『ボーダーランズ3』先行レビュー。無限に楽しめる“銃掘り”ハクスラの時間が再び!

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 こんにちは、ライターのhororoです。2019年4月上旬の世界的なお披露目以降、続々と新情報が公開されているPS4/Xbox One/PC用ソフト『ボーダーランズ3』。約5年ぶりの新作となるだけに、首を長くして待っているファンも多いでしょう。何を隠そう、自分もそのひとり。そんな本作にいち早く触れる機会を得られたので、実際に本作をプレイした所感をお伝えしていこうと思います。

▲会場となった2Kジャパンのオフィスの壁には『ボーダーランズ』シリーズで毎回パッケージを飾る敵キャラ“サイコ”のイラストが展示されていました。

やればやるほど味が出る!『ボーダーランズ』シリーズの魅力とは!?

 前作が5年も前だったことを考えると、そもそも「『ボーダーランズ』ってどんなゲーム?」と思う方も多いかもしれませんね。『ボーダーランズ』シリーズは、レベル制やキャラクターごとの個性的なスキルを採用したRPGライクなFPSで、ランダム生成される武器を集めるトレジャーハント(以下、トレハン)要素や、最大4人での協力プレイを意識したスタイルで、多くのシューターの心をガッチリとつかんだ人気シリーズです。

 すでに公開されているトレーラーを見てもらえればわかるように、いわゆる世紀末的な世界観でヒャッハーな敵を相手に暴れまくるのが醍醐味です。エッジの効いたコミック調のテクスチャも、オンリーワンの魅力をかもし出していますよね。

『ボーダーランズ3』ゲームプレイ紹介トレーラー


 最新作の『ボーダーランズ3』では、これまでの舞台だった惑星パンドラだけでなく、他の惑星も冒険できるとのこと。プレイヤーは、勢力を拡大してきた新興カルト集団「チルドレン・オブ・ヴォルト」を調査するヴォルト・ハンターとして雇われるようです。新たな敵となるカリプソ・ツインズはもちろん、過去作に登場した魅力的なキャラクターもしっかり登場するとのことで、シリーズファンとしては一安心。

▲『ボーダーランズ』シリーズは、過去作でプレイヤーが操作したキャラクターたちが次回作でNPCとして登場するのも伝統。今回のプレイでは『ボーダーランズ2』のプレイヤーキャラの1人だったZER0と出会えました。相変わらずカッコイイ!

 そんな“濃い”ビジュアルや、先に述べたおもしろクエストの数々などから、『ボーダーランズ』は非常にクセの強い……言い変えれば個性的なタイトルだと思われることが多いです。まあ実際そういう部分が多いことは否定しませんが、ゲームプレイにおいてはシューターの王道を外れず、直感的にプレイしやすい良質なFPSとなっています。一度でも他のFPSタイトルをプレイしたことがある人なら、すぐプレイになじめるのではないでしょうか。

  • ▲スピーディーな動作に、効果を把握しやすい個性的なスキルなど、クセはあるのに遊びやすい。世界観のクセは強いけれどプレイはストレスフリーというギャップが、黙々とプレイを続けてしまう要因のひとつです。
▲フィールドは広いため、車両に乗って移動することも。もし敵の車両と遭遇したら、楽しいカーチェイスが始まります(笑)。車両にもさまざまな種類があり、色や装備などをカスタマイズする要素も。

 ちなみに個人的な推しポイントは、キャラクターたちのかけ合いや“バッドアス”な敵たちからかもし出される、本作ならではの世界観。「なぜこんなクレイジーなものを思いつくんだ……」と毎回驚愕するデザインやセリフ回しは必見です!

 ブラックジョークやさまざまな作品のパロディも多めで、映画やゲームといったエンタメ好きの人は、思わずニヤッとしてしまうんじゃないかと。

  • ▲探索中は、壊れたクラップトラップの残骸なども発見。フィールドをすみずみまで探索することで、いろいろなものを発見できるとのこと。過去作にも某有名ゲームが「ニヤリ」とできるイースターエッグなんかも隠されていました。

 また、ゲーム中はさまざまなクエストに遭遇することになりますが、ひとクセもふたクセもあるものばかり。過去作のエピソードで今でも鮮明に覚えているのが、シリーズのマスコットキャラであるクラップトラップが、自分の誕生日会を開こうとするクエストです。

 主人公は招待客へ招待状を渡してくるように頼まれるのですが、いざクエストを進めてみると、招待客はみなイヤがってパーティーに来ることはありません。結果、クラップトラップと主人公の2人だけの誕生会に……。カラ元気で騒ぐクラップトラップとテーブルに置かれた冷めたピザが心に突き刺さる、なんとも微妙な空気になるクエストでした(笑)。

 こういったヘンテコなクエストが無数に存在するのが『ボーダーランズ』というゲームなんです。どうです、ちょっと気になってきたでしょう?

やっぱり楽しいトレハン要素! ユニークな武器を探して三千里!

 『ボーダーランズ』のウリとして、登場する武器の豊富さがあげられます。これには2つの意味があるんですが、1つは単純な武器の種類。ハンドガン、スナイパーライフル、アサルトライフル、ロケットランチャーなどなど。一般的なシューターに登場する武器の種類は存在すると思って問題ありません。

 本作の世界には複数の武器メーカーが存在し、それぞれが重視している性能が異なるのも特徴です。例えば同じアサルトライフルのカテゴリーの武器であっても、装弾数や安定性を犠牲にしても威力を重視するメーカーもあれば、銃弾に絶対に属性ダメージを付加することを身上とするメーカーがあったりと、特色はさまざま。

 前作では8社が存在していましたが、本作では2社が新たに加わり、合計10社の武器メーカーが登場するようです。この武器メーカーごとの使用感の差はけっこう大きいので、プレイヤーによって使いやすいメーカーというのも出てくるハズです。

▲本作では、武器のモードを切り替えて、別の武器のように使える銃も登場! アサルトライフルとグレネードランチャーのように、1丁で2パターンの戦い方ができるため、非常に便利な武器となっています。
  • ▲エレメンタル(属性)武器の性質もより“らしさ”を増したものに。雷属性の武器は水場に撃つと一定時間その場に感電エリアを発生させ、触れた敵にダメージを与えられるようになりました。

 “武器の豊富さ”に拍車をかけているのが、本作ではランダムで武器の性能が変動すること。威力や付加される属性といった基本的なものだけではなく、弾丸の挙動や性質などが変化するものもあり、まったく同じ武器は2つとしてないと言ってもいいでしょう。

 とりあえず“武器”とひとくくりに説明してしまいましたが、これらの中にはグレネードやシールドといった装備品も含まれます。装備品にはレアリティもあり、当然レア度の高い方が性能がよかったり、特別な効果が付いていることが多いです。

  • ▲本作では装備品に“アイテムスコア”が表示されるようになりました。大まかにその装備品の性能を数値化してくれるため、「どの武器が強いのかわからないな~」という初心者は、アイテムスコアを参考に武器を選ぶだけでも大丈夫!

 また、始めに紹介したトレーラーにも映っていましたが、弾がスーパーボールのようにバウンドして飛んでいく武器などもあり、性能だけでなく見た目的におもしろい武器を探すのも楽しいのです。こういった無数に生成される武器から、自分の愛銃を探すのが『ボーダーランズ』ならではの楽しみかた。

 ちなみに今回のデモ版では、なんとテストプレイ用のチートコードを使い、無制限に武器を出現させることができるようになっていました! もちろん、製品版ではできませんので悪しからず……。この機能を使い、とにかく欲望の赴くままに武器を生成!

  • ▲試しに床を埋め尽くすほどに武器を出現させた、頭の悪い光景。

 もっともレアリティの高いオレンジ色の武器を3、4本入手できました。威力もなかなか高いし、銃身が回転して、撃つ弾丸を変更できるなどギミックもかなり作り込まれていて、触っていて大変楽しかったです。

 また、先行プレイで挑めたボスからもオレンジ色の武器が出現! ボスなどが落とす高レア武器はユニーク武器と言い、固有の能力が付いていることが多いのです。今回手に入れた武器は、リロードをすると敵を自動で攻撃するタレットを設置するというもの。そのタレットの見た目が、倒したボスを連想させる脳ミソみたいな見た目をしており、時間経過で破裂するギミックも。同行していたゴローやてけおんとともに、その様子を見てゲラゲラ笑っていました。

▲タレット自体の性能はそれほどでもないですが、リロードで手軽に出せるので、とっさのデコイ(オトリ)としても役立ちそうでした。まぁ、あとは見た目が強烈だよね……。マルチプレイとかで使ったら人気者(?)になれるかも。

脳筋プレイができそうなアマーラと、タクティカルなゼインの2人を体験!

