名もなき怪物の失った記憶とは? 謎めいた展開が魅力の『ダイ・クリーチャー』をレビュー!【電撃インディー#201】

Ak
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、PC(Steam)用ストーリーアドベンチャーゲーム『Thy Creature(ダイ・クリーチャー)』のレビュー記事をお届けします。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

配信でも『ダイ・クリーチャー』をプレイ!

 本作を電撃インディーの西岡とイトラがプレイしています。

“フランケンシュタイン”をモチーフにしたダークな世界観が魅力的!

 本作は、メアリー・シェリーの小説『フランケンシュタイン』をモチーフにしたダークファンタジーストーリーアドベンチャーゲーム。

 誰もが知っている小説がモチーフとあって、主人公である“名もなき怪物”の行動理由や世界観などが分かりやすく、物語に入り込みやすいです。



 ゲーム開始後、まずはオープニングムービーから。セリフは一切ないですが、美麗なイラストでストーリーの導入が流れます。

 人々から迫害された“名もなき怪物”が、逃げた先である館に着く、というストーリーが、オープニングだけで一目で簡潔に分かるところがいいですね。

 世界観はダークファンタジーとしてオーソドックス。登場人物はどれも何かを抱えていそうな人物ばかりで、初見では底が知れません。

 ちなみにモチーフとなっているのは小説“フランケンシュタイン”ですが、その詳細を知っていないと楽しめないというわけではないです。

 自分が奪われた大切な記憶を取り戻すため、物語の舞台となる“塔”に挑むことになる主人公。

 道中で出会う怪物を倒すと失われた記憶を取り戻すことができますが、その記憶が誰のものかは不明です。

 謎めいたストーリーと、じょじょに塔の秘密が明らかになっていく展開は、先が気になります!

 主人公の“名もなき怪物”は、見た目こそ恐ろしいですが、中身は常識人。

 迫害された過去からか、普通に人に受け入れられると赤面したりするチョロい、もといかわいい一面もあります。


 むしろ怪物じゃない、主人公以外の登場人物のほうがクセが強い! とくに開口一番、主人公に損害賠償を迫ってくる医師がいい味出してます。

探索は謎解きがメイン! アクション要素は薄め

 塔を探索しながらギミックを解き、先に進む方法を探していくのが基本的なゲームの流れ。

 基本は探索がメインで、アクション要素は重要ではないです。ストーリーが重要となるアドベンチャーゲームらしいバランスですね。

 調べられるポイントが強調されて表示されたり、現在の目的がつねに表示されたりと、全体的にシステムも親切です。

 ちなみに謎解きの難易度は控え目なので、そこまで迷うこともないと思います。サクサク進められるので、テンポよくストーリーを楽しめる点がうれしい!

 道中で出会う怪物との戦いでは、敵の発生させる弾幕から避けつつ、黒い石を拾っていきます。黒い石を拾うと敵の体力が減っていき、0にするとクリア!

 弾幕は激しいものもあり、初見では油断すると負けることもありますが、規則性がしっかりあるのでよく観察すれば切り抜けられます。ギミックも存在しますが、そこまで複雑なものはなく、それも含めて万人向けの難易度です。

 リトライもすぐにできるので、アクションや弾幕シューティングが苦手でも安心!

 バトルで使うボタンはshft(ダッシュ)+上下左右のキー(移動)。探索で使うボタンも少ないので、ゲームパッドなしでキーボードでも十分、快適にプレイできます。

 シンプルなゲーム性で誰でも楽しめつつ、正統派なダークファンタジーが楽しめる本作。

 フランケンシュタインが好きな人や、謎めいたストーリーが楽しみたい人は、ぜひプレイしてみてください。


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