『ディスコ エリジウム』プレイ日記その4。酒に飲まれた記憶喪失刑事

信濃川あずき
公開日時

 8月25日にスパイク・チュンソフトから発売予定のNintendo Switch/PS5/PS4向けRPG『ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット』。そのプレイ日記をお届けします。

 『ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット』は主人公の行動により、さまざまな展開、そして結末が存在。掲載するプレイ日記と、皆さんが実際にプレイした時では異なるイベントや展開を目にするはずです。

 プレイ日記の第4回を掲載。ここまで刑事としてまじめに働いてきたつもりですが、酔っ払って記憶を失っていた間にやらかしたことのしわ寄せが、いまになって自分自身に押し寄せてくるのです……。

 なお、すみずみまでお楽しみいただくために、ぜひ第1回からお読みください。

海に沈んでいた真実

 3日目の朝、昨日別行動となった相棒キツラギくんと合流しました。一緒にいるだけで安心できます。出会って3日目ではありますが、すでにキツラギくんは大切な相棒ですね。さて、今朝は先の2日間で見かけたことのない人が店内にいます。話を聞いてみることにしましょう。

 顔に見覚えはないのですが、主人公はこの人の声に覚えがあるようです。1日目、所属する署と無線で通信した時に、同じ声が聞こえてきたというのです。主人公の同僚なのでしょうか。

 おそらく同僚だと思われる相手だというのに、けっこうな塩対応です。無線の時もそうだったので、記憶を失う前の主人公に原因がありそうです。どんな人付き合いをしていたのか……思い出すのが怖い気もします。何度か話しかけましたがいい反応を引き出せなかったので、必要になったらまた来ることにします。

 さて、今日は水曜日。ようやく水門の操作ができるようになります。何者かが車で水門を壊してしまったため、今日を待たなければなりませんでした。これでやっと海岸エリアを調査することができます。ついでに、暴走迷惑ドライバーを突き止める証拠も探し出せるかもしれません。

 水門を渡った先は、ちょっと寂れた海岸沿いのエリア。雑貨屋や書店、露店などがあってにぎやかだった宿周辺のエリアとは雰囲気が異なります。

 海に半分沈んでいる車を発見!

 これがきっと事件現場付近の門をぶっ壊し、水門も使用不能にした暴走した迷惑ドライバーの車に違いありません。いまは水につかっているので手出しできませんが、少し待つと水が引いてくれるようです。

 車の近くにあったブランコにキツラギくんと並んで座り、一緒に口笛を吹いて水が引くのを待ちます。慌ただしく動いていた捜査の中で、ようやくキツラギくんとゆっくり過ごす時間を持てました。少しくたびれた男性2人がブランコに座る姿は、背中に語るものがありますね。筆者はこのシーンが大好きです。

 車が見えてきました。車体に“41”という主人公の所属部署を示す数字。そしてキツラギくんの「残念だよ……」という言葉。そうです。この車は、主人公が乗ってきたものだったのです。主人公は、貴重な署の所有者を廃車にしてしまいました。そして……水門を壊した迷惑な暴走ドライバーというのは、主人公のことだったのです!

 主人公がショックで気力ダメージを受けているので薬で回復させ、立ち上がらせます。やっちゃったことは仕方がないですし、我々にはまだまだやるべきことがあります。

 宿はぶっ壊してるし、銃もなくしたし、署の車を海に沈めたくらいもはや小さな出来事ですよね。そう思わなきゃやってられません。

2体目の死体

 署の車をダメにしたことはいったん忘れて、海岸エリアの探索を進めます。

 海岸のエリアは、全体に生活感がにじみ出ている雰囲気です。ここにいる人々は自分を取り巻く環境を受け入れてつつましく、楽しみを見つけながら生きているようです。

 そして、警察関係者への警戒感はありつつも主人公に対して親切。日々の宿代も困っており、記憶喪失で家の場所もわからない主人公に、小屋をひとつ無償で貸してくれました! ありがたくお借りします。

