『天下布武』は当時の歴史SLGのなかでも随一の存在感を放つタイトル
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10月27日に発売される『メガドライブミニ2』に収録されているタイトルについてレビューしていきます。
『メガドライブミニ2』は、令和初のゲーム機として話題を呼んだ、ミニハードの決定版『メガドライブミニ』から、内容を一新し、『メガドライブ2』を再現した新デザインでさらなる小型化を実現しつつ、大きくパワーアップした新ハードです。
特別企画では、さまざまなライターがソフトの特徴や魅力を語っていきます。今回掲載するのは『天下布武~英雄たちの咆哮~』です。
『天下布武~英雄たちの咆哮~』 文:豊臣和孝
本作は1991年にゲームアーツがメガCD向けにリリースした歴史シミュレーションゲームです。当時広告で強調されたのは、約1200名という総登場武将。織田信長など1500年代中期におなじみの面々から、赤穂浪士や伊達騒動、新井白石など江戸中期の人物までフォローしているのは恐らく本作だけ。「いやそこまでいく前に全国統一できるだろ!」となりますが、引っ張ろうと思えばいけることが重要なんですね。
ゲームアーツの歴史SLGといえば、同社が1990年にNECのホビーPC『PC-8801mkIISR』以降向けにリリースした『HARARIKI(ハラキリ)』が有名ですが、イロモノ感を前面に押し立てた『HARAKIRI』に対し、本作はひたすらストイックにSLG部分を徹底ブラッシュアップ。攻略ルートを国ではなく城単位で考えたり、水軍や石高といった概念があったりなど、当時リリースされていた歴史SLGの要素を上手にアレンジして取り入れていました。
方向性としては、じっくり内政より戦争とテンポを重視。CPUの思考が速く失敗(リトライ)はさほど苦になりません。ここであえて“失敗”と表現したのは、本作は難易度が高いことを強調したいから。特に序盤は運要素が強く、CPUの勢力伸長に負けることも多々あり「ウソでしょ!?」といった滅亡が頻発。
一方で「これ勝てるの?」といった弱小大名にもワンチャンあり、この塩梅が絶妙! 知らなかった歴史SLGファンには絶対的にオススメします。
タイトル説明(公式サイトより)
戦国時代を描いた、ゲームアーツの歴史シミュレーションゲームです。総勢千二百名もの武将が登場します。1555年の「群雄割拠」、「天下布武」、「本能寺炎上」、1600年の「関ケ原」の4種の中からシナリオと大名を選び、全国統一を目指します。
(C)GAME ARTS
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