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『Marvel's Avengers』はバラバラになったアベンジャーズを救う!? メディアセッションレポート【電撃PS】

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 2020年5月15日にPlayStation 4、Xbox One、PC、Stadiaで発売予定の『Marvel's Avengers(アベンジャーズ)』(スクウェア・エニックス)。その名のとおり、マーベル社が展開するアメコミヒーローたちがチームを組み、世界の敵と戦う『アベンジャーズ』シリーズを題材としたアクションアドベンチャーです。

 『トゥームレイダー』シリーズのリブートを担当したCrystal Dynamicsがメインとなり、Crystal Northwest、Eidos-Montréal、Nixxes Softwareなどが連携して開発を行っています。

 本作では、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーなどの、日本でもおなじみのヒーローたちを操り、平和を脅かす敵と戦っていきます。アベンジャーズといえば日本では映画シリーズが有名ですが、本作は映画や原作のアメコミとは異なる、独自の物語が展開されることも特徴の1つ。

 先日開催された東京ゲームショウ2019に合わせて実施された、メディア向けの体験会で実機を触れることができたので、そちらの簡単なインプレッションに加え、来日していたエディトリアルディレクターCasey Lynch氏へのインタビューなどをお届けします。

ヒーローらしいアクションが楽しめるだけでなく、自分だけのバトルスタイルを生み出すことも!

 今回先行体験できたのは、いわゆるチュートリアルにあたる冒頭30分ほどのシーン。ここでは、本作の事件の発端となる部分が描かれます。

 舞台はサンフランシスコのゴールデンゲートブリッジ。正体不明の敵の攻撃により崩壊していく橋の上や、指揮所となっているヘリキャリア内で、キャプテン・アメリカ、アイアンマン、ハルク、ソー、ブラック・ウィドウが戦いを繰り広げます。

 操作は、□ボタンの通常攻撃と△ボタンの強攻撃、そしてL1やR1ボタンに振り分けられた固有のスキルを駆使して戦うタイプ。触ってみたところ、比較的シンプルな操作感で、誰でも気持ちよくヒーローを動かせるといった印象!

 開発途中なので最終的にどの程度のものになるのかはわかりませんが、敵も棒立ちではなく攻撃をしてくるため、スタイリッシュに戦おうとすると、回避のタイミングや攻撃する敵をうまく選定しなければいけないなど、アクションゲーム好きにとってもやりごたえのある作品に仕上がりそうです。

 もちろん、ヒーローごとにアクションは異なりますし、ボタンを押す順番で数々のコンボを決められるので、爽快感はなかなかのもの。

 例えばソーであれば、ムジョルニアを投げて攻撃後、引き戻すときにも当たり判定があるため、自分の位置をうまく調整することで、盾を持った敵を背後から攻撃する、といったテクニカルな戦いもできました。

 ほかにも、アイアンマンは空を飛びながら多彩な遠距離攻撃で敵を圧倒したり、ハルクは壁に捕まって三角跳びのように移動し、敵を捕まえて地面にたたきつけたりと、ビジュアル的にも各々のヒーローらしさが出ていて、見ていて飽きません!

 チュートリアルでの主な敵は、テロリストのような武装した人間たちと、彼らが操る兵器。そのため、スーパーパワーを持つヒーローたちは、さほど苦戦することなく倒すことができます。

 しかし最終局面では、さまざまなマーベル作品に登場しているヴィラン、タスクマスターが襲来! ギミックを探りつつダメージを与えていく、ボス戦らしいバトルに切り替わりました。

 飛行するタスクマスターにしがみつきながらの空中戦など、演出も非常にこだわっており、映画の一幕のような印象に! 戦いを終えたあとには、手に汗がにじむほどの緊張感を味わえました。

 ここまでプレイしたところで試遊は終了。その後は、Casey Lynch氏による本作の特徴や要素のプレゼンテーションが始まりました。まず、本作の柱となる4つの要素を解説! それは、本作を作るうえでの設計図のようなものだと言います。その要素とは以下の通り。

・完全オリジナルストーリー
・シングルプレイ&オンラインプレイ対応
・アベンジャーズのカスタマイズ
・プレイヤーの手に力は委ねられた

 まず、本作のストーリーがオリジナルであるという理由は、「今まで映画やコミックでやってきたことの焼き直しではなく、まったく新しいことをやってほしい」というマーベル社からの要望が始まりだったと明かします。

 誰もが知っている『アベンジャーズ』というモチーフだからこその信憑性や説得力を保ちつつ、オリジナリティを出すことを重視したとのこと。そして、本作の詳しい物語について、より深く説明してくれました。

 本作のチュートリアル部分としてプレイできる"A-Day"での事件が発端となり、アベンジャーズの移動拠点であるヘリキャリアが墜落。その崩壊に巻き込まれたキャプテン・アメリカが行方不明に!

 この日を境に、拠点と精神的支柱を失ったアベンジャーズのメンバーは散り散りになり、彼らは解散に追い込まれてしまうようです。

 その後、平和維持をヒーローに頼るのではなく、科学の力で世界を守ろうとする組織、AIM(Advanced Idea Mechanics)が台頭。AIの兵隊を展開するに至ります。徐々に技術的なユートピアを作ろうという思想に傾倒し、暴走を始めてしまうAIM。彼らが、本作の敵となります。

 しかし、解散したアベンジャーズはこの危機にすぐさま対応できるような状況ではありません。

 キャプテン・アメリカは依然行方不明。トニー・スターク(アイアンマン)は財産や道具をすべて失い、世捨て人のようになっており、ブルース・バナー(ハルク)はハルクの姿から戻れず、隠れて生活をしている様子。

 ソーは無力感から、ムジョルニアの主に相応しくないと自分を見限り、ムジョルニアを残して姿を消します。ナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)は一匹狼に戻り、単身スパイ活動を続けている……というように、かつてのメンバーはバラバラになっているとのこと。

 これは本作のテーマとして、“世界だけでなく、アベンジャーズを救う”ことが設定されていると、Casey Lynch氏は強調していました。

 続いて、ゲーム内容について。本作のゲームプレイは、主に2つの種類のミッションに分けられるとのこと。シングルプレイでミッションごとに設定されたヒーローを使い、物語を楽しむ"ヒーローミッション"。

 そして、アンロックされたヒーローから自由に操作するキャラクターを選び、オンラインで共闘プレイを楽しめる"ウォーゾーン・ミッション"です。

 これらのミッションは、チュートリアルを終えた段階で世界地図のようなマップを見られるようになり、そこからプレイヤーが自由に好きなミッションを選択して出撃できるようになるとのこと。

 もちろん、ある程度物語の流れに沿ってミッションが開放されていくことにはなるとは思いますが、ストーリーをすべてクリアしなければマルチプレイで遊べない、というわけではなさそうです。

 また、プレイを進めることで使用できるヒーローも増えていくとのことで、発表はされていないものの、まだまだ操作できるヒーローが存在することを示唆していました。

 またヒーローはカスタマイズも可能で、プレイヤーが行うことができる豊富な選択肢について触れられました。わかりやすいものでは、ヒーローのコスチューム。これはコミックや映画など、ほかの媒体で登場した衣装からインスパイアされたものから、本作オリジナルのものまで無数のコスチュームが用意されているようです。

 実際にアンロックされると埋まるであろう枠を見せてもらいましたが、ヒーローだけでもかなりの数のコスチュームが実装されそうです。なお、コスチュームは見た目のみの変更で、ヒーローの能力には影響しないとのこと。

 また、ほとんどはゲーム内でアンロック可能になっており、特別なものはマーケットプレイスで販売する形になる予定のようです。

 "ギア"と"スキル"は、プレイヤーが設定することでヒーローの能力やアクションを大きく変更できる要素。ギアはいわゆる装備アイテム的なもので、ミッションやチャレンジをクリアして集めていくようです。

 スキルはポイントを割り振って、ヒーローの新しいアクションをアンロックしていくもの。この2つをプレイヤーが自由に選んでいくことで、同じヒーローを使うプレイヤーでも、大きく戦闘スタイルが異なるだろうとのことでした。

 「その手に、力は委ねられた―」という標語は、まさにこの多様なヒーローカスタマイズ要素を指しており、手に入れた力をどのように使うかを意味していると言えるでしょう。

 体験プレイではこの部分には触れられなかったものの、自分なりのカスタマイズを行い、独自のコンボを作り上げて戦うことが、本作の醍醐味となってくるようです。

 なお、本作は発売後も数年単位でサポートが予定されているらしく、ローンチ後に追ってヒーローやマップの追加も行われるとの発表がありました。これらの追加要素はすべて無料で行われるため、ゲームを持っているプレイヤーであれば、誰でも楽しめるようです。

気になるマルチプレイの仕組みは? ゲーム内容を開発者に直撃!

――最初は5人からスタートするという話でしたが、最初とは物語の始めのことでしょうか? それともローンチ時に5人で、アップデートでヒーローが追加されるということですか?

Casey Lynch氏:キャンペーンの始めです。物語を進めていくことで、ほかのヒーローも使えるようになります。アップデートでもヒーローが追加されますので、お楽しみに!

――ヒーローのアンロックは、キャンペーンを進めることで順々に開放されていく仕組みなのでしょうか? チャレンジをクリアしないと入手できない隠しキャラクターもいるのですか?

Casey Lynch氏:ヒーローミッションをクリアしていくとアンロックされる形になります。ストーリーを追えば、すべてのヒーローが使えるようになります。

――チュートリアルステージでは、5人のヒーローを順々に使用するという演出でしたが、ヒーローミッションではミッションごとに決められたヒーローを、そのステージを通して使う形になるのですか?

Casey Lynch氏:チュートリアルミッションは、あくまでも操作方法を覚えるためのステージですので、特殊な仕様になっています。ヒーローミッションやウォーゾーンミッションでは、1人のヒーローとして、最初から最後までミッションを行います。

――AIMという敵が登場しますが、発売後に別の敵が登場する物語が追加されるといった展開はありますか?

Casey Lynch氏:本編のメインとなるヴィランはAIMなのですが、それでも多数いる敵の1勢力にすぎません。アボミネーションやタスクマスターなど、ほかの敵も出てきます。発売後に関しては、今はノーコメントです。

――出てくるヴィランを使えるようになったりしますか?

Casey Lynch氏:残念ながらできません!

――数多くの衣装が存在するとのことですが、今後追加されるヒーローに関してもコスチュームは実装されますか? また、それらはシリーズなどに登場したものと、本作オリジナルのものでは、どちらが多いのでしょうか?

Casey Lynch氏:もちろんです! 追加されるヒーローにも、何種類もの衣装が用意されています。我々もマーベル作品のファンですので、ファンが喜ぶような衣装を用意しています。衣装だけではなく、スキルやギアなど、それぞれにおいてオリジナルのものも実装する予定です。

――マルチプレイでは、4人が同じヒーローを使うことは可能なのでしょうか?

Casey Lynch氏:同じヒーローを使うことはできません。アベンジャーズの魅力はチームワークにあると思うので、ヒーローの適材適所やシナジーといった部分を味わえることを重視しています。

――マルチプレイのゲームバランスは4人用に合わせて調整されているのでしょうか? それとも、参加人数によって変動するのでしょうか?

Casey Lynch氏:プレイヤー人数に応じて、パワーレベルや人数、構成などの難易度が調整されます。例えば4人のヒーローすべて、地上戦が得意なヒーローだった場合、それに特化したバランスに調整されます。レベルも含め、どういった戦闘に特化しているかなど、すべてをひっくるめたうえで、ゲーム側にて調整する仕様になっています。

 先日の東京ゲームショウでは『Marvel's Avengers(アベンジャーズ)』のスペシャルステージも実施されました。まだチェックしていない人は、こちらを見て、発売への期待を高めてみてほしい。

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