『メメントモリ』Daokoさんへインタビュー。イリアのオリジナルソング『燐光』制作秘話が明らかに!
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バンク・オブ・イノベーションより配信予定のスマートフォン向け新作RPG『メメントモリ』。
本作に登場するキャラクターは、過酷な過去や運命を背負う少女たち。
すべてのキャラクターにオリジナルソング“ラメント”が存在します。このオリジナルソングは、キャラクターの声優だけでなく、さまざまなアーティストが担当。そのキャラクターの持つ物語を楽曲で表現しています。
今回はイリア(声優:花澤香菜)のオリジナルソングを担当した、Daokoさんのインタビューをお届けします。
Daokoさんをも惹きつけた『メメントモリ』の世界観
――『メメントモリ』のイリアの楽曲を手がけることになったいきさつを教えてください。
『メメントモリ』の制作チームさんから、お声がけいただいたのがきっかけです。キャラクターも最初からイリアさんで決まっていました。
ご指名いただいたそうなんですけど、すごくありがたいことです。2年前に独立してから自分で率先して動いているんですけど、インディーズ活動なので、タイアップとかのフィールドからは少し距離が空いていたんです。だから今回のオファーはすごく嬉しいですね。
――楽曲制作に対してのオーダーなどはありましたか?
参考楽曲とか、イリアさん以外のほかのキャラクターの楽曲も聞かせていただきました。まだゲームが完成していない時期だったので、資料などを見ての印象でしたが、「『メメントモリ』という作品には西洋とかケルトとかクラシックが合いそうですね」というお話はしました。
「こういう曲をお願いします」というより、「こういう世界観の作品の曲を、Daokoさんなりの解釈で作っていただけますか?」といった感じでしたね。
――作品から受けた印象が反映されているそうですが、普段のDaokoさんの楽曲とは違った雰囲気になっています。こちらは意図したものなのでしょうか?
たしかに普段と違いますよね。最近はクラブミュージックとか、方向性としてはそういうクラブで踊れる曲のリリースが続いていましたし。
ただ、今回一緒に曲を作った網守将平さんが、ライブでもご一緒している音楽家の方なんです。その方とやっているライブの雰囲気とあまり乖離がないので、自分としては大きく変えたところはないですね。
メジャー活動していた頃にもクラシック調の曲はいくつかあったんですけど、いわゆる皆さんに認知されている私の曲の印象とはたしかに違うかもしれません。
だから「Daokoってこういう曲も歌うんだな」って思われるのはわかります(笑)。
意図して印象を変えようというのはなくて、自然な流れです。網守さんと一緒に作った結果、生まれた曲がこういう形になったということですね。
――『メメントモリ』という作品に対する第一印象はどのようなものでしたか?
自分でゲームをプレイするより、やっているところを見るほうが好きなタイプなんですけど、世界観などを含めて今までにないゲームだなと思いました。
魔女や魔女狩りがテーマになっているところが新鮮ですよね。元々魔女は興味のある分野だったこともあり惹かれました。
――Daokoさんには魔女のお友達がいるそうですね。今回楽曲制作するにあたって、そういったことを思い浮かべたりしましたか?
私自身は全然詳しくないんです。魔女というのは色々な捉え方のある分野だそうなので、だからこそ興味深いですし、この『メメントモリ』に惹かれたところがありますね。
イリアさん自身は魔女たちを救っていく立場なんですよね。曲を作る際は、彼女のパーソナルな部分から生い立ちにいたるまで資料でいただいていたので、まずはイリアさんの人物像を想像しました。
私がいつも歌詞を作るときは内省的なものも反映させるんですが、これがイリアさんにも当てはまると思ったので、自分の心情と半々くらいで作っていきました。
――では、イリアの第一印象はどのようなものでしたか?
