記憶を取り戻す冒険とスローライフが融合した『Re:Legend』をレビュー【電撃インディー#335】
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- 紅葉つかさ
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は505 GamesとMagnus GamesのアクションRPG『Re:Legend』のレビューをお届けします。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
自由度の高い冒険が始まる!
『Re:Legend』は、のどかな雰囲気が漂うヴォッカ島を舞台にしたアクションRPG。プレイヤーは記憶を失ってしまっており、流れ着いたヴォッカ島で生活しながら、記憶を取り戻すために島中を冒険することになります。
そして、本作では、さまざまなクエストが用意されており、メインとなるクエストをクリアすることでストーリーが進行していくという形になっています。このような形で、ゲームを進めていくことになりますが、プレイして思ったのが、自由度の多さ。
まず、自身の分身となる主人公はアバターを作成。性別や髪形、色などいくつかの種類がある中から好きに選べます。
それぞれのパーツの数はとても多いというわけではありませんが、パーツごとに特徴があって違いがはっきり分かるので、組み合わせることで、自分だけのキャラクターを作ることができます。
さらに、キャラクターが使用できる武器は大剣や弓などの種類があり、好きなものを装備できるので、近距離で戦うか、遠距離で戦うか、といった戦闘スタイルも自由に決められます。
ここまでで、見た目や装備を用意したら記憶を取り戻すための冒険へ。本作のアクション部分は、ボタンに対応した攻撃や回避をすることができるオーソドックスなものになっており、連打するだけで攻撃がつながるので、誰でも気軽にプレイできるようになっています。
キャラクターにはスキルが用意されており、一定の行動をとることでレベルアップしていきます。その中には、武器に対応したスキルもあり、装備した武器で戦うとレベルがあがっていき、連続で攻撃できる回数が増えるなどさまざまな効果が発揮されます。
イメージとしては、武器を使えば使うほど、その武器に慣れていって扱いがうまくなるといった感じですね。
また、冒険途中に出会う“マグナス”と呼ばれる生き物たちは敵として戦うだけではなく、アイテムを与えることで、飼うことも可能。“マグナス”ごとに、好きなものが決まっており、嫌いなものだと怒って攻撃してきたりします。好き嫌いがあるのは、人間と同じですよね。
そして、飼った“マグナス”は、戦ったり、背中に乗って移動したりと冒険をする上で重要なパートナーとして、いっしょに冒険することができます。
ストーリーでは、1人で冒険しますが、本作ではマルチプレイが用意されており、4人で協力して、冒険することもできるので、気分転換などにほかのプレイヤーとのマルチプレイを楽しんでみてもいいかもしれません。
農業や釣りなど充実のスローライフを体験
プレイヤーは、記憶を取り戻すために冒険することになりますが、ずっと冒険をしていくわけではありません。流れ着いたヴォッカ島の町での生活が待っています。
町では、流れ着いた主人公のために今は使われていない農場の片隅にある小屋を寝泊まりする場所として貸してくれます。その中で、すぐ近くにある農地を自由に使っていいということから農業を始めることができます。
と言っても、農地は最初、使われていないということで、雑草が生えて岩がむき出しになっており、とても農業ができそうにありません。そこで、農地の整備や種まき、水やりといった一連の流れをすべて行って初めてようやく収穫することができます。そういたことを経て、一から始めて農作物ができたときはやっぱり嬉しいですね。
収穫した農作物は売却してつぎに育てるものの種を買ったり、そのまま冒険中に体力を回復するアイテムとして使ったり、さらに調理して料理にしたりと使用方法もさまざま。
農業だけではなく、釣り竿を持っていれば、ミニゲームをしながら釣りができたり、斧があれば木の伐採、ピッケルがあれば採掘などほかにもできることはたくさん。
注意が必要なこととして、これらの行動にはスタミナが必要になってきます。
冒険中も行動するとスタミナが減っていくのですが、農業や釣りなどで減るスタミナの量はそれ以上。すこしの行動でみるみる減っていくので、何をするかを事前にある程度決めておかないと、スタミナが足りなくてできないなんてことも。アイテムを使用すれば、スタミナを回復することはできますが、序盤のアイテムが少ない時だと、やりくりが大変です。
ただ、武器のスキルのように、農業や釣りにもスキルがあり、レベルがあがるごとにキャラクターのスタミナの最大値が増えていきます。なので、序盤は農業だけ、釣りだけ、など1つのことに絞って、スキルのレベルをあげながらスタミナに余裕があったらほかのことをするといった形がよさそうです。
このスタミナの管理が難しいところでもあり、おもしろいところでもありますね。
ちなみに、町の人々と交流することでレベルがあがるスキルも用意されており、農業などに必要なものを購入するついでに話しかけてみるのもいいかもしれません。
仲良くなると、そのキャラクターのクエストができるようになるので、本当に仲良くなっているような気持ちにもなれます。
本作では、主に記憶を取り戻すための冒険と町でのスローライフの2種類で構成されています。どちらにもそれぞれおもしろいところがあるのですが、何をするにもスタミナが必要になっているので、序盤は同時にさまざまなことをすることが難しくなっています。
ですが、スタミナによって行動が制限されるということがのんびりと長い時間をかけてゆっくりするというスローライフというものにマッチしており、長い時間をかけて楽しむことができるようになっています。
スキルのレベルアップによって、スタミナが増えてさまざまなことができる回数を増やせるというのも、現実で我々が新しいことを始めたときにはあまりできなくても、回数をこなしていくことで、慣れてできることが増えていくというのをゲーム内にうまく落とし込めているのではないでしょうか。
それでも、やれることが多すぎて、ストーリーをあまり進められてはいないのですが……。なので、実際にその場にいるような生活を体験しながら、ゆっくりと進めていきたいですね。
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Published by 505 Games. 505 Games and the 505 Games logo are registered trademarks of 505 Games S.p.A and/or its Affiliates.
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