『ソフィーのアトリエ2』はデザインからゲーム性まで満足。シリーズ初心者にもオススメ【レビューエクストラ】

セスタス原川
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 電撃オンラインのメンバーが、好きでやり込んでいるタイトルについて自由に魅力を語る“レビューエクストラ”。今回は2月24日(Steam版は2月25日)に発売された『ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~』について語ります。

王道の“カワイらしさ”を追求したキャラクター

 『アトリエ』シリーズといえば、約25年もの間続いている歴史あるRPG。シリーズを通してプレイしているコアなファンがいるのはもちろん、未プレイでもタイトルは知っている方がいるなど、広い認知度を持つ作品です。

 魅力を語ると言いつつも、筆者は後者にあたる“知っているがプレイしたことのない層”でした。そんな筆者が今回『ソフィーのアトリエ2』で“『アトリエ』デビュー”を経験することとなりました。

 本シリーズの魅力の1つと言えば、人気のイラストレーターが描くカワイらしいキャラクター。本作でもその魅力は健在で、ゲームの各所ではNOCOさん&ゆーげんさんがデザインしたキャラが、コロコロと表情を変える様子を堪能できます。

 「どのように魅力的なのか?」と聞かれれば、本作の“カワイらしい”という要素は、まさにゲームキャラクターのデザインにおける王道スタイルの見た目だと思います。

 主人公のソフィーを例に出すと、活発で元気いっぱいな性格をしているのですが、少し抜けているところやズボラな一面を持ち合わせています。彼女のイラストからは、そのキャラクター性がにじみ出ているような印象で、初見でも「この子はこういうタイプだろうな」と感じられます。静止画である立ち絵を見ても、彼女が動いて喋っている様子を想像できるのです。


 他のキャラクターも同じように、ひと目見ればどんなキャラクターなのか、理解できるデザインです。内面と外見がリンクしていることで、相乗効果によりキャラクターの魅力がさらに際立ちます。他にも、淡い感じで描かれる色合いや、衣装や髪型の細かなこだわりを感じられるデザインなど、魅力的なポイントを挙げ出したらキリがありませんね。

 ゲーム内では、キャラクターが3Dで生き生きと動くので、その魅力がさらに倍増。ビジュアル面だけを見ても十分すぎる満足感で、作品を知らない人が見ても「このキャラクターは気になるな……」と興味を引いてくれます。プレイしてからさらにキャラを好きになるのは、言わずもがなといったところでしょう。

 元々RPGは好きで、カワイらしいキャラクターも好みだったので、作品の雰囲気はすんなりと受け入れられました。逆に、ここまで自分のストライクゾーンに入る作品を、なぜ今までプレイしてこなかったのか“不思議”なくらいです。

 個人的にストライクだったキャラクターは、ソフィーが迷いこんだ異世界で出会う少女のアレット。お調子者の商人兼調達屋である彼女は、至るところで一攫千金のチャンスを狙っています。しかし、お金やお宝の香りを嗅ぎつけて喜んだと思いきや、狙いが失敗して落ち込むところまでがワンセット。その感情の起伏がすべて表に出てしまうのが彼女のカワイらしいところで、おてんば娘感に惚れ込んでしまいました。

調合は何度も挑戦できるやり込みコンテンツ

 本作を語るうえで欠かせないのが、材料どうしを組み合わせてアイテムを作り出す“調合”。これが『アトリエ』シリーズのもっとも特徴的な部分であり、ゲームのおもしろさを引き立てている部分です。

 どのくらい高性能なアイテムができるかは、実際に調合をするまでわかりません。さらに一度作ったアイテムでも、その上の性能を目指して、もう一度調合してみたくなります。

 筆者は、RPGでの“何度もやりたくなる要素”はとても重要だと考えています。RPGはストーリーという筋道があるので、良くも悪くもプレイヤー全員が同じルートで進むことになるでしょう。そこに、調合という結果のわからないやり込み要素が加わることで、プレイスタイルによって同じタイミングでも違う強さや装備になり、自分だけのゲーム体験ができるのです。

 調合できるアイテムのレシピは、ストーリーの進行の他に、プレイヤーの寄り道で探索したり、魔物を倒したりなどでも発想できるので、人によってはストーリーを進められていなくても、調合レシピが潤沢になっているかもしれません。この仕様を知っていれば、普段はRPGで寄り道しない人でも、探索や戦闘などをしたくなるのではないでしょうか?

