クレイジーな世界で暴れまくる中世版『GTA』!! 『ラスラー』をレビュー【電撃インディー#310】
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※『ラスラー ~中世のならず者~』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、中世を舞台に抗争を繰り広げる見下ろし型オープンワールドゲーム『ラスラー ~中世のならず者~』のレビューをお届けします。
本作はすでにSteam版が発売されており、PS5/PS4/Nintendo Switch版が8月25日に発売予定となっています。なお、本記事ではPS4版をプレイしています。
電撃オンラインでは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
■PS4版パッケージ版
■PS5版パッケージ版
■switch版パッケージ版
ならず者が蔓延る世界でのクライムアクション
本作は、中世の世界を舞台にした画面見下ろし型のオープンワールドRPGです。原題名のサブタイトルが『Grand Theft Horse』となっており、その名の通り、『Grand Theft Auto』シリーズからインスパイアを受けた作品となっています。
舞台こそ中世時代ですが、ならず者同士が激しく抗争を繰り広げる世界で、主人公を操作して自由に暴れ回るクライムアクションを楽しめます。
主人公を始め、キャラクターたちのグラフィックもシリーズ初期の『GTA』を思わせるデザインになっているので、『GTA』のようなクライムストーリーが好きなら、確実に楽しめると思います。
舞台はどこまでも治安の悪い中世世界
世界的には中世ですが、歴史的な考証はあまり厳密にされていないようで、なんとなく中世っぽい、いかにもゲーム的な世界観になっています。ゲーム慣れしている人なら、むしろしっくりくるかもしれません。
そんなこの世界はかなり治安が悪く、ただ歩いているだけで、そこら中で人が喧嘩していたり、強盗が起きていたりと、つねにどこかで何かしらのトラブルが起こっています。
さらに通りすがる人々は平気で道に痰を吐くし、窓際を歩こうものなら、窓から汚物が降ってきます。まさに匂ってきそうな生々しい生活感が漂っています。
そんな世界で展開する物語は、馬泥棒の男を主人公にした、いわゆるチンピラの成り上がりが描かれていきます。
ちなみに現在オープニングムービーが公開されています。
『ラスラー ~中世のならず者~』オープニングムービー
分かりやすいゲームシステム
ゲームは、ストーリーに沿ってミッションをこなしていく形になります。メインのストーリーのほかにサブクエストがあちこちで発生するので、それらを自由にこなしながら、この世界で生きていくことになります。
この全体の流れは意外にシンプルで、とても分かりやすくなっています。『GTA』の初期シリーズをプレイしたことがあれば、なんの問題もなくゲームに入り込めるはず。
本作の大きな特徴は、車のかわりに馬を盗めるということ。世界にある馬はすべて自分のものとばかり、さまざまな馬を盗みながら世界を探索していくことになるのです。『GTA』での車と同様、その馬にもさまざまな種類があり、見た目なども変わってくるのも特徴です。
また、見下ろし型での馬の操作は結構クセがありますが、しばらくプレイしていれば慣れるレベルです。最初はうまく操作できず、間違えて衛兵に突っ込んで敵対されることもよくありましたが……。
ちなみに、敵対されると、かなりしつこく追われることになります。この場合、街中にある手配書を剥がすことでお尋ね者レベルを下げることができます。ほかにも、馬に乗ってピンプと呼ばれる施設に行き、馬を塗り替えるとレベルを一気に下げることができたりと、さまざまな方法があります。
戦闘は攻撃のタイミングが命!
主人公は最初は素手ですが、武器を入手すると装備が可能になります。攻撃はR2で長押しで強攻撃、L2でガード、また、Xで回避行動も可能です(PS4版の場合)。
攻撃やガードにはスタミナが必要なので、仕掛けるタイミングが重要。序盤の相手でもしっかり攻撃を見て、タイミング良く攻撃をしていく必要があり、ゴリ押しは厳しいと感じました。
とくにスキルの揃ってない序盤は倒されやすいので、誰彼構わず喧嘩を売るのはやめた方がいいかもです。また、武器は衛兵に捕まると没収されるので注意です。
スキルを覚えていけば成長していく
本作では主人公にレベルはないのですが、クエストなどをクリアすると手に入るポイントを使って、スキルを習得することができます。
ダメージを上げる“ヒーロー・オブ・マイト・アンド・マイト”や、最大HPを上げる“スポンジガイ”など、さまざまな項目があり、どれから習得するかは自由。また、一部のスキルはランクを上げることで効果を上げることもできます。
ちなみにスキル習得に必要なポイントはそれぞれ異なり、多くのポイントを必要とするスキルもあります。軽めのスキルを序盤から取っていくか、ため込んで強力なスキル習得を狙うかはプレイヤー次第。個人的には序盤はため込んでいました。
というのも、馬に乗ったままアイテムを取る“ホースリフティング”や、いつでも馬を呼び寄せられる“5人目の騎手”が欲しかったからです。
これらは必要ポイントが若干多めなのですが、序盤で入手できればかなりプレイが楽になります。ただ戦闘はきつかったので、アクションが苦手な人は、先にダメージや最大HPアップを優先してもいいかもですね。
なお、スキルは100ゴールドでリセットできるので、手軽に試して問題ないです!
何度も倒されながら、じっくり進めていきたい!
先述したように、逮捕されるなどで武器を没収されてしまいますが、倒されてもお金は減らないし、武器はいろんな場所に落ちているので、取り戻すことは簡単です。
いわゆるデスペナルティはやや軽め。ただ、戦闘で倒されることが多いので、個人的にはこれくらいでちょうどいいかなと感じました。
とはいえ、全体的な難易度はやはり高めです。戦闘もさることながら、クエスト中に一緒に向かうべき人とはぐれたり、クエストに必要な人を間違って殺したりすると、容赦なくゲームオーバーになったりします。
なかなかお手軽にちょっとプレイというわけにはいきません。ボリュームもあるので、じっくり腰を据えてプレイすることをおススメしますね。
遊びの要素もたっぷりあります
メインのストーリー以外に、たくさんのサブクエストが発生するので、寄り道のボリュームもたっぷりです。競馬や闘技場など、ミニゲーム的なアクティビティもしっかり用意されています。
また、吟遊詩人を雇ってBGM代わりにしたり(詩人を叩くことで音楽が変わります)、蹄を集めることでスキルポイントを得られるといった収集要素もあったりと、できることは多いので飽きません。
馬泥棒から借金取り立て、暗殺など、ミッションはかなりダーティなので、世界観や物語は人を選ぶゲームではあります。ただ、『GTA』のようなクライムアクションが好きならバッチリハマるはず。
クレイジーな世界観に倫理観の欠片もない物語と、かなり振り切った内容なので、奪って、戦って、盗んでと、存分に暴れ回って下さい!
なお、6月23日に配信した“電撃ゲームライブ#078 電撃インディー1周年スペシャル放送【MC:前田佳織里&東城咲耶子】”では本作の紹介&実況プレイを行っています。ぜひそちらもチェックしてみてくださいね!
『ラスラー ~中世のならず者~』紹介&実況プレイ【MC:前田佳織里】電撃ゲームライブ#078 電撃インディー1周年SP放送より/Rustler
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