手紙にまつわる甘酸っぱい思い出を語る! 『Prince Letter(s)! フロムアイドル』鏑木シュウ役・豊永利行さんにインタビュー

電撃オンライン
公開日時

 音楽と手紙で紡がれる、文通アイドルプロジェクト『Prince Letter(s)! フロムアイドル(通称:プリエル)』。本作は、アイドルたちのストーリーを描いたボイスドラマや、彼らの心境を歌ったポエトリーリーディング楽曲が楽しめるほか、アイドルたちと実際に手紙のやりとりができる唯一無二のコンテンツです。

 9月12日から、待望の新シーズンのボイスドラマ『Prince Letter(s)! フロムアイドル2nd』が配信中。今回は、トップアイドル・シュウを演じる豊永さんに、本作の魅力や収録時のエピソードなどをうかがいました。

ミステリアスな“王子様”を演じる豊永さんが、子ども時代に秘密にしていたこととは?

――まず最初に、『プリエル』のコンセプトを聞いたときの印象を教えてください。

 老若男女、みんなが楽しめるコンテンツだなと感じましたね。ターゲットを絞らず、どなたでもウェルカムな雰囲気というか。

 そして僕が演じる鏑木シュウ君は、2人組ユニットとして活動していると聞いて、相方さんは誰かなと思っていたら、増田俊樹君でした。増田君とはいろんな作品でご一緒させていただいているので親交は深いんですが、振り返ってみると2人組ユニットとなるのは今回が初めてなので、2人でどんなお芝居が作れるかなと楽しみでしたね。

――昨今ではメールやSNSが主流となる中で、アイドルと手紙でやりとりできると聞いていかがでしたか?

 スマホで簡単に連絡ができる便利な時代に、あえて手紙でやりとりするなんて素敵だなと思います。それに今、アナログなものが流行っている印象も受けるので、『プリエル』のコンセプトを思いついた運営さんは、いいところに目をつけたなと(笑)。そういうコンテンツってこれまでなかったですからね。あとやっぱり形に残るものですから、思い出として振り返ることができるのも手紙のいいところですね。

――豊永さんご自身に、手紙にまつわるエピソードはありますか?

 中学3年生の卒業式の時、好きだった子に告白したくて「〇〇に来てください」と書いた手紙を渡したことがあります。でも指定した場所にその子は来なくて、切ない振られ方をしました。とても甘酸っぱい思い出です(笑)

――甘酸っぱいですね(笑)。今回演じられたシュウの第一印象を教えてください。

 高校3年生と「STAr(s)!(スターズ)」 よりも先輩で、見た目も麗しくて“The 王子様”な印象を受けました。でも資料を読み込むうちにどこか影のある子だなと感じて、王子様なりの苦労があるのか、はたまたそれ以外の理由があるのかと、想像が膨らむキャラクターでした。ちょっと不穏な空気もありますし、果たしてどういうふうになっていくんだろうと好奇心をそそられましたね。

――ボイスドラマや楽曲を収録する中で、印象の変化はありましたか?

 まず、思っていた以上にナツトラと仲良しでした。ナツトラがシュウ君に懐いていて、上下関係で言えばどちらかというとシュウ君が上であるようにも見えますが、意外とシュウ君もナツトラに対してフランクに接しています。意思疎通もばっちりで、ツーカーの仲とも言えるほど関係が確立されていることは、最初の印象とは違った部分ですね。

 新作ボイスドラマでは、2人の関係性が詳細に描かれています。彼らを支えているものが明かされていくにつれて、だからこういう関係性なのかと理解できますし、シュウ君に影がある理由にも繋がってきます。「柊虎」には、歪な形の者同士がぴたっとはまっているといった印象も受けましたね。

――2人の関係性は、ボイスドラマの見どころの一つとなりそうですね。

 そうですね。そこに双子の兄・ツバキ君がこれでもかというぐらい濃く絡んできます。シュウ君がツバキ君に対して抱いている思いや、ナツトラから見たシュウ君、またその逆も含めて、劣等感を抱いたり勘違いしたりといったこともありながら、いろいろと紐解かれていきますので楽しみにしていただきたいです。

――シュウの秘密もまた注目ポイントですね。豊永さんご自身は、学生時代にみんなに秘密にしていたことはありますか?

 それをここで答えたら秘密じゃなくなっちゃうじゃないですか(笑)。うーんそうだなあ。小さいときから背が低かったので、コンプレックスとまではいかなくとも、子どもの頃は大きくなりたい欲がすごく強かったです。友だちには「むしろいじってくれよ!」と虚勢を張って気にしてないようにふるまってましたが、家に帰ったら牛乳をたくさん飲んでました(笑)

ポエトリーリーディングの収録時には、増田さんと爆笑する場面も

――『プリエル』と言えばポエトリーリーディング楽曲が話題ですが、『柊虎の話』を収録されてみていかがでしたか?

 歌でもラップでもなくて、セリフみたいに喋るんだけれども、バックには楽器のリズム感があるし韻を踏む部分もあるしで、これまでにあまり経験したことのない体験でした。近いものをあえてあげるとしたら、昔やらせていただいていたミュージカルですかね。

 ミュージカルでは、流れている曲に合わせてピンポイントでセリフを言う演出がありまして、その感覚に近いと感じました。僕が舞台によく出ていたのは20代後半くらいですから、10年ぶりにその感覚を味わえて、新鮮ではありつつどこか懐かしくもありました。

――増田さんとの掛け合いはスムーズにいきましたか?

 増田君がすごく上手で、最初の方はそれに感心した僕がミスっちゃったりしました(笑)。相手のリーディングを聞いて、自分のターンで喋ってというのを交互にやりながらレコーディングを進めていったので、ライブ的な呼吸感というか、臨場感を表現できていると思います。

――その中でも苦労された部分はありますか?

 カウントダウンのパートがあるんですけど、僕も増田君も数字がわからなくなったことはありましたね。最初は増田君がカウントダウンをして、途中で僕に交代するんですけど、それがうまくいかなくてぐだぐだになったときは、我慢できずに2人で爆笑しちゃいました(笑)。それ以外は滞りなくスムーズに収録できました。

――カウントダウンの部分は、セクシーだと評判ですね。「STAr(s)!」とはまた違った、大人の色気が漂うユニットですが、後輩ユニットとの違いは意識して収録されたのでしょうか?

 特に意識してはいなかったんですが、結果としてそうなった部分はあるかもしれません。「STAr(s)!」のキャスト、土田(玲央)君、堀江(瞬)君、土岐(隼一)君と比べると、僕と増田君は年齢もキャリアも先輩ですから、そこは「STAr(s)!」と「柊虎」の関係に通ずるところがありますよね。そして「柊虎」はトップアイドルなので、僕も増田君もトップアイドルを演じるべく気合を入れて収録した結果、後輩ユニットにはない色気や安定感が生まれたんだと思います。

――ご自身もアーティストとして活動される中で、アイドルであるシュウにアドバイスしたいことはありますか?

 僕はアイドルとアーティストはまったく違うものだと思っているので、アーティストとしての豊永利行が、シュウ君のように、アイドルとして邁進している方にアドバイスできることなんて何もないですよ。アイドルの皆さんはものすごいことをやっていますから、僕は彼らのことをとにかく尊敬しています。

――では反対に、シュウに聞いてみたいことがあれば教えてください。

 シュウ君には、どうしたらキラキラできるのか聞いてみたいですね。僕はオーラがまったく出てないみたいで、普段電車に乗ったりしても気づかれることがないんです。普段はステージ衣装や照明などで輝かせていただいているので、どうしたら自分1人の力で輝けるのか教えてもらいたいな。あとはふざけずに「子猫ちゃん」と誘惑したり、ドキッとさせたりするコツを教えてほしいですね。僕は恥ずかしくてふざけてしまうので。

――「柊虎」は誰もが認めるトップアイドルですが、豊永さんご自身がトップをとったことや、とりたいなと思うようなことはありますか?

 今は考え方がだいぶ変わりましたけど、20代の頃は尖っていて、自分は誰よりも芝居がうまいと思っていました。だから芝居や表現力で「天下を取ってやる!」という気持ちはすごく強かったです。ただその後、芝居は1人で作るものではないと気づいてからは、天下を取りたいとか、トップになりたいとかってことは気にしなくなりました。トップの線引きってあいまいなものですしね。

 「柊虎」の2人は、ワールドツアーを成功させた実績や周囲からの評判、知名度など、自称ではなく裏付けのあるトップだからすごいですよね。彼らの努力や周りとの関係、縁、運も含めて、いろんなものがバチッとはまったからこそ、今の2人の地位があるんだろうと思います。

衝撃的展開も? 「柊虎」の過去が明かされる新作ボイスドラマに注目!

――既に配信されている『Prince Letter(s)! フロムアイドル 2nd』episode 0には、「柊虎」やハルキ、アオイも登場しましたね。9月12日から配信スタートした新作ボイスドラマの見どころを、改めてお聞かせいただけますか?

 1話は、シュウ君が、アオイ君とハルキ君に半ば強引にユニットを組ませて「アオハル」と名付け、ラジオ番組を始めるところから始まります。プロデューサー的なポジションとなったシュウ君が、駆け出しのアイドルとして第一歩を踏み出していく「アオハル」の姿を見ながら、自分たちの過去を振り返ったりもして。「柊虎」も昔はいろいろありまして、そんな過去が「アオハル」を通じて徐々に明かされていきます。

 単に先輩・後輩ではなく、「アオハル」の2人と触れ合うことでシュウ君の気持ちにも変化があるように、お互いがお互いから学んだり、感じたりする関係性なんですよね。そんな彼らの距離感がだんだんと縮んでいく様子にも注目していただけたら。後半には衝撃的な展開も待ち受けておりますので、その辺りもお楽しみいただけたらうれしいです。

――最後に、これから『プリエル』に触れる方々に向けて、メッセージをお願いします。

 たくさんのアイドルコンテンツがある中で、『プリエル』は、ドラマCDやキャラクターソングだけでなく、ポエトリーリーディングという新しい軸を生み出しました。かつ現実世界でも手紙のやりとりができるなど、2次元と3次元を融合したこれまでにない作品となっています。ぜひ皆さんには、手紙をやりとりする体験をしていただきたいですね。

 アイドルたちの青春をボイスドラマで楽しんでいただきつつ、キャラクターソング、ポエトリーリーディング、そして現実世界と並行したSNSにもいろんな伏線やヒントが散りばめられていますので、そちらもぜひチェックしてください。2次元と3次元、インターネットをフル活用した作品なので、どんな形から入っていただいてもハマる要素があると思います。

(C)フロムアイドル

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら