『FFXIV』オーケストラコンサート2019で感動の嵐! ”ならば、覚えていろ。我々はその日……確かに横浜にいたのだ”

mag
公開日時

 横浜市みなとみらいにある“パシフィコ横浜 国立大ホール”。横浜港の海に面したこの場所で、9月21~22の2日間に渡ってオンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV』の単独オーケストラコンサート“FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2019 ―交響組曲エオルゼア―”が開催されました。

 パシフィコ横浜国立大ホールの会場は巻貝の内部をイメージして作られているとのことで、海、巻貝、そして夜景のビル群が美しい都市、となれば今年の光の戦士(闇の戦士)にはとても感慨深いものがあるわけですが……。そんな期待感を見事に上回る内容で、今年のコンサートも本当に素晴らしいものとなりました。以降では、2日目最終公演を観覧したうえでのレポートをお届けしていきます。

FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2019
―交響組曲エオルゼア―

■開催日時
2019年9月21日(土) 昼公演12:00開場/13:00開演 夜公演16:30開場/17:30開演
2019年9月22日(日) 昼公演12時開場/13時開演(追加公演) 夜公演16:30開場/17:30時開演

■指揮
栗田博文

■演奏
東京フィルハーモニー交響楽団

■コーラス
二期会合唱団

■出演
吉田直樹氏(ファイナルファンタジーXIV プロデューサー兼ディレクター兼MC)
祖堅正慶氏(ファイナルファンタジーXIV サウンドディレクター、コンポーザー、オタマトーン奏者)
スーザン・キャロウェイ氏(ヴォーカリスト)

2017年開催の"交響組曲エオルゼア"の様子はこちらから

音自体の素晴らしさとともに、
映像にも涙させられた2時間半

 この日はあいにくの曇り空だったものの、2階席、3階席合わせて場内約5000席は見事に満杯。これだけ人が集まるイベントであるゆえに一昨年は物販の混雑ぶりもかなりのものだったのですが、今年はグッズの事前販売がうまく機能したことと、通常の入場口と物販用のスペースとで入場をわけつつ対処していたことで、全体的にかなりスムーズに人が流れていた印象でした。パンフレットだけ買いたい人には専用の窓口もあり、さらに会場内にも売り子さんが来ていたりして、こういった細かい面でも前回より進化してるんだなあというのが、会場を訪れてすぐの率直な感想です。

  • ▲開発コアスタッフのイチ推し曲&メッセージが記されたボード。常に多くの方々が撮影していました。せっかくなので、全員ぶんのコメントをアップで掲載いたしましょう。












  • ▲各種アートの複製原画も展示。ほ、ほしい……!

 場内の雰囲気はこのような感じ。今回のオケコンも2017年と同じく休憩を挟んで前半後半に分かれる2部構成ですが、第1部は新生/蒼天編、第2部が紅蓮編という形で構成されています。セットリスト(公式サイトにて公開済み)はコチラ。

◆第1部 新生 / 蒼天編◆

・希望の都
・静穏の森
・究極幻想
・Heavensward
・英傑 ~ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦~
・Dragonsong
・銀鱗と鋼鉄
・クリスタルタワーメドレー

◆第2部 紅蓮編◆

・我らが支配圏
・鬨の声
・Revolutions
・塩と苦難の歌 ~ギラバニア湖畔地帯:昼~
・紅の嵐
・月読命之唄
・開けられた玉手箱 ~海底宮殿 紫水宮~
・空より現れし者 ~次元の狭間オメガ:アルファ編~

 場内の照明が落とされたのち、東京フィルハーモニー交響楽団の方々、そして指揮者の栗田博文氏が大きな拍手に迎えられつつ入場。さっそく第1曲目“希望の都”が奏でられます。プロデューサーレターLIVEのオープニング曲……光の戦士にとっての“始まり”のイメージにピッタリな楽曲だけに、これを聴いてあらためてワクワク感がこみ上げてきたという方も多かったのではないでしょうか。

