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まだまだ半人前ですけど、あくまで私ならではの“色”で(アニエス)【軌跡シリーズ名言集】

Zenon
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 日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。

 本記事で紹介するのは、『黎の軌跡』に登場するキャラクター、アニエス・クローデルのセリフ。名門校アラミス高等学校に在籍する女子生徒にして、本作のヒロインである彼女の名言を紹介していきましょう。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

まだまだ半人前ですけど、あくまで私ならではの“色”で(アニエス)

●第一章_いとけなき焔~旅立ち~(英雄伝説 黎の軌跡)

 アニエスは本作において、最初に主人公ヴァンのもとを訪れた依頼人です。曾祖父の遺した手記に書かれていた遺産《オクト=ゲネシス(以下、ゲネシス)》の捜索を依頼し、1つ目を見つけて以降は《アークライド解決事務所》の業務を手伝うバイトとしてヴァンとともに動きます。

 最初は学生服を着て、一般人の依頼人としてヴァンの調査に同行。ゲネシスを巡りマフィアに殺されそうになるも、ヴァンに最後まで付いていく根性を見せました。


 ちょっとしたやり取り(別の名言で紹介予定)のあと、アニエスは私服に着替えてバイトとしてゲネシスの捜索、および解決事務所の業務を手伝うことに。彼女主体で依頼を解決することも。

 そして新たな依頼人として、猟兵の少女フェリーダ・アルファイド(以下、フェリ)と出会います。彼女の依頼は姉のように親しくしていたとある猟兵の捜索。詳しく話を聞いているとアニエスの持つゲネシスが共鳴し、行くべき場所を示しました。


  • ▲関連の話が出ただけで発動するゲネシスの共鳴現象。いまだ多くの謎に包まれた遺産となっています。


 ヴァンの車でクレイユ村へ遠征。学生寮暮らしのアニエスは、ちゃんと外泊許可をもらってくる手回しのよさを発揮します。

 道中、魔獣に襲われたバスを助けるといったトラブルはありつつも、無事にクレイユ村へ到着したアニエスたち。失踪した猟兵《火喰鳥(アイーダ)》の情報を聞き込みし、泥棒から自転車を取り返す緊急依頼を受けたり、ヴァルターというヴァンの知人(その正体は結社《身喰らう蛇》の執行者《痩せ狼》)と出会ったりと、いろいろなことを経験しつつ、少しずつ情報を集め目的の猟兵のもとへ近づいていきます。

 するとアイーダ本人が村に現れたと目撃情報が。すぐに会って話すことに成功するも、様子がおかしくて……?

 胸を押さえ、苦しそうなアイーダ。恐怖に突き動かされた軍用魔獣が立ちはだかりますが、その場を遊撃士とヴァルターに任せてヴァンたちはアイーダを追います。

 その後、丘陵地帯の最奥にある高台へ向かうと、《屍鬼(グール)》と化した猟兵たちの姿がありました。

 「アンタたちの血と肉をすすりたい」と、血の気の失せた顔で脅して来るアイーダ。


 アニエスはそんなアイーダの演技と本当の想いをすかさず看破し、「ダメですよ」と叱咤。フェリのためにも、諦めちゃダメだと諭します。

 相手を元気づけるように笑みを浮かべて手を差し伸べるアニエス。ここは彼女の強さと優しさが出てる名場面ですね。普通こんなことできませんよ?


 しかし、そんなアニエスの優しさをあざ笑うかのごとく、悪党メルキオルの手によって2つ目のゲネシスが行使され、ゾンビのようによみがえった猟兵らや、自我を失ったアイーダと戦うことに。

 なんとかピンチを切り抜けて猟兵たちを撃退し、ゲネシスも回収に成功しますが、グールと化していたアイーダはそのまま二度目の死を迎えようとしていました。そこでアイーダは別の猟兵団に所属しつつも妹のように可愛がっていたフェリの成長を願い、自分にトドメを刺すよう言います。

 猟兵として、戦士として大切な人を手にかける経験を積ませようとしていたわけですね。悲しいけれど、強くなるためには必要なことなのでしょうか……。

 しかし、それをヴァンが止めます。「子供に背負わせてんじゃねえよ。こういうのは大人の役割だろ?」と。そしてこれ以上アイーダを苦しませないよう、フェリに代わって彼女にトドメを刺しました。



 それを後ろから見届けていたアニエスは、悲痛な表情を浮かべています。こうして、アイーダは人としての心を保ったままフェリの腕の中で息を引き取りました。

 そして後日、事務所で今回の事件についての振り返り考察をするアニエスとヴァン。2つ目のゲネシスは“生命活動”に関係する実験装置と明かされます。曾祖父の遺産が悪党に利用されることで今回の悲劇が起きた、そのことにアニエスは責任を感じつつも、危険だからと引くつもりはないことをあらためて宣言します。


 決意のこもった強い眼差し。ヴァンもそれを受け止め、今後も調査に同行することは許可します。

 しかし、アイーダへトドメを刺した件について、ヴァンは「俺は警察でも遊撃士でもない。あくまで自分の流儀を貫くだけだ」と宣言。《アークライド解決事務所》のカラーとしてその方針を変えるつもりはなく、アニエスにもこのままバイトを続けるなら辛い思いをさせるかもしれないと匂わせます。

 「黒でも白でも、灰色ですらない、黎い狭間の領域で。」本作のタイトル『黎の軌跡』を象徴するようなセリフですね。

 上記のセリフのあと、「お前までそれに染まる必要はーー」と警告を発しようとしますが、アニエスは「大丈夫です、染まりはしませんから」と返しました。その言葉の理由こそ、今回の名言となります。





「まだまだ半人前ですけど、あくまで私ならではの“色”で」

 ヴァンがアイーダを手にかけることで背負ったもの、それ自体を真似したり肩代わりすることはできないけれど、その道を歩むヴァンを支えて寄り添うことは自分にもできる。同じ考えで同じ行動をするのではなく、少しでも自分なりに考えて行動し、その負担を減らせたら。そんなアニエスの決意と優しさが感じられるセリフです。

 また、本作はアニエスがヴァンと行動するなかで学び、経験し、成長していく過程を見守っていくことになるので、個人的には彼女がもう一人の主人公だと思っています。そういう意味でも、ここでのセリフ「私ならではの“色”で」は非常に印象深いものでした。

 「貴方の色に染まりたい」ではなく、「自分ならではの色で貴方を支えたい」。この時点ではヴァンへの想いも敬意のような面が強いアニエスですが、今後の彼女の想いの行方にも注目です。最新作『黎の軌跡II』でもその辺りがどう描かれるのか、期待しましょう。

  • ▲強さと優しさを兼ね備えた、メインヒロインの風格(でもライバルも多くて大変だね!)

 シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらをピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに!


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※“グレンデル”のプラキットは後送で12月以降のお届けとなります。

※画面はPS4『英雄伝説 黎の軌跡』のものです。
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