アニメ『荒野のコトブキ飛行隊』セレクション極音上映会のレポートが到着。制作時のエピソードを披露

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 5月3日に開催されたTVアニメ『荒野のコトブキ飛行隊』のセレクション極音上映会のオフィシャルレポートが公開されました。

 『荒野のコトブキ飛行隊』は、監督・水島努さん、シリーズ構成・横手美智子さんによる完全オリジナルの新作TVアニメ。1~3月に放送され、5月24日にBlu-ray BOX上巻が発売されます。

オフィシャルレポート

 “『荒野のコトブキ飛行隊』情け無用の極音上映 ハヤブサウンド2.1型”と題して、本編スタッフとミリタリー関係者によりセレクションされた厳選4話の極音上映会と、『荒野のコトブキ飛行隊』ミリタリー監修・二宮茂幸さん、軍事評論家・岡部いさくさん、航空軍事評論家・関賢太郎によるトークショーが5月3日、立川シネマシティ シネマ・ツーで行われました。

 第4話“エリート砦”をセレクトした関さんはその理由に、「極音で雷電の独特な“キィィーン”というファンノイズを聴きたかったからです。あと雷電って痩せている隼とは違って、つくべきところについていて、パワーがあるんですよね。そこが垂直上昇などで、うまく表現されていたと思います」とコメント。

 岡部さんが「第4話でとくに好きなシーンは、姐さんがイナーシャハンドルを回して雷電のエンジンを始動させた際に、排気管から“パンッパンッ”という音がするところなんです」と語ると「あの音がしないと始動という感じがしないですから。20年前くらいにマスタングが日本に来た時、私は始動する際に機体の真後ろに行って、エンジンからの白い排気を全身に浴びて喜んでましたからね」(二宮さん)と笑いを誘いました。

 続いて岡部さんセレクトの第6話“帰らざる無宿”のトークに移ると、「第6話は集団戦闘がなく静かな回で、零戦三二型とキリエの隼の一対一をみっちり描いているのは、他の回にはなくておもしろいと思いました」(岡部さん)と、その理由を語りました。

 二宮さんは第6話の見どころとして「オフコウ山を飛びあがる時、主翼がかなりたわむんです。その表現は3Dでは非常に難しく、最初からたわむことを想定して作らないといけないんです。それを提案した時最初は「えー」って言われてしまったんですが、お願いして作ってもらったおかげで大変いい映像になったと思います」と、制作時の話を明かしてくれました。

 二宮さんセレクトの第10話“情け無用の爆撃機”のトークで二宮さんは、「これまでと少し毛色の違った対爆撃機攻撃で、脚本の檜垣亮さんが書かれたプロットの段階から、映像化が楽しみな話数だったという理由で選ばせていただきました。富嶽が出るというのは決まっていまして、それに対抗してどう戦うのかというのを、戦闘機好きの檜垣さんにいろいろご提案いただき、最終的にロケットブースターとロケット弾で富嶽を攻撃しようということになりました」と語りました。

 第10話はやはり幻の機体の富獄や、隼の追加装備の話題でもちきりになり、「富獄は見せ方もうまかったですよね。最初はコックピット内でスロットルレバーが6本ある……と、なかなか機体の姿を見せないというのがおもしろかったです」(岡部さん)、「ロケット弾については、いわゆる爆戦と言われている零戦六四型が積んでいたものをそのまま流用しています。ロケットブースターは桜花のエンジンや彗星四三型のエンジンを流用しています」(二宮さん)、「ロケットブースターの使い方がとてもうまいと思いました。最初に上昇する時ではなく、再攻撃する時に使うというのがよかったです」(関さん)と、専門家ならではの注目ポイントを挙げてくれていました。

 水島努監督がセレクトした第12話“夕陽のコトブキ飛行隊”については「上映する話数を選んでいただいた際に水島監督は「お気に入りの話数は多いけれど、映像、音の密度として劇場映えするのは第12話だろう」とおっしゃっていました」と有澤プロデューサーからセレクト理由が伝えられました。

 第12話の濃密な空戦については感嘆の声が相次ぎ、「あそこまでされるともう“あんな空戦機動はしない”なんて野暮なことは言えませんよね」(岡部さん)、「12話はズルいですよね。最高という言葉しか出てきません。気になったのは謎のジェット戦闘機ですね。『ガールズ&パンツァー』で言うところの、マウスが出てきたみたいなものだと思うんです」(関さん)と、感想を話してくれました。

 また、キリエがイサオを翻弄した最後のシーンについての話題になり、「最後の決め技はずっと検討していたのですが、最終的には何ができるかできないかは考えないことにしました。サブジーも言っていましたが、“考えるな、感じろ”というふうになりました(笑)。よくある戦闘機と一体化して、隼がやってくれたという感じかと思います」(二宮さん)と、最終話の裏話を話してくれました。

 最後に上映会の感想を3人が話していき、「今日お話した通り、見直すたびに新しい発見がある作品です。今回飛び飛びで観たので、今度はいっぺんにまとめて観たいと思いましたので、引き続き応援していただければと思います」(二宮さん)、「こういうおもしろい作品を作ってくれて、スタッフ、キャストのみなさん本当にありがとうございます。自分でもびっくりするくらい楽しく観させていただきました」(岡部さん)、「自分は1ファンとして観させていただきましたが、戦闘機ファンなら誰もが観る作品だと思いました。ぜひ皆さんに広めていただいて、次は劇場版を作ってもらえればと思います(笑)」(関さん)とコメント。

 そして二宮さんの発案で、イベント恒例となっている「コトブキ飛行隊、一機入魂!」の掛け声を会場のファンの皆さんと行い、ミリタリーファン大満足の極音上映&トークショーは幕を閉じました。

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1~6話振り返り上映会&ニコ生特番“今夜もコトブキ飛行隊”が放送

 Blu-ray BOX上巻の発売を記念して、5月25日に1~6話の振り返り上映会&ニコ生特番“今夜もコトブキ飛行隊”が放送されます。

 ニコ生特番には、鈴代紗弓さん、幸村恵理さん、佐々木義人さん、二宮茂幸さんが出演します。

『荒野のコトブキ飛行隊』1~6話振り返り上映会&Blu-ray BOX発売記念!ニコ生特番“今夜もコトブキ飛行隊”概要

日時:5月25日(開場18:50/開演19:00)
内容
本編1~6話振り返り上映会:19:00~21:30
ニコ生特番“今夜もコトブキ飛行隊”:21:30~22:30
特番出演者(敬称略)
鈴代紗弓(キリエ役)
幸村恵理(エンマ役)
佐々木義人(ナサリン飛行隊 ロドリゲス役)
二宮茂幸(ミリタリー監修)

(C)荒野のコトブキ飛行隊製作委員会

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