『ロード・オブ・ザ・リング』が新作ゲームに。この重厚感、歯ごたえ…まさに本格派!

セスタス原川
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 ワーナー・ブラザース・インタラクティブ・エンターテインメントとNetEase Gamesより配信予定のスマートフォン向けストラテジーRPG『ロード・オブ・ザ・リング:戦いの幕開け』のプレイレポートをお届けします。

 本作は『指輪物語』を原作とした映画『ロード・オブ・ザ・リング』の舞台“中つ国”を舞台にしたストラテジーRPGです。

 2021年9月にアメリカやヨーロッパなどの100箇所以上の国や地域にてリリースされて以来、世界中のプレイヤーから高い評価を得ており、ついに日本国内でもプレイが可能となります。

『ロード・オブ・ザ・リング』とは?

 『ロード・オブ・ザ・リング』は『指輪物語』を元に描かれた全3部作の冒険映画。日本では2002年に第1部が公開され、その後1年ごとに全3作が公開。2012年には、本作へと繋がる過去の冒険を描いた『ホビット』も3部作で公開されました。

 物語の舞台は、闇と善の勢力がぶつかり合う“中つ国”。その1つの集落に住む小人族“ホビット”には、かつて世界を救った英雄ビルボがいました。その孫であるフロドが『ロード・オブ・ザ・リング』の主人公です。

 長い静寂を経て復活をしようとする闇の冥王“サウロン”。そのためには、ビルボが冒険で持ち帰った指輪が必要です。

 そこで孫のフロドは、闇の冥王の復活を阻止するべく、仲間と共に指輪を唯一葬れる場所“滅びの山”を目指す旅に出るのでした。

映画の世界をゲーム内で再現

 “中つ国”の大陸では、アルノール、ゴンドールといった陣営や、ホビット、エルフ、ドワーフなど、さまざまな勢力や種族が存在しています。

 アプリ化された本作は、その大陸を舞台に勢力を広げるウォーシミュレーションゲームとなっています。

 プレイヤーは10種類の勢力から所属する陣営を選び、そこの領主として街を発展させ、領地拡大を目指します。最終目標は、他勢力を制圧しての大陸の統一です。

 大陸はサーバー内の全プレイヤー共通で、陣営付近では勢力の異なるプレイヤー同士による領地の奪い合いが発生します。領地を増やして準備を整えたあとは、外勢力の首都を進行して決戦を挑みましょう。

 他にも、同じ同盟の仲間との協力や、チャットを通した交流など、オンラインを活かした楽しめる要素が多数用意されています。コツコツ領地を発展させるソロプレイの面白さ。仲間と協力して勢力戦を行う共闘の面白さ。どちらも味わえるのが本作の特徴です。


 ゲームは縦画面と横画面の両方でプレイ可能。基本となるのは幅広く画面が見られる横画面ですが、片手でしかプレイできない外出中など、シチュエーションによって遊び分けができます。

『ロード・オブ・ザ・リング』ならではの要素

 しっかりと『ロード・オブ・ザ・リング』の要素もゲーム内に備わっています。世界観だけでなく、軍事力を左右する指揮官の中には、作中に登場したキャラクターたちが多数。また、サブコンテンツとして作品のストーリーを元にした侵略シミュレーションも用意されています。

プレイヤーの力となる指輪

 プレイヤーはゲーム開始時に自身の指輪を獲得します。この指輪は、自身の領地の力の源となるアイテムで、これを強化することで恩恵が得られる仕組みです。

 指輪の強化は、時間経過で領地から得られる“戦力”と名付けられた資源を使用します。強化はツリー方式で、直接的な戦力や、育成や派遣に掛かる時間短縮など、ゲーム内のさまざまな要素に影響する項目を強化できます。

 プレイヤーが所持する領地は、この指輪の力によって統治されているという設定で、指輪の持つ力の大きさという世界観に沿ったゲームシステムとなっています。

  • ▲指輪のデザインはゲーム開始時にメイキング可能です。シンプルにするか、派手な装飾にするかは自由自在。

指揮官はお馴染みのキャラクターたち

 指揮官は映画の登場人物たちで、見た目も本物に瓜二つ。よく作品を見ていた方は懐かしさを感じること間違いなしです。一度見ただけという方も「そういえば、こんな仲間いたなぁ」と映画を思い出せる再現度でした。

 個人的に印象的だった仲間は、映画の戦闘シーンで何度も活躍してきた弓矢使いのエルフ・レゴラス。映画ではオーランド・ブルーム氏が演じており、そのカッコよさに惚れ惚れしたことをよく覚えています。

 指揮官の中にはレアリティがあり、キャラクターによっては中々仲間に加え辛いものも存在します。

 ストーリーの印象で言うならば、アラゴルンたちが劣勢の状況で死者の軍勢を連れてきて戦うところは、今でもよく鮮明に覚えている胸が熱くなるシーン。確かに、彼らを仲間として連れてくるのは一筋縄ではいかなかったですし、一番高いレアリティで仲間に加え辛いのも納得です。

 指揮官を増やすには、報酬やガチャで手に入るアイテムを与えて、一定値まで敬意を高める必要があります。

 ガチャだけでなく、毎日更新される“小話”というクエストをクリアしても敬意を獲得できます。ガチャと報酬の2つを積み重ねることで、敬意を効率よく高められる仕組みです。

