『ウォーハンマー40K:ダークタイド』4つのキャラクターの特徴や武器、マッチメイクについて開発者に質問
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Fatsharkから、11月30日に発売予定のPC(Steam)用協力型FPS『ウォーハンマー40K:ダークタイド』。その開発者に向けた、インタビューを掲載します。
プレイヤーは“はぐれ者”で、バックストーリーは異端審問庁に仕えるために解放された囚人。クラスの選択、装備のカスタマイズ、キャラクターコンストラクションなどを行えます。
ソフトを手掛けるビクター・マグヌスンさんへのメールインタビューを実施。タイトルのポイントやシステム、キャラ選択の経緯などをお話いただきました。
『40K』の世界観で見られるような遠距離戦を導入
――よろしければ、お名前と開発における自身の役割を教えてもらえますか?
私はビクター・マグヌスン、Fatsharkのデザイン責任者です。今回のプロジェクトでは、ゲームに出てくる全ミッションと各レベルに関連するその他すべてを作成する、ワールドチームをリードしてきました。
――このゲームのあらすじを教えてください。
昔貿易の中心でサブ区の首都であった惑星、アトマ・プライムが、危機に直面しています。インぺリウムとの繋がりがほぼ途切れ、周囲の惑星は統率から食糧、燃料、そして商業までもアトマ・プライムに依存しており、アトマ・プライムは全サブ区の中で最も重要な惑星という位置づけをされています。つまり局部恒星系の“首都”となったため、もしそこが崩壊すれば、恒星系全体が崩壊することになります。
一方、モエビアン6世から協力を得たアドモニションと呼ばれる異端者カルトは、アトマ・プライムを征服し、帝国の支配者を倒そうと目論んでいます。反乱の初期段階では、アトマ・プライムと並ぶ双頭の首都である、テルティウム・ハイヴにカオスを広めていきます。
窮地に陥ったハイヴでは、異端審問官のウォーバンドが何とかして危険を特定し、そのすべてを排除しなければなりません。プレイヤーのキャラクターは帝国の逃亡犯でしたが、徐々に黄金の玉座から絶対的な信頼を置かれているエージェントとなり、テルティウムを救うための戦いに挑むことになります。
プレイヤーはゲーム内で評判とステータスを上げていき、異端審問官の信頼を勝ち取ります。ゲームのゴールは、アトマ・プライムを渾沌(カオス)から守り救うことです。
――『バーミンタイド』では、ファンタジーな近接戦が核でした。『40K』では武器を使った戦闘が主になると考えています。ゲームシステムまたはバランス調整についてどう考えていますか?
『バーミンタイド』シリーズはファンタジー設定ということで、自然に近接戦に重点が置かれたのですが、ダークタイドではそこを改善し、『40K』の世界観で見られるような遠距離戦を導入したいと考えてきました。ダークタイドは、現代のFPSゲームに比類できる、より近代的な戦闘システムを用いています。
とは言っても、近接戦がゲームプレイの大部分を占めることには変わりなく、プレイヤーは遠距離と近接武器を頻繁に切り替えてプレイすることになるでしょう。ただし、近接武器が主でなる『バーミンタイド』と異なり、ダークタイドでは、プレイヤーはまず遠隔武器から使い始め、敵が近づいてきたら近接武器に切り替えることになるでしょう。
――オグリンがプレイ可能なキャラクターとして選ばれたことには驚きました。プレイ可能な種族または職業は、どのように決めたのですか?
ゲームでプレイできるキャラクターの選定については、つねに自分たち自身に課題を与えるようにしています。『バーミンタイド』では、他のキャラクターよりもはるかに背が低いバーディンがいたので、今回プレイヤーが選択できるクラスを考えるにあたって、オグリン以上に完璧なオプションはないと思い、決定しました。
ですが、他のキャラクターの2倍大きなクラスを設定するとなると、色々な問題もありました。ゲームに登場するものすべてを考慮するにあたり、1人か2人のプレイヤーと他のプレイヤーのキャラクターたちの体格差を念頭に置かなければならなかったからです。この点については、ゲーム開発中に何度も議論に発展したのですが、最終的に完成品を見た時に、満場一致でやはり正しい決断だったと思えましたし、オフィス内でもオグリンは人気者なんです。
――4つのキャラクターの特徴、そしてそれぞれの戦い方について教えてください。
異なるクラスをデザインする際はいつも独自のプレイスタイルを持たせるように、そして様々なプレイヤーとニーズに合うようにと心がけています。
例えば古参(ベテラン)は、遠距離戦により重点を置き、重要ターゲットをマークできる能力を備えているだけでなく、遠隔武器でより大きなダメージを与えることができ、一人称視点プレイヤーが頼りにできるようにデザインされています。
ジーロットは、とても攻撃的なプレイスタイルで、(私のような) 近接戦と遠距離戦を素早く切り替えたいプレイヤー向きです。ダッシュ能力を使って遠くにいる敵との距離を詰め、敵の背後で大混乱を引き起こすことができます。
異能者(サイカー)は『バーミンタイド』のシエナに似たスペースウィザードで、オーバーヒートシステムで作動します。つまり、通気せずに異能者の力を過度に使うと、オーバーヒートしてワープの力に飲み込まれてしまいます。膨大なダメージを与えるのにはもってこいですが、ちょっとしたガラスの大砲とも言えるので、できるだけ闘争に巻き込まれないようにするのが賢明でしょう。
オグリンはその逆で、闘争の真っただ中で力を一番発揮できるし、純然たる大きさとチャージ能力両方を使うと敵陣で大混乱を巻き起こすことができます。オグリンは巨大な武器を持っていますが、正確性にはあまり優れていません。それでも敵の集団に大打撃を与えることが可能です。
――プレイアブルキャラクターにスペースマリーンがいないのは、設定的に強すぎるからでしょうか?
