クラフト&パズル『LEGO Builder's Journey』レビュー。ブロックをはめるのが気持ちいい【海外ゲーム名作案内】

柏又
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 海外ゲーム大好きな担当ライターが実際にプレイして気に入ったタイトルを紹介する“海外ゲーム名作案内”コーナー。今回は、LEGO System A/Sより発売中のPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Windows/iOS(Apple Arcade)ソフト『LEGO® Builder's Journey』をとり上げます。

 本作はレゴブロック製の世界で遊ぶゲームです。レゴのゲームと言うと、さまざまな版権キャラクターを題材としたアクションシリーズをイメージするかもしれませんが、本作はブロックを1つずつ組み立てて立体を作るという、レゴブロック本来のだいご味を楽しめるパズル&クラフトゲームとなっています。

 それでは、気持ちいい手触り感と操作性でブロックの組み立てを体験できる本作の魅力をPS5版をもとに解説していきます。

ブロックの素材感を全面に出した世界観が◎

 これまで発売されてきたレゴのゲームと同様、本作の世界も地面や草、水にいたるまで実際のレゴと同じブロックの組み合わせで表現されています。ゲーム上のグラフィックとはいえ、やはりレゴブロックの自由度の高さには驚かさられますね。

 ただし、絵作りはキャラクターというよりもレゴの素材感を全面に出している印象です。本作は、レゴで作られた地形にプレイヤーの手でブロックをはめ込んで形を変えていくゲームなので、こちらの表現がゲーム内容によくマッチしていると筆者は考えています。

 なお、PS5版をはじめリアルタイムレイトレーシング機能があるハードでは、ブロック表面のツヤや細かいざらつきまで再現されたよりリアルなグラフィックを楽しむことができます。

コントローラーの振動と操作感の気持ちよさがクセになる

 レゴブロックをはめ込む気持ちよさは、本作を語るうえで欠かせない魅力でしょう。本作では、×ボタンでハイライトされたブロックを拾い、そのまま×ボタンを押すと回転、さらに×ボタン長押しではめ込み、と1つのボタンで違和感なく一連の操作をこなせます。

 また本作は、ブロックを拾う/はめ込むときやはめ込める場所にブロックを動かした際に、コントローラがいい感じに振動します。この振動機能がゲームプレイのいいサポートになっているほか、ブロックをはめ込む手触り感を再現しているようで遊んでいて非常に気持ちいいのです。

 ブロックを拾う/はめ込む操作はゲームの根幹をなす要素なので、そこが気持ちよく作られているというのはかなりうれしいですね。

簡単なパズルとやり込めるクラフト、2つのゲームモードを搭載!

 本作は、レゴで作られたフィールドをブロックで踏破するパズル“ストーリーモード”と、ある程度自由にレゴの立体物の制作ができる“クリエイティブモード”の2つを搭載。ゲーム中にいつでもモードを切り替えて遊ぶことができます。

パズルを解いてサイレントな物語を楽しむ“ストーリーモード”

 “ストーリーモード”は、簡単なパズルを解いてステージを進めていく内容です。ブロックをはめ込んで谷間に橋を渡したり、ギミックを動かすなどステージごとに目標はありますが、進めるヒントなど文字や音声のメッセージはいっさいありません。

 いわば、手探りの状態で進める必要はあるのですが、動かせるブロックは決まっているので1つずつ拾って適当にはめ込んでいけば解ける難易度となっています。つまり、手探りで進めるところも開発サイドの想定のうちということですね。

 筆者が実際プレイした際もパズルに詰まるところはそれほどなく、親子と思われる2人の冒険を絵本をめくるように楽しめました。キャラクターもレゴの質感が前面に出たデザインなので、セリフのまったくないストーリー展開がバッチリあっているように感じられました。

 ボリューム自体もそこまで長くはなく、レゴブロックでできた地形の巧みさを堪能しながらゆったりと遊べるいい感じの内容だと思います。

コンパクトなベースの上で自由にクラフトできる“クリエイティブモード”

 “クリエイティブモード”は、ビルドと呼ばれるベースの上からブロックを1つずつはめ込んで自分だけの作品を生み出すモードです。

 ベースは全8種類で、ベースごとに使えるブロックは限られますが、それでもレゴブロックが許す限り自由なモノづくりができるのはかなりのやり応えがあります。作ったものは、照明などを調整してスクリーンショットを撮影。ハードごとの機能を利用してSNSへの投稿が可能なので、さらにやる気がでるというものでしょう。

 組立できる範囲や使えるブロックが限られるというのも、逆に考えればレゴにそこまで詳しくない初心者にも適当に作ってそれなりの作品を残せる利点があると筆者は思います。ビルドごとに背景のテーマが決まっているのも作るもののイメージを持ちやすい効果がありと感じました。

 ハマるとスルメを噛むように、長い間楽しめる魅力を持ったモードといえるでしょう。

レゴブロックの“組み立てる楽しみ”を感じられる良作。レゴの知識がない人にもおススメ!

 レゴブロックを題材にした作品は、キャラクターものからサンドボックスまで数多く存在します。そのなかでも本作のように“組み立てる”というブロック遊びの根幹の楽しさを追求したものは貴重なのではと筆者は思います。

 本作のように組み立てるゲームは、むしろレゴブロックにそこまで詳しくない人に向いていると思います。レゴに限らずブロックを組み立てる遊びをしたいけど、保管スペースなどの兼ね合いで手を出しづらい人や、別のレゴゲームを遊んだけどもう少しクラフト寄りにゲームを楽しみたい人にとくにオススメしたいですね。

 本作は、とにかく操作感が非常に良好で遊んでいて気持ちいいので、ぜひ多くの人に触れてもらいたいですね。

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