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簡単であり難しくもある!? 『マジック・ザ・ギャザリング』の最新版『ニューカペナの街角』に挑戦!

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 シルバースタージャパンに所属している、将棋プロ棋士の星野良生さんのコラム“将棋プロ棋士・星野良生五段のゲーム自戦記”がスタート。連載第6回をお届けします。

 今月は『マジック・ザ・ギャザリング アリーナ』。『神河ドラフト』に続き新セット『ニューカペナの街角』のドラフト自戦記です。

アーキタイプごとの印象

赤緑

 “煌き売り”をはじめとした宝物トークンを活かしたシナジーと多色化がコンセプトです。“給付金”で1/1トークン。“大火槌の放火魔”で自在のダメージなどのコンボがあります。“宝石泥棒”は単体でも強くシナジーとも組み合わせられる最強コモンカードです。緑と多色が好きなので一番採用数が多いです。

緑白

 おなじみの横並べ戦略と市民シナジーがあります。“儀礼用シャベル”は装備品として破格のスペックなので1枚は欲しいカード。プレイが比較的簡単と言われてるのもメリットですね。

白青

 +1/+1カウンターや盾カウンターでカウンターシナジーがあります。人気なのかあまり経験できていません。“謀議”で捨てる用として“捨て石の従僕”や“ラフィーンの導き”があるとよさそうです。

青黒

 “墓地”に5種類のマナを落とすことがテーマです。達成には時間がかかるのでコントロールのように組むことになるでしょう。“謀議”などカードを捨てることが多いので、多色化してパワーカードを入れることが肯定されます。捨ててしまった多色クリーチャーは“悪党の展示場”で回収できます。

赤黒

 “リミテッド”でクリーチャーを奪って“生け贄に捧げる”コンボを入れるのが好きなのですが、“殺人魔”と“不本意な雇用”のコンボはまだできていません。どちらもアンコモンですからね。

 『神河ドラフト』に比べるとプレイングはやや簡単な環境のように思います。しかし、ピックは『神河』よりも難しいかもしれません。三色のパワーカードがありますが、二色で組んだ方が安定するのでどういう方針でピックするか悩まされる場面が多いです。

1-1

 “トラブルメーカー、ジャクシス”は“ボムレア”ですね。ほかに取りたいものもないので取ることは決定ですが、下家は何色に進むかわからないですね。

1-2

 “ジャクシス”は赤黒が一番強いですが、黒のカードが弱いので青の“超能力すり”を選択。

1-3

 ここは非常に迷いましたが、3色の“魔除け”よりも赤黒で組める可能性があるので黒単色の“橋桁のうすのろ”を選択。このカードは黒のトップコモンですね。守ってよし、奇襲でライフを詰めることにも使える非常に強いカードです。

1-4

 “組織の侵入者”が来て青黒の雰囲気になってきます。ほかにあいている色もなさそうです。

2-1

 1パック目で10枚ぐらい青黒のカードが取れたので上々です。ここも“ラフィーンの口封じ”しか取りたいものがないですね。

2-3

 ここは失敗したと思います。“苦悶の占い師、クェザ”を取ってしまいました。おとなしく青黒ランドでも取っておいた方がよかったです。今さら白をタッチしようなどと考えない方がよかったです。

3-4

 “路上芸術家、エラント”は効果がよくわかっていなかったのですが、犠牲とのコンボらしいですね。弱いカードでしたが、1マナのカードが取れず墓地に5種類のマナを達成するために1枚は1マナを入れたいので、結果的には使うことになりました。

 デッキはこのようになりました。2マナ域が薄いのが気になりますが、それ以外はなかなかいいカードが取れたように思います。墓地回収系が1枚も取れなかったのが残念ですかね。何勝できるでしょうか?

戦いの記録

1戦目

 ここで“妖艶な泥棒、コルメラ”から出してしまったのが痛恨。墓地から回収するカードがなく、次のターン除去されてしまい敗因になったと思います。相手のクリーチャーは2マナの弱いクリーチャーですが、“妖艶な泥棒、コルメラ”で回収できるので先に除去を使っておいたほうがよかったです。

2戦目

 拮抗している場面ですが、-3/-3を引けたので全員で攻撃にしました。

 6/6でブロックされた時に、-3/-3で除去できるのが大きいですね。1体はブロックされて死亡していますが、“耳打ち”の犠牲で生贄に捧げればドローに変えられます。“インスタント”の犠牲もちのカードは相手の除去などにも対応できるので、見た目以上に強いなと思いました。

5戦目

 赤マナを出すために1ターン目にタップランドを処理したくなりますが、青黒シンボルのカードがあるので島から置きました。

 だいぶ押されている場面ですが、3/3を“壮麗なる変化”で打ち取りたいので“屋上の迷惑”をプレイしない選択をしました。ここはタップさせた方が本当はいいかもしれない難しいところだなと思います。実戦は5/5飛行をドローできた幸運もあり勝利することができました。

 今回は5勝でした。青黒は不人気カラーだと思いますが、マルチカラーのクリーチャーと除去が取れれば戦えるカラーだと思いました。


将棋プロ棋士・星野良生五段:シルバースタージャパンに所属しているサラリーマン棋士。2014年4月に棋士デビュー。2021年10月、eスポーツタイトル『リアルタイムバトル将棋』でプロ資格を獲得。


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