最強ゲーミングPCの実力は? ハイパフォーマンスを思う存分使い倒せる日本HP『OMEN 45L Desktop』レビュー

後藤宏
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 CPUやGPU、SSDの敵は、PCの動作時に発生する“熱”です。ゲーミングPCが、いかにパワフルなパーツで構成されていても、しっかりと放熱ができなければ、その性能を十分に発揮することはできません。

 そこで注目したいのが、日本HPの『OMEN 45L Desktop』です。一般的なPCとは一線を画した冷却機構を採用し、パフォーマンスを損なうことなく発揮できるという『OMEN 45L Desktop』をレビュー(試用したのはエクストリームモデルになります)。

スペックはゲーミングPCの中でも最高峰

 まずは主なスペックを確認してきましょう。ゲーミングPCとして最も気になるCPUとグラフィックボード(GPU)には、Core i9-12900KとGeForce RTX 3090を採用。Core i9-12900Kは、24スレッド処理を実現した第12世代Coreシリーズの最上位モデルで、そのパフォーマンスは折り紙付き。一方のGeForce RTX 3090は、最上位のTiシリーズに次ぐ指折りの実力モデル。ゲーミングPCの中でも最高峰のパフォーマンスを誇ります。

 加えて、ストレージはPCIe Gen 4規格のSSDを2TB搭載しているので、100GBオーバーの超大作ゲームタイトルを余裕でインストール可能。複数のゲームをプレイしているゲーマーでも、安心して利用できるストレージ容量を備えています。また、DDR4規格のメモリや1000BASE-T対応の有線LANを搭載するなど、パフォーマンスは申し分ありません。

  • ▲高さが555ミリ、奥行きは470ミリと、一般的なデスクトップPC(ミドルタワー)よりも、ひと回り大きいサイズ。黒を基調とした外観デザインで存在感があります。
  • ▲本体天面の前方部分に、USB2.0(Type-A)やヘッドフォン/マイクコンボジャックなどの端子が配置されています。
  • ▲本体背面のインターフェイスには、USBや有線LANなどのインターフェイスを配置。USBは10Gbpsに対応したUSB3.2 Gen2(Type-AをType-Cを1端子ずつ用意)をはじめ、合計6端子を装備。有線LANは1000BASE-T(1Gbps)になります。また、ディスプレイ出力にHDMI2.1とDisplayPort1.4aを備え、4K/144Hz表示も可能。

パフォーマンスを最大限に引き出す冷却機構

 高性能なCPUとグラフィックボードを搭載している『OMEN 45L Desktop』ですが、その真価は“冷却機構”にあります。CPUやGPUには温度による動作制限があり、高温になりすぎると、その性能を十分に発揮することができません。CPUやGPUのパフォーマンスを安定的に引き出すため、重要になってくるのがPCの冷却機構なのです。

 本製品では、CPUの放熱に、より冷却性能が優れている水冷方式を採用していますが、ラジエーター部分が本体外部に配置されている独立設計を実現。熱がこもりがちな筐体内部を避けることで、冷却効率を最大限に発揮できる構造になっています。

  • ▲CPUには水冷ヘッドが取り付けられ、本体上部へ向けて冷却水を流すチューブが伸びています。フル稼働時には100度に達する場合もあるCPUの温度を抑え、処理性能を存分に引き出します。
  • ▲本体上部には、独立設計の水冷ユニット“OMEN Cryoチェンバー”を装備。240mm仕様のラジエーターを採用しており、CPUの熱を回収して、温まった冷却水の温度をキッチリと下げます。

 水冷ユニットが特徴的な『OMEN 45L Desktop』ですが、本体内部のエアフローが工夫されている点も見逃せません。PCで発熱というとCPUやグラフィックボードに注目が集まりますが、それらと並んで発熱するのが電源ユニットです。

 特に、高性能なCPUやグラフィックボードになれば消費電力が大きくなり、電力を供給する電源ユニットの負荷も大きくなります。そのため、電源ユニットの発熱も無視できません。本製品では、電源ユニットを隔離する設計を取り入れ、その熱を遮断。マザーボード区画の温度上昇を最小限に抑えています。本製品のパフォーマンスを支える“縁の下のひと工夫”と言えるでしょう。

  • ▲本体前面には吸気用のファンを3基備え、背面には排気用のファンを1基搭載。グラフィックボードをはじめ、CPU以外のパーツが発する熱も速やかに排気しています。
  • ▲マザーボードが上部の背面寄りに配置され、電源ユニットは仕切りで隔てられた本体下部に配置。CPUやグラフィックボードとは完全に隔離され、各パーツがスムーズに廃熱できるようにエアフローが工夫されています。

フル稼働でもキッチリ冷やして安定稼働

 本製品の特徴となる冷却性能をチェックしたところで、ベンチマークテストで『OMEN 45L Desktop』の実力を確認します。ここでは、重量級に分類される『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク』でテスト。画質をプリセットの“高画質”に設定して、解像度では3840×2160を選択。いわゆる4K環境でテストをしてみました(本製品には、CPUのオーバークロック機能など、パフォーマンスを調整するためのソフト“OMEN Gaming Hub”がプリインストールされていますが、今回は標準設定のまま、ベンチマークテストを実施しています)。

 また、今回は『Libre Hardware Monitor』というフリーソフトを利用して、ベンチマークテスト中のCPUとGPUの温度も計測。本製品の特徴である冷却性能もチェックしてみました。

  • ▲『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク』の結果は、スコアが“8430”で、評価は“快適”を獲得。GeForce RTX 3090の実力を存分に発揮できています。
  • ▲まずはGPUコアの温度の推移をチェック。上限温度を設定されているらしく、最高温度は75度になっていますが、それでも『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク』で、8000オーバーのスコアを叩き出しています。
  • ▲一方のCPUの温度は、瞬間的に70まで記録しているものの、ほとんどは45度から55度の範囲で推移。“爆熱”とも言われるCore i9-12900Kを、しっかり冷却しています。

 OMENシリーズの最上位モデルとして、文句なしのパフォーマンスを発揮した『OMEN 45L Desktop』ですが、テスト中にその実力を実感したポイントは、じつは“静音性”。前述のとおり、高性能なPCは筐体内部が高温になるため、冷却ファンがフル稼働し、ファンノイズが“掃除機のような騒音”になることも、しばしばあります。

 本製品では、フル稼働時でもファンノイズはエアコンの微風運転ほどで、思わずベンチマークテストがエラーで停止しているのではないかと確認してしまいました。ゲーミングPCということで、パフォーマンスだけに注目されがちな『OMEN 45L Desktop』ですが、静音性に優れている点も見逃せない特徴と言えるでしょう。

 ゲームはもちろんですが、本格的な動画編集をしたり、メタバース空間でVRチャット楽しんだり、ゲーム以外のシーンにも活用して、とことん使い倒したくなる逸品です。

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