やる夫スレの名作『キッチンやらない-O』が書籍化! その作者にいろいろ聞いてみた
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“スレ発ラノベ4”の第3弾として10月10日に発売されるカドカワBOOKSの小説『クレイジー・キッチン』の作者・荻原数馬さんのメールインタビューをお届けします
“スレ発ラノベ4”は、Web掲示板のスレッドで人気を博した物語を書籍化する企画です。この企画で書籍化される4作品は、やる夫と呼ばれるアスキーアートのキャラクターを主人公にしたり、既存の作品のキャラクターを登場させたりして物語を展開していく、いわゆる“やる夫スレ”で生まれた作品です。
荻原さんが執筆した『クレイジー・キッチン』は、変わり者だけど腕のいい料理人・洋二と、彼を取り巻く人たちとの日常を描いたキッチンコメディです。やる夫スレでは、『キッチンやらない-O』のタイトルで発表されていたものです。
『クレイジー・キッチン』あらすじ
「俺は俺が食べる最高の料理を作りてぇんだよ」
最高の料理の腕を自負し、自らが作る最高の料理を自分が食べるためだけに使いたい三十路過ぎの洋食屋・洋二。彼の日常は、濃すぎる常連客と従業員や料理仲間たちに囲まれ――なぜこんなことばかり起こる!?
好き勝手に短編を書いたことがいい結果に
――この作品を書いたきっかけを教えてください。
正直なところ、何も考えていませんでした。長編のネタが思い浮かばなくて好き勝手に短編を書いてみたところ、結果的に自然体で書くことができ、いい作品になりました。
――作品の特徴やセールスポイントを教えてください。
活き活きと動くキャラクターたちの魅力を感じていただきたいです。
――作品を書くうえで悩んだところはどの部分ですか?
どうやって話を締めくくるか、いわゆる“オチ”にはいつも悩みます。
――執筆にかかった期間はどれくらいですか?
4カ月くらいです。
――洋二はかなり強烈なキャラクターですが、モデルなどはいるのでしょうか? また、どんな理由で名前を決めたのでしょうか。
モデルは特にいません。“ハードボイルド馬鹿”、“世を拗ねたロマンチスト”などといったフレーズから導き出されたキャラクターです。
たまに入る洋二の思想、貧乏に対する思いや、お客さんへの感謝などは私自身の思いも込められています。
名前の由来は“火の用心”から日野洋二です。酒を飲みながら考えて、酔ったまま決めました。
――洋二以外で、特にお気に入りのキャラクターは誰ですか?
ポンコツアナウンサー、神無月銀子
辛味の女王、花咲薫
この2人は特にお気に入りです。
――荻原数馬さん自身は料理は得意ですか?
得意料理はカップ麺。そういう男です。
――今後はどんなものを執筆したいか、もしも決まっていたら教えてください。
『クレイジー・キッチン』とはまるで方向性が違うのですが、SFものを書いてみたいですね。
“キャラクターに人間味を持たせる”というこだわり
――小説を書く時に特にこだわっているところはどこですか?
キャラクターに人間味を持たせる、というところです。モブなどいない。誰もが自分の考えを持ち、好みがあり、それを踏まえて行動する。そうしたところにこだわっています。
――アイデアや集中力を高めるためにやっていることはありますか?
特にありません。何も書けない時は、諦めて寝ます。明日のことは明日の自分がなんとかしてくれるでしょう。
――これまでに影響を受けた作品を教えてください。
『エリア88』
『コブラ』
『バジリスク-甲賀忍法帳‐』
格好いいセリフ回しにこだわるのはここらへんの影響だと思います。
――現在注目しているコンテンツを教えてください。
スレ発ラノベ4全作品の盛り上がりを期待しています。また、この企画が成功して新たに良作品が続々と発掘されればと願っております。
――読者の皆さんに一言メッセージを!
店主も客もろくでなし。クレイジー・キッチン、日野洋二の活躍にご期待ください!
© KADOKAWA CORPORATION 2019
イラスト:ジョンディー
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カドカワBOOKS『クレイジー・キッチン』紹介ページはこちら
『クレイジー・キッチン』
- メーカー:KADOKAWA
- 発売日:2019年10月10日
- 価格:1,320円(税込)