漂う大作感。敗北した人類、少女を模した人造兵…『勝利の女神:NIKKE』の重厚な世界観に心を奪われた
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- スズタク
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SHIFT-UPが手掛ける新作アプリ『勝利の女神:NIKKE』のレビューをお届けします。
この記事では、本作の世界観やストーリーを中心にした内容を掲載します。
※本記事の内容は2022年8月2日より実施されたクローズドβテスト(CBT)によるもので、正式版とは異なる可能性があります。
ポストアポカリプスの世界で“ニケ”と“ラプチャー”の戦いが描かれる
『NIKKE』の舞台は、人類に仇なす未知の敵“ラプチャー”によって地上を奪われてしまった未来世界。敗北した人類は地下都市“アーク”に身を隠し、ラプチャーとの抗争を続けています。
そんな人々の最後の希望となるのが、少女を模した人型兵士“ニケ”。プレイヤーは指揮官となり、“勝利の女神”の名を冠するニケたちを率いてラプチャーに立ち向かっていきます。
本作のあらすじはざっとこのような感じで、以下は物語上のキーワードとなります。
アーク
地下深くに存在する都市。ラプチャーに敗北した人類が身を寄せる最後の砦であり、人間が居住する唯一の場所でもあります。
ニケ
さまざまな少女の外見をした人造兵。ニケはアークの三大企業でのみ生産され、地上奪還だけでなくアーク内の多様な分野で働いています。ニケは人間の言葉に絶対服従であり、人間に危害を加えることは絶対にできない存在です。
三大企業
アークを支える三つの企業。エリシオン、ミシリス・インダストリー、テトララインの三社を指します。ニケを生産しているのも三大企業であり、その影響力の大きさから各企業のCEOは絶大な権力を有しています。
ラプチャー
人類に敵対する謎の機械群。性能もサイズも多種多様で、強大なラプチャーはまるで生物を思わせるような特徴を備えています。
カウンターズ
プレイヤーが指揮を執る部隊。本作の物語は、このカウンターズのメンバーを中心に展開していきます。
ゲーム中では世界観やキーワードの解説が必要最低限のため、始めたての段階ではやや理解が追いつきにくいですが、設定自体は魅力的な要素がそろっています。美少女たちの可愛い絵柄とは裏腹に、世界観はとことんシビアで、見ていて心が締めつけられそうな展開も……。
また、ストーリーは序盤から目が離せない内容となっています。CBT未プレイで正式サービスを楽しみにしている人は、くれぐれもネタバレにご注意ください!
“勝利の女神”は単なる機械兵か、それとも……
タイトルにもなっている“ニケ”は本作で一番重要な存在であり、ストーリーも彼女たちにフォーカスされたものとなっています。人工的に作られたヒューマノイドである彼女たちですが、感情は普通の人間並にあるようで、人前で服を脱ぐのをためらったり、シャワーを浴びられなくて臭いを気にしたりといった乙女らしい瞬間もあります。
かと思えば、死生観に関して非常にドライな意見を口にしたりと、心がないロボットのように感じる場面も。はたして“勝利の女神”ともてはやされるニケは、人類にとって都合のいい戦闘兵器なのか、それとも人間と同じ心を持つ“少女”なのか。このあたりの描写もストーリーの見どころです。
ストーリー上では、誰にでも優しい聖母のようなマリアン、事務的な態度のなかに熱さを秘めたラピ、明るく活発なアニスなど、序盤だけでも個性豊かなニケが続々登場します。なかでも、親しみやすそうに見えてどこか他人と壁を築こうとするアニスが、個人的に興味をそそられてお気に入りでした。
■マリアン(声:花澤香菜)
■ラピ(声:石川由依)
■アニス(声:岡咲美保)
また、脇役も個性たっぷりで、各組織のトップ層の人間はいい意味で“憎たらしい”存在が多いです。どちらかというと庇護欲をかき立てられるニケたちと、純粋に憎い気持ちをぶつけられる脇役たちがいるおかげで、ストーリーにメリハリが効いています。
ストーリーはCBTで確認できた時点でチャプター12まであり、ボリュームも申し分なさそうです。ポストアポカリプスの世界観が好きな人や、ニケの絵柄に惹かれた人はぜひ正式サービスでプレイしてみてください!
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