『FF14』の遊びの幅を広げる"無人島開拓"の詳細は? パッチ6.2の注目ポイントを吉田直樹氏に直撃!

電撃オンライン
公開日時

 オンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV(以下FFXIV)』の最新大型アップデートとなるパッチ6.2"禁断の記憶"が、2022年8月下旬に公開される。

 本アップデートでは、パッチ6.1で描かれた"新たなる冒険"に続くメインストーリーが展開。ほかにも、レイドシリーズ"万魔殿パンデモニウム"の第2弾となる"煉獄編"、 さらには、パッチ6.xシリーズを通した目玉コンテンツのひとつとなる"無人島開拓"が実装される。またパッチ6.25では、少人数で挑むカジュアル&高難度の新バトルコンテンツ"ヴァリアントダンジョン"&"アナザーダンジョン"なども実装予定だ。

 そこで今回は、そんなパッチ6.2の公開に先駆け、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にインタビュー。メインストーリーの見どころをはじめ、実装予定のコンテンツの注目ポイントなどをうかがった。もちろん、注目の"無人島開拓"についても語っていただいたので、ぜひ目を通してほしい。

 なお、本インタビューはファミ通ドットコム、電撃オンライン合同で実施。今回の記事で触れられていない内容についてはファミ通ドットコムで掲載されているので、そちらもあわせてチェックしてほしい。

※本インタビューは2022年7月19日にリモートで実施されたものです。

四天王"を彷彿とさせるあの登場人物たちの正体は……?

――パッチ6.1"新たなる冒険"は、まさに新しい物語の序章という感じの幕開けでしたが、次のパッチ6.2の物語は、いよいよ第十三世界=ヴォイドへと乗り込むことになりそうです。今回のメインストーリーの見どころを教えてください。

吉田直樹氏(以下敬称略):パッチ6.1では"新たなる冒険"をテーマに、「これまでの冒険で第一世界は訪れたものの、そのほかの鏡像世界はどうなっているのか?」、「そのほかの世界へ渡るということは、どういう意味を持つのか?」を、いま一度提示しようというところからスタートしています。

 そしてつぎのパッチ6.2では、いよいよ第十三世界が主な舞台になり、そこでもいろいろな単語が出てくるでしょう。その物語の中で、皆さんが予想されるであろうポイントには逸らさずにお応えしていこうと思っているので、ご期待ください。


――6.xシリーズ全体を通して、第十三世界の物語が大きく展開していく形なのでしょうか。

吉田:そうですね。少なくとも6.xシリーズ内で、ひとつのエピソードに区切りがつくところまでを描く予定です。つぎの拡張パッケージとなる7.0では、それを踏まえてガラッと物語を変えていこうかと思っています。ジワジワ7.0の作業も並行して行っている状態で、なかなかたいへんですが……(苦笑)。

――従来ですと、パッチX.1~X.3ではX.0のストーリーの続きやエピローグが描かれ、X.4~X.5でつぎの拡張パッケージのプロローグが描かれるイメージでしたが、今回はそれとは違う形になりそうですね。

吉田:ちょっと違います。いまの物語の主軸は"新たなる冒険"として始まった部分をフォーカスする形で、パッチ6.5ぐらいになるとつぎの動きがチラチラと見え始めると思います。

――パッチ6.2の日本語のタイトルは「禁断の記憶」、英語でのタイトルは"Buried Memory(埋もれた記憶)"となります。こちらタイトルに込められた意図をお聞かせください。

吉田:今回、メインストーリー側では"Memory"という単語が重要な意味を果たすことになります。それは、"妖異となってしまった第十三世界の人たちの、かつて持っていた人間としての記憶や想い"という意味もありますし、"冒険者(光の戦士)とヤ・シュトラたちがそこに踏み込むことで、その記憶や想いが思い出されるのか否か"、という側面もあります。もちろんそれ以外にもありますが、いまはナイショです(笑)。

 じつはこのパッチタイトルは、メインストーリーだけでなく、"万魔殿パンデモニウム:煉獄編"にも深く関わってくるものとなっています。パンデモニウムの物語もいよいよ序章が終わりましたので、前回の辺獄編よりも踏み込んだ内容のストーリーや展開をご用意しています。パッチタイトルは、「封じたい、忘れたい記憶とは何か」という部分にも深く絡んでいるので、そちらにもぜひ注目していただければなと。

――パッチ6.1では第十三世界側の登場人物として、『FFIV』のゴルベーザ&四天王(※)を彷彿とさせるキャラクターが登場しました。彼らはパッチ6.2以降の物語に深く関わってくるのでしょうか?

※ゴルベーザは『FFIV』で主人公・セシルと敵対するボスキャラ。四天王はそのゴルベーザに使える中ボスキャラクターで、メンバーは土のスカルミリョーネ、水のカイナッツォ、風のバルバリシア、火のルビカンテの4名。

吉田:全容は伏せてはいますが、彼らがどんな名前で、何をしようとしているのかは、うっすら見えてくると思います。その内の何人かは、冒険者たちに直接絡んでくることになります。順番も、最初は"最弱"と呼ばれるヤツから登場するなど、お約束に則ったものになっています(笑)。

――というと、やはり"土"から……?(笑)

吉田:それはノーコメントです(笑)。ですが、プレイヤーの皆さんにネタを振ったからには、その期待には応えようという作りにはしていますので、ぜひご期待いただければ。

――それに加えて、新たなインスタンスダンジョンとして"異界孤城 トロイアコート"が登場します。"トロイア"は『FFIV』で聞きなじみがある地名ですが、ゴルベーザと四天王らしき者たちが敵となりそうなだけに、関係があるのでしょうか?

吉田:それに関してはほかの機会でも語っていますが、僕たちが作っているのは『FFXIV』で、そこに登場するものの解釈や、キャラクターの役回りはすべて"『FFXIV』ならでは"のものなのです。"『FF』のテーマパーク"をうたいつつも、イースターエッグのように何でも引用するのは好みではないので、やり過ぎないようにと気を使って開発を進めています。


 ですので、エッセンスやニュアンスとしては原作を知っている人がニヤリとする要素を取り入れつつ、「そうなるのか!」といったように、いい意味で期待を裏切りたいですね。

――新たな討伐・討滅戦も実装されますが、こちらはまだ誰と戦うかはシークレットとなっています。こちらのバトルは、メインストーリー上で発生する形でしょうか? また、過去の"三闘神"、"四聖獣"、"ウェポンシリーズ"などのように、6.xシリーズ全般にわたって展開するものとなるのでしょうか?

吉田:これまでは、「零式レイドの早期攻略のためにも、極難度の討滅戦を早めに周回したい」というリクエストもあったので、メインとは切り離す形でサイドクエストとして導入していました。ただ、今回はメインの物語により箔をつけたいという思いがあって、メインクエストに組み込む形で討伐・討滅戦を実装しています。

 とくにパッチ6.2では"万魔殿パンデモニウム零式:煉獄編"のリリースタイミングを1週間ずらしていますので、まずはじっくりとメインクエストから進めていただければと。今回の討伐・討滅戦がシリーズになるかどうか、誰と戦うかは、パッチ当日まで秘密にしておきます。

――いろいろと予想するのも楽しそうです。

吉田:ちなみに今回の討伐・討滅戦は、従来のバトルに比べてノーマル難易度でも若干歯ごたえがあるものになっています。

――反射神経が試されるものか、ギミックが難しいものか、脳トレ系なのか、非常に気になります。

吉田:脳トレではないですが、かなりワチャワチャとした感じで……僕は好きです(笑)。言葉では伝えづらいので、ぜひ実際にプレイしてみてください。

――先ほども名前が挙がりましたが、新たなレイド"万魔殿パンデモニウム:煉獄編"について、まずストーリー面での見どころを教えてください。

吉田:『暁月のフィナーレ』や辺獄編では、"古代人は完全無欠な人間ではなく、人徳レベルが高いがゆえに傲慢さがある"という側面が垣間見られたのではないかと思います。煉獄編では、その古代人の考えかたにさらに踏み込むことになります。

 加えて、そろそろ皆さんが知ったキャラクターが出てきたりして……。展開も演出まわりも含めて楽しんでいただけるように調整を進めている最中ですので、ぜひメインとあわせてこちらの物語にも注目していただけるとうれしいです。

――何と戦うことになるのかも含めて気になります……。

吉田:あとは"あのパンデモニウムの奥底に何を封じようとしているのか"という部分も注目点。そのあたりも今回のストーリーで見えてくるので、じっくりとプレイしてみてください。

――"万魔殿パンデモニウム零式:煉獄編"についてですが、従来のレイドシリーズと同様、辺獄編よりも難しくなっているのでしょうか?

