容ではありませんが、こちらの操作に対するリアクションがとにかく豪華で遊んでいて非常に気持ちい1本です。

Annapurna Interactive Privacy Policy & EULA

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら