ホラー&メルヘンな悪夢の中で戦い続ける。『NeverAwake』は遊びやすいシューターゲーム【電撃インディー#334】
- 文
- セスタス原川
- 公開日時
電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、Phoenixxが発売する『NeverAwake』を紹介します。
本作は悪夢の世界を舞台としたシューターゲームです。描かれる絵本の中に迷い込んだかのような世界観は、プレイヤーを引き込む独特な魅力があります。
加えて、難易度の調整の自由度が高く、コアなシューターゲーム好きから初心者まで、幅広い方にオススメできる作品です。
なお、電撃オンラインでは尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
悪夢の中で押し寄せる不気味な敵
プレイヤーは目を覚まさない少女・レムの悪夢の中に入り、続々と現れる敵と戦い続けます。
悪夢の世界では、野菜、犬、学校の友人などが、怪物のような姿に変身して敵として登場。本作の敵は手描きによるデザインで、絵本のキャラクターのようなメルヘンな雰囲気がありつつも、見ていると不安を感じさせるような見た目。“幻想的で恐ろしい”という悪夢の中の怪物らしさをうまく捉えていると言えるでしょう。
このような少し独特な怖さを持つキャラクターと世界観が好きという方も多いのではないでしょうか? 本作はシューターゲームですが、これらのデザインや世界観だけでも引き込まれる魅力があります。
難易度調整で誰でも遊びやすいバランス
本作のゲーム性で特徴的な部分は、ゴールを目指したり、ボスを倒したりすることがクリア目標ではないところ。
クリアするためには、敵を倒した際に発生するソウルを100%になるまで集める必要があります。ソウルが集まらない状態でステージを終えるとループ状態になり、獲得ソウルを引き継いだ状態でもう一度最初からステージが開始されるのです。
無理に敵を倒す必要はないのですが、避け続けているだけではいつまで経ってもクリアできない……といった、絶妙なバランスの難易度になっています。
集めたソウルはクリア報酬として溜まっていき、メニュー画面のショップで新たな武器やアクセサリーと交換可能。ここで得たアイテムを装着すると、新たな攻撃方法を獲得したり、ステータスが上昇したりします。
このアイテム購入の仕様もなかなか特殊です。新たなアイテムが追加されるタイミングはゲームを進めた際だけでなく、プレイヤーがゲームオーバーをした回数やタイミングに応じても追加が行われます。
つまり、失敗を繰り返せば繰り返すほど、強力なアイテムが手に入るということ。この仕様であれば、詰みの状態になってしまうことはほとんどないでしょう。シューターゲームに慣れていない人でも安心してプレイできます。
他にも、ソウルを消費して強化された状態でリスタートする機能や、オートエイムのオンオフなど、ゲームの難易度をプレイヤーが自由に設定できます。
本作のもう1つの見どころは、少女・レムが一体どうして悪夢を見るような状態になってしまったのか、というところ。
ステージをクリアするごとにレムの日記が解放されていき、彼女が眠りに落ちる前にどのような生活を送っていたのかが少しずつ明かされていきます。その内容を見る限り、どうやら彼女は現実世界で不自由な生活を送ってきたようです。
ステージ選択画面が彼女の手足を縛る拘束具のようになっていることから、彼女は何かに捕らわれてしまっているということでしょうか? 悪夢を取り払うことで彼女は目を覚ませるのか? ストーリーの展開も気になる内容となっています。
筆者はシューターゲームは苦手な部類なのですが、本作は難易度が調整できることもあり、ゲームオーバーにイライラすることなくプレイし続けられました。世界観やストーリーなど、シューター要素以外にも魅力的な要素が詰まっているので、筆者と同じくシューターゲームが苦手な人にもオススメできる作品です。
もちろん、システムの手助けを借りずに実力で先に進みたいというコアシューターファンも楽しめます。特に、ボス戦は避けるのが困難な弾幕などお馴染みの要素はありつつ“クリアまでステージがループする“という独特なシステムは新鮮さを感じながらプレイを楽しめることでしょう。
プレイする人のレベルに合わせて楽しめる『NeverAwake』。不気味な世界観と怪物のデザインが気になった方、新作シューターゲームを遊びたい方、どんな理由で手に取った方でも満足できる内容となっていますので、ぜひお試しあれ。
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