電撃文庫『明日の罪人と無人島の教室』周藤蓮先生が「生徒への思い入れは平等」と言う理由は?

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 電撃文庫で活躍する作家陣のメールインタビューをお届けする“Spot the 電撃文庫”。今回は、『明日の罪人と無人島の教室』を執筆した周藤蓮先生のインタビューを掲載します。

 本作は、機械による未来判定が義務化された世界が舞台。主人公“湯治夕日”は、“未来”で罪を犯す可能性がある“明日の罪人”と判定され、無人島の隔離更生プログラムに参加することになるのですが……。

  ひさびさの電撃文庫登場となった周藤先生に本作の裏話を伺いしました!

──この作品を書いたキッカケを教えてください。

 友人に「君の作品っていつも後ろ向きだよね」みたいなことをいわれたのが直接のきっかけな気がします。なるべく前向きに、未来のことをたくさん考えるような作品にしようとした結果生まれました。

──作品の特徴やセールスポイントを教えてください。

 死刑執行の日が迫る中での、命がけで必死な青春模様です。

 怯えながらも日々を健やかに楽しもうとする主人公たちの様子を愛おしんでいただけたらと思います。

──作品を書くうえで悩んだところは?

 珍しくキャラクター数が多めな作品になったので、自分も読者の方も混乱しないように書きながら色々と手を尽くしました。

──執筆にかかった期間はどれくらいですか?

 今、編集さんとのやり取りを検索してみたところ、最初の打ち合わせから初稿までで半年くらいみたいです。

──執筆中のエピソードはありますか?

 自粛期間も相まっておおむね引き籠もって書いていたので、ご近所さんからの扱いが完全に無職の人になりました。

──本作の主人公やヒロインについて、生まれた経緯や思うところをお聞かせください。

 この作品のキャラは基本的に“将来どういう罪をどういう動機で犯すか”が中核となっているので、方針さえ作れればキャラになるまではスムーズでした。

 生徒全員分のキャラを作ってから主人公っぽい人やヒロインっぽい人を選んだので、生徒たちに対する思い入れというのはすごく平等です。

──特にお気に入りのシーンはどこですか?

 白衣で水着でサイボーグで養護教諭な仁崎先生が登場しているシーンは大体気に入っています。設定もキャラ性も趣味が特盛りで詰まっています。

──今後の予定について簡単に教えてください。

 色々書いているので色々出るかも知れませんが、まだきちんといえるようなものがあんまりないです。

──小説を書く時に、特にこだわっているところは?

 「この一文を読者に刺しにいこう」という発想を軸に文章を組み立てることが多いです。どこかの一文が読んだ方の心や頭に刺されば嬉しいです。

──アイデアを出したり、集中力を高めたりするためにやっていることは?

 そういった精神的だったり抽象的だったりする悩みは全て、たくさん寝れば解決するものと思って生きてきました。

──学生時代に影響を受けた人物・作品は?

 今回の作品への影響が大きい作品という意味では『九マイルは遠すぎる』だと思います。

──今現在注目している作家・作品は?

 注目というか単純に読者として続きを待ち望んでいる作品は小説なら『マーダーボット・ダイアリー』や『さよならの言い方なんて知らない。』、漫画なら『ゆらゆらQ』や『ぬるめた』です。

──その他に今熱中しているものはありますか?

 昔からの趣味ではありますが、また映画館に行けるようになったので最近は映画趣味が再加熱気味です。やっぱりポップコーンとコーラが大事です。

──最近熱中してるゲームはありますか。

 ふと思い立って、逆転裁判シリーズを順番に履修中です。実生活でいつか「待った!」をいう機会が欲しいものです。

──それでは最後に、電撃オンライン読者へメッセージをお願いします。

 未来に裏切られた子供たちの話を書きました。自慢の作品ですので、ご期待ください。

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