『Gungrave G.O.R.E』キャラデザイン中村育美氏が思うグレイヴや九頭文治の印象は?

電撃オンライン
公開日時

 PLAIONが所有するレーベルPrime Matterが手掛ける2022年11月22日に発売予定のPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/PC用ガンアクションシューティング『Gungrave G.O.R.E(ガングレイヴ ゴア)』

 『Gungrave G.O.R.E』とは、漫画家の内藤泰弘氏が原作を担当したアクションシューティングゲーム『GUNGRAVE(ガングレイヴ)』シリーズの最新作。

 物語は、情け容赦ないアンチヒーローの主人公グレイヴを中心に、ダークな雰囲気が漂う未来の東南アジアを舞台に展開。グレイヴの声は、シリーズの過去作と同じく声優の関智一さんが担当しています。

 本記事では、本作のキャラクターデザインを担当した中村育美氏にお話を伺ったので、その模様をお届けします。


▲中村育美氏

グレイヴや九頭文治は中村育美氏の大好物な要素が詰め込まれている!?

――『Gungrave G.O.R.E.』のキャラクターデザインのお話がきたときの率直なご感想を教えてください。

 初代Gungraveをプレイしていたユーザーの一人でしたので、デザインの話をいただけて光栄でした。

――初代『ガングレイヴ』をプレイされたことがあるとのことですが、プレイされたときの感想をお教えください。

 内藤泰弘先生の『トライガン』ファンだったので、『ガングレイヴ』をプレイしました。メカデザインの原案は藤島康介さんでしたし、大好きな作家さんがかかわっているゲーム作品として興味深かったですね。

 『トライガン』で描かれているようなガンアクションを期待していたのですが、悲しいかなその時代のシステムを使って制作されたゲームでしたので、爽快感などの体感の気持ちよさは物足りなかったのを覚えています。

 「ポテンシャルが高いのにもったいないYO!」と、「私の『ガングレイブ』はこんなんちゃう!」と、まだ学生ながらに心の中で叫んでいた記憶があります。(笑)

 『ガングレイヴ』がリメイクされるというニュースを聞いたとき学生時代のトラウマ? を思い出しましたが、現代の技術で作られまた遊べることは楽しみでした。

――『Gungrave G.O.R.E.』というタイトルに対して、どのような印象をお持ちですか?

 初代『ガングレイヴ』のファンも新規ユーザーにアプローチできる作品だと感じます。前作で描かれていない人間関係のナラティブ描写のフォローアップや、世界のユーザーにも理解できるようなストーリーテリングになっているという印象を受けました。

――ビヨンド・ザ・グレイヴや九頭文治といったキャラクターのデザインに対して、中村様がどのような印象をお持ちなのかとても気になるのですが、率直なご意見をお教えください。

 黒髪ロングのいかつい眼鏡の男性と、場末のくたびれた無精ひげのおじさん、この二人の男性は私の大好物な要素が詰め込まれております。

 グレイヴと文治はお互いに深い過去の経験がありますし内藤先生の作品群で見られるような魅力的なキャラクターづくりがされていますよね。

 グレイヴはネクロライズという設定もゲームの主人公として興味深い部分ですし現代版のフランケンシュタインといったところもおもしろいですよね。

――今回、“Death Ronin Grave”のキャラクターデザインを担当されたとのことですが、“Death Ronin Grave”というキャラクターをどのように分析して、どのような点を心がけてデザインされたのか、お教えください。

 グレイヴの恋人マリアに墓標があるという設定をまず考ました。グレイヴがその墓を守るための墓守で、マリアの墓を暴こうとしている悪いやつらをあの世に送る浪人というテーマでデザインしました。

 ゾンビボーイで有名なリック・ジェネストさんやメキシコの死者の祭りからインパイアから死の化粧を施して、死の世界に携わるものといったテーマです。

 またウェスタンスタイルをベースにした大きなケープをまとわせ、ガンアクションで映えるようにしデザインしました。

――また、すべての“スーペリオールボス”のキャラクターデザインを担当されたとのことですが、ご自身がデザインされるキャラクターたちをどのように分析して、どのような点を心がけてデザインされたのですか?

 アーティストさんを尊重したいので、私自身がすべてのスペリオールのデザインは行っておりません。

 元々IGGYMOBさんのアーティストさんがデザインした変身前のキャラクターデザインがありました。

 SEEDに侵され変異した姿であるというポイントの共通性を持たせたデザインにすると良いとチームに提案させて頂きました。チームをリスペクトしながらコラボできて良かったですね。

――ちなみに、キャラクターデザインはすんなりといきました? それとも難航しました?

 一部難航しましたが、IGGYMOBさんは私を信頼して下さったので、アイディアが生みやすかったので比較的スムーズに進みました。

――ご自身からはお話ししづらいかもしれませんが、VFXアドバイスやSEED感染時のビジュアル処理のアドバイスをされたことで、「『Gungrave G.O.R.E.』は、より◯◯◯◯になったのではないか」と思われる点がありましたら、お教えください。

 世界観のナラティブを深める上で、SEED感染のヴィジュアライズをすることは重要なポイントでした。

 SEEDの成分にリアリティな設定が欲しかったんです。舞台は周りが海の島だったので、夜光虫、Noctiluca scintillansの成分からSEEDを生成し、使いすぎると体の見た目に青い光の影響が出ますし、プレイヤーが敵を認識しやすくするゲーム要素にもなります。

 またエンバイロメンでは青い光が壁や床にこびりついていれば、感染者が近くにいるかもしれない合図を送ることもできます。私がデザインするとき、ゲーム画面の前にいるユーザーに対して、ヴィジュアル合図を送ることができるデザインでアプローチすることが多いです。

――最後に、『Gungrave G.O.R.E.』がいよいよ11月22日に発売されますが、ゲームファンに向けてメッセージをお願いします!

 ベビーなガンアクションを楽しんでください!


©RED / DEVELOPMENT by IGGYMOB and DIGIC PICTURES and YASUHIRO NIGHTOW. ©2022 “Prime Matter”, a Division of Koch Media GmbH, Austria. All rights reserved. “Gungrave G.O.R.E.” is a registered trademark of Iggymob Co. Ltd and Koch Media GmbH. “Prime Matter” and the “Prime Matter” logo are registered trademarks of Koch Media GmbH.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら