『デジモンサヴァイブ』レビュー。衝撃展開連続のオカルト&サスペンスなストーリーが面白い!

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 好評発売中のPlayStation4/Nintendo Switch用ソフト『デジモンサヴァイブ』のレビューをお届けします。

 なお、本レビュー記事ではPS4版を使用しています。

謎が謎を呼ぶ緊張感のあるストーリー! 殺伐とした雰囲気の中でアグモンが癒し

 本作は、異世界に迷い込んだ少年少女たちが、そこで出会ったモンスターと“絆”を育みながら、共に元いた世界に帰るため冒険を繰り広げる、テキストアドベンチャー+タクティクスバトルゲーム。過去の『デジモン』作品との直接的なつながりはないので、本作が『デジモン』デビューという人でも安心です。

 課外キャンプにやってきた百束タクマ(主人公)が、仲間の少年少女とともに未知の世界に放り込まれることから、物語はスタート。オカルト&サスペンス色の強いストーリーと、仲間たちとの交流が描かれます。

 仲間といっても、課外キャンプでいっしょになっただけの関係もあり、初期状態ではそれほど親密度は高くないです。元の世界への帰り方もわからない極限状態では、お互い疑心暗鬼に陥ってしまうことも。

 協力しあったり反発しあったりしながらも、生き残りを目指して奮闘するというのは、ジュブナイル作品として王道のストーリー展開ですね。

 絆を結ぶのは人間だけでなく、もちろんデジモンも! 少年少女それぞれにパートナーとなるデジモンが存在します。

 未知の世界ではこのうえなく頼りになる存在で、戦闘でも日常でも人間たちと共に悩み、戦ってくれます。とはいえデジモンは“成長期”の姿なので、精神性自体は少年少女とそう変わらず、ときには反発してしまうコンビも。

 そんななか、主人公のパートナーデジモンであるアグモンだけは、ブレずにタクマを助けてくれます。

 常に前向きで、相棒のことを疑わない真っすぐな性格は、殺伐とした雰囲気の中でも唯一の癒しに……!

 問題を抱えた人間+デジモンのコンビが、冒険を通じて絆を深めていき、成長を遂げていくのが物語の流れ。

 そんなコンビの成長とともに、デジモンは進化! 成長期→成熟期→完全体→究極体へと進化していき、戦闘でより頼れる存在になります。基本的に、パートナーデジモンはストーリー進行に伴って進化することが可能です。

 基本はアニメ『デジモン』シリーズのような王道展開ですが、本作では洒落にならないほど怖いシーンや、ショッキングな展開もあります。

 ネタバレになるので詳細は省きますが、子ども向けと舐めていると衝撃を受けるかもしれません……というか受けました。とある敵デジモンの登場シーンではガチでビビりましたよ。まさか●●があんなことになるなんて!

 少年少女の成長と、オカルト&サスペンス色強めの設定が魅力的な本作のストーリー。全体的にはやや対象年齢が高めの印象ですが、読み応えは十分ですね。

ドラマパートは仲間との交流や探索が楽しい!

 本作では、テキストアドベンチャーの“ドラマパート”と、タクティカルバトルが楽しめる“バトルパート”で進行していきます。

 ドラマパートでは、キャラクターに話しかけたり、オブジェクトを調べることで物語が進行。ストーリー進行に必要なキャラクターやオブジェクトにはマークが表示されるので、サクッとストーリーを進めたい場合はそれに沿って探索していけばスムーズです。

 謎解き要素は多くなく、基本的にはシンプルに読み進めていくことでストーリーを進められます。

 探索中に仲間と話すことで親密度を高めることもできます。ただし複数の選択肢のなかから特定の回答を選ばないと友好度は上げられません。

 自分の場合、一番頼りになりそうな、クラス委員を務める渋谷アオイさんの親密度を集中的に上げていました。生き残りがかかった状況では、長いものに巻かれるのが大事!

 異世界で食糧の管理や拠点の保全など重要な仕事を引き受けてくれるアオイさん。

 探索時はそんな彼女の仕事ぶりなどを誉める選択肢を選んだものですが、意外とそんな“頼りにされる自分”に思うところがあるらしく、ただシンプルに褒めるだけでは親密度が上がらないことも多かったです。複雑な女心!

 そのほかの仲間たちも複雑な性格の人が多く、親密度が上がる選択肢を選ぶのはなかなか大変! 極限状態で余裕がないのもあって、半端な回答をするとかえって反感を買うことも。単純そうに見えるミノルですら、ただ同調するだけでは友好を深めるのが難しいです。

 そのぶん、親密度が上がったときは仲間を理解できた気がしてうれしいですね。

 ちなみに親密度が上がった仲間とは戦闘時の連携発生率が上がるなどの恩恵もあります。よく戦闘で採用する仲間の親密度を優先して上げていくのも重要!

 探索では、直接ストーリー進行に関係ない場所を調べることで情報やアイテムを入手できる場合もあります。謎の多いストーリーなので、細部まで読み込みたくなりますね。

 また、スマホのカメラを構えると通常では見えないものが見えることがあります。ストーリーでは、このギミックを利用して先に進むことも! 見えないものを捕らえたとき、画面が震える演出が、オカルトっぽくていいですね。

 なお、カメラが必要な場面では画面左上にアイコンが表示されます。

 ストーリーでは、選択肢によって自分のプロフィールが変化することも。

 “道義”“激情”“調和”の3種のプロフィールがあり、これらの変化によってストーリー展開やデジモンの進化先が変わります。

 ちなみに選択肢で上昇するプロフィールは、左側が“道義”、上が“激情”、右が“調和”と、選択肢の位置で上昇するものが固定されています。そのため、狙ったプロフィールを伸ばすのは容易です。

 自分の場合は基本は殺伐展開を回避するために“調和”、ときにその場のノリで“激情”が上がる選択肢を選んでいきました。

 その結果、ストーリーが分岐する重要選択肢で上と右の選択肢が表示されたので、プロフィールの変化によって選択肢が増えるのかもしれません。

バトルパートはオート機能が充実! 難易度を下げれば実質スキップも可能

 バトルパートはシミュレーションRPGとしてオーソドックスなシステム。複数のデジモンを戦闘に参加させる戦略的なバトルが楽しめます。

 行動後の移動が可能だったり、行動後のキャンセルが可能だったりと、基本を押さえながらも細部まで遊びやすいシステム。

 進化と技を使いこなすデジモンらしい要素もあり、演出も派手でカッコいいです。

 オート機能が充実しており、簡単な作戦を指示するとすべてを自動で行動してくれます。

 基本的な難易度は歯応えがあるものの、難易度変更が可能で、“とても易しい”にすればシミュレーションRPG初心者でも、育成なしでもサクサク遊べます。

 オート+難易度変更で実質的なバトルパートスキップが可能なので、ストーリーだけ楽しみたい人でも安心です。

 探索時は育成や収集が可能なフリーバトルに挑めます。さらにフリーバトルに出現するデジモンは会話で仲間にすることも可能。

 デジモン好みの選択肢を選び、一定まで友好を深めれば、一定確率で仲間に! 確率はそこそこ低めですが、失敗のデメリットもそれほど大きくないので、何度もフリーバトルに挑むことで戦力を充実させることができます。

 ストーリーバトルでもフリーデジモンを参加させられる機会が多いので、しっかり仲間を増やしておくと攻略がラクに!

 フリーデジモンはストーリー上のパートナーデジモンと違い、専用アイテムで任意の進化先に進化させることができるのが最大の特徴。さらにSPを消費せずに進化状態をキープできるので、単純な戦力では使いやすい場合が多いです。

 育成の自由度が高いので、自分ならではのパーティが組めるようになりますね。育成のやり込み要素として楽しめます。

 戦闘&育成の楽しさと、先が気になるオカルト&サスペンスストーリーが魅力的な『デジモンサヴァイブ』。

 『デジモン』ファンはもちろん、王道シミュレーションRPGが好きな人にもオススメできる作品です。


(C)本郷あきよし・東映アニメーション
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