 さらに、探索するフィールドではさまざまな美しい風景を見せてくれます。ゲーム内には朝昼夕夜の概念があるので、フィールドを歩くことそのものが楽しくなってきますよ。

 調合の際の材料をはめ込む際のパズルは組み合わせの選択肢が無限大と言っていいほどなので、プレイヤーのセンスが問われる部分です。素材を集めた後も、調合でのその組み合わせ方によってアイテムの性能が異なります。まさかRPGでパズル力を問われるとは……。ただ、筆者は最初こそ四苦八苦しましたが、慣れてくるとピースが綺麗にハマっていく爽快感が癖になりました。

バトルでは仲間のサポート演出がエモい

 バトル中は、最大6人のパーティメンバーから3人が前衛で戦い、他の3人が後衛として控えに回ります。本作のバトルシステムのおもしろいところは、前衛のキャラクターと後衛のキャラクターが連携しながら、目まぐるしく入れ替わるところです。

 これは“RPGあるある”だと思いますが、無意識のうちに戦うメンバーが固定されてしまい、立て続けのバトルがマンネリ化してしまう……こんな経験は、RPGゲームをしていると誰もが一度はあるのではないでしょうか?

 本作では、前衛と後衛が入れ替わりながら行動する“ツインアクション”や、前衛1人を後衛1人が守る“サポートガード”など、連携技を使うことが必要不可欠。その結果、自然と仲間すべてが戦闘に参加するようになり、バトルのバリエーションも増えていきます。組み合わせ次第で、さまざまな形でバトルが進んでいくわけです。

 キャラクターたちがペアを組んで攻撃などをする様子は、ビジュアル的にも見栄え良し。繰り返しバトルを行うRPGにおいてマンネリは最大の敵。本作では、毎回変化のあるバトルを演出して、プレイヤーを飽きさせずに楽しませてくれます。

 また“仲間と2人で同時攻撃”というシチュエーションは、ストーリー的にもグッと来るものがありますよね。同じ錬金術士であるソフィーとプラフタのタッグや、普段は茶化し合う仲のアレットとオリアスのタッグなど、ストーリーを進めれば進めるほど“エモさ”を感じる組み合わせがあります。

 スキルの種類や、前衛と後衛を考えた編成、誰が誰をサポートするかなど、プレイヤーの腕が問われるバトル中の選択肢も多くあり、RPGとしてのやりごたえも十分。デザインや世界観で楽しませるだけに留まらず、調合やバトルの要素でついつい熱中してプレイしてしまう。そんなRPGが『ソフィーのアトリエ2』なのです。

 カワイらしいキャラクターたちで見栄えよし。プレイしての満足感もあり。以前の筆者のような「知っているけどもプレイしたことがない」という方は、ぜひプレイして『アトリエ』シリーズの世界に入っていただきたいですね。

※記事内の画像はPS4で開発中のものです。
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ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~

  • メーカー: コーエーテクモゲームス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2022年2月24日
  • 希望小売価格: 8,580円(税込)

ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~

  • メーカー: コーエーテクモゲームス
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2022年2月24日
  • 希望小売価格: 8,580円(税込)

ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~(ダウンロード版)

  • メーカー: コーエーテクモゲームス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2022年2月24日
  • 価格: 8,580円(税込)

ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~(ダウンロード版)

  • メーカー: コーエーテクモゲームス
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2022年2月24日
  • 価格: 8,580円(税込)

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