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ダメなんだ!僕らはあくまでルールの上で戦わなくては!(マキアス)【軌跡シリーズ名言集】

Zenon
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 日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。

 本記事で紹介するのは、『閃の軌跡IV』に登場するキャラクター、マキアスのセリフ。《VII組》の一員にして、法をつかさどる《司法監察官》として精神をすり減らしながら働く彼の名言を紹介していきましょう。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

ダメなんだ!僕らはあくまでルールの上で戦わなくては!(マキアス)

●第II部 宿命の星たち(英雄伝説 閃の軌跡IV -THE END OF SAGA-)

 本作の主人公・リィンと同じく、トールズ士官学院《VII組》に所属していたマキアス・レーグニッツ。彼は在学時代もクラスの副委員長を務め、学年でもトップクラスの成績を誇っていた真面目な秀才タイプです。

 当初はとある事情から“貴族”を毛嫌いしており、帝国内で絶大な権力を持つ《四大名門》の貴族ユーシスとも犬猿の仲でした。

 ユーシスに噛みつくマキアス。最初は仲良くしていたリィンが男爵家とわかると、露骨に距離を置こうとするほど根深い“憎しみ”を貴族に対して抱いていました。

 というのも、マキアスが幼いころに世話を焼いてくれていた従姉のトリシャが、婚約者の貴族男性から手ひどい裏切りを受け、自殺した事件があったからです。貴族の男性もより上位の貴族から横やりの縁談を入れられ、それを断れなかったという事情はあるにせよ、それで彼女を“愛妾”にしようとしたことは事実です。

 亡くなったトリシャに泣きすがる幼いマキアスと、マキアスの父・カール(のちのレーグニッツ知事)および貴族の青年・アーサー。




 めったに怒らないカールも、この時だけは怒りをあらわにしてアーサーに詰め寄ったとのこと。

 この事件は、マキアスが貴族を激しく憎む契機となります。彼にとって貴族は傲慢で平民を見下し、愛する女性ですら平気でさげすんで、彼女が命を絶ったことすら自分のせいとは認められない下衆な人種。そんなイメージで凝り固まっていきます。そりゃあ、そんな人とは仲良くできませんよね。

 とはいえ、マキアスは《VII組》として過ごすなかで「結局はその人しだいなんだろう」という考えにいたっていき、“貴族”だからといって毛嫌いすることはなくなっていきました。貴族にだっていいヤツもいれば悪いヤツもいる。それは平民だって同じことだと。

 そんな人間として成長を遂げたマキアスは、学院卒業後《司法監察院》という汚職や不正を暴く“法の番人”となる職業を選択します。《VII組》として、やり切れないさまざまな事件を見てきた結果、彼が導き出した答えがそれでした。

 単純な戦闘力や財力、権力では解決できない部分を補うため、《司法監察院》入りを決めたマキアス。その心は常に《VII組》のそばに。

 ときには監察する際に嫌がらせのようなたらい回しをされ、精神をすり減らしてボロボロになる場面も。辛い道を選んだのは自分自身とは言え、世知辛い現実はやっぱり苦しい模様。

 やがて《巨イナル黄昏》が発動し、帝国の人々が心に抱える負の感情を増幅させる“呪い”に蝕まれているとき、マキアスはばったりと彼女の従姉トリシャの元婚約者・アーサーと再会します。

 小難しい話は省きますが、アーサーは法を都合よく解釈することで、徹底的に“貴族”から財産をむしり取ろうとしていました。自らも貴族であるにもかかわらず、まるで、自分自身を罰するかのように。

 “呪い”の黒いモヤに侵され、償いと称して貴族から露骨な徴収を進めるアーサー。

 そんな彼を見て、マキアスは納得したように語りかけます。「ずっと、姉さんを死なせてしまったことを後悔していたんじゃないですか?」と。

 マキアスは監察院に入ってアーサーの動向をあらためて調べ上げ、彼が結局は上位貴族の縁談を断っていたこと、そのせいで実家から縁切りのような扱いを受けてなお、帝国貴族の在り方を変えようと足掻いていたことなどを知ったそうです。

 それはすべてトリシャを死なせてしまったことへの罪滅ぼし。ここまでの情報が明かされたとき、マキアスから聞いていた“貴族の男”のイメージがぐるりと180度変わったのを覚えています。

 そして貴族に絶望したアーサーは、戦争の糧として貴族の力を可能な限り削ぐ道を選びます。前述の通り、法の抜け道、解釈を悪用する形で。そんな自暴自棄になっているアーサーに対し、マキアスが放ったセリフが、今回の名言となります。




「ダメなんだ!僕らはあくまでルールの上で戦わなくては!」

 きれいごとではなにも変わらない、変えられないと絶望したアーサーに、マキアスは自分も同じく歪んでいたが、新たな“正しい道”を見つけられた。自分も力を貸したっていい。アーサーにだって見つけられるはずだと胸倉をつかんで叫びます。






「だってアンタはーー紛れもなくあの姉さんが選んだ男なんだから……!」

 その後、レーグニッツ知事も登場してアーサーを許し、貴族を追い詰めるのではなく本当の意味で帝国を変えるため力を合わせようと、手を取り合うことに。アーサーの呪いは解け、無理な徴収は終わりとなりました。



 マキアスも吹っ切れたようにリィンにお礼を言います。

 はい、というわけでいかがでしたでしょうか。マキアスの名言「ダメなんだ!僕らはあくまでルールの上で戦わなくては!」をお送りしました。初期の貴族を憎んでいたころのことや、司法監察院で苦しんでいる姿を知っているからこその感慨深さがあるエピソードでしたね。

 あれほど貴族を憎んでいたマキアスが、こう言えるまでになった。ブルリと震えるほどに彼の成長に感動したのを覚えています。なにかとネタにされがちな彼ですが、ちゃんと真面目な名言もあるのだと覚えておいてあげてください(笑)。

 シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらをピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに!

※画面はPS4『英雄伝説 閃の軌跡I:改 -Thors Military Academy 1204-』『英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ』『英雄伝説 閃の軌跡IV -THE END OF SAGA-』のものです。
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