『ディスガイア7』はPS5/PS4/Switchで2023年1月26日発売! 和風の魔界で巨大化やアイテム転生を楽しめる

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 メディア向け発表会で日本一ソフトウェアの『魔界戦記ディスガイア7』(以下、ディスガイア7)が発表されました。PS5/PS4/Nintendo Switchで、2023年1月26日発売予定。価格は6,980円(税別)です。

 人気SRPG『魔界戦記ディスガイア』シリーズの最新作が発表された会場は、『ディスガイア7』の舞台“日ノ本魔界”を意識した和風の装いとなっていました。

 日本一ソフトウェアの元代表取締役社長の新川宗平さんと、『ディスガイア7』のディレクター・美濃羽俊介さん、『ファミ通』グループ代表の林克彦さんが登壇。これまでのシリーズを振り返っての主なできごとや、最新作の内容について言及されました。

 また、発表会の最後には質疑応答が設けられていたため、そちらについても記載します。

 なお、本会見は2022年8月5日に行われたものです。

『ディスガイア』シリーズを解説

 最初は、新川さんから『ディスガイア』シリーズの特徴や歴史について語られました。

 名作シミュレーションRPGとの勝負するために独自性を出すためにレベル9999、億越えのダメージを取り入れたことをはじめ、持ち上げなどの戦略性、アイテムを強化するアイテム界でのやり込み要素、ゲームのルールを変えてしまう暗黒議会などが、初代から変わらない『ディスガイア』たらしめる要素であると語ります。

 来年2023年で発売から20周年を迎え、すべてのシリーズ作品を合わせると、全世界累計出荷本数500万本を超えていることが明かされました。

 あわせて、海外市場についても語られ、現在では日本国内の3~4倍売れているとのことでした。


 タイトルごとの独自性や、キャラクター、ストーリーを一新していることにより、どの作品から入っても楽しめる『ディスガイア』シリーズ。応援され続けている理由は、ゲーム内容だけでなく、ここにもあると新川さんは分析します。


 現行機でも『ディスガイア』を遊べるため、『ディスガイア7』発売までに過去シリーズを遊んでほしいとのこと。とにかくいろいろな要素を遊びたい人は『ディスガイア5』、アプリゲーに慣れている人は『ディスガイア6』をオススメしていました。そのうえで、すべてのシリーズを遊んでほしいと笑いながら加えました。

 『魔界戦記ディスガイア』の前身となる同社の作品『ラ・ピュセル 光の聖女伝説』についても振り返ります。自信を出して発売したものの、思うように売れなかったとか。

 当時の開発環境から、「何が売れるのかわからず、次の作品が売れるかわからないから、最後になってもいいように好きなものを作ろう」となり、『魔界戦記ディスガイア』が生まれたそうです。

 発売日を迎えるや否や、在庫切れを起こす『魔界戦記ディスガイア』。追加発注と在庫切れを繰り返し、13万本の売り上げを達成。「担当チームからはうれしい悲鳴が起きた」と当時の状況を明かしました。

 シリーズの海外展開は当初、アトラスから打診があったとのこと。ただ、パロディがわかるのかなどの不安がありつつも海外で売れたことから、同じ趣向を持つ人間がいることを認識したようです。こうして、“チャレンジ精神”と“サービス精神”という“ディスガイア魂”ができあがったと語りました 。

舞台は和風の魔界“日ノ本魔界”

 ディレクター・美濃羽さんの口から、最新作の内容が明かされます。美濃羽さんは、『ディスガイア4 Return』や『5』の開発に参加し、『ディスガイア7』でディレクター業に挑戦することになります。


 まずは『ディスガイア7』の舞台について。『ディスガイア7』では、和風の魔界“日ノ本魔界”が舞台となります。“日ノ本魔界”では、『ディスガイア2』や『ディスガイア5』のように、多数の魔界が入り組むのではなく、初代『ディスガイア』 や『ディスガイア3』のような、1つの魔界の世界観を掘り下げる物語が展開されます。

