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【レビュー】『スパイファミリー』『怪獣8号』キャラが登場する『キャプテン・ベルベット・メテオ』はゲーム部分も気持ちよくて最高!【電撃インディー#303】

カワチ
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は集英社ゲームズのタクティカルアドベンチャー『キャプテン・ベルベット・メテオ ジャンプ+異世界の“小”冒険』のレビューをお届けします。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

漫画が大好きな少年が主人公!

 本作はフランスから日本にやってきた少年・ダミアンが主人公のストーリー。ダミアンは見知らぬ土地での移住が不安で、自分のなかに“キャプテン・ベルベット・メテオ”という架空のヒーローを作り出します。



 ダミアンは日常でさまざまなトラブルが起こると、“キャプテン・ベルベット・メテオ”に変身。妄想のなかで好きな漫画のヒーローといっしょに困難に立ち向かっていくことになります。





 このストーリーは漫画やゲームなどのカルチャーで育った人であるほど共感できるはず。生きていくには“意味がない”とも言われてしまうエンターテイメントですが、確かにそこに救われていたことがあったことを思い出させてくれます。






 ゲームはバトルパートに分かれており、探索パートでは家を探索できますが、注目はダミアンの部屋。漫画の本やポスターにあふれており、本当に漫画が好きなんだなという気持ちになり、なんだかうれしくなります。

 筆者は残念ながら実家に自分の部屋は無かったのですが(弟といっしょの部屋でした)、ダミアンの部屋を見て「まるで自分の部屋のようだ」と感情移入するプレイヤーも多いでしょうね。

バトルはコンボが重要! 一気に敵を蹴散らす爽快感も魅力

 ダミアンが現実でピンチになると妄想の世界へ。そこでトラブルを解決するためのバトルが発生します。


 バトルでプレイヤーが操作するキャラクターは、ベルベット・メテオ以外にもうひとりいて、その2体を操作して押し寄せる敵を倒していくことになります。

 プレイヤーが行うのは移動と攻撃のみ。回復は敵を倒すと自動で行われます。

 HPはふたりで共通なので敵にやられないように移動しながら攻撃することが重要。小さい敵は踏むだけで倒せるので、よく考えて移動する必要があります。

 本作ではキャラクターの成長要素がないので、自分で考えることが重要で、パズルのように頭を使うところが楽しいです。

 バトルの中で重要なのがコンボ攻撃。コンボには2種類あり、キャラクターが横に並んだ状態だとアシストコンボ、敵を倒すと落とすパワーオーブを3つ拾った状態で縦に並ぶとパワーコンボを使うことができます。


 アシストコンボは、ダメージこそ少ないものの広範囲に攻撃ができ、弱い敵なら一蹴できるほか強敵を吹き飛ばすことができます。頻繁に繰り出すことができるので、この技を使ってパワーオーブを集めることもひとつの戦略です。

 ただ、アシストコンボでは強敵のHPを削り切れないため、反撃を受けることも……。単体攻撃で確実に仕留めることも大事です。

 なお、コンボに関しては条件を満たしていれば、アシストコンボは青色、パワーコンボは黄色で表示され、効果範囲も一目瞭然なのでプレイは快適。プレイヤーは余計なことを考えずに、どうすれば敵を殲滅できるのかということに集中できます。

人気キャラクターたちの魅力が最大限に引き出されている

 さて、本作の大きなポイントはダミアンの妄想する世界で展開する物語。困難に立ち向かう頼もしい仲間として登場するのが『ジャンプ+』の人気キャラクターになります。

 登場するのは『怪獣8号』、『HEART GEAR』、『スライムライフ』、『地獄楽』、『サマータイムレンダ』、『姫様“拷問”の時間です』、『GHOST GIRL ゴーストガール』、『SPY×FAMILY』のキャラクターたち。バトル漫画ではない『スライムライフ』や『サマータイムレンダ』のキャラクターが混じっているなど、多種多様です。



 キャラクターたちは原作の魅力そのままに登場。最初に出てくるのは『怪獣8号』の日比野カフカですが、普段はコミカルであるものの、ここ一番ではしっかりヒーローらしく頼りになるところなどは原作そのまま。どれも個性的な人物ばかりなので、原作を知らなくても彼らとのやり取りは十分楽しいと思います。ジャンプ+は基本的に初回は全話無料なので気になった作品を手軽に読めるのもうれしいです。


 本作ではステージ(章)ごとに異なる作品のキャラクターが協力してくれるので、次はどの作品が登場するのだろうかというワクワクがあります。

 ストーリーでの絡みはもちろんですが、キャラクターたちはバトル中のパワーコンボも異なるため、そこも注目。どのキャラクターと組んでいるかによって戦い方も変わってきます。

 ちなみに最初は『怪獣8号』のストーリーが固定で、あとは『SPY×FAMILY』以外が自由に選択可能。キャラクターとの出会いとなるひとつのマップをクリアしたあと、現実の家や妄想の宇宙船に戻るということを繰り返せば手っ取り早く全員と会うことができます。

 ひとまず全員と会ってからどのストーリーをクリアするか選んでもいいですし、それぞれのストーリーを1マップずつクリアするという遊び方もできます。ここは自由度が高いですね。

 また、各キャラクターとどのように出会い、どのように活躍するのかはぜひゲームをプレイしてほしいのですが、『姫様“拷問”の時間です』であれば、連載時の囚われている状況ではなく過去の姿で登場するなど、ちゃんとひねりも効いていたりして、「そう来たか!」と楽しませてくれます。かといってキャラが原作からブレているということもまったくないですし、ファンも満足できるはず。

 本作はパズルのようなゲームと大勢の敵を一気に倒す爽快感、そして『ジャンプ+』の人気キャラクターたちといっしょに冒険するという唯一無二の体験をすることができる作品になっています。きっと、キャプテン・ベルベット・メテオと『ジャンプ+』のキャラクターたちが好きになると思うので、ぜひプレイしてみてください!



カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


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