 本作は個性的な4人のキャラクターから選択してプレイできるのですが、今回プレイできたのは超能力のような力を操れるセイレーンという存在の1人・アマーラと、ドローンやバリアといったガジェットを駆使して戦うゼインの2人。

 『ボーダーランズ』では、使うキャラクターだけでなく、それぞれが持つ3種類のアクション・スキルのどれを使うかによっても大きくプレイスタイルが変わるのが特徴です。プレイ時間が限られているため使い込むことはできませんでしたが、おおむねどんな性能なのかは把握できたので、それらを紹介していきます。

▲左の写真の女性キャラクターがアマーラ、右の写真の男性キャラクターがゼイン。他にもガンナーのモズと、ビーストマスターのFL4K(フラック)というキャラクターが登場します。

アマーラのアクション・スキル

フェーズキャスト

 1つめのスキル・フェーズキャストでは、自分のアストラル体(エネルギー体のようなもの)を出現させ、前方に飛ばすことができます。アストラル体は直線状にいる敵を通り抜けつつダメージを与えるので、ポジションを調整すれば複数の敵に命中させることもできそうです。

フェーズグラスプ

 2つめのスキル・フェーズグラスプは敵の真下から巨大なアストラル体の腕を出現させ、そのまま敵を掴んで拘束するスキル。拘束中の敵は移動できなくなるため、素早い敵を補足したり、強力な敵の動きを封じて火力を集中させたりといった使い方ができそうです。

フェーズスラム

 3つめのスキル・フェーズスラムは、アストラル体の腕を背中に出現させたアマーラが前方へ跳躍し、地面を強打するスキル。叩きつけた周囲の敵にダメージを与え、空中に跳ねあげることができます。前方に飛び込むため、防御力重視のビルドや、射程の短い武器と相性がよさそうです。

 千手観音……とまではいきませんが、トレーラーでは背中から6つのアストラル体の腕を出現させ、絶大なインパクトを残したアマーラ。ゲームプレイでは、見た目通りアストラル体の腕を生かしたパワフルな攻撃を繰り出すことができました。敵のど真ん中に飛び込める「フェーズスラム」や、敵の動きを止める「フェーズグラスプ」など、メインからサポートまで幅広くこなせる、汎用性が高いキャラクターのように感じました。

ゼインのアクション・スキル

SNTNL

 1つめのスキル・SNTNLは、自動的に敵を探知・攻撃するドローンを発進させるスキル。単純な火力の増加につながりますし、自分の狙っている敵に集中砲火を浴びせることもできるため、非常に使いやすいスキルといえます。

デジクローン

 2つめのスキル・デジクローンでは、自分のデジタル・クローンを出現させ、敵をあざむくことができます。ただのオトリとなるだけでなく攻撃もしてくれるので、簡易タレットとしても使える他、任意のタイミングで自分とクローンの位置を入れ替えることも可能! 敵に接近されたときに瞬時に入れ替わり危機を脱するなど、おもしろい使い方ができそうです。

バリア

 3つめのスキルはバリア。その名の通り、自分の前面に板状のバリアを展開します。敵の射撃は遮り、こちらの攻撃は素通りするという優れもの。さらにバリア越しに撃つとダメージが増加する効果もあるため、攻防一体のスキルとなっています。ちなみに、大きさと効果は減少するものの、バリア展開装置を持ち歩くことも可能です。

 ゼインの最大の特徴は、グレネードの代わりにアクション・スキルをもう1つセットできること! アクション・スキルはキャラクターの個性そのものといっていいほど強力なものなので、それを同時使用できるのは戦術的にも大きな可能性を秘めています。スキルの使い勝手としても、ただ使うだけで効果があるものが多く、初心者にも使いやすい気がしました。デジクローンの入れ替わりを意識すれば一気にトリッキーな動きも可能になるため、初心者から熟練者まで楽しめる、懐の広いキャラといえそうです。

 今回のプレイは約2時間ほどでしたが、それだけでも本作のボリューム感やいつも通りのテンションの高さ、プレイの気持ちよさなどを存分に味わえました! 特に今回は、パンドラ以外にもさまざまな星へと繰り出すことができるということで、見たこともないような景色や敵にも出会えるはず! 今から9月13日の発売が待ち遠しいですね!

 最後に、5月1日に配信された世界同時ゲームプレイ初公開イベントの模様を下に貼っておきます。音声による解説も日本語に翻訳されたものですので、まだ見ていない人はぜひチェックしてくださいね。

『ボーダーランズ3』世界同時ゲームプレイ初公開イベント


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ボーダーランズ3

  • メーカー: 2K(Take-Two Interactive Japan)
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: FPS
  • 発売日: 2019年9月13日
  • 希望小売価格: 7,400円+税

ボーダーランズ3 デラックス・エディション

  • メーカー: 2K(Take-Two Interactive Japan)
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: FPS
  • 発売日: 2019年9月13日
  • 希望小売価格: 9,500円+税

ボーダーランズ3 超デラックス・エディション

  • メーカー: 2K(Take-Two Interactive Japan)
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: FPS
  • 発売日: 2019年9月13日
  • 希望小売価格: 12,800円+税

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