『40Kユニバース』でゲームを設定するについて話し合った非常に早い段階ではもう、小さな軍隊を簡単に捻りつぶせる神のような存在であるスペースマリーンとしてプレイできると、絶望に圧倒されるという感覚が軽減されることに気が付きました。平凡な戦闘員がどうにもならない状況に投げ込まれ、危機一髪で生還できるかわからないという感覚を表現したかったのです。
――ゲームの舞台は、1つの惑星ですか? それともプレイヤーは色々な惑星で戦うことになるのでしょうか?
まずは惑星アトマ・プライムのテルティウムの多層都市が舞台となりますが、今後どうなるかは未定です。
――メインとなる敵は、ネーグル信者とディーモンに似ていますね。オークやティラニッドのような群れを攻撃する種族ではなく、ケイオス陣営を選んだ理由は何ですか?
開発の初期に、ゲームワークショップで話し合いがあり、ダークタイドに何が適しているかを議論しました。プレイヤーのキャラクターと大体同じようなパワーレベルで、近接戦と遠距離戦の両方で脅威となる敵が必要だったので、カオスを突き詰めることから始めようと思いました。
――予告動画では、チェーンソード、ラスガン、ボルトガンなどといった『40K』独自の武器が多く見受けられました。こういった武器を表現するためにこだわったことはありますか?
『40K』の伝承に忠実な形で武器が作動すること、また、現代のシューティングゲームの標準に合った武器を作ることに注力しました。『バーミンタイド』シリーズの制作当時は、近接戦の手ごたえが十分に感じられて、楽しくプレイできるように莫大な時間をかけました。ダークタイドでも同量の時間と努力を費やして、ベストな『40K』体験ができるように、遠隔武器を開発しました。
――マッチメーキングについて教えてください。例えばベテランプレイヤーが始めたばかりの初心者を手助けするとしたら、ベテランプレイヤーが得をするようなメカニズムはありますか?
現在ゲーム内でそのようなメンター制度はありませんが、ミッションボードの仕組みとして、難易度の低いミッションでもボーナスオブジェクトやその他の特典があり、上級プレイヤーにも満足してもらえるようになっています。これはプレイヤーに様々なプレイ体験をしてもらい、同じ難易度レベルの同じミッションを繰り返しプレイせずにすむようにという目的でそうしています。
――初心者がマッチメイク相手がいないという状況にならないか、ベテランと初心者の混成グループになった際に、双方が納得のいくゲームが楽しめるのかという問題への対処があるか、知りたいです。
私たちのマッチメーキング制度では、上級者と初心者に関わらずプレイヤーを絶妙にマッチします。さらに多様性のあるグループはクラスの違いを飛び越えて勝利を手にする確率が高いので、ミッション達成を実現できるようなベストの組み合わせで、異なるクラスを混ぜるようになっています。
――『バーミンタイド』シリーズでは、アップデートおよびダウンロードコンテンツ(DLC)が長期に渡って提供されました。今回も同様に、長期運営を予定していますか?
はい、ダークタイドは長期間のサポートを提供する予定で、また『バーミンタイド2』の追加コンテンツもリリースする予定です。私たちのゲームをプレイしたいというプレイヤーがいる限りは、新たなコンテンツを継続的に届けたいと思っています。
――『ウォーハンマー』は日本でミニチュアゲームとして人気を集めていますが、まだ有名とは言い難い状況です。この作品から『ウォーハンマー』の世界に触れることとなる人たちに、『ウォーハンマー』の魅力を伝えてください。
私たちは常日頃から、ハードコアなスーパーファンだけでなく、初めて『ウォーハンマー』シリーズに出会う人たちを惹き付けるゲームを作ることを心がけています。事前知識がなくてもいきなりゲームに飛び込めるようにしていますが、一方でシリーズに精通している人たちにとって、できるだけ多くの伝承がゲームに詰め込まれているように配慮しています。
『バーミンタイド』が『ウォーハンマー』のファンタジー世界への入り口となったように、『ダークタイド』が『ウォーハンマー40K』の入り口となれるようにと考えています。
――最後に、リリースを心待ちにしている皆さんへ、この作品のポイントについてお願いします。
『ウォーハンマー40K:ダークタイド』は、かなりユニークなFPS体験だと自負しています。心から満足できるシューティングと、極めて本能的な一人称近接戦が組み合わさっているという点において、他に匹敵するゲームはありません。
当社のランダムなAIディレクターシステムが実現する、ほぼエンドレスに繰り返しプレイできる可能性も併せて、必ずプレイヤーの皆さんに満足していただけることをお約束します!
ゲーム概要
タイトル:『ウォーハンマー40K:ダークタイド』
プラットフォーム:PC(Steam)
ジャンル:協力型FPSゲーム(PVE)
発売日:2022年11月30日(水)
価格:
『ウォーハンマー40K:ダークタイド』(5,200円)
『ウォーハンマー40K:ダークタイド』インペリアルエディション(7,800円)
開発元:Fatshark
発売元:Level Infinite
Fatshark,Level Infinite
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