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話題の社畜ゲー『カンパニーマン』インタビュー。ブラック会社&クレイジーな上司は…実在した!? 【電撃インディー#200】

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、2Dアクションゲーム『カンパニーマン 社畜の下剋上』の開発者インタビューをお届けします。

 本作は、平凡なサラリーマンのサムが、グッドクォーター社で上司を倒し、成り上がりを目指す2Dアクションゲーム。

 ウィットに富んだセリフの数々と良質なアクションで、万人にオススメできる名作です。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

Andrew Teo氏&開発チームインタビュー

――『カンパニーマン 社畜の下剋上』の注目点を教えてください。

Andrew Teo氏:『カンパニーマン 社畜の下剋上』は、若いサラリーマンが上司を倒して社長を目指す横スクロールアクションゲームです。

 ゲームにはユニークなポイントがいくつかあります。

 まず、ゲーム内の各ステージは経理部や人事部など、実在の他国先企業にある部署をベースにしています。

 どの部署も特徴が伝わるデザインで、敵は個性的な同僚、セリフには部署がらみのジョークやダジャレを交え、そして主人公の行く手を阻むボスである上司を配置しました。

 次に、ゲームのアートスタイルやグラフィックですが、背景からキャラクターのアニメーションに至るまで、画面に表示されるものはすべてチームメンバーがデザインし、丁寧に手描きしました。

 『カンパニーマン』の世界観を伝えるユニークで魅力のあるアートスタイルはこうして出来上がりました。

 最後に、攻撃手段もまた“オフィスあるある”を実感してもらえるユニークな仕様にしました。

 プレイヤーは“スパムメール”や“カーボンコピー”といったEメール爆撃の新技を習得して強敵と戦うことになります。

――開発で苦労していたところを教えてください。

Andrew Teo氏:ゲーム開発は初めてというメンバーばかりでしたので、当然、さまざまな問題に直面しました。ですが、私たちは「実験なくして成長なし」という言葉を信じています。

 求めるユニークなアートスタイルを表現できるシステムを見つけるまで、何度も実験と試作を繰り返し、ワークフローを作成しなくてはなりませんでした。

 横スクロールアクションは精密さを要求されるゲームなので、プレイヤーが挑戦を楽しみながら世界を動き回れるように、狭い角や敵の形状に気を配る必要があります。

 さらに、幼いころから親しんできたアニメを取り入れたくて、デジタルで手描きしたアートワークで全フレームをアニメーションにしたため、作業はますます困難になりました。

 精密さとアートスタイルをバランスよく融合させることにかなりの時間を費やしましたが、今ではその成果を誇りに思っています。

――開発をするうえで、特に気を付けている点などを教えてください。

Andrew Teo氏:楽しい思い出をプレイヤーの皆さんと共有したくて、ストーリーを重視したうえで、ゲームデザインやアニメーション、新しいスキルを習得した時に表示される技能証明書などのあらゆる要素を楽しんでもらえるように開発しました。

 ゲーム開発では、どの要素にもゲームの世界観を伝える効果を持たせるべきだと思います。

――ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。

Andrew Teo氏:タイトルはパブリッシャーのレオフルが日本語版としてつけました。ゲームが表現したいこと、クレイジーな会社で出世したいという主人公の心情をよく表せていると思います。

レオフル担当者:質問してくださってありがとうございます。『カンパニーマン 社畜の下剋上』を多言語展開するにあたって、パッと見て印象に残るタイトルにしたいと思いました。

 日本語版のタイトルとして選んだのは、『カンパニーマン 社畜の下剋上』です。タイトルだけでどんなゲームなのか想像できますし、ネット上の反応を見る限り、このタイトルにして成功だったと言えるでしょう。

 中国語版では別のアプローチをとり、労働者を意味する「打工人」というタイトルを採用しました。業種を問わず、労働者の総称として使われる言葉であり、SNSではミームやジョークにもよく使われています。

――なぜ、社畜を主人公にしようと思ったのでしょうか?

Andrew Teo氏:世界中で多くの人々に共感してもらえるアイデアだと思ったからです。労働者としての生活はつらいだけではない、ちょっとした楽しいこともあるんだと思ってもらえたら幸いです。

――登場人物のセリフにリアリティを感じましたが、グッドウォーター社にモデルはあるのでしょうか?

Andrew Teo氏:グッドウォーター社ほどクレイジーな会社はないでしょうが、開発チームの面々もおならを連発する同僚や魔法の書類を作って投げつける上司に頭を抱えた過去があります。

――注目のボスや敵キャラについて教えてください

Andrew Teo氏:開発チームのお気に入りは経理部のボスです。会社の資産が凍結される前に収支を合わせようと、電卓の上を駆けずり回る冷徹で計算高いクモです。

 プレイヤーがボスを攻撃するには、天秤のバランスを崩さなくてはなりません(※収支は英語でBalance)。

――序盤でオススメのコインの使い道はなんでしょう?

Andrew Teo氏:みなさんにはいろんな遊び方で楽しんでもらいたいと思います。アクションゲームに慣れている方なら、コインを使わずに高い難度でプレイしてみてはいかがでしょうか。

 たいへんですが、手応えを楽しめますよ。

レオフル担当者:コインを貯めたら体力をアップグレードできる豆、ジョホールの購入をおすすめします。

 体力が最大になったらライフスティールをアップグレードできる豆のサラワクを購入するのが堅実でしょう。

――クリア後のやり込み要素などはありますか?

Andrew Teo氏:難易度ノーマルまたはハードでクリアすると、ブラックがアンロックされます。ブラックモードではスタート時の体力バーはわずか1個。コーヒー豆を購入して体力バーを増やすことも可能ですが、本当の意味でブラックな環境に挑戦したいなら、購入を控えたほうがいいでしょうね。

――今後、実現したい野望などありますでしょうか?

Andrew Teo氏:クリエイターが継続的に制作に励めるスタジオを作りたいですね。もちろん、世界に影響を与えるようなストーリーと、美しい独特のアートスタイルを楽しんでもらえるゲームも作ってみたいと考えています。

 家族みなで遊べて、楽しい思い出作りに関われるようなゲーム作りを目指しています。

――ゲームの開発に携わることになったきっかけについて教えてください。

Andrew Teo氏:シチュエーション・ドラマ『The Office』のアメリカ版に着想を得ました。チームのアートディレクターとリードゲームデザイナーはこのドラマの大ファンで、何度も視聴しています。

 オフィスカルチャーを題材にしたビデオゲームはとてもユニークだと思ったんです。チーム内で構想を練っているうちに、『Rayman Legends』のような横スクロールアクションでテーマを展開すれば、コンセプトのばかばかしさをもっと自由に、大げさなユーモアを交えて表現できると思い至りました。

――ここ数年でもっとも感銘を受けた、おすすめのインディーゲームについて教えてください。(インディーゲームでなくても構いません)

Andrew Teo氏:『Hollow Knight』や『Owlboy』、『Rayman Legends』のようなゲームが大好きです。どれも美しいアートスタイルで、シンプルながら奥の深いゲーム性を実現しています。ゲームデザインにおける各要素をとてもエレガントにまとめていると思います。

――最後にユーザーに一言お願いします。

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