吉田:方針はこれまでの拡張パッケージリリース後のイメージと変わらずで、辺獄編よりも難しくしています。プレイヤーの皆さんとしてもレベル90でのスキル回しに慣れてきたころと思いますので、従来のレイドシリーズと同じぐらいの歯応えを感じられるように調整しています。

 このインタビューをお受けしている現時点では、まだノーマル難度のテストプレイにしか参加できていないのですが、ギミックはどれも「よくできているな」と新鮮に感じられました。こちらも討滅戦同様、ノーマル難易度でもなかなかの歯応えがあるバトルが楽しめると思います。

少人数で挑める新たなバトルコンテンツがいよいよ実装

――パッチ6.25では新たなコンテンツとして、ヴァリアントダンジョンとアナザーダンジョンが予定されていますが、それぞれのコンセプトを教えてください。

吉田:ヴァリアントダンジョンに関しては、2年前ぐらいから、「カジュアルかつ少人数で遊べるバトルコンテンツを実装してほしい」という声を世界中からいただいており、そのリクエストに応える形でリリースさせていただきます。

 さらに、それよりも前の5~6年前から、「少人数の高難易度コンテンツが欲しい」という声もいただいており、その意見を受けて、アナザーダンジョンという新しいバトルコンテンツも同時にリリースさせていただくことになりました。

――難易度は異なるものの、いずれもプレイヤーからの意見に応える形での実装になるわけですね。まず、ヴァリアントダンジョンの第一弾"シラディハ水道"は、ストーリー性が強く、ダンジョン内で分岐もあるということで、いままでにない遊びが体験できそうです。

吉田:そもそも『FFXIV』のダンジョンは、初期のころの一部のダンジョンを除いて、基本的に一本道にしてあります。いまでは初期の頃に作ったダンジョンにも手が入り、迷うことはなくなりました。これはなぜかというと、時間をたくさん浪費せずにマルチプレイを気軽に遊ぶには、脇道は不要であり、たとえ用意したとしてもプレイヤーの皆さんは最適解のルートしか回らなくなってしまうからです。

 結果、初心者が最適解ではない方向に行ってしまったときに、ベテランプレイヤーが"時間のロス"だと感じてしまう。こういった理由から、脇道をレギュレーションからなくしていったのですが、ソロや気の合う少人数の仲間で挑むヴァリアントダンジョンであれば、いろいろなルートを持ったダンジョンもおもしろいと思うのです。

 かつ、"ダンジョン内を探索すれば、特定の地域や国の歴史を知ることができる"という要素があれば、強い武器やアイテムが報酬ではないとしても、魅力的なコンテンツになるのではないか、という部分も企画の発端になっています。

――いっぽうのアナザーダンジョンは、"異聞シラディハ水道"、と"異聞シラディハ水道零式"の2種が用意されています。いずれも高難易度バトルコンテンツとのことですが、それぞれ敵の強さ自体も変わるのでしょうか?

吉田:はい。さらに言えば、零式は蘇生手段がいっさい使えず、一定時間内に攻略しないと敵が強化されるようになっています。

――敵が強いうえに、蘇生もできず、実質的な制限時間もあると……。

吉田:正直、"異聞シラディハ水道"がいわゆる零式ぐらいの難易度だと思っていただいたほうがいいかもしれません。いま調整の真っ最中ではありますが、そんなに簡単ではないとだけ思っていただければ……。

"最強の彫金師"と"最強の武器職人"の邂逅

――パッチ6.25では「帰ってきたヒルディブランド」の続編が早くも登場します。まずは6.15で実装されたヒルディブランドの新しい物語の手応えと、つぎの物語の見どころを教えてください。

吉田:ヒルディはひさびさの帰還となりましたが、プレイヤーの皆さんから「これだよこれ!」という反応が非常に多く、ひと安心しております。ちなみにパッチ6.15での物語では、光の戦士のノリも、より一層ヒルディらしさを意識して作っていました。

―― 第一世界でのキャラクターが正常の反応をしているのに対して、光の戦士だけは「ヒルディだからしょうがない」みたいなノリになっていましたよね(笑)。

吉田:そうですね。今回、光の戦士自体が事件屋クエストの登場人物のような行動を取っていて、そこは賛否があるかなと思っていたのですが、意外と好意的な意見を多くいただきまして、「あの悪ノリで引き続き暴走していいんだな」という手応えを感じました。今後の物語でも、アーテリスを飛び出すほどの冒険をお届けしたいなと思っています。

――キャラクターの表情やカットシーンの表現なども、ヒルディのクエストだからなのか、すごく手が込んでいるなと感じました。

吉田:ヒルディがお休みしていたあいだに、本編の制作によってカットシーン側の水準が上がったというところもあるので、そのあたりも関係していると思います。あとは、開発チーム内でも「ヒルディだからしょうがない」と言いながら、カットシーンを自由に作ってしまうという空気があったりします。

 その結果、スパイクのモーションのように「ほかのシーンに何の流用も効かないだろ!」というものを平気であげてきたりして(笑)。あのノリのように、引き続き表現能力の幅をヒルディのクエストで高めて、その後の本編にフィードバックできればなと思っております。

――エピソードが終わるとアニメのエンディングのような歌詞付きの映像が流れましたが、あれを見ていると、そろそろ「ヒルディにも声が欲しい」とも思ってしまうのですが……いかがですか?(笑)

吉田:それは開発が間に合わなくなります! また、いまから声を入れても「自分のイメージしていたヒルディと違う」ということにもなりかねません。さらに言えば、各言語の対応も必要になるので、そう簡単には……。

――それは残念です……! ちなみに、そんな"帰ってきたヒルディブランド"クエストから、新たな武器強化コンテンツへと派生するということに驚きましたが、具体的にはどのように武器を強化していくのでしょうか?

吉田:武器強化に関しては、過去2回は大規模なコンテンツと絡めてお届けして、それぞれよかった面と悪かった面がありました。いっぽう今回は、ほかにも同時進行で多くの新コンテンツを作っていることもあり、武器強化は独立させて、"いろいろなコンテンツをこなしていく中で武器も強化していく"という形に戻そうかと考えたのです。

 そこでシナリオ側とバトル側との協議のうえで、「いっそヒルディに関連づけて、"マンダヴィルウェポン"を作ったら、純粋におもしろいのではないか」という結論になりました。

――物語的にどのような展開になるのか、なかなか予想がつかず楽しみです。

吉田:ゴッドベルトという最強の彫金師と、ゲロルトという最強の武器職人が並び立ったときに、どんな相乗効果が生まれるのかにご期待ください。なお6.25では、なぜマンダウィルウェポンを作らないといけないのか、それがどういうものなのかが語られたうえで、クエストで提示されるコンテンツに挑戦して武器を強化していくという、シンプルな流れになっています。

――イメージ的にはアニマウェポンなどに近い感じですか?

吉田:はい、そうですね。気軽に遊べるものとなっているので、あまり気構えずにお待ちいただければと思います。

コンテンツサポーター対応IDではイゼルのLBも見られる!?

――メインクエストの改修として、6.2では2.xシリーズと3.xシリーズのダンジョンに手を入れられるとのことですが、対応コンテンツ(氷結潜窟 スノークローク大氷壁/幻龍残骸 黙約の塔/霊峰踏破 ソーム・アル/邪竜血戦 ドラゴンズエアリー/強硬突入 イシュガルド教皇庁)の改修ポイントを教えてください。

吉田:2.xシリーズの残り2ダンジョンに関しては、引き続き冒険者ギルドや暁から派遣されたNPCとパーティを組んで挑むことになります。コンテンツサポーターを実装したばかりのころは、彼らNPCの道中のリアクションにコストをかけられなかったのですが、今回の対応ぶんに関しては、ギミックについてしゃべったりなど、少し手の込んだことをやっています。あくまで名もなき冒険者たちではありますが、いっしょに冒険をしている感じが強くなったのではないでしょうか。

『蒼天のイシュガルド』に入ってからは、ストーリーの進行上、イシュガルドの騎士たちが協力してくれないと違和感が出てくるので、世界設定に照らし合わせていっしょに冒険をするキャラクターを入れ替えています。

 神殿騎士たちが協力してくれたり、アルフィノ、エスティニアン、イゼルとの4人旅で訪れるダンジョンでは、そのままこの4人で挑戦できたりと、プレイヤーの皆さんの声に応えるように作っています。彼らどうしのやり取りや、それぞれが竜に対してどういう感情を持っているかなども、道中の細かいセリフやリアクションに盛り込んでいますので、ぜひそこにも注目してほしいです。

――ダンジョンのギミックにも手を加えられているのでしょうか? 気になるのは"氷結潜窟 スノークローク大氷壁"のイエティ戦の雪玉のギミックですが……。

吉田:あれについては雪玉を使った別のギミックになっています。ほかにも、"霊峰踏破 ソーム・アル"の2ボス目のスライム関連ギミックなどを調整しており、プレイヤーに付与されるマーカーなどが、すべていまのルールに適応したものになっています。

――対象のプレイヤーの場所に集まるのか、離れるのかがわかりやすくなっていると。

吉田:そうですね。より視覚的にわかりやすくなるように調整しています。ほかの見どころとしては……イゼルのリミットブレイクが見られるのもレアかもしれませんね。

――イゼルのロールは何でしょう?

吉田:タンクとDPS、どちらも担当できるようにしてあります。エスティニアンは竜騎士ですからDPS固定、アルフィノはDPSとヒーラーがこなせます。ちなみにリミットゲージが2本溜まったときに、イゼルもリミットブレイクを使うようになっています。エスティニアンもリミットブレイクを撃ちたがりですので、どちらが撃つかは状況しだいですね……(笑)。

――ちなみに、"邪竜血戦 ドラゴンズエアリー"ではもともとエスティニアンが同行していましたが、これはどのような形に変更されるのでしょうか?