 これで、毎日20リァルの宿泊代を作らなくてはならないという使命からは解放されたのです。このうえは恩返しとして、できるだけこのエリアの人々のためになるよう行動しなくては。

 昨日、イヴラート氏から海岸エリアに住む特定の人からサインをもらってくるよう依頼を受けていました。海岸エリアに青少年センターをつくるため、必要な書類だそうです。

 なお、このタスクではサインを偽造する選択もありましたが、今回は正直に該当者のサインをもらうことにします。青少年センターをつくるのは悪い話ではないはずです。なぜ、サインの偽造が必要なのでしょうか……と、正義の刑事として余計な疑問を抱かずに行動してみます。

 民家が点在するエリアから少し離れた場所を歩いていると、主人公の別人格が「死のにおいがする」と警告を発しました。主人公の視線の先には……死体。木に吊されていた死体とは別です。体型や服装がまったく違いますし、そもそもあの死体は検屍を済ませて昨日のうちにキツラギくんが運び出してしまいました。

 ああ、やっぱり死体です……。せっかく死体を運び出してホッとしていたのに、また死体を見ることになるなんて。

 ここで死んでいる男性は、かなり酒を飲んでいたようです。主人公は酒で大失敗したばかりですから、ひょっとしたらこうなっていた可能性もありますよね。

 キツラギくんの見立てによると、酒に酔って転倒したところにたまたまベンチがあり、激突して死亡したという不幸な事故とのことです。いまのところ先の死体や組合の抗争と関連が見つからないので、事故死として処理を始めることにします。

 男性の持ち物から、図書館の利用カードが見つかりました。電話番号が書かれているので、時間ができたら図書館に問い合わせをしてみることにしましょう。

人助けが事件解決に繋がる?

 死体を眺めていてもなにもわからないので、海岸エリアの調査を進めることにします。

 なにやら、生き物の調査をしている様子の男性を発見。彼は、未知動物学者のモレル氏。昨日出会った車椅子マダムの夫です!

 マダムが心配していると、伝えることができました。水門が壊れて、帰ることができなくなっていたそうです。間違いなく主人公のせいですが、ややこしくなりそうなので黙っていることにします。

 モレル氏の調査を手伝っていたゲイリー氏。学者の助手もどきをしている好奇心の強い暇人さんか……と、最初は思いました。しかし、いろいろとツッコミながら話していくうちに、徐々に正体を隠しきれなくなっていきます。事件現場の近くに住んでおり、死体を目撃していたゲイリー氏。だけど、それだけではなさそうです……。

 なんと、現場付近の廃物入れに被害者の服を捨てたのはゲイリー氏でした。ひどい悪臭のために片付けたと言っていますが、途中で主張が変化するなど、まだゲイリー氏には怪しいところがあります。

 挙動不審なゲイリー氏の真実を突き止めたかったのですが、スキルチェックに失敗。成功率を上げる要素があるかもしれないので周辺の探索を先に行い、戻ってきて再挑戦しました。

 チェック成功。ゲイリー氏の服が不自然に盛り上がっていることに気付きました。なんとゲイリー氏は、死体が身につけていたアーマーを持ち帰っていたのです。

 以前、主人公が検屍で気付いたように、死体が身につけていたアーマーは高価なものでした。ゲイリー氏が見つけた時はほとんどのパーツが持ち去られており、残っていた胸当て部分だけをいただいてきてしまったそうです。心から反省しているゲイリー氏に、これ以上厳しいことを言うつもりはありません。

 主人公の別人格もキツラギくんも、ゲイリー氏の反省に嘘がないことを見抜いています。ただ、重要な証拠品なのでアーマーは没収。

 ゲイリー氏を相棒としていたモレル氏も、彼は不誠実ではないと言います。ちょっと魔が差して、現場から証拠品を持ち去ってしまっただけ。

 その後、廃墟となった教会をミュージッククラブにしたい若者たちと教会で調査をしたいプログラマー、そして教会に住み着いている謎の男という奇妙な三者の仲介に奔走しました。キツラギくんが余計なことに時間を割くなと言いたそうにしていましたが、この地域の困りごとは解消すると心に決めたのです。

 脇道タスクに熱中しすぎた結果、18時を過ぎてしまいました。新しいエリアは調べたい場所だらけで、時間を見るのを忘れちゃいます。2体目の死体の身元を突き止めるため図書館に電話したかったのですが、開館時間は18時まででした。また明日、かけてみることにします。

 とりあえず、新たな死体が出たことを署に報告。この件の担当者に、自分とキツラギくんとのペアで立候補しました。自分たちで見つけた死体の調査を人にパスしたくないと思いましたし、なによりキツラギくんと一緒に動きたいのです。

 今日は最後に、ショッピングを楽しむことにします! 実は、海岸エリアは空き瓶の宝庫! 集めまくってコンビニで売った結果、まとまったお金ができました。

 本来ならこのお金は宿泊費にあてなくてはならないところだったのですが……主人公にはもう無料で泊まれる小屋があります!

 質素な小屋? いえいえ、主人公にとっては城です。

 よく考えたら、宿泊していた部屋のほうがひどい状況ですよね。割れた窓も修理されませんし、酔っ払って暴れたままの散らかった部屋よりも無料の小屋のほうが綺麗です。

 いままで賠償金と宿泊費を作ることで精一杯でなにも買えなかったぶん、ちょっと買い物を楽しんじゃいましょう。まずは、雑貨屋でへんなTシャツとテーププレーヤーを購入。

 露店では、別人格の力も借りて掘り出し物のサングラスを探し当てました。

 主人公がめっちゃカッコよくなりました! クール! せっかく、装備したものが見た目に反映されるようになっているのですし、お金に余裕があれば買い物も楽しみたいですよね。それに、チェックに補正がつく装備もあるので、いくつか揃えておいて重要なチェックの前に着替えれば成功率も上げられます。

記憶喪失刑事の3日間まとめ

 事件の捜査はまだ途中ではありますが、ここから先は事件と主人公の秘密に深く踏み込みます。ぜひ、みなさん自身に確かめていただきたく、筆者のプレイ日記はここまでとします。

 最初にご説明したように、最初に選ぶ主人公の能力や行動の順番、選択肢などにより展開が大きく変わるのが本作のポイント。最後に、筆者のプレイについてまとめておきます。

 筆者の主人公は、非力だけどアイデア力がある“思想家”タイプでスタートしました。

 プレイ方針を“正義を貫く”にしていたため、とにかくまっすぐに行動しました。イヴラート氏から差し出されたお金や受け取らず、汚職になりそうな行動もしていません。

 また、相棒のキツラギくんはできるだけ大事にしました。やり方によっては、キツラギくんと離れた状態で行動したり、キツラギくんの心証を無視したりすることもできます。

 事件に関係がなさそうでも、町の人々をできるだけ助けたり喜ばせたりできるように行動しました。ここも、好みによりいろんな振る舞い方ができます。

 ただ、脇道にそれてしまいがちだったため、事件の捜査はかなりゆっくりペースでした。吊された死体の検屍も2日目に行っていますし、今回は図書館への電話もかけそびれています。もっと迅速に進めていくことも、もちろんできます。

 本作を、正義の刑事モノにするか、極悪刑事が悪さを働くゲームにするか、すべてはプレイヤー次第。正義と友情か、カネと汚職か。どちらにも寄れるのがおもしろいところです。

 また、本プレイ日記にはすべてのイベントを書ききれていません。紹介できなかったところにもクセが強い人々との会話をたっぷり楽しめるイベントが多数ありますので、実際のプレイでご覧ください。

 日本語化が熱望されていた『ディスコエリジウム』。実際にプレイをしてみるととても丁寧に、日本語ならではの表現もふんだんに取り入れていることに驚かされます。ノベルゲームが好きなら、必ず夢中になれるはずです。事件の真相、そして主人公の真実をぜひ確かめてください。

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