『ドラえもん のび太の牧場物語 大自然の王国とみんなの家』中島光司Pインタビュー。前作からの改善ポイントは?
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11月2日に発売予定のPS5/Nintendo Switch/PC(Steam)用ソフト『ドラえもん のび太の牧場物語 大自然の王国とみんなの家』のプロデューサーである中島光司氏へのインタビューを掲載します。
シリーズ2作目となる本作では、前作からどんな部分がブラッシュアップされたのか? このインタビューでは、東京ゲームショウ2022で本作の体験版をプレイして思ったことを交えつつ、さまざまな質問をぶつけています。本作の発売を楽しみに待っている人は、ぜひご一読ください。
『ドラえもん』らしい、人間にとって大切な要素を感じられるハートフルな作品に
――本作のコンセプトについて教えてください。
前作を含めたシリーズのコンセプトとして『ドラえもん』らしい、人間にとって大切な要素を感じられるハートフルな作品にしたいというものがまずありました。本作でももちろん、その部分は大切に作っていますね。
――前作の反響はどういったものでしたでしょうか? また、その反響は本作にいかに生かされていますか?
グラフィックの方向性やクオリティに関しては、非常にいい評価をいただけました。本作でもその魅力、つまり前作の絵本のような表現を踏襲しつつも、グラフィック以外の部分でもよりリアルな表現にも挑戦しています。
――リアルというと具体的にはどういうものなのでしょうか?
例えば太陽の光や風の音、虫の鳴き声などを表現することで、より世界の美しさを際立たせるように心がけています。
もう一点、UI(ユーザーインターフェース)に関しても前作でいろいろな意見をいただいたのを生かしています。具体的には最新の『牧場物語』シリーズを参考にしながら、より遊びやすく改良を加えています。
ゲームバランスの面でも、どんなユーザーの方にも遊びやすくなるように調整を加えています。できるだけ序盤からいろいろなことをできるようにしたり、自分の行動によってどんどん資産が増えていって、やれることが増えていったりといった体験を大事にできる……そんなゲームバランスですね。
――確かに、体験版でも最初からいろいろなことができてビックリしました。
製品版に関しても、当然導入のオープニングはありますが、その後はなるべくすぐにゲームプレイを楽しんでもらえるような工夫をしています。後日、TGSで遊べたものと同じ内容の体験版も配信予定ですので、楽しみに待っていてください。
――おお! それは楽しみですね。それでは体験版についても読者にイメージしてもらうため、少々続けて質問したいと思います。体験版の時点で、マップもかなり広そうな印象を受けましたが、広さ自体は変わっているのでしょうか。
実際の面積はそこまで大きくはなっていないのですが、体感的にはそう感じるのかもしれません。広さそのものよりも、マップそれぞれの作り込みを大事にしています。
海辺だったらリゾート地っぽくしたり、森に入ると神秘的な雰囲気になったりというような個性付けですね。
日常を過ごすゲームなので、広くしすぎると移動が煩わしくなってしまうと考え、広さはそこそこに、探索のときの驚きを感じてもらえるようなマップ作りを心がけました。
――体験版で注目してほしいポイントはどこですか?
この体験版は、冒頭の要素を切り出したというよりも、すぐにゲームの新要素やきれいな場所の冒険を楽しめるような特別なデータになっています。そのため、ある程度ゲームの資産がそろった状況でゲームプレイができるようになっているようになっていますので、前作からのUIやゲームバランスの改善に関して確認しつつ楽しんでほしいですね。
――体験版はどのくらいの進行度の状態なのでしょう?
特定の進行度のセーブデータではなく、各要素が体験できるように特別に作成した状態のものとなっています。
――続いてゲームボリュームについてもお聞かせいただけますか?
何時間くらい遊べる、というのは『牧場物語』シリーズで明言するのは難しいですが、ひみつ道具や作物などの種類は前作から増えています。
またシナリオに関しても結果的に前作以上のボリュームになっています。メインのシナリオはもちろん、サブシナリオを含めるとかなり遊び応えのあるものになっているかと思います。
――ひみつ道具についてのこだわりを教えてください。
“これがあれば話がおもしろくなりそうだな”というひみつ道具を優先的に採用しています。とはいえ無制限に使えると何でもできてしまうので、『牧場物語』らしい達成感を壊さないバランスはとるようにしていますね。
――ひみつ道具と言えば、体験版の開始地点に“もしもボックス”があったのですが、あれは何か意味のあるものなのでしょうか?
ゲーム的に自由に使えるものではないです。そのまま使うと何でもできてしまいますからね(笑)。
“もしもボックス”は、一度見たイベントをもう一度見るためのひみつ道具です。いわゆるギャラリーモードのようなものですね。
――シナリオについてのこだわりはいかがでしょうか?
前作よりも、より近い関係性でみんなが過ごせるようなシナリオになっています。和気あいあいと暮らしていくなかで、自分の努力がみんなのためになっていく……そんなゲーム体験になることを目指しました。
――前作と比べて、のび太くんのスタミナ管理のバランスはどうなっているのでしょうか? 体験版では緩めに感じましたが……。
そこは前作と比べて調整しています。行動が制限されないように、シビアになりすぎないようにはしていますね。
――注目してほしいゲームオリジナルキャラクターは誰でしょう?
たくさんいるのですが、個人的にはルアナというペンギンの女の子が好きですね。恥ずかしがり屋で、いわゆるツンデレのようなキャラクターで、じょじょに仲良くなっていく様子に注目してほしいです。
――ミニゲームなどもありますが、アクションの難易度はどうなっているのでしょうか?
それほどシビアではないです。誰でも遊んでもらえるバランスになっているので、何度も挑んでもらえるかと思います。
――ゲームの目標もそこまでシビアなものにはしていないのでしょうか?
そうですね。自由に遊ぶのが楽しいゲームなので、目標はシビアには設定していないです。
とはいえ自由すぎて何をやっていいか分からないというユーザーもいると思います。“やることメモ”でクエスト制のように目標が設定されるので、迷ったらそちらを参考にしてもらえればと思います。
――発売を楽しみにしているユーザーに一言お願いします。
前作発売後、とても大きな反響をもらえて、多くのユーザーの皆様に遊んでいただけて本当にうれしく思っています。いただいた意見を元に改善された部分もたくさんありますので、ぜひ機会があれば、今後配信予定の体験版を遊んでいただければうれしいです!
※記事内の画面は開発中のもの。
©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK
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