吉田:このダンジョンは流れを変えました。これまでは、突入からエスティニアンが同行して、離れ離れになるという演出をしていたのですが、それを丸ごと変えています。ラスボスのギミックも変わっているので、ぜひ注目していただければなと。

――"強硬突入 イシュガルド教皇庁"では、オルシュファンと同行できたりはするのでしょうか?

吉田:それは秘密です(笑)。ぜひご自分の目で確かめてください。

――同じくリニューアルとして、"善王モグル・モグXII世討滅戦"も作り直しをされるとのことですが、具体的にはどのあたりを変更されるのでしょうか?

吉田:モーグリ1体1体が何をしているかわかりづらい部分があったので、モーグリたちの個性を維持しつつ、普通の討滅戦として仕上げています。実際にプレイすると、すごくよくなったと感じられるかと思います。

――"善王モグル・モグXII世討滅戦"のような、ストーリーで必須となる討滅戦が、今後コンテンツサポーターに対応される可能性はあるのでしょうか。

吉田:まずはメインクエストに関連するIDを対応させることが先なので、対応させるにしてもずっと先ですね。前にもお話しした通り、つぎの拡張パッケージでは無理ですが、それ以降のタイミングでやれそうであれば……といった感じです。

 とはいえ、"ハイデリン討滅戦"でその可能性は提示できたと思うので、いずれ対応できればと思っています。ただそのためには、テンパードに関する設定をクリアしなくてはいけないので、少し悩ましい部分でもあります。討滅戦ではできれば暁のメンバーといっしょに戦ってほしいものの、蛮神戦の場合、彼らは超える力を持っているわけではないので……。

IDでのポートレート表示の実装はパッチ6.3に!?

――次にアドベンチャラープレートとポートレートの機能のアップデートについておうかがいします。ついに正式版がリリースになるとのことですが、手応えはいかがでしょうか?

吉田:とにかく"直感的でわかりやすく、使いやすい"というコンセプトに集約させています。アドベンチャラープレートを作る場合は、ひとつのコマンドからすべて完結できるようになっており、ポートレートもアドベンチャラープレートの中からそのまま編集できるようにしてありますので、1枚の名刺を作るイメージで、ぜひ触ってみていただければなと。

 なお、表示したい称号はいままでどおりですし、6.1ではできなかったサーチコメントの書き換えも、アドベンチャラープレートの編集時にできるようになっています。ポートレートに関しては、ギアセットに対してひとつずつポートレートを作れるというUIに変わりました。作成済みのポートレートのキャラクターの向きや表情をコピーして、装備だけ取り換えて微調整することも可能になっています。

 ギアセットにミラージュプレートとポートレートを連携しておけば一気に反映される形になったので、"ギアセットを切り替えたら自動でポートレートも切り替わる"というイメージです。もちろん何も設定をしなければ初期状態のいわゆる"証明写真"になります。

――直立不動のあれですね(笑)。

吉田:気を付けなければいけないのは、ギアセットを更新したときに、ポートレートとギアセットの見た目がかみ合わなくなるので、その際はポートレートも新しい装備のものに変更していただく必要があります。もちろん更新しなくてもそのまま表示されるので、気にならなければそのまま放置していただいてもかまいません。

――ポートレートについてはドマ式麻雀への対応も発表されました。今後はIDへの対応も期待が高まります。

吉田:6.2からドマ式麻雀の対戦前にポートレートが表示されるようになります。IDでのテストもすでに行っていて、もうすでに仮実装はされている状態です。おそらく、6.3で実装が間に合うのではないでしょうか。もちろん表示したくない、面倒くさいという人もいるかと思いますので、オプションで表示しない設定にもできるようにしようと思っています。

 さらに、ポートレートの表示によって、IDが始まるまでの時間が長くならないように気を使って調整しています。カットシーンの最中に表示させたり、カットシーンを隠さない程度に表示させたり、もしくはサークルがなくなった瞬間に何秒間かポートレートが画面の一部に出たりなど、何パターンか検証をしている段階ですね。

 とにかく、ポートレートの表示によってプレイ時間が長くならないように、そして邪魔にならないように気を付けながら実装の調整をやっています。

――今後は8人コンテンツへの対応も考えているのでしょうか?

