とてつもない時間泥棒の予感。新作RPG『The Outer Worlds』レビュー【TGS2019】

てけおん
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 2019年10月25日発売予定のPS4/Xbox One/PC用RPG『The Outer Worlds(アウター・ワールド)』のメディア向け体験会が、東京ゲームショウ(TGS)2019で開催され、そこで日本語版の先行プレイできました。

 本作は、名作RPG『Fallout:New Vegas』を制作したObsidian Entertainmentが打ち出す、一人称視点のRPGです。銀河の最果てを目指す移民船の船上でコールドスリープしていたプレイヤーは、数十年後に目を覚ますのですが、“ハルシオン”というコロニーの破壊を目論む陰謀に巻き込まれてしまいます。

 宇宙を探索する中で様々な勢力と出会い、プレイヤーがどのような存在になるかによって、ハルシオンの運命が決まる……という内容になっています。

 この試遊では、ハルシオンにある“エッジウォーター”という街を起点にしたクエストを途中までプレイできました。主人公は、宇宙船の修理に必要な電力調整器を探してこの街を訪れることになるのですが、それをめぐってエッジウォーターの人間模様にかかわっていくことになります。

 エッジウォーターには電力調整器はあるものの、街の電力維持に使用しているものが1つだけ。街の有力者・リードからは、彼と対立する勢力も電力調整器を持っており、あるお使いとともに、その勢力から奪えばいいと提案されます。

 そしてクエストが進んでいくと、リードと対立する勢力の有力者・アデレードと会話することになります。……察しのいい方はお気付きかと思いますが、アデレードからは逆の提案をされます。ハイ。

 この感覚……めっちゃ体験したことがある感覚です。プレイヤーは自分の思うまま、どちらに肩入れしてもかまいません。それどころか、場合によっては両者とも敵に回す無頼漢になることさえ可能だと思われます。

 また問題解決の際には銃や近接武器を使っての直接的な手段以外にも、会話で駆け引きを繰り広げ、どうにかできる場合があるのも本作の特徴的な部分です。

 試遊でもさまざまなキャラクターと話すことができましたが、駆け引きの部分では正直に話す以外にも嘘をついたりなだめすかしたり、キャラクターの能力や持っているスキル次第で特別な選択肢を選べたりと、会話の対応ひとつとってもバリエーションに富んでいました。

  • ▲こんな感じで、プレイヤーの持っているスキルなどによって、選べる選択肢が変化します。

 生身の人間と話すのもおもしろかったのですが、一番表情豊かで会話のそこかしこにブラックなユーモアが満ちているなと思ったのが、宇宙船で出会うロボットデジタル操縦士・エイダ。そのやり取りをちょっとだけ紹介しましょう。

  • ▲宇宙船に入ってきたプレイヤーをとがめるエイダ。淡々と機械的な対応です。
  • ▲会話中、何がマズかったのか急にキレたエイダさん。顔が! 怖い!!
  • ▲5秒経っても何も起こりません。詐欺プログラムってちょっとちょっと……!
  • ▲そして、会話するうちにこの宇宙船が不慮の事故で死んでしまったホーソーンという人物のものだったことが判明します。
  • ▲……んん? 俺はキャプテン・ホーソーンだった……のか……?
  • ▲いろいろとおかしい気がしますが、エイダさんが笑顔になったし宇宙船もゲットできたっぽいのでまあよし!

 エイダとの会話を紹介しましたが、おそらくゲームを遊んでいけば、他にもおもしろいやり取りが発生しそうな予感があります。またローカライズについてですが、今回は1時間ほどしかプレイしていませんが、遊んでみた限りではローカライズもかなりしっかりしていると感じました。

 では、他にプレイしていていいなと思った部分や、気付いたことなどもいくつか書いてみたいと思います。

 まずは武器について。武器にはレベルやスペシャルエフェクト、などが細かく設定されていました。また、状態というパラメータもあり、使っているうちにだんだんと悪くなっていきます。状態が悪くなったものは、別の武器に持ち替えるなどしないと、戦闘で苦戦するように。

 ゲーム中の経過時間を遅らせて、一定時間スローモーションにできる機能もありました。戦闘時に落ち着いて狙いを付けたり、次の一手を考えるのによさそうな機能です。

 コンパニオン(仲間)を連れて歩くことも可能です。エッジウォーターでは、パールヴァティーというコンパニオンと出会えます。

 ゾーイという人物の部屋にあった日記。時間の関係でゾーイのクエストは追いかけられませんでしたが、略奪女王とかいうわりかしイタい感じの記述にワクワクしてきます。早くゾーイと会いたい。

 今回の試遊では序盤のほんのわずかな部分にしか触れられませんでしたが、それだけでもキャラクタービルドの幅広いこと、そして各勢力との向き合い方やプレイヤーの選択次第で、ストーリーがさまざまな方向にふくらんでいくことがわかりました。

 とてつもない時間泥棒になりそうな本作は、2019年10月25日発売です。プレイヤーの行動次第で、まったく違う、その人だけの冒険を楽しめるでしょう。皆さんも秋の夜長や冬休みは、『The Outer Worlds』でレトロフューチャーな宇宙に旅立ってみてはいかがでしょうか?

TGS2019先行プレイ映像をお届け!

東京ゲームショウ2019 開催概要

【開催期間】
 ビジネスデイ……9月12日~13日 各日10:00~17:00
 一般公開日……9月14日~15日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)2,000円(税込)/前売1,500円(税込)
※小学生以下は無料

(C) 2019 Obsidian Entertainment, Inc. Obsidian Entertainment and the Obsidian Entertainment logo are trademarks or registered trademarks of Obsidian Entertainment, Inc. The Outer Worlds and The Outer Worlds logos are trademarks or registered trademarks of Obsidian Entertainment, Inc.
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The Outer Worlds

  • メーカー: Private Division
  • 開発: Obsidian Entertainment
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2019年10月25日
  • 希望小売価格: 7,480円(税込)

The Outer Worlds

  • メーカー: Private Division
  • 開発: Obsidian Entertainment
  • 対応機種: Xbox One
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2019年10月25日
  • 希望小売価格: 7,500円(税込)

The Outer Worlds

  • メーカー: Private Division
  • 開発: Obsidian Entertainment
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル:
  • 発売日: 2019年10月25日
  • 希望小売価格: 未定

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