富野由悠季監督は次回作にも意欲的! 劇場版『Gのレコンギスタ』舞台挨拶レポート
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劇場版『Gのレコンギスタ Ⅳ』“激闘に叫ぶ愛”&劇場版『GのレコンギスタⅤ』“死線を越えて”完成披露舞台挨拶オフィシャルレポートが到着しました。
以下、リリース原文を掲載します。
メインキャスト&富野由悠季監督大集結! 完成披露舞台挨拶開催!!
7月22日(金)公開の劇場版『Gのレコンギスタ Ⅳ』「激闘に叫ぶ愛」と、8月5日(金)に公開の劇場版『Gのレコンギスタ Ⅴ』「死線を越えて」の舞台挨拶付き完成披露上映会が本日、新宿ピカデリーにて開催されました!
舞台挨拶には主演の石井マーク(ベルリ・ゼナム役)をはじめ、嶋村侑(アイーダ・スルガン役)、寿美菜子(ノレド・ナグ役)、佐藤拓也(マスク役)、逢坂良太(クリム・ニック役)、高垣彩陽(マニィ・アンバサダ/ノベル役)の6人に加え、総監督の富野由悠季が登壇し、貴重なエピソードトークを披露!
今夏公開の第4部と第5部の2作連続公開でついに完結を迎える『Gのレコンギスタ』に対し、マニィ・アンバサダ/ノベル役の高垣彩陽は、「監督はテレビシリーズの時から"この作品は未来に残していく"という話をされていたんですが、これから生まれる子供が15年後に見るかもしれないんだなって、第5部の収録の最後に監督が声をかけてくれたときにしみじみ思いました」と『G-レコ』への深い愛を披露!
また、第2部の公開記念舞台挨拶以来約2年半ぶりに舞台挨拶に登壇した富野由悠季総監督は「今日見直して、"結構爺さんも頑張ってやっているかもしれない"という感じがしました。そう思えたのも皆さんがお手伝いしてくださったからという実感ありますね。」と語りました。
【イベント名】劇場版『Gのレコンギスタ』完成披露上映会 ~みんなで見ようⅣⅤのG~
【開催日】2022年7月17日(日)12:40-13:20
【場所】新宿ピカデリーシアター1
【登壇者】石井マーク(ベルリ・ゼナム役)、嶋村侑(アイーダ・スルガン役)、寿美菜子(ノレド・ナグ役)、
佐藤拓也(マスク役)、逢坂良太(クリム・ニック役)、高垣彩陽(マニィ・アンバサダ/ノベル役)、富野由悠季総監督 MC:綾見優希
富野由悠季監督最新作となる、全5部作の劇場版『Gのレコンギスタ』のラストスパートとなる『Gのレコンギスタ Ⅳ』「激闘に叫ぶ愛」が7月22日から、『Gのレコンギスタ Ⅴ』「死線を越えて」が8月5日から2作連続で公開。
それに先駆ける形で、7月17日に「劇場版『Gのレコンギスタ』完成披露上映会 ~みんなで見ようⅣⅤのG~」が新宿ピカデリーにて行われた。
舞台挨拶には、富野由悠季総監督、ベリル・ゼナム役の石井マークさん、アイーダ・スルガン役の嶋村侑さん、ノレド・ナグ役の寿美菜子さん、マスク/ルイン・リー役の佐藤拓也さん、クリム・ニック役の逢坂良太さん、マニィ・アンバサダ/ノベル役の高垣彩陽さんの7人が登壇。
舞台挨拶概要
まずは、それぞれがひと言ずつ挨拶。石井さんは「ⅣとⅤ連続で見ていただいて、みなさんがどんな気持ちでいるのか気になりますと」切り出す。
佐藤さんは「舞台挨拶があるからと言って、朝9時劇場に来いなんて"ふざけているのか!"」とマスクの台詞を披露して会場を沸かせた。
高垣さんは劇中の相棒でもある佐藤さんと席が離れてしまったことを心配されたそうだが「隣に監督がいるから大丈夫です!」とご機嫌に語り、その姿に富野監督も笑顔で応えた。
続いて富野監督は、「長い(上映で)、皆さんの時間を使わせてしまって申し訳ありません。ここまで至ることができたのも、出演者の皆さん、会場のみなさんのような協力者がいてくれたからこそ、ここにたどり着けました。本当にありがとうございました」と帽子を脱いで深々と頭を下げた。
続いての話題は、テレビシリーズの放送開始から8年、劇場版第1部公開から3年を経ての劇場版全5部作の完結したことに対しての率直な感想について。
石井さんは「テレビシリーズが始まって最初の舞台挨拶をしてからそんなに時間が経ったんだなと。そして、テレビシリーズから劇場版へと収録が進んで行く中で、どんどん自分がベルリになっていったという感覚があって。そして第4部と第5部になって、今までと違うベルリにやっとなりました」と長きにわたって演じてきた役柄について熱く思いを語り始めると、長くなりそうなのを感じた富野監督から「止めないとずっと続くよ」とツッコミが入り、会場の笑いを誘った。