 序曲が終わると、舞台袖から今回の司会進行を務める『FFXIV』プロデューサー兼ディレクター兼MCの吉田直樹氏が登場し……。

「オーケストラコンサートという場が初めてという方、手を挙げていただいてもいいですか? ……なんだかみなさんの頭に若葉マークが見えてきました。みなさん、若葉マークの方にはどうしたらいいかわかりますよね? そう、ぜひ優しくしてあげてください。次に、オケコンに来たことあるよ、という方……あなた方はタンクです。誰よりも率先して拍手し“ブラボー”と声を上げ、そして真っ先にスタンディングオベーションをしてあげてくださいね。普段ヒーラーをやってらっしゃる方はどれくらいいますか? このコンサートでは感極まって泣いてしまう方も多いようなので、そういった方を見かけたら、ぜひ一緒に泣いてあげてください。回復するのは、たぶん難しいと思うので……。そしてDPSの方は、いつも通り火力を出すのがお仕事です。コンサートの場での火力……わかりますよね?(場内大拍手)そう、いい拍手です(笑)」

 といった感じで場を盛り上げました。じつはこのやりとりは一昨年のコンサート時と似通っていたりするのですが、抑揚のつけかたや間のとりかたなどなど吉田P/Dの司会がかなりこなれていて、なぜか思わず「おお……」と感嘆。その後、祖堅さんも登場し挨拶したのち、お2人の安定感ある掛け合いとともにステージが進行していきました。

 今回のコンサートでは、素晴らしい演奏とコーラスによる音の感動はもちろんありつつ、それらと映像とのリンクが本当に涙腺に直撃する内容でした。“究極幻想”ではガイウス・ヴァン・バエサルとアシエン・ラハブレアの登場するシーンが、“Heavensward”では『蒼天のイシュガルド』のトレーラームービーが流れ、“英傑”では蒼天騎士団と教皇トールダンのシーンが映されるなど、バトルシーンとともにこれまでの旅の想い出を濃く振り返る映像が流れます。

 さらに“Dragonsong”では、スーザン・キャロウェイさんの繊細かつ心にダイレクトヒットする歌声とともに、オルシュファン&イゼルとの旅路や、彼らの魂がそっと光の戦士とアルフィノを支えてエスティニアンを救うあの名シーンが映し出され……。いや、これホントに映像が完全に泣かせにきていてヤバい……!


  • ▲“銀鱗と鋼鉄”は、神龍とオメガの戦い、そしてパパリモとリセにまつわるシーンを上映。
  • ▲第1部最後のクリスタルタワーメドレーは、“クリスタルタワー”の曲に“悠久の風”をあわせたアレンジ。映像はグ・ラハ・ティアづくしです。ウネ&ドーガから皇血を受け継いだ瞬間に曲がちょうど激しくなったり……この涙腺直撃な火力、おわかりいただけますでしょうか。
  • ▲休憩を挟んでの第2部は、吉田さん&祖堅さんもコーラス隊に参戦しての国歌斉唱(”我らが支配圏”)からスタート。帝国式敬礼がキマってます。
  • ▲第2部2曲目“鬨の声”では、ボス戦とともに終節の合戦のワンシーンが映されました。勇ましいメロディとともに魅力的なキャラクターが活躍する場面を見るとやっぱり心躍りますね。コーラスの迫力もすごかった……!
  • ▲長い戦いの道のりを進んだのち高らかに革命と解放の声をあげる……そんな“歩み”のイメージがある『紅蓮編』メインテーマ“Revolutions”。スーザンさんの力強く語りかけるような歌声に聞き惚れます。
  • ▲“紅の嵐”は、過去のサウンドトラックにはなかったタイトル。クガネの曲“暁の夜明け”から『紅蓮編』オープニング“血の嵐”へと続く曲調にアレンジされた曲で、尺八奏者の素川欣也さんが奏でる音がとにかく情感豊かでかっこよかった印象です。まさか2本の尺八を曲の途中で持ち替えるとは。
  • ▲第2部6曲目“月読命之唄”も過去のサントラにない独自アレンジ。“父の誇り(ヤンサ・昼)”から狂える月夜(ツクヨミ討滅戦中盤)、さらに月下彼岸花(ツクヨミ討滅戦後半)へとつながるアレンジです。ヨツユ、ゴウセツを追想する映像に涙。
  • ▲紫水宮の曲でおなじみ“開けられた玉手箱”。祖堅さんのオタマトーン+オーケストラというまさかの組み合わせでした。最初は祖堅さんがあえて音を外しつつ、後半でじょじょに合わせて……という動きも楽しい1曲です。
  • ▲第2部ラストは“空より現れし者”。次元の狭間オメガ零式:アルファ編後半の楽曲。オーケストラで聴けてうれしい……! そして映像がアルファ&オメガ満載でまた泣く!