 主人公は、はぐれ武士“フジ”で、ヒロインはオタク少女“ピリリカ”となります。2人のコンビが“日ノ本魂”を取り戻すことになるとのこと。

 フジは、金にうるさい守銭奴で、金の亡者。貧乏節なので、あくどい手を使ってお金を稼ぐ悪魔的な発想を持っています。

 ピリリカは、過去シリーズで言うところの“ウサリア”がいたような平和な魔界の出身。お金持ちのため、“フジ”にお金を渡していろいろ行動することになります。

 新川さん曰く、ピリリカは“愛”が好きで、過去シリーズで言うと、“フロン”に近いキャラクターだと語られました。

巨大化して範囲攻撃できる“弩デカ魔ックス”

 新たなシステム“弩デカ魔ックス”が実装されます。“弩デカ魔ックス”とは、キャラクターが巨大化し、マップ全体に攻撃できるうえに、存在するだけで効果を発揮するエフェクトのようなものを発する要素。

 例えば、プリニーが“弩デカ魔ックス”を行うと、ステージ上で“プリニー爆破”をした際に、すべてのプリニーが爆発するようになります。

 ストーリーを進めるだけならば、“弩デカ魔ックス”のキャラクターレベルを上げて、全体攻撃を行うことで、非常に有利に進められるとのことでした。

 初心者が億劫に感じてしまう“シミュレーションRPGでの移動”と、ゲームが単調にならないための地形効果をメインに見据えたシステムであると語られました。

 また、敵も使ってくることも判明。巨大化同士の戦闘も存在し、敵の“弩デカ魔ックス”キャラクターを倒せば、効果を打ち消して、マップギミックをないものにできる情報が明かされました。

やり込み要素の極限“アイテム転生”も実装

 これまでのシリーズに存在した“アイテム界”の、さらなるやり込み要素“アイテム転生”が新登場。

 転生元のステータスと特性を引き継げるシステムで、“ガム”や“キャンディ”のような食べられるアイテムを転生させ、剣にすると、食べられる特性を引き継いだ剣が生まれます。この場合、“キャンディ”のように食べるとHP分が回復します。

 その武器が持つ特性を引き継がれるので、例えば、杖を持っていれば魔法の射程が伸びる、拳武器を持っていれば反撃回数が増えるといった要素が引き継がれます。それ以外にも、レアな特性もあるとのことです。

 ステータスは転生元のものが引き継がれますが、依存ステータスは、転生先の依存となります。例えば、拳を剣に転生すると、ATK値とSPD値が高い剣が誕生しますが、剣による通常攻撃の依存ステータスはATKのみとなります。

ファン待望の“武器技”が復活!

 『ディスガイア6』では外されてしまった“武器技”が、『ディスガイア7』で復活します。『ディスガイア6』を遊んだユーザーからの要望が多かったため、最新作では復活させることを決めていたと新川さんは語ります。

 単純に復活させるだけではなく、“アイテム転生”を駆使することで、槍を持った状態で剣の武器技を使えるような、やり込み要素がパワーアップしています。

 “武器技”を使える条件は2つ。1つは、従来通りにウエポンマスタリーを上げることによって習得するもの。

 もう1つは、“アイテム転生”の特性として、武器技“魔拳ビッグバン”を使える特性を持つ拳武器を転生させることで、“魔拳ビッグバン”を使えるようになります。

シリーズ最多の汎用キャラが登場

 シリーズ最多となる、45体の汎用キャラが登場します。

 『ディスガイア6』では、3D化をしたことで大幅に減ってしまった汎用キャラが、『ディスガイア7』では2倍(+1)に倍増しています。美濃羽さん曰く、「男女を分けることがとても重要」とのことでした。

自動戦闘がリニューアル。“魔ソリン”をつかって周回しよう

 『ディスガイア6』で楽しめた“自動戦闘”機能がリニューアル、発展して続投となります。

 「オート機能は便利だけど、自動周回は放置が最適解になってしまう」と語る美濃羽さん。レベリングを工夫して、かつ効率化して楽しむ『ディスガイア』としてのおもしろさと結びつけるため、自動周回の仕様が変更されます。

 “魔ソリン”というコストがあり、ターンごとに消費されます。少ないターンでクリアできるようにAIや戦略を工夫して組み替える楽しさを味わえます。“魔ソリン”は、“魔ソリン”を使用しない戦闘でつねに入手できます。