嶋村さんは「『G-レコ』の収録があると、家族が帰ってきたんだねという話をみんなと話していたんです。それは、キャストの皆さんのチームワークという意味でそういうことを感じていたんですが、それがここまで来て、メガファウナのメンバーやベルリ、アイーダなどのキャラクターも家族だなと感じるようになりました」と語った。
そのタイミングで石井さんと嶋村さんが劇中のベルリとアイーダが身につけていたのと同じGメタルの首飾りをしていることを披露。寿さん、高垣さんから「エモい!」、「微笑ましい!」との言葉と共に大きな拍手がおこった。
続いて佐藤さんは「テレビシリーズからここまで、無事に駆け抜けられたことに本当にホッとしていて。完走できたことの嬉しさとちょっとした寂しさがありますが、でも今日こうして会場に足を運んでくださった皆さんの心もマスク越しの表情を見る限り、満足そうなので良かったですね。マスクだけに(笑)」と自身の役に絡めてコメント。
逢坂さんは「クリム・ニックという役が濃すぎて、久々に演じても全然忘れるキャラじゃないので、収録の時もすぐにクリム・ニックに戻れるんです。それが、最後の第5部の収録に行った時に"お疲れさまでした"という話をしたときには、やっぱり寂しくなりましたね。そして、こうしてメインキャストがほぼ揃うというなんかすごく嬉しい舞台挨拶に来ると、終わりたくないという気持ちが出てしまいますね」と名残惜しさを語った。
第3部の舞台挨拶には海外にいたために参加できなかった寿さんは、今回ようやく登壇。「こうして、皆さんと並んでご挨拶ができることは嬉しいですね。第5部では、ベルリとアイーダとそしてケルベスの4人で収録することができたんですが、みなさんがおっしゃる通り、他のキャラクターたちもずっと一緒にいてくれた気がするんです。だから、帰る場所という気がしていたんですが、第5部での収録が終わると監督が"8年間お疲れさま"って言ってくださって。その時に"本当に終わりなんだな"って実感しましたね」とやはり寂しい思いを語ってくれた。
高垣さんは「皆さんも8年という月日の中でいろんなことがあったと思うんですが、テレビシリーズを録っていた時の濃厚さ、さらに劇場版を録っていく中でも、自分自身の人生の機微とともに、どこかに『G-レコ』の存在があって、マニィとノベルがいるという8年間だったなと思っています。第5部の収録が終わった時に監督から"マニィはあなたの声があったからこういうキャラになりました"と言っていただいて、この長い期間魂を重ねることができたのは本当にありがたいという思いでした。監督はテレビシリーズの時から"この作品は未来に残していく"という話をされていたんですが、これから生まれる子供が15年後に見るかもしれないんだなって、第5部の収録の最後に監督が声をかけてくれたときにしみじみ思いました」
富野監督は、関係者試写でお会いした、主題歌を担当されたDREAMS COME TRUEの中村正人さんとのエピソードを披露。
「中村正人さんから、"これで始まりですね"って言われたんです。僕のようにアニメの仕事をやっている人間からすると、作品が完成して試写をしたら仕事が全部終わったと思っていたんです。でも、ドリカムの仕事というのは、舞台に上がってから総仕上げになる。ライブで披露することが本番。ライブをする方はそういう風に感じるんだということを教えられました。それがあったからか、2日前に試写で見た時は嫌な印象もあったんですが、今日見直して、"結構爺さんも頑張ってやっているかもしれない"という感じがしました。そう思えたのも皆さんがお手伝いしてくださったからという実感ありますね。また、同じことを言わせてもらいますが"『G-レコ』は50年残ります"」と、上映開始後からが本番であるという思いを語った。
続いての質問は、「劇場版の収録が進むことで、パートナー的な存在のキャラクター同士の関係性の変化や台詞に関して思ったことはありますか?」というもの。
その質問に最初の手を挙げたのは高垣さん。「テレビシリーズから(マニィの乗る)ジーラッハがスペース・ガランデンに向かうシーンの設定というかストーリーが大きく変わっていると思うんです。劇中で、ベルリとマスクが激しく戦うシーンで、ジーラッハが助けに入るんですが、そこでの最終決戦に向けたベルリ、マスク、マニィの3人の対比みたいなものや、ずっと叫び続けるベルリのエネルギーがすごく印象的で。情感が伝わるのですごく好きなシーンです」とお気に入りのシーンに対する思いを語ると、富野監督は嬉しそうにガッツポーズ。
登壇者全員も「かっこよかった」と語りながら満足げにうなずき、まさにさきほど劇場でそのシーンを見た観客からも大きな拍手が起こった。
実際にそのシーンを演じた石井さんに、収録時の思い出が振られると「佐藤さんがすごい勢いで演じてくるから負けたくないと思っていました。必死に演じていたのであんまり覚えていないんですよね」と、演技に集中していたと振り返った。
その演技に関しては、「あそこはすごかったよね」と監督からもお褒めの言葉が。相手であった佐藤さんは、「マスクは、マスクを着けたことによって、地球にいたときは優等生の仮面をつけて生活していたのが、ちょっと前まで同じ学園で生活していた仲間に対して"殺人者!"という言葉を投げかけるようになってしまう。それが、現在のSNSなどでの顔を見せないで自分の思いをネット上に吐露していく。それは、アイコンというマスクをしているからだなって思うし、それを戦場で言うのはルインではなく、仮面をしたマスクだという怖さがある。そこでのベルリとのやり取りは、理性などはなくて本能しかない。そういうものをお芝居として表現する場をいただけたのはすごく良かったなと思っています」と石井さんとの演技の掛け合いに対する思いを語った。
次に話題を振られた寿さんは「第5部のラストシーンが良かったですね」というと、会場から大きな拍手が。
テレビシリーズから大きく変更され、印象的に仕上がったラストシーンに関しては、皆さん大満足な様子。「テレビシリーズでは、"ノレドはこれで終わりか……"と思っていて。だから、後からノレドがいい女になってベルリが後から気づいて後悔すればいいんだ……と思っていたんです。それが、本当にいいラストを用意してもらって」と嬉しそうに語る寿さんに、石井さんは「本当にノレドはいい女だったんだな」と語り、作品全体を締めくくるラストシーンへの思いを馳せた。
それに対して嶋村さんは「でも、このあとあの二人はイチャつく感じが無くて、まったく嫌らしい感じがしない(笑)」と感想を語り、司会の綾見優希さんも「ヘルシーな愛の形に見えた」と語る。
すると富野監督から「みなさんの感想に正直ビックリしました。あのシーンを作るのに半年かかっているんです。いろんな意見が出てきて、それを最終的に集約させるのに苦労したんですが、そこに女性スタッフはいなかったんです。だから、あのシーンへの女性の意見は聞けなくて、まさか"ヘルシーだ"という感想が出るとは思っていなくて。それこそ、あの言い方でOKするのは、すごく自信が無くて。エロくなっても、ヘルシーになってもいけないと思って悩みました。それであのようなシーンになったんですが、それに関しての思いは皆さんそれぞれ考えてください」と、女性陣の意見を聞けたことに対しての驚きと喜びをかたってくれた。
その他にも、嶋村さんのケルベスが「なんでこうなってしまったんだ」と語るシーン、逢坂さんのクリムとミックの戦いを通して変化する優しさを見せる関係性への思い、クリムの男気なども語られた。
続いて、富野監督に向けて「劇場版を作る上で、設定やストーリーを変えようとは思わなかったのでしょうか?」という質問が出された。
それに対し「それをやってしまうと、こういう風にはまとめられません。そういうところの付け足しは一切していません。では、新作に見えるようにするために、じゃあ何をしていたのかと言えば、劇場に足を運んでいただく観客に対して、プロというのは何をしなくちゃいけないのかを考えたということです。その結果、この場で皆さんが話してくれたようなことを聞けたのは正直すごくホッとしています。テレビシリーズでは見えなかったような、キャラクター性が見えるような演出になっているようですし、みんな褒めてくれているのでとても嬉しいです」と、大きな変更を加えずとも、ドラマ性やキャラクター性を深めることができたことに対しての嬉しさを滲ませていた。
その流れに乗って、「監督の次回作はありますか?」の質問が。
それに対して「ない、ない」と手を振り「80のお爺ちゃんに何を言っているんだと。私はこの後、穏やかに死なせてくださいと言っているので、何も考えてません……というのは全部嘘です(笑)」と一瞬引退宣言するかのように見せかけ、やる気満々の様子を見せると今回最大級の拍手が会場で巻き起こった。
盛り上がったトークもいよいよ終了の時間に。最後に富野監督からのメッセージが観客に贈られた。
「本日はお忙しい中、せっかくの日曜日になおかつ、新型コロナウイルスがまた猛威を振るい始めている時期に、お集まりいただきまことにありがとうございました。今後のこともありますので、嘘でもいいので応援していただけると嬉しいです。今後ともよろしくどうぞお願いいたします」
こうして、和やかな空気のもと、『G-レコ』最後の2部作の本格公開に向けた完成披露上映会は幕を閉じた。
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