アンコールで奏でられた“まさか”の1曲に
全席スタンディングオベーション

 こうして第2部の全曲目が終わり、場内は拍手の大波で満たされました。栗田氏が一度舞台袖に移動しても途切れず続く拍手。そしてアンコールへ。光の戦士が初めて広い世界への冒険に足を踏み出した際の“そして世界へ”から、『紅蓮編』ラストバトルの“龍の尾”へと続く流れで演奏され、『紅蓮のリベレーター』の冒険を堪能できる曲を味わえた満足感に、多くの人が立ち上がって割れんばかりの拍手を巻き起こしました。

 しかし、そこで栗田氏は笑顔とともに人差し指を立て、“もう1曲”の合図。直後にスクリーンに映し出されたのは……。

 なんと『漆黒のヴィランズ』タイトルロゴ。歓喜の悲鳴がそこかしこで上がり、さらに曲目が表示されると、会場は感極まった歓声に埋め尽くされ……その場の全ての冒険者たちが、もう感動と感謝としか言いようがない感情の濁流に押し流されていったように思います。その曲とは、『漆黒編』5.0メインストーリーの最後に対決する“彼”との決戦の曲“砕けぬ思い”。


 ……もはや会場内の光の戦士全泣きだったのではないでしょうか。演奏終了後、全席総立ち&この日最大の拍手が起きたことはお察しいただけることかと思います。

◆アンコール◆

・そして世界へ
・龍の尾
・砕けぬ思い

 こうして、“FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2019 ―交響組曲エオルゼア―”は全行程を終了し、最後に記念撮影タイムが設けられて、閉幕となりました。

 ……我々が『FFXIV』の楽曲を聴いてここまで感動を得られるのは、楽曲やオーケストラ自体の素晴らしさはもちろんありつつ、“(当たり前ではありますが)これまで『FFXIV』の世界で遊んできたから”というのが大きな理由かと思います。すべての曲が、それ単体ではなく思い出とセットになっている……だからこそ曲を聴けば物語が蘇り、仲間と過ごした時間が蘇り、体験した記憶が蘇り、ゆえにそこで得た感動も、もう一度一緒になって押し寄せてくるんだろうな、と。

 そうした体験は、ゲームを提供する開発、運営の功績だけでなく、プレイヤーのみなさんが自分たちで大切に積み重ねてきた時間があればこそ。多くを体験すればするほど、おそらく後になってもっと感動が大きくなり……「FFXIVを遊んでいてよかった」と思える機会が、今後もきっと数多くあるはずです。なので……うまく伝えるのは難しいのですが、どうかこれからもみなさん自身の『FFXIV』体験を大切に、楽しみつつ、しかし気楽に日々を過ごしてほしいと思います。

 ちなみに、9月21日に発表されましたが、今回の“交響組曲エオルゼア”コンサートを収録したBlu-ray DISCの発売が決定したそうです。公式サイトはコチラ。12月11日にリリースとのことなので、今回残念ながら会場に足を運べなかったという方も、もう一度あの感動を振り返りたいという方も、ぜひぜひチェックしてみてください!

(C) 2010 ‐ 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

ファイナルファンタジーXIV コンプリートパック

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 発売日: 2017年6月20日
  • 希望小売価格: 5,800円+税

ファイナルファンタジーXIV コンプリートパック(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2017年6月20日
  • 価格: 5,800円+税

ファイナルファンタジーXIV コンプリートパック コレクターズエディション(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2017年6月20日
  • 価格: 9,600円+税

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 発売日: 2017年6月20日
  • 希望小売価格: 3,800円+税

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2017年6月20日
  • 価格: 3,800円+税

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター コレクターズエディション

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 発売日: 2017年6月20日
  • 希望小売価格: 19,800円+税

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター コレクターズエディション(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2017年6月20日
  • 価格: 5,600円+税

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 発売日: 2019年7月2日
  • 希望小売価格: 4,200円+税

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: 4,200円+税

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル: MMORPG
  • 発売日: 2019年7月2日
  • 希望小売価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ コレクターズ・エディション(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

関連する記事一覧はこちら