吉田:そうですね。やりたいという話はしています。さすがに24人レイドはどうだろうという話にはなっていますが……(笑)。ただし、"アピールの場が多いほど、こだわってポートレートを作る方が増える"と思っており、同時にポートレートの装飾などのリワード価値も上がるので、そこはしっかりと作っていこうかなと思っています。

――次は新式装備の製作と伝説素材の採集に関してですが、製作や採集には6.1で追加されたクラフター、ギャザラーの製作装備が必要になるようなバランスになるのでしょうか?

吉田:そこは極端に難しくはしていません、いままでと同じくらいの難易度だと思っていただいて大丈夫です。

――零式の実装が6.2の1週間後になりますが、新式装備の流通にも影響がありそうですね。予想できる反応としては、1週間の猶予ができたぶん、自作をする方も多くなりそうです。

吉田:ここがいちばん読めないところですね。実際に6.2以降のマーケットのデータを確認し、クラフター、ギャザラーの皆さんのフィードバックも見て、"どのタイミングで実装するのが最適解なのか"というのを今回改めて確認しようと思っています。

 ですから今回の実装を受けて、素直によかった点、悪かった点をフィードバックしていただけると、つぎに向けて調整できますので、ぜひご意見をいただけると幸いです。その意見によって、今後も零式の実装時期をずらすという前提のもとで調整していくのか、もしくは元のように戻すのかを決めていきますので、じっくり1カ月ぐらいは動向をチェックさせていただこうと思っています。

――つぎに、パッチ6.25では新たな友好部族クエストとして"オミクロン族"が追加されます。こちらはギャザラー向けのクエストになるとのことですが、ウルティマ・トゥーレが舞台になるのは意外でした。

吉田:そもそもウルティマ・トゥーレにいるいろいろな種族、部族たちは、"メーティオンが宇宙を旅する中で感じた絶望をデュナミスの力によって再現したもの"で、ある意味、かつて実在したものに対する影のような存在です。ただ、彼らは影でありますが、あの宙域に存在しているのは間違いありません。そんな絶望の象徴に対して、改めて"その先"について何が伝えられるだろう、というのがひとつのテーマですね。

 もちろん、物語についてはあまり暗くならないようにしています。あの周辺にいるいろいろなキャラクターが絡んでくるので、"6.0のアフターストーリー"のような感覚でも楽しんでいただけるのではないでしょうか。

 扱うテーマがけっこう重いため、シナリオチームの担当者だけではなくて総動員で読み合わせをしてニュアンスを調整し、クオリティを高めていったので、ぜひ6.0の物語、とくにウルティマ・トゥーレのエピソードが好きだった方は注目してください。

――オミクロン族だけではなくて、ドラゴン族なども関わってくるというイメージでしょうか?

吉田:全部とは明言しませんが、IDにいたやつらが出てくるかも……?

――ちなみにあの場所は移動に若干時間がかかるのですが、簡単に移動できるアクセスポイントが追加されたりするのでしょうか?

吉田:はい。エーテライトではないですが、アクセスが便利になるように移動用のNPCが配置されています。お見逃しなく(笑)。

『FFXIV』の遊びの幅を広げる新コンテンツ"無人島開拓"

――つづいて、多くのプレイヤーが期待する無人島開拓についておうかがいします。こちらは6.2で実装されるとのことで、前回のPLLでも概要が紹介されましたが、ストーリー性もあるコンテンツなのでしょうか?

吉田:いいえ、ストーリーがあると、「やらないといけない」と感じる人が出てきてしまうので、ストーリー性は持たせていません。もちろん、「なぜ無人島を丸ごとひとつもらえるのか」、「その先の水先案内人は誰なのか」など、序盤にプレイヤーの手を引いていく部分は簡単なクエストとして用意しています。

 ですがそこから先は、島の成り立ちや、この洞窟にはこんな仕掛けがあって……といったようなことを語るストーリーは用意していません。ですので、気ままに遊んでいただければと思います。

――パッチごとに開拓範囲が広がっていくというイメージですか?

吉田:そうですね。初期からかなり広いエリアが探索できるようになっています。アップデートで建てられるオブジェクトを追加したり、いろいろ手を加えていきます。開拓範囲が広がる、というよりは、ボリュームが増していく、という感じでしょうか。

――PLLで公開されたルガディンとの比較画像は衝撃的でした(笑)。

吉田:先日、グラフィックの最終確認会が終わったのですが、改めて「よく作ったな」と思いましたね。この巨大な島をプレイヤーにひとつずつ渡すMMORPGは、ほかにないと思います。

――想像以上に大きいのですね。

吉田:とにかく大きいです。島の各地にビューポイントもたくさん用意しているので、開拓そっちのけでスクリーンショットの撮影に勤しんでいただいてもよいかと思います。ひとりだけの場所で、誰も入れないようにも設定できますので、ずっとそこに籠って生活することもできます。

――この島には四季の変化はあるのですか?

