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宇宙船内で異形に立ち向かう。『ザ・パーシステンス』は超ハードなホラーアクション【電撃インディー#279】

セスタス原川
公開日時
最終更新

※『ザ・パーシステンス Enhanced』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。

 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はオーイズミ・アミュージオが5月26日より発売するSFサバイバルホラー『ザ・パーシステンス Enhanced』を紹介します。

 本作は、一人称視点で探索やバトルを行うサバイバルホラーゲーム。舞台は26世紀のとある宇宙船内で、1人取り残されたプレイヤーが、艦内にうごめくミュータントたちに対処しつつ、遭難の原因究明や現状の打開を目指していきます。

 暗い艦内で急にミュータントに襲われる恐ろしさ。毎回異なる展開になるローグライクなゲーム性など、遊び応えは十分。期待のインディーゲームとなっています。

 なお、電撃オンラインでは尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

容赦のないハードなホラーアクション

 本作は、視界の悪い暗い艦内を探索して、宇宙船難破という現状から脱出を目指していきます。艦内には大量のミュータントが徘徊しており、プレイヤーを見つけると勢いよく襲い掛かってきます。

 そこで、プレイヤーは攻撃して倒したり、隠密行動でバレないように動いたり、工夫をしながら探索する必要があるのです。

 暗い艦内でミュータントを恐れながら歩く瞬間はまさしくホラーそのもの。彼らのうめき声が聞こえたかと思えばいきなり背後に居たり、扉を開けたら目の前に居たり、さまざまなシチュエーションで我々を驚かせてくれます。

 また、本作はPS5のコントローラー“DualSense”の振動システムを活用した仕様で、襲われた際の臨場感は格別です。

 ミュータントへの攻撃方法は、序盤では普通の打撃に加えて、ハーベスターと言う吸引機械を使って攻撃が可能です。ハーベスターはミュータントの細胞を吸引する機械で、大ダメージを与えつつ、強化素材となる幹細胞を確保できます。

 ハーベスターは背後からしか使用できないので、隠密行動で近づいて奇襲を仕掛けるのが基本になります。他にも、バリアを使用して攻撃を防いだ際に敵が隙を見せることがあり、そこでもハーベスターを使用してダメージを与えられます。

 この基本的に背後からしか使えないという部分が本作の戦闘システムの鍵となっている部分で“気が付かれずに移動する”という動きの重要性を高めています。

 移動もただ歩くだけではなく、音を消して進むしゃがみ歩きを使ったり、“ダークマター”というエネルギーを消費して行う“転送”を使ったり、バレないように動く方法は多数あります。ミュータントたちは敏感に反応するので、見つからないために探索の仕方を工夫しなければなりません。

 ミュータントからの攻撃は、数回受けるだけで倒されてしまうため、ゲームの難易度はかなり高め。複数体に同時に襲われた場合は、正直に言って勝機はほぼゼロです。しかも、中にはダメージの高い銃を使うタイプ、乗っ取られたセキュリティシステムの妨害など、さまざまな障害がプレイヤーに襲い掛かります。

 ゲームを始めた直後には、理不尽な倒され方をされて「もう嫌だ!」と自暴自棄になってしまうこともありました。しかし、隠れ方や攻撃のタイミングなど、徐々にコツを掴むことで先に進めるようになり、達成感を噛みしめながらプレイを楽しめました。

  • ▲操作はワンボタン方式なのでお手軽。ただし、攻撃や防御のタイミングはシビアなので、そういった面でのアクションの難しさは感じます。

 大きく攻略に繋がったのは、“ダークマター”を消費して行う索敵能力に気が付いたことです。ゲーム内では軽く触れられる程度だったので見逃してしまっていたのですが、プレイヤーは短時間のウォールハックが可能になっています。

 これを活用すれば、敵がどこから襲い掛かってくるのか一目瞭然です。これをもっと早く知っていれば……と後悔したので、これからプレイする方にはぜひ活用してもらいたいところです。

豊富な武器でミュータントに対抗

 使用できる武器はハーベスターだけではありません。ゲーム中では、さまざまな遠距離武器、近接武器を獲得できます。入手方法は、敵を倒した時やフロア上でのドロップ、ファブチップを消費して生成する2種類の方法があります。

