何かを予感させる雰囲気と心を揺さぶるグラフィックが最高の『OU』に注目【TGS2022おすすめインディー10選/電撃インディー#332】

まさん
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 2022年9月15日~18日の期間で開催(15日と16日はビジネスデー)されている“東京ゲームショウ2022”。インディーゲーム担当ライターのまさんが、会場内で見つけたオススメの作品を紹介していきます。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

オススメタイトルその10:『OU』

 会場内に展示されているインディーゲームから、担当ライターが遊んでおもしろかった注目のタイトルを取り上げていく10選企画。ラストとなる10本目は、ヨカゼ(room6)ブースに展示されていた『OU』です。

 ラストは、自分がずー-っと楽しみにしているアドベンチャー『OU』。これを体験できるとあってはやらないわけにはいきません。

 なぜ、それほど楽しみにしていたのかというと作者買い。制作者の幸田御魚氏が携帯電話(フィーチャーフォン)で作っていた『セパスチャンネル』という作品がとても良かったのです。

 携帯電話のRPGだったのですが個性があって、台詞回しも詩的。雰囲気もほかにないRPGで、そこから注目していたんですよ。

 そして今回、G-MODE×room6×幸田御魚氏という布陣で作られた新しいアドベンチャーが『OU』。発表時から見られた児童文学のようなイラスト。茶褐色やさび色を基調とした独特の美しさがある背景。もう、ビビッと来たので遊んできました。

 ほら、いい光景でしょう? 石だらけの地面に座る主人公たちを、水面に反射する緑色の月が明るく照らす。美しい光景です。会話ウインドウで話しかけてきているサリーは、一緒に冒険しているオポッサム。主人公は無口なタイプですね。この1人と1匹が、水面に飛び込んで場所を変えながら冒険していく物語のようです。ここの会話も詩的で雰囲気が出ていました。

 付箋を投げたり、走ったり、恐ろしい怪物に追いかけられたり、思っていたよりもアドベンチャー的なギミックもある模様。TGS版では画面左下にある付箋を投げてビンを怖し、水たまりをつくることで次の場所へ行ける場面もありました。

 投擲モーションや、水面から移動したときの動き、知らない場所についてキョロキョロと辺りを見回す動きなど、主人公は無口ながら動作は細かい印象。けっこう滑らかに動いて硬い感じもありませんでした。本当に、児童文学の挿絵を動かしているような不思議な体験ができそう。完成が楽しみです。


©G-MODE Corporation

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