吉田:四季の要素はありません。天候は変わりますが、雪は降りません。世界設定上、島の場所は決めていて、雪が降らない地域になっています。あとは「いつ行っても曇天だ」となると残念な気持ちになってしまうので、晴れは多めに設定しています。

――となると、南のほうの地域でしょうか。どこにある島なのかが気になりますね。

吉田:そこはクエストの序盤で、島がどのあたりに存在するかが紹介されますので、そちらをご確認いただければと。

――なお無人島での要素は、いっさい外の世界とのつながりはないのでしょうか? たとえば無人島での活動で各種トークンが得られたりとか、外の世界にも活用できるものが入手できることもあったりするのでしょうか?

吉田:基本的には、つながりがないように作っています。ただし、コンテンツの先端にある一部のやりこみ要素には、外の世界と絡めているものもあります。といっても、極限まで開拓し尽くした人向けなので、それが基本の目的になるというわけではありません。

――どのようなやりこみ要素が用意されているのでしょうか?

吉田:建てられるものに隠し要素があるという感じですね。建てられる建造物の種類もパッチごとに増えていくので、建てていたランドマークを最新のものに建て替えるといった遊びもできます。

 あとは、開拓レベルが上がっていくと、最初は獣道だったところに木の階段ができて、そこから土と木が混ざったような拠点に変わり、最終的には石畳になるという感じで外観が変化していきます。その開拓レベルが上がると、見た目を自由に切り替えられるようになります。

――やり込んだ人へのご褒美的な要素ですね。

吉田:ちなみに建物を建てられる場所は決まっていますが、何を建てるかは自由に決めていただけるようになっています。ある程度、効率よく島を開拓していくには施設の力が必要になるのですが、施設の配置換えも可能になっています。

――作物の育成や工芸品の作成などの要素も気になります。

吉田:作物を作る畑も、開拓の途中から自動化できるようになります。週に1回手間をかければ、あとはオートでやってくれるというモードですね。開拓のために毎日プレイする必要はなく、空いた時間に開拓を進めて、ある程度設備が整ってオートマトンが活躍してくれるようになったら、指示だけ出して任せるといった遊びかたもできます。個々の要素をこなす遊びから、全体をコントロールする遊びに変わるというイメージですね。

――これまでに『FFXIV』にない遊びが満載ですね。ちなみに島には名前をつけられるのでしょうか?

吉田:いえ、他人に見せる、という前提ではないので、何かしら皆さんで愛称をつけて呼んであげてください(笑)。

――島へのテレポはできますか?

吉田:そんな文明の利器はありません! が、行くのは簡単です。 逆に、島の中ではいつでもデジョンできる専用のアクションをご用意しています。あとは、マウントの移動速度をかなり早くしています。通常のフィールドの最高速度よりもさらに早くしてありますので、すごく快適だと思います。

――建物を建てられるとのことですが、既存のハウジングアイテムを無人島で使えたりするのでしょうか?

吉田:それは使えません。無人島開拓にハウジング要素を混ぜると、ハウジングをやっている人が有利になるという意見が出てくると思いますので……。ハウジングの代わりとして作っているわけではないので、無人島開拓のみで完結できるようにしてあります。

 もちろん、プレイヤーの皆さんからのフィードバックとして「こんな建物が置きたい」という意見も出てくるかと思いますので、それはのちのち、可能なかぎり対応していければと思っています。

――なるほど。とにかく既存のコンテンツとはまったく異なる、"『FFXIV』の新たな遊びの幅"が増えるイメージですね。

吉田:ですから、必ずしも全員にやり込んでほしいコンテンツではなく、生活系のコンテンツに興味がない場合はプレイしない人もいるかと思います。とはいっても、開拓の過程の報酬としてマウントがあるなど、多くの人が「そこまではやっておこうかな」と思える導線は用意しています。

――報酬も用意されているのですね。

吉田:最低限の要素でいいので、まず触っていただくための報酬は用意していますが、その後に無理をして続けなくてもいい作りにはなっています。自分が捕まえてきた動物たちに、1匹ずつ名前をつけるという人もいれば、まったく興味のない人もいる。

 でもそれが好きな人たちが、仮に全体のプレイヤーの1~2割いたとしたら、それだけでもものすごい人数が遊んでくれるコンテンツになりますので、そこから徐々に広がっていって、『FFXIV』の売りのひとつになっていってくれれば、という思いはあります。

 最終的には効率よく指示を出して収穫物を確認して、という遊びかたもできますし、半年に1回模様替えをするぐらいのまったりとした遊びかたもできます。とにかく自由に遊べるコンテンツなので、ぜひ一度触れてみてください。

――ちょっと気が早いかもしれませんが、ミニオンだけでなく、マイチョコボなどのマウントの放し飼いもできたらおもしろそうですよね。

吉田:まだ公開もしていないのにそれを言います?(笑) まずはミニオンに触れていただいて愛でていただければと思います。ちなみに、無人島にいる状態でもコンテンツファインダーに申請できるようにしてありますので、そのために島の外に出る必要はありません。

――ますます無人島から出られなくなりそうです……! 話は変わりますが、先日実装されたDCトラベルに関しての現状での感触をおうかがいできれば。

吉田:先週、高負荷の要因になっている厳しいチェックの部分をHotFixesにともなうメンテナンスで緩めることによって、負荷を減らすことに成功しました。週末には全リージョンのトラベルの様子を見ていたのですが、各リージョンのピークタイムであっても、申請から実行まで長くても1分半に収まっている状態です。

 ただし、申請数が落ちているわけではなく、"いつでも使える"という感覚が広がったので、皆さんがそれぞれ特定の時間に集中するのではなく、好きな時間に使っていただいているという印象です。申請数は相変わらず多いのですが、非常にきれいに推移している状態ですね。

 少し怖いのは、メジャーアップデート直後です。サーバーが開いた直後は申請が集中しやすいと予測されるので、もしかしたらそこはDCトラベルの機能をいったん止めて分散するといった、運営上の工夫をしたほうがいいかもしれないという話し合いをしています。アクセスが集中すると、落ちることはないものの、申請から移動までの時間が長くなってしまうので……。

――なお、DCトラベルと同時に実施された日本データセンターの拡張に伴い、Meteorデータセンターが新設されましたが、DCごとに文化の違いなどがあって、すごくおもしろいなと感じました。そのうえで、いまはいつでもほかのDCを訪問することができます。

吉田:僕は"吉P散歩"で全DCに行ってパーティ募集なども見ていたので、それぞれの違いもわかっていたのですが、いざそれが混ざるとこうなるのかと思いました。ほかのDCに行けるという点については日本だけでなく、海外の方からも、「やっと別DCの友だちに会えてうれしい」、「いろいろなDCを旅してハウジング巡りをしている」などの意見をいただいております。

 さらに、PvPが好きな人たちがDCの壁を超えて集まって、何時間もカスタムマッチをプレイしたりもしています。その配信を見ていたのですが、「これができるようになったのは本当にすごいな」と言ってくださっていて、素直に実装してよかったと感じました。ぜひいろいろな形で各DCでのプレイを楽しんでいただけると、より『FFXIV』のよさに気づいてもらえるのではないかと思います。

――では最後に、パッチ6.2に期待するプレイヤーの皆さんへ向けて、メッセージをお願いします。

吉田:毎回、「今回は全方位に楽しめるパッチです」と言っている気がするのですが、今回ほど"全方位"なパッチはないのではと思うぐらいの、とんでもないボリュームになっています(笑)。中でも新規要素に目を向けると、カジュアルに1~4人で遊べるヴァリアントダンジョンは、いままでやってこなかった"分岐や探索の遊びを盛り込んだダンジョン"になっています。

 このコンテンツを作ったからこそ、さらにそれを磨き上げて、アナザーダンジョンという別の遊びのコンテンツを同時に実装することができました。これは、我々開発チームの規模が大きくなっているということもそうですし、プレイヤーの皆さんとともに成長できているということの証でもあると思います。

 また、発表からずっと期待してくださった無人島開拓に関しても、これほど大規模なコンテンツを1パッチで追加するのは、ほかのMMOにはない規模感だと思います。それ以外にも、もちろんレイドがありますし、通常のID、討伐・討滅戦も追加されます。

 ほかには、まだ紹介できていないUIの便利機能も新たに用意していますので、コンテンツとしての遊びの幅に加えて、快適さもまた一段とレベルアップしています。それと同時に"万魔殿パンデモニウム零式:煉獄編"を1週間ずらしてリリースするという新たな試みにもトライさせていただいているので、ぜひ遊んでみての感想やフィードバックもお寄せいただければと思います。

 新規に始める方に向けても、引き続きコンテンツサポーターのアップデートをして、ソロでもストーリーにのめり込んで遊べるように調整を行っていますので、ぜひ夏休みのあいだにフリートライアルで始めていただければうれしいですね。夏休みが終わって、学校や仕事が始まるころに、つぎの6.2がきて……とさらに盛り上がると思います。今後もすべてのプレイヤーに楽しんでもらえるようにがんばっていきますので、ぜひよろしくお願いします。

(C)2010 - 2022 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

関連する記事一覧はこちら