娘のおしりや頭に…刀が!? ちょっぴりエッチでけっこう熱い漫画『刀娘』レビュー

カワチ
公開日時

 電子マンガ・ノベルサービスのピッコマで連載中の『刀娘』のレビューをお届けします。

ちょっぴりエッチなバトルアクション!

 ピッコマの『刀娘』は縦にスクロールして読んでいくデジタルコミック“Webtoon”の作品。

 Webtoonはページをめくる作業がないため没頭して楽しめるのが特徴で、ほかにも縦スクロールならではの空間を生かした自由な演出も見どころです。なお、Webtoonはカラーであることが基本ですが、この『刀娘』もカラーで楽しむことができます。

 Webtoonは海外が発祥で日本でも盛り上がり出しているところなので、まだ体験したことがない人もいるかも? アニメとコミックのいいところをうまく合わせたような媒体になっているので、ぜひチェックしてみてもらいたいです。

 ここでは、そんなWebtoonで展開する『刀娘』のレビューをお届けします。

父を殺された青年が幕府に復讐するストーリー

 本作は“徳山幕府”が絶大な権力を振るう、ある世界を舞台にしたストーリー。“幕府”が出てくるだけあり日本がモデルで和風な世界が特徴。和で統一されており、技の演出なども漢字が使われていて格好いいです!

 刀を使ったチャンバラバトルもアツいですが、個人的には着物姿の美人が多いところがポイント高し。着物がはだける姿はどうしてこんなにセクシーなのでしょうか……。

 いきなり話がそれてしまいましたが、本作でキーとなるのは伝説の刀鍛冶である平賀名(ひらがめい)が幕府の命によって作った、魂柄刀(こんぺいとう)と呼ばれる12本の刀。

 一振りで一国を堕とすほどの力を与えるとされているという刀ですが……なんと、その刀は女性! 魂柄刀は女の子の頭やお尻に刺さっており、その刀の柄を引き抜いて戦うことになります。なにを言っているのかわからないと思いますが真実です!

 本作の主人公は、その平賀名の息子である反賀詞辰巳(それがしたつみ)。父である平賀を何者かに殺された彼は仇を討つべく、平賀が作った最後の魂柄刀である奈々詩とともに幕府に挑んでいくことになります。

 女の子が刀になるというと、ぶっ飛んだ作品をイメージするかもしれません。実際にぶっ飛んでいるのですが、メインストーリーの描き方は丁寧で引き込まれます。

 たとえば、主人公の辰巳とヒロインの奈々詩はお互いに素直ではないので最初はケンカをしたりすれ違ったりします。しかし、とある出来事をきっかけにお互い歩み寄るように。戦いを続けるなか、ふたりの距離が縮まっていく様子がしっかり描かれるのでキャラクターに感情移入しやすいです。

 インパクトのある設定で「どういうこと!?」と驚かされる『刀娘』ですが、キャラクターの心理描写やバトルシーンは丁寧なので「そうはならんやろ……」というツッコミは生まれません。驚きと勢いはありつつ、説得力のある作品になっています。

 また、本作は辰巳と奈々詩のストーリーでもありますが、そのほかのキャラクターも必見。ストーリーを読み進めることで意外な過去が明らかになったり、驚くべき本性を表したりします。キャラクターの掘り下げもうまく、善悪に限らずどのキャラクターも気になってきます。

 一気に読むのも楽しいですが、「刀娘」は物語にドライブ感があり、連載形式がすごく合っている作品。意外な展開に驚かされることも多いので、毎話の流れを追っていくのがオススメです! 以下で、注目キャラクターについて紹介していこうと思います。

注目の登場人物をピックアップ!