 さらに、本作での自動周回はスキップ制になっており、“自動戦闘”と“自動周回”が分かれた概念に。放置の時間をなくして、“魔ソリン”を30消費したら10回クリアことにします、といったスキップが可能になります。

 さらに、本作にはステージごとのミッションも存在します。出撃させるパーティを限定すれば、報酬を獲得できるシステムです。ミッションのクリアを見据えてパーティを組み替えることも重要になるとのこと。

 自動周回の流れは、アイテム界に潜って“魔ソリン”を入手し、“魔ソリン”を使用してオート戦闘でスキップし、アイテムを獲得し、またアイテム界に潜って……を繰り返すもの。

 作業感ではなく、工夫の楽しさを味わえるようなオート機能になるとのことでした。

オンラインAI対戦機能で頂上を目指そう!

 AI機能を使用した、シリーズ初のオンラインAI対戦機能が実装されます。

 過去シリーズには、PSP用ソフト『魔界戦記ディスガイアPORTABLE 通信対戦はじめました。』でアドホック対戦が可能でした。しかし、あまり遊ばれなかったことから、対戦に向いていないと考えた新川さん。

 しかし、AI機能をエディットする“魔心エディット”を使えば、対戦がおもしろくなるのでは、と考えて今回実装となります。

 レーティングが存在し、レートの近い3人の相手から選んで対戦できるとのことです。

 バランス的にも、いわゆる“結論パーティ”のようなものができないように、調整を繰り返している段階にあることが語られました。

新タイトルに多数の疑問が飛び出した質疑応答!

 以下では、発表会で行われた質疑応答でのやりとりを掲載していきます。なお、質疑応答中は敬称略。

――PCでの発売は検討していますか?

新川:現状は発売の予定はありません。しかし、予定がないだけで、今後検討するかはわかりません。

――メインストーリーの難易度はどのくらいになるのでしょうか?

美濃羽:難易度の調整は明確な基準がありまして、本作では『ディスガイア5』の基準に戻します。基本的には、工夫すればレベリングの必要がなく、レベリングすれば楽にクリアできるくらいの難易度になります。『ディスガイア6』ではオート戦闘ですべて終わってしまうこともあったので、そうならないようにするつもりです。

――ストーリーの演出について、2Dと3Dの演出はどのくらいの割合になりますか?

美濃羽:2Dにした形で進めます。本シリーズは原田たけひと先生の絵が売りの部分でもあるので、3Dのみにしてしまうと、そこが見せられなくなってしまうので、この形にしています。

――舞台が和風ということで、和風のロケーションが存在するのでしょうか?

美濃羽:“日ノ本魔界”のいろいろなところをめぐっていく中で、神器を集める旅がメインになっていきます。その中で、日本の観光名所をオマージュした、北海道、沖縄、四国といったような場所をめぐります。温泉もあって、岐阜がモデルです。

――和風の魔界が舞台ということは、BGMも和風のものになるのでしょうか?

美濃羽:そうですね。戦闘も、荒野のような、和風のものになります。歌曲も存在して、それも和をイメージしています。演歌もあります。

――『ディスガイア6』ではレベル9999万が印象的でした。本作での、数値周りはどうなるのでしょうか?

美濃羽:『ディスガイア6』では、過去シリーズより桁を増やしたレベルやダメージになっていましたが、そこは『ディスガイア6』ならではの要素として、置いてきています。そのため、『ディスガイア7』は、『ディスガイア6』を除く過去シリーズと同じものになっています。レベルは9999までになります。

――ファンに向けて、メッセージをお願いします。

美濃羽:僕はファンから『ディスガイア』のディレクターになった人間です。なので、僕が思う最高におもしろい『ディスガイア』を作るつもりです。よろしくお願いします。

新川:『ディスガイア7』は、日本一ソフトウェアが30周年、『ディスガイア』シリーズが20周年を迎えるタイミングで発売します。新しい世代のスタッフが我々の看板タイトルを作り上げてくれたということが感慨深いです。

 ファンの皆さまも、新しい『ディスガイア』の遊びをぜひ体験してほしいです。よろしくお願いします。

(C)Nippon Ichi Software, Inc.

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