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西欧の田園風景に癒されるパズル『Dorfromantik』。絵本のような描写とスコア稼ぎにハマる【海外ゲーム名作案内】

柏又
公開日時

 海外ゲーム大好きな担当ライターが実際にプレイして気に入ったタイトルを紹介する“海外ゲーム名作案内”コーナー。今回はドイツのToukana Interactiveより発売中のWindowsソフト『Dorfromantik』をとり上げます。

 ちょっと読み方が難しいタイトルですが、ドイツ語で“dorf”は“村”、“romantik”は英語で言う“ロマンティック”を意味する単語です。本作はタイトルの意味するとおり、ヨーロッパの田園風景を作り上げるパズルゲームなのです。

 ルールは簡単。プレイヤーはは六角形のピースをつなげて田園風景を作っていきます。使えるピースの数には限りがあり、手持ちがゼロになるとそこでゲーム終了です。

 ピースには草原や森、街といった地形が描かれていて、隣り合うピースの辺と地形をそろえて置くとスコア獲得。6つの辺すべてが同じ地形と隣り合わせると“パーフェクト”が発生してボーナススコアが加算されます。終了時のスコアをオンラインランキングで競えるのもポイントですね。

 それでは、草原と森、そして小麦畑が広がる風景を広げていく、本作の魅力を解説していきます。

六角形のピースで作られる田園風景に癒される

 本作最大の魅力は、プレイが進むにつれて広がるのどかな田園風景でしょう。本作では草原と森のほか、一軒家が連なる村、それを縫うように走る川や鉄道といった風景が絵画と3Dの融合した温かみのあるグラフィックで表現されています。

 日本のそれとはまた違った西欧の田舎の風景は美しく、見ていて癒されます。使えるピースの地形はもちろんランダムなので、プレイするたびにまったく別の村づくりができるのもいい感じですね。

 選んだモードにもよりますが本作の難易度はそこまで高くなく、できあがっていく風景を楽しみながらまったりと楽しめる余裕があるのがうれしいところ。さらにピースの数に縛られない“クリエイティブモード”も存在するので、シティビルダーゲーム風に遊ぶことも可能です。

 また、ゲーム中の条件を満たすと新たなピースが開放されたり、“バイオーム(環境)”の追加で風景を北欧風にすることもできます。なかには走る汽車や船といった動くピースも存在し、風景づくりをさらに豊かにできるあたりもいいですね。

極限までハイスコアを目指すプレイも楽しい!

 これまで書いたとおり非常に癒される本作ですが、ハイスコアを目指すプレイも非常に楽しいバランスに仕上がっています。

 隣り合うピースの辺の地形が同じであるほどスコアが高くなるのは最初に書きましたが、本作にはもうひとつ達成すると使えるピースの数が増える“クエスト”という要素があります。

 クエストの目的は、ピースの辺の地形をそろえて特定の地形を広げ、目的の地形を規定数以上、もしくは規定数ぴったりにすること。達成するとピースの数が増えてさらに長くプレイができます。

 しかし、クエストは早めに目的を達成しないと手持ちのピースが尽きてしまいます。状況によってはクエストに必要な地形以外は目をつぶってピースを置く必要がでてくるわけです。

 かといって隣り合う辺を意識しないと、ピースの数は増えてもスコアが伸びません。隣の地形をそろえてパーフェクトを多くとるスコア稼ぎと、クエストを早期に達成して手持ちのピースを増やすピース稼ぎ、2つの相反する要素に折り合いをつけていく難しさが本作にはあるのです。

 ルールは簡単で慣れれば基本となる“クラシックモード”で数時間プレイが続く本作ですが、ハイスコアを目指す楽しさも確実にあると筆者は感じました。

短い時間でも遊べるゲームモードも存在!

 本作は慣れてくるとゲーム終了までかなり長い時間遊べるようになります。いちおう、プレイ状況はピースを置くたびにセーブされていて、途中でやめてもその続きから遊べるのですが、1プレイをしっかり集中して遊びたい人にとっては長いプレイ時間が気になる人がいるかもしれません。

 ゲームをプレイする時間が限られている人には、置けるピースの数が限られている“クイックモード”がオススメです。

 このモードは、フィールドにピースを75枚配置すると手持ちのピースが残っていてもゲーム終了となります。置けるピースの範囲内でどこまでスコアを伸ばせるかというスコアアタック的なモードですが、プレイにかかる時間を事前に見込めるのが利点だと思います。

 筆者の経験だと、プレイ時間はだいたい30分といったところ。このくらいの時間であれば、学校や仕事などで忙しい人でもちょっとしたすき間時間に遊べるのではないかと思います。

 なお、難易度を細かくカスタマイズできる“カスタムモード”や、月ごとに異なるルールが提供される“マンスリーモード”など、本作には全部で6つのモードが用意されていて、プレイ時間や難易度などプレイヤーの好みに応じたゲームが楽しめます。

癒しを求めてまったり遊びたい人にうってつけ!

 ここまで解説してきた『Dorfromantik』。絵本のようなタッチで表現された緑豊かな田園風景は美しく、遊んでいてリラックスできます。プレイが進むにつれてそれが広がっていく光景は、シティビルダーゲームに近いだいご味がありますね。さらに、ゲームを長く続ける分には難易度が高くないので、気負わずにまったり遊べるのも魅力です。

 グラフィックを見て気を引かれたのであれば絶対気に入ると思いますし、パズルゲームが欲しいけれど難しすぎてたり忙しかったりで疲れるのは御免、という人に向いていると思います。あとは、ボードゲームの『カルカソンヌ』のように、マップをつなげていく遊びが好きな人にもうってつけですね。

 本作は今のところWindowsでのみプレイ可能ですが、PCの要求スペックはかなり低めなので、最新のゲーミングPCでなくても遊べるのはありがたいところだと思います。

 田舎の田園風景に心惹かれる人はぜひプレイしてほしいです。

©Toukana Interactive

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