夜勤で働く吸血鬼“虎木由良”の壮絶な過去と日常に密着!! 【ドラキュラやきん!キャラ解説】

電撃オンライン
公開日時

 コンビニの夜勤で働く吸血鬼“虎木由良”を主人公に、日常と非日常が交錯する物語を描いた和ヶ原聡司先生の人気小説『ドラキュラやきん!』(著者:和ヶ原聡司、イラスト:有坂あこ)。

 最新刊の5巻の発売を記念し、4巻までの主要キャラクターたちの行動を一挙解説!

 今回は、コンビニの夜勤限定で働く主人公の吸血鬼、“虎木由良”をピックアップします。

以下の内容には、本編のネタバレが含まれています。

虎木由良について

 本作の主人公。コンビニエンスストア“フロントマート池袋東五丁目店”の夜勤限定でアルバイトをしている吸血鬼の男性。

 実年齢は77歳。戦後の混乱期、東京から食料の買い出しを装って現れた女吸血鬼を知らずに父が家に招き入れ、その手にかかり12歳で吸血鬼となった。

 比企未晴からは熱烈に想いを寄せられているが、アプローチをかけられるたびなんとか回避している。一方で未晴の手を借りなければ状況を打開できないときもあり申し訳なく、また心苦しく感じることもある。

作中での主な行動

アイリスとの出会い【第1巻】

 池袋の繁華街でアイリスが吸血鬼・小此木嘉治郎に襲われていた現場に遭遇し、行きがかり上アイリスを救助する。その直後に陽が昇り虎木は灰になるが、常備していた迷子札メモのおかげでアイリスが灰を自宅まで運んでくれたため九死に一生を得た。

 この事が元で、日本に来たばかりで住む場所の決まっていなかったアイリスに、なし崩し的に部屋に居座られてしまう。

Crimson Moonでの出来事【第1巻】

 押しかけ居候となったアイリスに拝み倒されて彼女の聖務に同行することとなる。

 嫌々ではあったが、調査先の池袋西口側繁華街のライブハウス”Crimson Moon”に向かうと、雇い主の娘である村岡灯里が、家庭環境から逃げ出す形で入り浸っている場面に出くわしてしまう。

 Crimson Moonで開かれているイベントに潜む問題から灯里を守るためにアイリスに積極的に協力することを決意する。

 ”Crimson Moon”のイベントをボヤで潰し、灯里を逃がしつつ主催する吸血鬼網村を捕らえる計画を立てるが、本当の火事が起こり計画の変更を余儀なくされる。

 人間の血の代わりにすっぽんの血を使って吸血鬼の特殊能力を顕現して灯里を救出し、アイリスに止めを刺そうとした狼男相良を撃退した。

メアリ一世号での出来事【第1巻】

 アイリスに未晴との関係を説明する過程で、自身が吸血鬼になった経緯と、吸血鬼の『親』室井愛花を倒し人間に戻ることが人生の目標であることを話す。

 自身の戦いからアイリスを遠ざけようとするが、逆にそれを察知したアイリスに灰にされ、愛花が乗るメアリ一世号に乗せられる。アイリス、未晴とともに愛花に挑むが、愛花に深手を負わせるも最終的には逃げられてしまい、人間に戻る目的はお預けとなる。

メアリ一世号での事件後【第2巻】

 勤め先のフロントマート東池袋5丁目店に新人として入って来た梁詩澪(リァン・シーリン)の距離感に戸惑い、また『虎木を慕って』という動機に不審なものを感じてアイリスに詩澪の調査を依頼する。

 その詩澪と一緒のシフトに入っている間に起こった強盗未遂事件の顛末の中で、アイリスから詩澪の調査結果が一応シロだと聞かされる。

コンビニ強盗事件後【第2巻】

 強盗未遂事件への捜査協力のために村岡が店を留守にしたタイミングで、デミ僵尸(キョンシー)の正体を現した詩澪の術中に嵌る。

 詩澪の血を吸わされそうになるが、店の異変を察知したアイリスによって間一髪、難を逃れる。

関越道での出来事【第2巻】

 詩澪の正体が明らかになった直後、アイリスが愛花と僵尸が組織する闇組織、梁尸幇(リァンシーバン)幇主の梁雪神(リァン・シュエシェン)に誘拐される。

 詩澪を説得し、未晴と闇十字騎士団双方の協力を取り付けてアイリスの居所を追跡し、関越道で愛花と雪神と対峙。

 雪神は辛くも捕縛するが、愛花は取り逃がしてしまう。

縁談騒動以前の出来事【第3巻】

 未晴に降りかかった縁談を断るための仮初の恋人役を演じるよう依頼され、これまでの借りを清算する意味も含めて依頼を承諾する。

縁談騒動の出来事・1【第3巻】

 借りの返済という建前が意味を為さない待遇で京都に到着。生活レベルに見合わないヴァプンアーットホテルで一夜を明かした翌日、比企の本家に招かれる。

 比企家現当主で未晴の祖母、比企天道と面会。未晴の縁談を破談にするため未晴の恋人であると自己紹介するも、未晴の縁談は、六科興春殺害事件で揺れる京都のファントム全体の安寧のためであるとし認められなかった。

