オリオンはアルテミスに嫌われていた!? 『FGO』を古代ギリシャ研究家が解説
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ライブドアニュースは、ゲームで描かれた世界を現実に即して各分野の専門家に語ってもらう動画コンテンツ、“ゲームさんぽ”の新作として、『Fate/Grand Order』について古代ギリシャ研究家・藤村シシンさんが解説する動画を全3回にわたって公開します。
第一話は本日公開され、続く第二話は4月29日、第三話は5月6日のそれぞれ18:00にライブドアニュースYouTubeチャンネルにて公開されます。
第一話
以下、リリース原文を掲載します。
ギリシャ神話専門家のシシンさんがFGOのキャラ設定を実際の神話をもとに解説
ゼウスやヘラなどの神やヘラクレスなどの英雄が登場するギリシャ神話は伝説として長い時代にわたって語り継がれているため、設定が大きく脚色され「盛られ」ていたり、さまざまなバージョンがあります。
本動画ではギリシャ神話専門家の藤村シシンさんがFGOのキャラクターデザインや設定を見て、実際の神話ではどのように語られているかやどの説が採用されているかなどを解説します。
FGOでオリオンと恋仲の設定のアルテミス。神話ではオリオンを嫌っていたという説も
本動画では、シシンさんが古い伝承の順番に英雄たちのプロフィールや設定を見ていきます。
第一話ではオリオン座で知られるオリオンを取り上げ、地上で一番身長の高い男だったことに触れます。神話では9歳時点で身長が18mだったというエピソードがある一方で、FGOではオリオンの身長が230cmとされており、現実的な設定になっているということを指摘します。
また、FGO内では狩猟・貞潔の女神アルテミスがオリオンと恋仲にあり、双方思い合っているという設定になっていますが、古代ギリシャではオリオンがアルテミスに嫌われていたという説もあり2つの説の派閥があったとします。紀元前3世紀ごろにイストラスというギリシャの研究家がFGOと設定の近い説を語っており、自身の説が採用されたイストラスは満足だろうと語ります。
イアソンはぶんぶんゴマで女性にアプローチしていた? 古代ギリシャ時代の三枚目キャラの一面
第三話ではアルゴノーツという神話のエピソードに登場する英雄イアソンと結婚相手であった魔女メディアを取り上げます。
イアソンは古代ギリシャの物語でもヘラクレスと対照的に、受動的で小心者、無謀なことはせず現実的な行動を取る性格である反面、個性的な英雄たちのリーダーとして調整役を担うリーダーとして活躍する様子が描かれており、FGOの設定とも一致するとします。それは、古代ギリシャでも1000年以上も物語が語られるにつれ、理想のリーダー像が変化し、民主的なキャラクターが求められるようになったことが要因だとコメントします。
また、消極的な面を表すエピソードとして、自分から女性に声をかけられないイアソンに愛の女神アフロディーテがぶんぶんゴマを渡し、それを回すことで女性の気をひいたという話も紹介されます。
冷酷な魔女として描かれるメディアは二面性を持ち、出身地では人気者
メディアはギリシャ神話では冷酷な魔女として描かれているが、メディア側の立場としては秩序をもたらすために活動していたという側面もあると言います。FGOでも、最初から冷酷な魔女だったわけではなく、辛い体験を経て冷酷さを持つものになったとされ、歴史上の設定と一致する点があるとします。
また、メディアの出身地のジョージアでは大きな彫像が立っており現代でも崇拝の対象となっており、二つの捉え方をされていたことを表すエピソードを紹介します。
シシンさんの理想のパーティやガチャに関するエピソードも紹介
動画では他にもシシンさんがFGOでパーティを組むならどのメンバーが理想かという話やギリシャの英雄を引きたい友人から代わりにガチャを引くことを依頼されるなどのエピソードも紹介されます。ギリシャ神話の専門家ならではのエピソードにも注目です。
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