 本作はローグライクなゲーム性で、何度も繰り返しマップに挑むことになります。ただし、探索中に死亡してしまった場合でも、武器は消失してしまうものの、そこで獲得した強化用のアイテムや武器のアップグレード情報などは引き継がれます。なかなかクリアができない場合は、コツコツ挑戦を重ねてステータス強化や武器作成をして、有利な状態で探索に臨みましょう。

 素材アイテムを集めるのが単純作業になってしまう心配もありましたが、本作のマップは入るごとに敵の配置や構造が変わってくるので、何度挑戦しても新鮮な恐怖心に襲われます。

 コツこそあるものの、プレイの難易度がとても高く設定されていることに変わりありません。

 さまざまな機能を活用しても、マップの先に進めずに匙を投げてしまう人が出てくることが大いに予想されます。

 そこで、本作には救済要素としてアシストモードが用意されています。この機能をオンにすると、常時バリア、与ダメージ上昇など、さまざまな要素を強化できます。全て最大値まで解放すれば、誰でもクリアできるような簡単な難易度まで下げることも可能です。

 本作の魅力は、難しいマップに挑戦して、そこをクリアすることによる達成感を味わうことなのです。しかし、筆者のプレイした感覚では、実際に素の状態でクリアできる方は、ゲームセンスが高いと胸を張っても良いのではないかと感じました。

 少しプレイをして、自分には合わないと感じた方は、ゲームを辞めてしまう前に一度このアシストモードを使ってみてください。やはりゲームは楽しむことが一番大事。クリアできないことを恥じることなく、自分に合ったプレイスタイルで楽しみましょう。

 実際にプレイした感想は、かなりピーキーなゲームであるという印象です。筆者はハードゲームは好きなタイプのゲーマーと自負していましたが、その認識を改めることになるような、そんな難しさを感じる内容でした。

 そういったハードなゲームを求めている方には刺さるであろう本作。プレイをする際には、ぜひ相応の覚悟を持って臨んでいただきたいところです。

 また、本作は実際にプレイをしながらゲームシステムを覚えていくような作りになっており、そういった手探り感覚でゲームをプレイする面白さも楽しめます。筆者は途中で挫折しましたが、ノーヒントでマップをクリアできた際の爽快感はとんでもないものになるはず。ぜひ挑戦してみてください。

序盤のプレイをサポートするQ&A

 最後に序盤につまずきやすいポイントや、アイテムの使用方法などをQ&A形式で紹介。プレイにぜひお役立てください。

Q:銃を撃ってくる序盤の強敵“リスナー”への対処法は?

A:リスナーは“動き”に敏感なミュータントです。対処法としては、歩いて近付かず“転送”を使って背後に忍び寄ると、見つかることなく先制攻撃を仕掛けられます。

Q:ハーベスター以外の武器はどうやって、どのタイミングで入手できるのか? 武器にはどのくらいの種類があるのか?

A:武器はファブリケーター(ショップ)からファブチップを使用して入手できます。それ以外だとまれにミュータントを倒した際にドロップしたり、マップに落ちたりしています。

 武器の主な系統としては、大きく“近接”“遠距離”“特殊”に分かれていて、攻撃だけではなく、自分の姿を消したり、時間の進行を遅らせたり、敵のミュータントを仲間にできるものなど、さまざまな効果を持つものがあります。

Q:フィールドに落ちているアイテムはどのように活用するのか?

A:幹細胞は、ベースで自身のステータス強化ができます。ファブチップはゲーム内通貨のようなもので、武器の購入などに使用。エレバストークンは、ファブリケーターで武器のグレードアップに使用できます。他にも、HPを回復できるアイテムが落ちています。回復以外のアイテムは死んだ後も引き継がれるので積極的に集めましょう。

Q:キャラクターを強化していくと、最初からできることに加えて、追加で何ができるようになりますか?

A: キャラクターの強化は大きく2種類に分かれています。“幹細胞”を使用して、自身の最大HPや戦闘ダメージの増加、ダークマターの増加とキャラクターが動く際に音を立てづらくなるといった身体的な強化。

 物資箱や、まれに敵がドロップする“設計図”を獲得し、強化装備を作成することによる装備的な強化の2種類です。

 なお、設計図はレア度があり、それによりパラメーターの上昇数値が異なります。


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