縁談騒動の出来事・2【第3巻】

 比企本家からホテルに戻ったところで、未晴の縁談相手であるのっぺらぼうの六科七雲と、協定を破って京都入りし、京都中のファントムから狙われているアイリスが共に行動しているところに遭遇する。

 情報のすり合わせをしようとしたところに正体を隠したファントム集団の襲撃を受け、撃退。比企本家に危機が迫っていることを察知した未晴を追う。

烏丸の乱の出来事【第3巻】

 比企本家を裏切り壊滅させた、未晴の秘書の烏丸鷹志と対峙。七雲に自身の姿を写し未晴を救助させ、興春殺害の首謀者である烏丸の目を欺く。詩澪の道術を会得したアイリスと共に比企天道復活の時間を稼ぎ、烏丸の撃退に貢献する。

烏丸の乱の事件後【第3巻】

 烏丸撃退の翌日、天道に京都に来た顛末を正直に話す。その正直な性格と烏丸撃退の功績が評価され、天道からは正式に未晴の恋人候補として認定される。

 天道に対して人間に戻るまで特定の伴侶を持つつもりはないと宣言。アイリスの協定破りの真実を見抜けぬまま、東京へと帰る。

縁談騒動の事件後【第4巻】

 京都の事件以降、アイリスの態度の変化に戸惑う。あるとき灯里が両親の離婚争議から逃げ出し虎木の部屋(アイリスの部屋と誤解している)に転がり込んできたため、アイリスの部屋で一泊することになる。

ZACH騒動以前の出来事【第4巻】

 アイリスから村岡家が直面する問題をおぼろげに把握する。その後、アイリスを訪ねてきた修道騎士、百万石優璃から、闇十字騎士団東京支部が取り組む任務からアイリスを引き離すよう依頼される。闇十字の言うことを聞く理由がないため突っぱねるが、その晩に村岡から、灯里の状況を明かされ、東池袋5丁目店の店長として正社員になるよう打診される。

ZACH騒動での出来事・1【第4巻】

 アイリスと未晴の協力が無ければ愛花と戦えないこれまでの状況を打破するため、自身の吸血鬼としての師であるザーカリー・ヒルの捜索を未晴に依頼。

 優璃の依頼や、未晴のオフィスを訪ねていた闇十字騎士団の騎士団長ジェーン・オールポートらの動向に不穏な気配を感じつつも、自身を鍛え直す決意を固める。

ZACH騒動での出来事・2【第4巻】

 未晴に依頼を出したその日、灯里が家族共通の趣味であるメジャージャズバンドの公演チケットを購入し、家族の絆を取り戻そうとしていることを知る。

 そのジャズバンドのサックス担当こそ虎木の探すザーカリー・ヒルであり、未晴の手配でザーカリー本人が東池袋5丁目店を訪れる。

 旧交を温める間も無く、ザーカリーを狙う闇十字騎士団の襲撃を受け、巻き込まれてしまう。

ZACH騒動での出来事・3 【第4巻】

 未晴の介入で闇十字の襲撃から逃れ、自宅でザーカリーとアイリス母娘の過去を知る。

 自身の目的のためと村岡一家のために闇十字騎士団のザーカリー討伐の阻止を決意。

 優璃と網村の協力を得てザーカリーのバンドに接触し、アイリスとザーカリーの10年ぶりの再会を後押しする。

 ライブハウス”ブルーブック”でアイリスの動きを牽制しに来たオールポートを体を張って制止し、ザーカリー討伐任務を中止に追い込んだ。

ZACH騒動の事件後【第4巻】

 無事にブルーブックのライブが終演した後、アイリスから秘めた気持ちを打ち明けられる。

関連動画

 PVでは、虎木由良を逢坂良太さんが、アイリスを日笠陽子さんが演じています。また、朗読劇は日笠陽子さんが担当しています。

『ドラキュラやきん!』PV(逢坂良太×日笠陽子)

『ドラキュラやきん!』(朗読/日笠陽子)【電撃文庫朗読してみた】

イラスト:有坂あこ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります


『ドラキュラやきん!』

  • 発行:電撃文庫(KADOKAWA)
  • 発売日:2020年9月10日
  • ページ数:344ページ
  • 定価:630円+税


『ドラキュラやきん!2』

  • 発行:電撃文庫(KADOKAWA)
  • 発売日:2021年2月10日
  • ページ数:312ページ
  • 定価:630円+税


『ドラキュラやきん!3』

  • 発行:電撃文庫(KADOKAWA)
  • 発売日:2021年7月9日
  • ページ数:344ページ
  • 定価:715円(税込)


『ドラキュラやきん!4』

  • 発行:電撃文庫(KADOKAWA)
  • 発売日:2021年11月10日
  • ページ数:340ページ
  • 定価:792円(税込)


『ドラキュラやきん!5』

  • 発行:電撃文庫(KADOKAWA)
  • 発売日:2022年6月10日
  • ページ数:340ページ
  • 定価: 792円(税込)

関連する記事一覧はこちら