反賀詞 辰巳(それがしたつみ)

 本作の主人公で粗野な性格をした辰巳。最初のシーンでも“関所破り”“役人斬り捨て”“追い剥ぎ”などさまざまな罪で役人に追われています。デリカシーが無いので奈々詩を怒らせてしまうこともしばしば。ただし、彼女が本当にピンチになったときは助けにくるなど主人公らしい格好よさを持っています。

 また、どんな強敵に対しても怯えずに戦う姿勢を見せるのが彼の特徴。その姿は鬼気迫るものすらありますが、ストーリーを読み進めることで、そんな彼の幼少期が判明。どのようにして人格が形成されたのかが分かり、より感情移入できるキャラクターになります。

奈々詩(ななし)

 本作のヒロインですが、気の利かない辰巳のせいもあってなかなか報われない奈々詩。ラッキースケベの被害者になってしまうこともしばしば。

 勝ち気な性格だったり料理が苦手だったりしますが、恋のことになると恥ずかしがったり照れたりしたりするところは女の子らしくてめっちゃかわいいです!

丑三 時成(うしみつときなり)

 最初に立ちはだかる刺客。徳山幕府の真紅奉仕(シークレットサービス)のひとりでした。辰巳に敗れたあとは責任を負わされて幽閉されていましたが、その辰巳によって救い出されて仲間に。

 魂柄刀での戦い方を辰巳に教えるポジションになっていきます。物語の進行でキャラクターの関係性も変わる『刀娘』ですが、時成はここまでメインのキャラクターになるとは思っていなかったので驚き! いいキャラクターになっています。

胡桃(くるみ)

 自分がいちばん好きなキャラクターです! 時成のパートナーでお互いにラブラブ。最初は「バカップルぽいなー」と生暖かい目で見守っていましたが、彼らがどのようにしてパートナーになったのかを描くエピソードを読んで泣いてしまいました。胡桃は料理なども得意で奈々詩からも憧れられているのですが、そこにも理由があって……。

 時成と胡桃の過去が語られるエピソードの20話は屈指の神回になっているので、ぜひチェックしてほしいです!

威日津 龍真(いびつ たつま)

 辰巳と奈々詩がすれ違いを起こし、奈々詩がひとりで街に出てピンチになったところを救ったのが威日津。好青年として登場しますが、その本性は邪悪のひとこと。

 彼の“顔芸”とも呼べる歪んだ顔は『刀娘』序盤の大きな見どころです。

世々螺木 一(せせらぎ はじめ)

 これまで登場した敵やライバルは徳山幕府側でしたが、世々螺木に関しては辰巳と同じように幕府を倒そうとしています。ただ、世々螺木も周囲を見ない豪快な性格をしているため、辰巳と対決することに。

 後述する“恍刃(エクスタ)”を使用するなど実力者であることが伺える彼。今後どのような立ち回りになるのかぜひ注目したいです。

見どころはちょっぴりエッチなバトルシーン!

 『刀娘』はキャラクターたちのきめ細かい心情や成長ストーリーも魅力ですが、いちばんの注目はなんといっても迫力のバトルシーンです!

 魂柄刀は“儚刃(ヴァージン)”というものをすることで刀に変わりますが、作品中の「愛する相手に儚刃を捧げることで真の姿を表す」という説明からも分かるようにかなり狙っています(笑)。

 女の子の体から刀を引き抜くときの女の子の顔はとても艷やか。言葉にすると野暮なのであまり説明はしませんが、「この顔は確かに儚刃を捧げてるなぁ…」と思います(笑)。

 なお、柄の位置が魂柄刀によって異なるのも注目ポイント。奈々詩はお尻のところにあるので、「これ、絶対……」と思ってしまうアングルも多いです(笑)。自分がリアル中学生だったら緊張して読めないところでした。危ない。

 なお、“儚刃(ヴァージン)”はちょっとエッチでドキドキするものですが、女の子が刀になって戦う部分についてはひたすら格好いい! それぞれの刀は“酸”や“炎”などそれぞれの性質が異なっており、バトルも迫力があります。ここはフルカラーであることのメリットがかなり生きていると思いますね。

 さらに12話からは魂柄刀の高み“恍刃(エクスタ)”が登場。魂柄刀を身にまとうような、いわゆる第2形態のようなスタイルになっていて、自分のなかの中二病をくすぐられます。

期間限定で10話まで無料に!

 4月30日から5月6日までの期間、『刀娘』が10話まで無料になります。10話まで読んだら絶対に続きが読みたくなると思いますが、まずは10話まで試しに読んでみてください! きっと本作の世界観にハマりますよ!!


カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


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