 コツコツとアイテム集めをしなければならないので、レアリティが高い指揮官を迎えるのは長い道のりです。とはいえ、序盤の報酬である程度のガチャで使えるジェムをもらえるので、全プレイヤーに獲得のチャンスはあります。

 加えて、“小話”の報酬というガチャ以外に獲得手段が用意されているもの嬉しいポイントでした。

  • ▲クエストを達成すれば、指揮官の経験値に加えて敬意を獲得できます。

 ガチャでは一気に敬意を溜められる大当たりアイテムの“招待状”が存在します。本来であればアイテムの積み重ねが必要なところ、招待状でそれをスキップできたときの嬉しさと気持ち良さは最高でした。

ストーリーを追体験できるサブコンテンツも

 ストーリーを追体験できる“西境の赤標本”。ここでは、ストーリーに沿った侵略シミュレーションが楽しめます。

 ここでは用意された軍勢を利用して戦うので、ゲーム序盤で領地が発展していない段階でも遊べます。報酬としてガチャで使えるジェムや資源が手に入るので、まず最初にプレイするのにうってつけのコンテンツです。

 描かれるストーリーは、フロドと灰色のガンダルフが出会う以前から、滅びの谷での最終決戦まで。作中での重要シーンがピックアップされています。

  • ▲序盤はフロドとガンダルフが出会う以前の中つ国で起きた戦いが描かれます。ここは映画ではあまり描かれなかった部分なので、改めてストーリーを知れる機会ですね。

 ここの面白いポイントは、このモードではフロドたち善の勢力だけでなく、サウロン側の悪の勢力の視点でもゲームがプレイできるところ。悪役として主人公たちを攻撃するのは心が痛む面もありますが、ゲームで楽しむ分には適度な背徳感を味わえて刺激的でした。

 また、自分が選んだ勢力以外を扱う場合は、普段は使えない兵隊たちを指揮できるので新鮮味もあります。


戦略が求められる領地拡大と兵士派遣

 本作の根幹となるウォーシミュレーションは、戦略性の高さと、積み重ねによる成長が面白さのポイントです。

 指揮官を迎えたあとは、そこに配属する兵士を徴兵するのですが、勢力によってこの兵士の種類は異なります。筆者はエルフの勢力である“リンドン”を選択したので、兵士の種類は弓兵が中心でした。


 兵士はそれぞれ固有の特性を持っており、遠距離の敵に対して有効、長期戦に強いなど、シチュエーションに応じて違った強みを発揮します。

 うまく領地を発展させるためには、領地を発展させ、徴兵できる兵士の種類を増やして、戦う敵に対して有効な兵士を派遣することが必要。うまく相性の良い兵士を戦わせることで、数値以上の戦果を得られます。

 ここで、どの兵士を派遣するのか、どのエリアを領地とするのか、ウォーシミュレーションらしいプレイヤーの手腕が問われるのです。効率よくプレイすれば、同じ時間プレイした人同士でも大きく差が出てくるだろうと感じました。

 純粋に資源採掘量の多いエリアを領地にするのか、早い段階で別勢力への攻撃の準備を整えるのか、領地拡大1つを見てもプレイスタイルの差が出そうです。

 指揮官のレベルが上がれば引き連れていける兵士の数も増えるので、戦ってレベルを上げることでグングンと戦力が向上。プレイを続けるほど、ステータスの数値として成長を実感できます。毎日少しずつ強化されていく領地と軍事力を確認すると、どこか嬉しい気持ちになりますね。

 領地の施設強化は、強化する場所を選んで一定時間の強化を待つ形。なかなかゲームを開けない日中に大型の施設強化を行い、細かいプレイが求められる領地侵略は時間が取れる夜にやるなど、ライフスタイルに合わせたプレイができるのも良いポイントです。

  • ▲時間経過を待つ時間も多いので、うまくプレイすれば少ないプレイ時間で強くなることもできますね。

正式リリースで楽しみな要素も多数

 ゲーム内にはオンラインプレイを楽しめる要素が盛りだくさんでした。

 一例を挙げると、プレイヤー全体クエストのようなものがあり、大陸の勢力情勢が移り変わることでプレイヤーに報酬が配布される仕組みです。中には、勢力統一が成し遂げられることで達成されるものもあります。

 こういったクエストがあると、まるで自分たちが物語を紡いでいるキャラクター自身になった気分になれます。果たして、それを成し遂げるのは自分たちなのか、はたまた他の勢力なのか……。大陸統一という目標を持つことで、仲間との絆もさらに深まることでしょう。

 プレイした印象は、先行プレイの段階でも満足感は十分。ソロでコツコツと領地拡大と軍事力強化を行うだけでも楽しめました。それに加えて、正式リリースでは周りのプレイヤーとの交流をさらに楽しめるということで、期待が高まります。

 また、原作再現具合も非常に高く、映画公開当時に作品を見て心躍らせていた頃のことを思い出しました。特に“西境の赤標本”は、一度でも映画を見たことがある人であれば、印象的なシーンが脳内でリフレインすること間違いなし。ぜひプレイしていただきたいところです。

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