『GT7』先行レビュー! 「ゴゴゴゴ……」「パチッパチッ」シリーズ最新作はこだわりの塊

Z佐藤
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 1997年に生み出され、タイトルを重ねるごとに進化を遂げてきたリアルドライビングシミュレーター“グランツーリスモ(以下、GT)”シリーズ。25周年の節目となる2022年、シリーズの頂点に立つ完成度を実現させた最新作『GT7』がついに発売! そこで、先行プレイで明らかになったこだわりの数々や新たな見どころをチェックしていきます。




空模様や周囲の景色が写り込む! ビジュアルエフェクトは新次元へ

 ハイスピードで走っていると気付きにくいですが、ヘルメットや車体に空模様や周囲の景色がしっかり写り込んで見えることに驚きました。空の青さや雲の形がクルマの模様のように見えるほど!

 日常では当たり前のことですが、当たり前のことを表現するのはこだわりですし、そういったことの積み重ねがリアルさを高めているんだと感じます。リプレイの映像ではじっくり見られますので、こちらも注目すべきポイントですね。


 コースの表現では、雲の動き、天候の移り変わり、昼夜の変化により、同じコースでも走るたびに新しい発見があるような印象です。とくに危険なのは雨で、前が見えなくなって苦戦しました。

 雲が流れて雨がやむと、水はけの悪い場所で水たまりができたりしますし、その場所を走行するとスピンの危険性が増したり。こういった表現も当たり前のことで、より現実味が感じられるようになっています。ちなみに前を走るクルマの水しぶきで視界がさえぎられ、ガードレールに激突して塗装が剥げました……。みなさんもご注意を!




コントローラーの機能を最大限に利用し、クルマの状態をリアルに表現!

 ゲームを始めてクルマがコースを走り出して、まず最初に感激したのがコントローラーの振動。クルマや路面の状態で振動の強さが変わったり、片輪が縁石に乗り上げると片側だけが振動したり、さらに高速道路のコースでは道路の継ぎ目で「ゴトン……ゴトン……」としっかり画面と高精度にシンクロして振動するんです。

 個人的なことですが、コントローラーの振動ってあまり好きではなく、ちょっと体験したらオフにすることが多いんですが、『GT7』に関してはもっと路面の感触を知りたい! という気持ちになりました。


 コントローラーの振動でもう1つ。クルマのメンテナンスやドレスアップなどが行える「GTオート」という施設があるんですけど、そこで洗車をすると「キュッ、キュキュ!」という感じに振動します(笑)。最初、何が起きたのかわかりませんでしたが、画面の映像&SEにシンクロして振動しているのを見て納得。「ああ、あのキュッキュ!」を表現しているんですね、ってステキだなって感じました。


 あと、コントローラー関連では「アダプティブトリガー」の機能でブレーキの重さを表現しているところも注目ですね。過去作でも、急ブレーキをかけたときやABS(アンチロック・ブレーキシステム)が働いたときに振動が発生したと思うんですが、それがコントローラーで体感できるのは初めてですね。

 R2ボタン(ブレーキボタン)に「ゴゴゴゴ……」って手応えを感じたり、ボタンに抵抗を感じるのがとても新鮮でした。ぜひプレイして、その手応えを感じていただきたいです。

“冒険”という言葉を使い、まるでRPGのようにカーライフをナビゲート

 ゲームはクルマ好きが集うカフェを起点に、「カフェでメニューブックを入手→メニューブックのクエストを達成→カーコレクションが充実→新たなメニューブックを入手……」という流れて進行していきます。説明の中に“冒険”という言葉が出てきたり、「コンパス」のマークで次に行くべき場所やするべきことを示すなど、ちょっとRPGっぽい雰囲気も感じられ、より親しみやすく、進めやすく構成されている印象を受けました。

 レース難易度は「イージー/ノーマル/ハード」の3つが用意されていて、自分のテクニックに合わせてオプションで選択できます。初心者でも無理なく楽しめる設計になっていますので、『GT7』からカーライフを始めてみるのもおすすめです!







 シリーズでおなじみの要素となっている、運転技術が習得できる「ライセンス」も完備。今回は「リトライ」選択後、やり直すまでの時間が非常に短いのがありがたいですね。たとえボタン操作を誤って「終了」を選んだときでも、「リトライ」を選べばすぐに再スタートでき、その間の読み込みなども気になりません。何が悪かったのか、前の感覚を忘れないうちに修正して走れますのでサクサク進められました。



ブランドセントラルは見ごたえたっぷりで、時間が経つのを忘れるほど!

 ゲームを進めると「ブランドセントラル」がオープンし、2001年以降に作られた世界のクルマが新車で購入でき、ブランドによってはその歴史に触れられるミュージアムが併設されています。

 販売されているクルマはかなり高価でクレジットを貯めないと手が出せませんが、ミュージアムの見学は自由で、こちらは時間が経つのを忘れるほどの充実ぶり! データベースとしての完成度も大幅にアップしている印象です。





レース終了後、エンジンを切ったクルマから……

 すごく細かいことですが、レース終了後、報酬が表示されるREWARDSの画面で「パチッパチッ、キンキン、カリカリ……」という音が聞こえてきます。実車ではエンジンを切ったあと、エンジンやマフラーが冷えて収縮するときにこんな感じの音するんですが、こんなところまで再現しているのか! と驚きました。まだまだ、こういった新発見が隠れていそうで、ゲームを進めるのが楽しみになりました。

 このほかクルマの性能を強化する「チューン」、シリーズ初となる「ミュージックラリー」、世界中のプレイヤーとオンラインでレースが楽しめる「スポーツ」モードなど、じっくり腰を据えて取り組める要素がたくさんありますので、自分のペースでカーライフをエンジョイしてみてはいかがでしょうか?



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