最初に見せていただいたイラストでは、芯のある強めの委員長とか生徒会長的なイメージでした(笑)。彼女のバックボーンなどを読んだら、色々背負っていることがわかり、また印象が変わりましたね。
イリアさんの声は花澤香菜さんが担当されているんですけど、すごくいいですよね! 声優さんのなかで一番好きと言ってもいいくらい好きな方なので、なんだか運命を感じちゃいました。
花澤さんが歌っている『恋愛サーキュレーション』っていう曲がすごく良くて、音楽的に影響を受けていたりします。
だから今回お話をいただいたときに、ビビっと「運命だ!」って思いました。
――楽曲制作では歌詞とメロディー、どちらが先にできたのでしょうか。
楽曲によりけりなんですけど、基本的には曲先行で歌詞は後からですね。歌詞というか言葉のストックを普段からしているので、そこから曲に合う言葉を探したり、曲を聞いたイメージでゼロから作っていくパターンを織り交ぜています。
今回もそのやり方を特に変えてはいないです。私はひとりで曲を作っていくタイプではないので、トラックメーカーの網守さんにイメージを共有しながら一緒に作っていきました。
歌詞に関してはストックから出したものもありますが、『メメントモリ』のテーマに沿えるようにゼロから作りましたね。
――作詞する際に気をつけたことはありますか?
ラップは言葉遊びでもあるので、韻を踏んだり語感の気持ちいい言葉を選ぶ作業があるんです。今回は歌がメインの楽曲だったので、世界観を重視しています。イリアという人物、自分の内省的な世界、心象風景を出せたらいいなと思いました。
――Daokoさんが感じた『メメントモリ』の風景はどのようなものですか?
基本的に自然物ですよね。普段歩いている渋谷とかの街並みではなく、西洋的な部屋のなかや森とか。草原や青々とした緑、青い空、月明かり……。人里離れたところにぽつんとおうちがある、そんなイメージですね。
――タイトルの『燐光』にはどのような意味を込められたのでしょうか。
暗闇から光を見出すような、暗いトンネルを抜けた先に光が広がっているイメージで歌詞を書いていたので、光を表す言葉にしたいと思っていました。でも光にも種類があるじゃないですか。ピカピカとかチカチカとかキラキラとか。
元々“燐光”っていう言葉はストックしてあったんですけど、意味を調べたら“腐敗した生物などから生じたリンが、空気中で酸化する際の青白い光”だったんです。
燐光を写真で見ると、外から内側にチャージしたじんわり光を放っているんですよ。イリアさんが暗い過去を背負いながらも、それを光に昇華して前に進んでいく姿勢に通じていて、これはいいなと思ってタイトルにしました。
“残光”って言葉のほうがイメージしやすいと思うんですけど、ポップさが足りないかなと。ほかにも候補は色々あったんですけどね。英語にしてみたりっていうのもあったんですけど。
――収録はストリングスの方々を入れていたそうですが、そのときの感想を教えてください。
歌を録る日とは別の日だったんですけど、収録には立ち合いました。初めてストリングスの収録に立ち合ったんですけど、「こんな世界があるのか」ってすごく勉強になりました。網守さんがストリングスのこともわかる方なんですよ。
楽曲のイメージ的に、生の楽器が入ったほうがいいなとは思っていました。網守さんがクラシックに精通しているので、自然とストリングスを入れるはこびになりました。
ちょっと生々しい話ですけど、制作費がかなりかかってしまうので……。そのあたりを気にしなくていいのであれば、きっと私はストリングスを多用していたと思います(笑)。
――歌唱する際に苦労したところ、ここはすごく良かったというところがあれば教えてください。
かなり難易度の高い曲ですし、キーも高めだったので、自分の納得のいく歌唱ができるようになるまでかなり練習しました。曲がすごく好きなので、それに応えたい一心でした。
これからライブとかで歌っていくと、もっと自分に馴染んで良くなっていくと思います。でもライブで歌うのは大変そうだなとも思っています(笑)。ライブでお披露目するために頑張らないとですね。
――最後に、これから『メメントモリ』をプレイしてDaokoさんの楽曲を聞くことになるユーザーへ向けて、メッセージをお願いいたします。
聞く回数を重ねるごとに、どんどん良さがしみ込んでくる曲だと思います。ゲームをプレイする際に何度も耳にする機会があると思いますので、繰り返し聞いて好きになってもらえたら嬉しいです。『メメントモリ』、そして『燐光』をよろしくお願いいたします。
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